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勝手にふるえてろ
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勝手にふるえてろの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全102件 61~80 4/6ページ
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これほど主人公に感情移入できたのは久しぶり…いや、初めてかも知れません。 「私のこと?」かと思いました。 15年後のヨシカを書きたい時は私に取材してください(笑)>綿矢先生 読んでいて気持ちのいい美しい日本語はもちろんのこと、盛り過ぎず、かと言って端折りすぎず、見事にまとまっていると思います。 さすが芥川賞作家! てっきり星5つの人が多いのかと思いきや…評価が見事にばらついてますね。 それも面白い。 | ||||
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今までの綿矢さんの作品は全部(たぶん←)読んでいますが、なんといっても冒頭部分がすっごく惹きこまれます。この作品の冒頭も何回も読み返しました。独特の感性をもってらっしゃる方だと、思います。全体の内容は、中学の頃好きだった彼(イチ)と自分を好いてくれている彼(二)、どっちを取るかというような内容です。主人公の、ちょっと頑固で でも純粋な考えは共感できる部分もあり、あ〜分かるわ と思いながら読みました。女性の方なら、同じように共感しながら読めるんじゃないかなと思います。音姫の所は、とくに笑 綿矢さんにしか書けない、小説であると思います。読んでみてください。 | ||||
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この主人公のものの見方、初恋への子供っぽいが恐ろしいまでの執着。そこにはひどく魅力を感じた。イノセントさゆえの潔癖が全体に流れていて、ヨシカという人物がはっきりと見える。 そしていずれ習慣化してしまう結婚って一体何だろうとそのシステム自体への疑問まで浮かぶリアリティ。 確かにすごい。 だが、あえて反論するならば、ヨシカ自身の了見の狭さや魅力のなさに関して、女一人称特有の甘さが出ているところだと思った。 他者からヨシカに注がれていた目線は結局のところ、美人の同僚の、羨望をはらんだものや「二」のよくわからない恋情。誰もヨシカをいやな女、と突き放して考えない。 私はヨシカの「すごくかわいくはないけど変わった目を持つ私は特別」感が嫌だった。二もクルミも普通なように、あなたとイチも特別じゃないよ、と思ってしまった。 ヨシカの魅力とされる変わった所はポジティブだと受け取られるが、折角だから、誰かに冷たい目で見て欲しかった。羨望ではなくて。自分こそ勝手にふるえてればいいのに、誰かとふるえたがるヨシカ。すごい作品だ。でもなんか腹立つ、と思った。それがこの小説の魅力なのだろう。 | ||||
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さらさらと読めるというのが第一の感想です。 文字が大きめだし、行間が広い!というのももちろんあるのですが、 私個人としては主人公にそこまで感情移入できなかったし、 推理とかなーんにも考えなくて良い感じだったからです。 まぁ私は図書館で借りてきて読んだんですが、 もし定価でこの本を買っていたら、☆4つつけたか分かりません。 ・・・読み応えがなぁ・・・ まぁ、話はおもしろいです。 さすが若い人が書いてあるだけあって、斬新でパワフルな文章です。 | ||||
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芥川賞受賞作品の「蹴りたい背中」を読んだ時は、文章が独特で、尚かつ斬新な表現に惹かれた。 テーマもきちんとしていたし、読んでて気持ちよかった。スカッとした。 「インストール」も同じく綿矢りさワールド全開!という感じで良かった。 でも、本作品は本当に読んでてイライラした。 読んでてこんなに不愉快な気分になった作品は初めてかもしれない。 まず、設定がおかしい。26歳で処女で、二人の男の間に揺れる?はぁ?昭和の時代ですか? その割にミクシィとかウィキペディアとかもう、時代設定がめちゃくちゃ。 しかもこの歳になって処女である理由も実に薄っぺらい。 独特の表現力は健在だが、本作品のテーマとは全く噛み合ってない。 まさに中二病そのものの作品。OLの考えではない。ってか作者自身、社会で働いた経験もないから、今時のOLに対する偏見も酷すぎる。 とにかく全体的にキャラの設定も薄いから、何も想像できないし、何も膨らませられないし、何一つ共感もできない。 ただ綿矢節を文字数を稼ぐためにつらつら書かれただけという印象。 しかも半年かけて書いた作品?こんなの三日で書けるんじゃない? もう良い歳なんだし、一旦今自分の置かれている世界を離れて、色々吸収したらいいんじゃないでしょうか? そしたら、もっと深みのある、良い作品が書けると思いますよ。その才能はあると思います。 今、手元に「夢を与える」がありますが、正直読もうか悩んでます。 | ||||
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友人との力関係や、男女の駆け引きなど、自分の感じ方、気持ちの持ち方ひとつで人との関係は大きく変わる。 その微妙さがうまく書かれてるなぁと思いました。 綿矢さんの男性に対する視点や観察力、独特の語り口などやっぱりわたしは好きだな。 「蹴りたい背中」が好きな人にはおすすめだと思います。 | ||||
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主人公のOLヨシカは、中学時代から片想いを続けている「イチ」と、ヨシカに好意を持っている「ニ」の二人の男が気になっている。理想は理想のままだが、素直に現実を受け入れたくないと思っている女性の心情を描いた恋愛小説。 文章が短くてあっさり読めるのだが、正直、途中で飽きてしまって最後まで読むのがつらかった。片想いの相手がいても、傷つくのが怖くて素直に現実を受け入れようとしている不器用な主人公の心情が素直に描かれているのだが、そのくだりがかなりくどかったし、最後の終わり方もよく分からなかった。OLになったあとも自ら行動して「イチ」と会うきっかけをつくったにも関わらず、最後はあっさりと現実を受け入れてしまうヨシカの気持ちが理解できなかった。 | ||||
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一気に読みました。短いので。 数年に一冊ペースで出すには、 小粒すぎる、と思います。 正直、この文章量、このスカスカの行間、 仕事量少なすぎ、と思いました。 面白い表現はあるんだけども、小説としてどうなの? この著者のほかの作品は読んだことがないのですが、 このくらいの実力で芥川賞作家って、 なんだか腑に落ちません。 タイトルも、なんだかポイントがずれているような。 細かい描写は、同じ女性として、わかるわかる!の連続なのですが、 全体としてみた場合、弱いなぁ〜と感じました。 | ||||
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私は小説を読むと、大抵、自分もこのヒロインのように空回っていたらどうしよう、と恐くなります。 ですが、この本に限ってはそういう感想を抱きませんでした。 (良い意味で)冷静に読むことができた、とでも言いましょうか。 さすがに、私はここまで夢見がちではない、と思います。 はたから見たらヨシカは痛い女なのでしょうが、その痛さに物凄く身に覚えがある…。 ヨシカは数年後の自分ではないだろうかとすら思ってしまいます。 最後は一応ハッピーエンドで良かった!! 若者の恋愛離れが叫ばれる昨今、26歳で処女はそこまで珍しくない気がします。 同じような境遇の人たちに読んで欲しい。 | ||||
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表面上のコメディタッチのストーリーと背後にある物悲しさが重なり合っている。 また、数多くの隠喩が埋め込まれていて、見た目以上に複雑な作品である。 この小説を理解する上で最も重要な要素は、主人公が抱える「心理的な問題」である。しかし、それは明示的には書かれていない。 彼女は、通常はごく普通のOLで、時には行動的ですらあるが、「好き」という事に関しては非常に純粋で、あまりにも傷つきやすいため、 回避的な様相を帯びてしまう。つまり、好きな相手に対しては、拒絶されることを極度に恐れるあまり、相手の本心を確かめることもないまま、 初めから自分は好かれていないと思うのである。 自分が好かれていて、尚且つすべてを受け入れてくれるという確信が持てない限り、恋愛は成就することはない。 彼女に残されているのは、好きでない人の愛を受け入れるという選択肢だけである。 表題の「勝手にふるえてろ」は、イチではなく、本当は主人公が自分自身に言った言葉であろう。 寄る辺のない彼女の「ふるえ」こそ、この作品の主題である。 そしてそれは、読者に、胸の痛む思いと共に、いとおしい感情も引き起こすかもしれない。 | ||||
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何が勝手にふるえてろなのか、イマイチ理解できない。文字数少ないし、内容も薄い。綿矢りさっぽいけど。(「夢を与える」は綿矢りさっぽくないかも)彼のことをイチ彼とかニ彼とか言ってる時点でちょっと。この作品に力が注ぎ込まれたようには思えない。 | ||||
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綿矢りさ作品を読むのは初めてだったので、期待や先入観なしに読んだのだが、なかなかに面白かった。 無駄のない物語構成や最後まで読ませる文章力は、プロの作家としては当然といえば当然、まあ普通のOLの恋愛小説かな、と思っていたら、違った。 これは恋愛というより恋愛以前の小説なのだろうと思う。 ずっと片思いしているというイチにしても、関わったのは数度だけ、むしろそこから自分の脳内で補填した2次元のキャラクターに対する「萌え」とでも呼べそうな「好き」という気持ちを抱いているだけ。 アプローチしてくるニとの関係も、不満があっても相手に告げるでもなく、自分の心の中だけで完結している。 相手との相互関係ではなく、常に自分視点からの気持ちしかない。だからこそ相手を固有名詞ではなく、自分の中の順序でしかないイチ、ニという呼称で呼んでいるのだろう。 好きな相手にまっすぐ視線を送れない。教室でも人が来てくれるのを待っている。女子力をアピールしてみたいものの空回りしている。裏切られても直接意見できない。 この主人公のコミュニケーション能力のなさこそが、人と深くつながること、その最たるものである恋愛の欠如に結びついているのだろう。 私はこの主人公にとても共感できたのだが、他の女性はどうなのだろうか。 そんな主人公が少しずつ相手に自分の気持ちを告げることで場面は展開していき、最後に自分を曝け出して感情を吐露するくだりは、胸が熱くなった。 結局、自分をぶつけ、相手を知り、お互いを理解しあうことでしか深くつながることはできない。 自分の心の中で想うだけだったりメールや電話を使うのではなく、直接向かい合うことでしか届かない。 そうした先に、人を「愛する」ということを見つけることができるのだと思う。 恋愛や結婚やセックスをしたいとは思っている。 でも本当に想い合う相手としかしたくない。 だけど人を「好き」になることはできても「愛する」ことがわからない。 そんな草食系女子には、おすすめしたい小説。 | ||||
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意味ありげで何の意味もないタイトル、何のひねりもないオチ・・図書館で 読みましたが、金を払う価値は無いと思いました。 女子高生時代に芥川賞を受賞して脚光を集めた彼女ですが、おかげで運良く作家で飯が食えている 才能のない人、という印象です。おそらくもう読まないでしょう。 | ||||
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1作目から話題性もあり読んできましたが、寡作であり、素材が古く、これではあかんな、と思います。この句読点のない文体は、若い人特有のものでしょうが、すごく疲れます。という以前に、作者自身の、社会経験のなさ、周囲の人、大人との「交わり具合」が気になります。17歳以来作家としての成長が全く感じられません。前作で評価を落としたけど、今作で完全に、普通の作家以下になったと思います。たいした作品でもないのに、チヤホヤしたマスゴミにも責任の一端はあるのではないでしょうか。もう、30歳近くになったと思いますが、オリンピックであるまいし、職業作家が3、4年に長編1つというのはあり得ないと思います。次は、手に取ることもないと思います。それ以前に、マスゴミで話題になることももうないでしょう。 | ||||
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「インストール」から本作まで全て読んでいます。 この作家さんの小説を読んでいると、主人公と作家さんが 被って見えてしまいます。 それもテクニックなのか・・・ 「蹴りたい背中」のような既視感?みたいなものはなく 結末にも違和感は残りました。 唯一気に入った台詞 「また正直が出た」 こことタイトルのうまさだけで星2つ | ||||
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芥川賞作家綿谷りさの受賞第二作にあたる『勝手にふるえてろ』。20代のOLが再会した 中学時代の片思いの相手への想いと、会社の同僚の男との間で板挟みになっていく。 正直、この本を読むまで僕はどうも勘違いしていた。今をときめく西野カナの歌詞を想起する タイトル、そして帯の「恋愛、しないとだめですか?」という言葉に、この小説はアンチ恋愛を 意識しているのだと思っていたのだ。しかし、いざ読んでみると、なんのことはない。この女 はむしろ西野カナなのである。もっといえば、つま先から頭まで被害者意識でできているそ の辺に「よくいる女」、なのだ。 中盤から後半にかけて、好きな相手に対して戦略的にふるまっていたことがまるで効果な かったと思い知り(この経験は痛いほどわかる!)主人公は壊れていくのだが、そこから自 暴自棄になっていく様は、まさにガールネクストドアで、その辺にいる関わりたくない女のヒ ステリーの典型のように思える。 しかしどんなに傷つけられても、「ニ」が言うように「ほれた者負け」、これなのである。この 「恋愛食物連鎖」ともいえる経験知に、主人公「私」は最終的にどっかりと乗っかる。相手が 好きなのではなく、一人が嫌だから恋愛しているという、べったべたな恋愛依存である。作 品にはネットも出てくるが、やってることは発言小町などでトンデモな質問を繰り出している女と、 大した差はない。おそらく彼女も、きっと「ニ」との結婚生活に満足できなくて、いつか書き込み 始めるんじゃなかろうか。 ではこうした「私」をどうしてこの作家は描いたのだろう。この女を描くことで、批判しようとし ていたのかというと、そうともいえない。今どき「結婚は二番目に好きな人」なんて、若い女 はみな知っている。表現的にも技巧的にも富んでいて、おもしろい。けれど、そんな世間知を 作品として発表することを、誰もこの才能豊かな芥川賞作家には求めていないはずだ。 | ||||
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主人公の気持ちに深く共感しました。 私も中学のころ好きな人がいて、何か一言話せただけでもすっごく嬉しかった。 相手はとっくに忘れているだろうということをいつまでも覚えていたり。 そんな気持ちを思い出しました。 深くて細かい心理描写が素晴らしいです。 | ||||
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普通の人なら見落としそうなちょっとした日常描写の緻密性は作家さんなら当然というのもあるかもしれませんが巧いです ただ全体を通してみると?と思う部分も多々有り 例えばラストシーン ええ、そうきたか!とちょっと悪い意味で裏切られたというか、、 ただ、会社に嘘の産休届を出す下りの主人公の揺れる心情と今まで見えていた会社の風景が違って見えるという件は理由はどうあれ追い詰められた人間の心情がよく表されていたように おもう しかし、結局のところ一番気になったのは主人公26歳(♀)に魅力が圧倒的に足りない なんという我が侭で面倒な女性だろう、とおもうことはあっても うんうん、分かる そうだよね なんて感情移入できるようなところが少ないのだ 彼を (彼)一 (彼)二 と名付け、心情の多くはモノローグで語られかなり妄想癖が強いかんじは川上未映子氏の『わたくし率ーイン歯』を想起させたが、その出来には雲泥の差があると素人目にもおもう 作者自身二十六歳ということもあり作者も少なからず主人公のような心情をもっているのだろうか 人間のエゴ、醜さ、心の闇ばかりが強調して描かれているあたりがシュールだとは思うが読んでいてちょっと嫌な気分になった 若い作家さんなのでまだまだこれからに期待したい | ||||
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綿矢さんの作品には到底、とどかない感想を書こう。 元おたくの26歳OLの三角関係を描いた小説。 三角関係と言っても一人は実在しない人。主人公が憧れてやまない青春の日の同級生、イチ。 イチは確かに、主人子の同級生として存在したし、同窓会でも逢っている。 でも、彼女が想っているのは実在の彼ではなく、彼女の頭の中で理想化された彼なのだ。 頭の中で理想化した彼に嫌われないために、主人公は学生時代、ほとんど彼に話しかけない。 クラス全員にかまわれるのにうんざりしている彼に話しかけることによって嫌われると思い込んでいるからだ。 主人公は元アニメおたく。 アニメキャラクターという実在しないものを愛する彼女が、実在しない憧れの同級生を頭に創り出し、いつも頭の中で空想にふけり、にやにやとしながら過ごしていた。 それだけで、たった一人の東京は淋しくなかった。 自分のことを想ってくれる、もう一人の実在する同僚のことなんて、どうでもよかった。 名前もイチに合わせて、それより劣るからニと心の中で呼んでいた。 主人公は経理課で唯一、友達だったと思っていた人に裏切られて、会社にもう行きたくないと思う。 妊娠したとウソをついて。 ひどく幼い行為。中学生くらいが仮病で休むのと似ている。 主人公は26歳にもなって、未だに母親以外の実在する人間を好きになれない。 その主人公が、全てを失って、憧れの人もそうじゃない人も友達も全て失って気付くのは自分の幼さと周りにいた人たちの大切さ。 あの人はここが嫌い、だから絶対に合わない。 ではなく、あの人はここが嫌い、でも、あそこは好きかもしれない。好きになれるかもしれないと考えられるようになる。 否定から肯定することに思考をシフトする。排他ではなく寛容することへ。 要は本当の意味で大人なるということ。 これは、『エヴァンゲリオン』で庵野秀明がやろうとしていた事だし、未だに大人になれないおたくの多い日本では突き刺さる人も多いと思う。 いつまでも仮想の恋人を求めていても、仮想の恋人は現実には振り向いてくれない。 現実と向き合うことは、妥協ではなく成長だ。 愛しているなら全てを受け入れてくれ、と泣き叫ぶ主人公に、現実の彼・ニは優しく諭す。 「でもいくら好きだからって、そのまま受け入れるなんて無理だ。相手に全部受け入れてほしいなんて、乱暴だ。うまくやっていくには、二人とも相手に合わせて少しずつ……変わっていかないと」 これができないから、結婚できないし、結婚しても、すぐ離婚する……っていうのが、現代の若者。 それを正当化して親や社会やネットに甘えてしまうのも。 これが、この主人公だけの「甘え」とか「幼さ」で、「現実的」じゃないなんて思っているなら、それは、あなたのほうが遥かに「現実」を知らないのでは? 美しい日本語で綴られ、現代社会の若者を情緒感たっぷりに描いた見事な作品。 次回作も楽しみにしています。 | ||||
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蹴りたい背中、夢を与える、に続けて読みました。 前作(「夢を〜」)のときも、今回も思ったけれど、 もう一度本棚から取り出して読もうとは思えない作品。 読み返しても前回読んだときと同じ感想しか持てないし、 この人の文章の流し方がうまいのでなんとか読み進められる感じ。 読むのを途中でやめてもなんの後悔もしない。 なんでこれはOLの話なのか、 どうして彼女は処女のままなのか どうしてイチに対しての執着が最後あっさりしてるのか なんであんなラストにしたのか これらがまったくわかりません。 あまりこだわりなく、なんとなく書いたのかな。 こんなシチュエーションのものが書きたいって感じで。 こないだは芸能ものだったから、今回は身近なOLもので、と。 なんかのビデオ選ぶときみたいですね。 今度は「蹴りたい背中」みたいな、作者のこだわりが見えるものが読みたいな。 これが書きたいんだ!というのが感じられる作品が一番読みたい。 | ||||
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