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ギケイキ 千年の流転
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ギケイキ 千年の流転の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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なんとなく内容は知ってるけど、ちゃんと読んだことはない『義経記』。 高評価のレビューが多かったので、かなり期待して読んだ。 私の場合『ギケイキ』を読みたいがばかりに、本家の『義経記』を読破してから臨んだほどである(と言っても現代語訳だが)。 町田康なる人の書物はこれが初めてなのだが、やたら擬音語が多くてまるでギャグ漫画のようだった。 しかし、堅苦しい古典を真面目に読んでも面白くない。そんな方にはオススメできる。 読者にもある程度気を遣っていて、歴史的背景に疎くても話が理解できるようになっている。 勇ましく感じられる合戦も「当時の現場としては、どうせこんな感じだったんでしょ?」みたいな感じで再現されていて、共感できる。 昔も今も所詮は同じ人間だもの、とばかりに歴史上の人物が滑稽に描かれる。 登場人物の内心がリアルに言語化され、彼らが身近に感じられた。 個人的には、義経が『六韜』を手に入れるために繰り広げられる一連の展開が最も面白かった。 「もしかしたら来るかも来るかも、と思っているところへ本当に出てきたら、全く予期していなかった時よりも驚き、恐怖するという人間心理」(175ページ)とは、例えが上手い。 抱腹絶倒とまではいかないが、所どころで何度か吹き出してしまった。 ところで、『ギケイキ』は全4巻を予定した長編なのだそう。 本書第1巻は義経が弁慶と出会って、頼朝の挙兵に従おうと追いかけるところで終わっている。 静御前がどういうキャラになのか、あるいは佐藤忠信、弁慶の最後がどう描かれるのか見モノである。 2020年を目指して完了するそうなので、続編を気長に待ちたい。 | ||||
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義経をはじめ、どいつもこいつも、あかんやつや……と苦笑しながら読んだ。 方言に馴染めなかったり、むさくるしさにうんざりしたり。 なにかというと菊門の話になるし、ややこしくなるとすぐに殺しちゃうし。 義経は血筋がよく、顔かたちもよく、おしゃれで、すぐれた能力がある。 主人公の万能感と自己愛、暴力的な衝動は、パンクが似合う。 どうしようもなく自惚れて見える義経が、時折、兄頼朝に思いを馳せる。 それがたまらなく、せつないのだ。それが、この本の魅力だと思う。 | ||||
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根本的に合わない、という人がいるのはよーくわかる。でも、何の誇張もなく、面白い。猛烈に。 | ||||
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買いです。 町田の言語感覚と義経の生涯。異色のミクスチャーであり、町田の最高傑作の になる可能性を秘めています。 そんなことより メンヘラ設定の弁慶が出てくるのは、この作品しかないでしょう! (もちろんなぜ、弁慶が病んでいるのか丹念に描かれています) 本作は、源義経の一生を記した古典「義経記(ぎけいき)」を町田が現代語訳に再構築。 町田ならではの軽快さと、思わず鼻水が噴き出すほどのユーモアあふれる文章で ぐいぐい読ませます。 面白いだけではなく、町田のテクニックも冴えに冴えています。 本書は、義経本人の魂が現代においても生きているという設定を用い、義経自身が狂言を回す。 この素晴らしい構成・技術に支えられているから、読者は置き去りにならないのでしょう。 この、町田版ギケイキは、全四巻を予定しており、2020年に終わる予定だそうです。 (町田氏が講演会で言及していました) ここ10年の町田は、脂がのっていると感じます。 作家デビュー当初から町田が持ちあわせていた悲しさや無常が一気に凝集された 「告白」「宿屋めぐり」は、傑作であり読書家を唸らせたことは記憶に新しい。 「瘤いっとこ。瘤」(瘤取り爺さん)の爆笑訳で話題をかっさらった、河出書房の 日本文学全集収録の「宇治拾遺物語」の現代語訳は本作「ギケイキ」への助走だった のかと思うと、町田おそるべし。と言わざるを得ない。 史実によると義経は悲劇的な人生を歩む。 義経の波乱な人生を町田はこれからどう描くのか。 2020年まで、わくわくが続く。これは、僥倖なことなのです。 | ||||
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連載は読んでないが、一気読みした。 パンク大河ドラマというか、町田の掌で物語を延ばしたり、ちじめたりすればよいので、こういうのは書くほうも読むほうも楽だなw ただ、丁寧に書いてる部分と締め切りに追われて、ずばっと飛ばしてる部分が未調整で、編集が泣いているとは思う。 (弁慶の四国話はちょっと冗漫だった) 漫画でいうと、昔のしりがありみたいな感じかなぁ 音楽でいうと、やはり、町蔵時代の先の読めないステージ回しみたいな粗さは感じる。 ヨシツネは成長できるのか? 兄頼朝はどういうキャラとして登場するのか? 途中で飽きないで最後まで書いてほしいところw | ||||
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町田のオリジナルと思われるくだけた会話文と、原作の引用らしい「直訳調」の長文がツギハギに見えてしまい、プロ作家の作品とはとても思えなくて残念だ。また、「SNS」やら「炎上」やらの一過性の流行語を盛り込むことが果たして現代語訳なのかどうかは評価が別れるのではないだろうか。電子書籍版に限り定期的にメンテナンスする覚悟だ、とでもいうのなら、それはそれで大したものだとは思うが。 | ||||
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「告白」とか比べると味が薄いかな。 源義経って人物の存在感の薄さのせいかも。 なんかこう、「あかんかった」ひとですよね。 町田さんは「あかんかった」人物を描くのが得意だからな。 作中で印象に残ったのは木曽義仲。そういえばこの人もあかんかったクチだな。 最後まで読んで「あ、これって続くんじゃんけ」と気が付いた。 ここまでは助走ね。 次はいつ出るのか。楽しみですね。 | ||||
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町田康最新作は、義経記(ギケイキ)。町田康の言葉で、世界で描かれる義経は、周りのむさ苦しい男に菊門狙われまくりの美少年。本屋で数ページ立ち読みして、面白くて買ってしまった。 ノリの良い会話や、語り手の義経がなんともファニーで笑える。 買いたい人は、続編があと3冊でることをお忘れなく( ̄▽ ̄) | ||||
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シリーズものの第一巻というこということらしいですが、はっきり言ってつまらない。 「スターウォーズ フォースの覚醒」くらいつまらない。 この本の中での唯一の町田らしさといえば、307ページの木曽義仲の方言くらいのもので そこはさすがだな、マーチダコーさんすごいな、と思った。 今のところ「告白」や「パンク侍」を超える作品になる予感はない。 しかし、今のところなだけであって、町田ファンとしてはもちろん期待している。 個人的には、「外道の潮騒」の2冊もめっちゃ好き。 | ||||
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「義経記」ではなく「ギケイキ」である。 カタカナである。 全4巻となる「ギケイキ」の第1巻である。 ということは「告白」「宿屋めぐり」を超える長編になる。 そして本書第1巻を読む限り「告白」「宿屋めぐり」を超える傑作になる予感がする。 つまり、くんくんにおもろいのだ。 うひゃうひゃなのだ。 あの絶好調だった頃のマーチダぶしが帰ってきたのだ。 本書の語り人は源義経本人。 自身の生涯を語るその語りがマーチダにしかできないオリジナルでぶっ飛んでいる。 たとえば宿屋で強盗に襲われそうになったときは 「死ぬ際もやはりファッションというものは大事。錯乱して暴れたシャブ中のようなブリーフ姿で死ぬのと、それなりに粋な格好で死ぬのとでは後世の評価というものが変わってくる、(中略)なので私は素早くメイクもした。髪もすばやく整えた。それって武士?ああ、武士だ。戦いにおいて武士はいつだって現実主義だ。」 てな具合。 また登場する周辺人物がマーチダ氏の手にかかるといずれも爆発的なキャラとなる。 たとえば、義経が向かった先は超バブリーな藤原秀衡。 藤原秀衡は、風邪をひいて寝ていたところ義経が訪ねてきたとたん 「すっげぇ。起きます起きます。衣服、持ってきてチョーマゲ」と言ってムクムクに起き上がる。 義経を藤原秀衡のもとへ案内した商人吉次宗高は、藤原秀衡からとてつもない褒美をもらうと 「あひゃーい。あきゃーん。」と異様な声をあげ、全裸になって意味の分からない踊りを踊り出す。 そのほか、軍事マニュアル「りくとう」を秘蔵している鬼一法眼とその姫君。 弁慶同様義経の家臣となる伊勢三郎義盛。 強盗の由利太郎などなど、どのキャラも尋常ではないのだ。 また100ページをさいて語られる武蔵坊弁慶の生い立ちのパートもべらぼうに面白い。 弁慶が義経の家臣となるくだりでは 「駄目よ。駄目駄目。だってそうでしょう。いま僕たちはあんなにいい感じだったじゃないですか。」 となぜかオネエことばになる弁慶。 というわけで、本書は義経が「平家、マジでいってこます」まえのお話である。 「最近の町田康はちょっと・・」と思っていた人も安心してください。 ぐんぐんにおもっしょいよ。 | ||||
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待ってましたよ。マチダ節 いってこましたるんじゃーで痺れました。 はよ次ださんかい。ワレ。 | ||||
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つまらないのに高価格のエッセイが続き、町田康の本は売れないと、図書館にリクエストしても入荷されず、購入しては溜息の数年。 やっと価格に見合う書が登場しました。ファンには貯まらないお馴染みのノッテル会話がテンコ盛り! この次書けるの?と自分で敷居を高くした超傑作「宿屋めぐり」の次のオリジナル小説を待つ楽しみができました。。 蔡明亮が、傑作「黒い瞳のオペラ」の次のネタあるの?と心配する中、前作よりも劣る「ピクニック」を発表した二の舞にならないように。 | ||||
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