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遠い山なみの光
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遠い山なみの光の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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ありがとうこざいました。 | ||||
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すでに戦争直後の日本人の価値観をリアルに感じることができなくなっていて、そのことがこの小説をさらに幻想的にしている。非日本語人が日本と日本人を描く不思議な小説でもある。 | ||||
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私は終戦半年前に生まれたが、実際の戦争は何も知らなく、戦後の生活の苦しさもさほど感ぜず、家族でも戦争は話題にならずそれが子供にとって普通であったと思う。学校の教育でもさほど戦争を強調した授業もなかったのである。それは軍事教育を体験した先生達が避けていたとも思わず、社会科の先生が「アカ」だという言葉の意味も解らないガキでした。イシグロ氏が1954年長崎に生まれ5歳より英国で育ち、この処女作にある長崎という戦後の時代を背景に、そこで暮らす人々を思い描き、英語で物語を紡いでいく過程に違和感と共に、外国の人々が敗戦国日本人の有様を、素直に読み取れたのかという疑問さえ憶えました。 | ||||
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長崎原爆にあった若い母親の主人公悦子、対象的な自我の強い母親二人の友人関係を軸に、その後、英国で再婚した悦子だが、次女の帰省に自殺した長女を思い巡らせるお話し。 | ||||
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イシグロ作品の素晴らしさは、翻訳家の皆さんの力量によるところも大きい。 本作に関しては、別の翻訳家によるものも読んでみたい。 早川書房さん、どうぞよろしくお願いいたします。 | ||||
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送られてきたものは、予想していた通りの文庫本で、とくに問題ありませんでした。 | ||||
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カズヲイシグロは私には何を訴えたいのかわからず、難しく、インターネットの解説を見ながら読んでいます。 | ||||
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何故悦子は、自ら佐知子に関わったんだろう?が一番の疑問点だった。 子どもの動向を心配して、までは分かるけれど、わざわざ構いに行く気持ち自体が分からなかった 訳文が上品だなあ、と、あとがきの「名前に当てる漢字云々」が一番興味深かった | ||||
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大阪出張にもっていった本が想定より早く読み終わり、 帰りの飛行機の中で読む本として、 空港の中の小さな書籍売り場でで買い求めた本作です。 イギリス人の書いた本です。 占領下の長崎の描写に実感が伴いません。 読んでいて苛立ちます。 これが作者の意図で勝利とも言えますが、 ほかに優先すべき本があるので、もうこの作家の本は読まないかな。 | ||||
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昔見た映画「東京物語」の原せつこさんを常に頭に浮かべながら読みました。 | ||||
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『わたしを離さないで』を読んで,なかなか力量のある作家だと思っていましたが,他の作品は積ん読でした。ノーベル賞受章を機会に第一作目から順に読むことにしました。まあ,途中で気分転換に軽いものを挟むでしょうが……。 会話が主体で話が進んでいくので,人物の背景説明が少なく,読者としてかなりの創造力(妄想,しかも正答がない)を発揮しなければなりませんでした。人間関係もセクシュアル(レズビアンも含めて)な関係があるのかとか,舅との関係が夫との関係にどこまで関係したのかとか,戦後の米兵とそれにまとわりつく女性(パンパンなんて呼んでいましたね)が米国へ連れて帰ってやると約束されたら実は既婚者であったとか,まあ妄想しまくりです。 訳者や批評家は原爆の影という読みをしていますが,深読みのような気がしました。たしかに長崎観光散歩のシーンはありましたが原爆の影が強烈にあったとも思えません。昨日,ハイデルベルクの本屋にやっと Kazuo Ishiguro コーナーができていましたが,ノーベル賞の「ノ」の字もありませんでした。ちなみに,この本の題名は『Damals in Nagasaki』。なんでやねんと突っ込みを入れたくなります。ハイデルベルクの聖霊教会のステンドグラス「物理学」は,赤を基調にアインシュタインの有名な公式が描かれ,下部には 6.8.1945 と広島への原爆投下の日付(なぜか長崎のはない!)が刻み込まれています。なんだか,気持ちがスッキリしません。 最大の疑問は,会話で話が運ばれるのに,長崎弁でないことです。まるで東京の山の手の奥さまやお嬢さまが会話しているようで,そんな土地柄じゃないでしょう。友人の長崎県人によると,藩が違うとまるで外国語というほどだそうです。世界文学全集日本代表の石牟礼道子『苦海浄土』を読めばすぐに理解していただけると思います。解説の池澤夏樹さん,いかがでしょう? | ||||
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年を取って読んだらまた違う見方ができるのか。 なんだか読んでいて疲れるような気がしました。 ショッキングな部分もショッキングにしてないしどこに焦点があるのか20代の小娘にはよくわかりませんでした。 | ||||
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日本を去り、イギリスに住む主人公・悦子は、 前夫とのあいだに生まれた長女・景子の自殺をめぐり、 その喪失感の中で自らの過去を回想します。 太平洋戦争が終わった直後の荒廃した長崎の様子と自身の孤独、 同じ長崎で、復興の兆しの見えたころ出会った アメリカ人と結婚をほのめかす不安定な女と心を閉ざすその娘、 老いてなお子どもに対して一言二言多い義父と前夫の未成熟な親子関係、 ゼロから興した蕎麦屋をはじめとする元気な市井の人々、 選挙権を得た妻をめぐる夫婦のエピソードなど、 混乱から脱していない社会と、 当時のイギリスから見ると(たぶん)人間としてまだまだ未熟な様相を ぽつぽつとちりばめています。 また、記述は少ないのですが、 自身の再婚の事情・渡英や 長女の引きこもりとの葛藤、 反抗期の次女ニキのとげとげしさを含め 惹かれるエッセンスが盛り込まれていて、 それを読者の想像に任せる余地を残して、詩的にまとめられた作風に仕上げています。 (読み落としたのではないかと何度もページを戻って読み返しました。) 筆者のひきだしの多さには感心します。 故意に現代と回想部分の時世を変えて惹き付けるという テクニックを駆使されています。 『』 『』 にみられる確実に伝達しようとする律儀さ・饒舌さは未だありません。 デビュー作。王立文学協会賞受賞作品。 | ||||
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冒頭で明かされた「私はついに佐知子のことがよくわからなかった」という悦子の言葉は、自身に対する言葉でもあり、日本的な価値観で見て当時は批判的だった佐知子と同じく、母というよりも女として人生を歩む決意するに至った過程を、彼女自身が不可思議と捕らえているとも思えました。女としての思いと、母としての思いに引き裂かれる女性の物語と言っても良いと思います。筋立ては良く出来ていると思います。 米兵とともにアメリカに渡った後の生活を夢として語る佐知子と、夫と子供と共にある自身の生活は幸せだと語る悦子、二人の会話が完全にすれ違っている場面は一つの山場だと思いました。また、佐知子の娘の万理子と悦子の娘の景子の人生が微妙に重なる点は、物語に奥行きを与えていると思います。景子の末路は明らかですが、万理子のその後は明らかではありません。文章化されていませんが、全く別の結末があったのかもしれないという悦子の疑念や後悔が感じられ、同時に女性が自分らしく生きることの難しさを感じさせる展開でした。 | ||||
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