告白

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評判

告白の評価:

4.48/5点 レビュー 176件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.48pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全350件 221〜240 12/18ページ
No.130
(5pt)

あまりにも苦しい話

評判が良いので購入しました。
元々期待値が高かったのですが、その期待を遥かに超える見事な作品でした。

物語の結末を予め読者は知っているわけですが、
熊太郎が松永を殺そうと決意する、それ以降常にどきどきしながら読んでいました。
特に熊太郎が松永家で殺戮を始めた直後の錯乱している状況下では
読み手まで錯乱してしまうようなスピリチュアルな描き方が印象的でした。
読み終えてから本を眺めると、最初は味気ない様に思えた装丁が
作品の雰囲気にぴったりな気がして四六時中眺め愛でたい気分になりました。

蛇足ですが飛び魚の切り方で揉めている場面は、「夫婦茶碗」で主人公が冷蔵庫内で卵をどう置くか、
そんなどうでも良いことで思考を深めている場面と重なり笑えました。

作品の全体部、というかテーマについては多くのレビュアーが言及していますので割愛します。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.129
(5pt)

あまりにも苦しい話

評判が良いので購入しました。
元々期待値が高かったのですが、その期待を遥かに超える見事な作品でした。

物語の結末を予め読者は知っているわけですが、
熊太郎が松永を殺そうと決意する、それ以降常にどきどきしながら読んでいました。
特に熊太郎が松永家で殺戮を始めた直後の錯乱している状況下では
読み手まで錯乱してしまうようなスピリチュアルな描き方が印象的でした。
読み終えてから本を眺めると、最初は味気ない様に思えた装丁が
作品の雰囲気にぴったりな気がして四六時中眺め愛でたい気分になりました。

蛇足ですが飛び魚の切り方で揉めている場面は、「夫婦茶碗」で主人公が冷蔵庫内で卵をどう置くか、
そんなどうでも良いことで思考を深めている場面と重なり笑えました。

作品の全体部、というかテーマについては多くのレビュアーが言及していますので割愛します。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.128
(5pt)

すばらしい

知的財産とはこうゆうものだよ。

すごいんだから。読んでていろんな感情になんの。ほんとに感動すんのさ。心が。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.127
(5pt)

すばらしい

知的財産とはこうゆうものだよ。

すごいんだから。読んでていろんな感情になんの。ほんとに感動すんのさ。心が。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.126
(5pt)

最後の“告白”に鳥肌が立ちました。

物語の最初の辺りはいつもの町田康がいて、有り得ない展開や落語的な笑いが満載で、相変わらずダラダラとした軽快なロックを聞いているようでしたが、縫が姦通する辺りからの心理描写や結末に向かっていく勢いや痛みはもの凄く、ヘラヘラした町田康が徐々に仁王になっていく様を想像してしまいました。

最後に金剛山の洞窟で、唯一の友であると思っていた弥五郎に対する“告白”と、それに対する弥五郎の態度の表現の仕方が町田康にしては至ってシンプルで、逆に凄い虚無感や絶望が文章から立ち上っています。
そして、そこから自害までの緊張感と、最後の告白”あかんかった”の一言が衝撃的でありました。
このたった一言の、クライマックスの告白の言葉と、それまでの膨大で執拗な思弁の言葉とのコントラストの凄みは圧倒的で、久々に本で震えましたよ。
今までの町田康には無かった、真剣さと生々しい痛みがあり、火花が飛ぶ様な鮮烈な小説でした。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.125
(5pt)

最後の“告白”に鳥肌が立ちました。

物語の最初の辺りはいつもの町田康がいて、有り得ない展開や落語的な笑いが満載で、相変わらずダラダラとした軽快なロックを聞いているようでしたが、縫が姦通する辺りからの心理描写や結末に向かっていく勢いや痛みはもの凄く、ヘラヘラした町田康が徐々に仁王になっていく様を想像してしまいました。

最後に金剛山の洞窟で、唯一の友であると思っていた弥五郎に対する“告白”と、それに対する弥五郎の態度の表現の仕方が町田康にしては至ってシンプルで、逆に凄い虚無感や絶望が文章から立ち上っています。
そして、そこから自害までの緊張感と、最後の告白”あかんかった”の一言が衝撃的でありました。
このたった一言の、クライマックスの告白の言葉と、それまでの膨大で執拗な思弁の言葉とのコントラストの凄みは圧倒的で、久々に本で震えましたよ。
今までの町田康には無かった、真剣さと生々しい痛みがあり、火花が飛ぶ様な鮮烈な小説でした。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.124
(5pt)

これが文学だ

町田康のこれまでの諸作品というのは、音楽に例えるならリズムはギンギンに決まってるのだけれどメロディアスな展開というものは無かったと思う。
 それは著者が意識的にやってきたことで、別に町田康にはドラマチックなメロディが書けないと断じた事は無いが、リズムこそが氏の持ち味であると思ってきた。

 だから、今回の作品はいい意味で裏切られました。
 こんなドラマを書くのかー
 という驚きがあり、さらにこんなにドラマチックでありながらリズムは以前と変わらぬギンギンの町田節。
 この二つを両立させたの事は驚きを超えて畏敬にあたいする。

 これが文学だ!
 私は十年に一度の読書体験をした。

 熊ちゃん(あえてそう言わせて下さい)にはホント胸が痛くなる。
 フェリーニの「道」を観て「ザンパノは悪くない!」と叫びたくなる様に「熊ちゃんも悪くない!!」
 熊ちゃんの思い、行動、至極真人間である。
 さらに聡明でもある。なのに弥五郎よりも寅にシンパシーを抱く熊ちゃんが歯がゆかった。
 清浄ゆえに少し愚かなんだな。熊ちゃんは。
 熊ちゃんが武力を持たぬ後醍醐帝なら、確かに弥五ちゃんは楠木正成だったのに。
 弥五ちゃんと二人、落伍者であっても面白可笑しく生きて欲しかった。

 熊次、寅、ようじょこのオッサン・・・
 周りの者が悪すぎた。

 駒にはもっと親身になって欲しかった。

 縫との出会いはとても美しかったのに、結果的には会ってはいけない人だった。

 熊ちゃんを思うともう・・・。
 もうしんどく無かったらいいとか、そんな事を思ってしまう。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.123
(5pt)

これが文学だ

町田康のこれまでの諸作品というのは、音楽に例えるならリズムはギンギンに決まってるのだけれどメロディアスな展開というものは無かったと思う。
 それは著者が意識的にやってきたことで、別に町田康にはドラマチックなメロディが書けないと断じた事は無いが、リズムこそが氏の持ち味であると思ってきた。

 だから、今回の作品はいい意味で裏切られました。
 こんなドラマを書くのかー
 という驚きがあり、さらにこんなにドラマチックでありながらリズムは以前と変わらぬギンギンの町田節。
 この二つを両立させたの事は驚きを超えて畏敬にあたいする。

 これが文学だ!
 私は十年に一度の読書体験をした。

 熊ちゃん(あえてそう言わせて下さい)にはホント胸が痛くなる。
 フェリーニの「道」を観て「ザンパノは悪くない!」と叫びたくなる様に「熊ちゃんも悪くない!!」
 熊ちゃんの思い、行動、至極真人間である。
 さらに聡明でもある。なのに弥五郎よりも寅にシンパシーを抱く熊ちゃんが歯がゆかった。
 清浄ゆえに少し愚かなんだな。熊ちゃんは。
 熊ちゃんが武力を持たぬ後醍醐帝なら、確かに弥五ちゃんは楠木正成だったのに。
 弥五ちゃんと二人、落伍者であっても面白可笑しく生きて欲しかった。

 熊次、寅、ようじょこのオッサン・・・
 周りの者が悪すぎた。

 駒にはもっと親身になって欲しかった。

 縫との出会いはとても美しかったのに、結果的には会ってはいけない人だった。

 熊ちゃんを思うともう・・・。
 もうしんどく無かったらいいとか、そんな事を思ってしまう。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.122
(5pt)

「文筆の荒法師」が描く怒涛の840ページ!朝日新聞 ゼロ年代の50冊第3位

江戸末期に河内に生まれた城戸熊太郎は子どもの頃からあふれるような思考と口に出す言葉とが合一することのないことに思い悩みながら育った。長じて博打に興じるばかりの生活を送るようになるが、明治26年、妻お縫が男と通じたことをきっかけに、舎弟の弥五郎とともにその男の一族郎党10人を次々と殺害するに至る。「河内十人斬り」に歌われた史実をもとに描く840ページの大長編小説。町田康に付された「文筆の荒法師」という修飾語がまさにふさわしい、俊敏で諧謔味あふれた魔術的な文章が大変魅力的な作品です。

 定まった仕事も持たず、放埒な生活におぼれる熊太郎ですが、彼の内に秘めた河内弁による思弁の流れを見ると、彼が私たちとは縁遠い単なるヤクザ者の一人ではなく、明治前期に立ち現れた悩める近代日本の精神であるように思えるのです。ですからこの小説は平成に書かれたものとはいえ、明治文学を読むかのような錯覚を覚えます。

 一方で、岩室の中で起こる森の小鬼とその兄・葛木ドールとの一件は熊太郎の精神と行動を生涯にわたって縛る大事件なのですが、人間の理知が届かね奇怪きわまりない描かれ方をしていて、あたかもガルシア=マルケスが描く南米の呪術的小説世界に紛れ込んだかのようで、大いに惑乱させられます。

 さて、熊太郎は大量殺人に手を染めるための思考を巡らせますが、実のところこの殺人の理由は理詰めで解きほぐせるような類いのものではないように思えます。熊太郎は事実、「ほんのちょっとの駒の狂い」(514頁)という言葉を使い、また「もっと早くに勝負を降りるべきだった」(838頁)という悔悟の念を抱きます。私はそこにこそ、ひょっとしたら第二、第三の熊太郎になりかねないかもしれない危うさをはらんだあなたや私が生きる上での知恵が秘められているように思えてなりません。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.121
(5pt)

「文筆の荒法師」が描く怒涛の840ページ!朝日新聞 ゼロ年代の50冊第3位

江戸末期に河内に生まれた城戸熊太郎は子どもの頃からあふれるような思考と口に出す言葉とが合一することのないことに思い悩みながら育った。長じて博打に興じるばかりの生活を送るようになるが、明治26年、妻お縫が男と通じたことをきっかけに、舎弟の弥五郎とともにその男の一族郎党10人を次々と殺害するに至る。「河内十人斬り」に歌われた史実をもとに描く840ページの大長編小説。町田康に付された「文筆の荒法師」という修飾語がまさにふさわしい、俊敏で諧謔味あふれた魔術的な文章が大変魅力的な作品です。

 定まった仕事も持たず、放埒な生活におぼれる熊太郎ですが、彼の内に秘めた河内弁による思弁の流れを見ると、彼が私たちとは縁遠い単なるヤクザ者の一人ではなく、明治前期に立ち現れた悩める近代日本の精神であるように思えるのです。ですからこの小説は平成に書かれたものとはいえ、明治文学を読むかのような錯覚を覚えます。

 一方で、岩室の中で起こる森の小鬼とその兄・葛木ドールとの一件は熊太郎の精神と行動を生涯にわたって縛る大事件なのですが、人間の理知が届かね奇怪きわまりない描かれ方をしていて、あたかもガルシア=マルケスが描く南米の呪術的小説世界に紛れ込んだかのようで、大いに惑乱させられます。

 さて、熊太郎は大量殺人に手を染めるための思考を巡らせますが、実のところこの殺人の理由は理詰めで解きほぐせるような類いのものではないように思えます。熊太郎は事実、「ほんのちょっとの駒の狂い」(514頁)という言葉を使い、また「もっと早くに勝負を降りるべきだった」(838頁)という悔悟の念を抱きます。私はそこにこそ、ひょっとしたら第二、第三の熊太郎になりかねないかもしれない危うさをはらんだあなたや私が生きる上での知恵が秘められているように思えてなりません。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.120
(5pt)

文学っぽい文学

朝日新聞の「ゼロ年代の50冊」に含まれていたことで購入。
面白い大作でした。

駄目人間、袋小路、自殺。大量虐殺、実話。
馴染み易い河内弁の演出。
人間の孤独と弱さを浮き彫り、言葉の限界を指摘、主題は明示しない。
ゼロ年代のまさに文学だと思います。

仕事本、実用書、レビュー本、指南本の合間に必要な文芸書。
楽しめました。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.119
(5pt)

文学っぽい文学

朝日新聞の「ゼロ年代の50冊」に含まれていたことで購入。
面白い大作でした。

駄目人間、袋小路、自殺。大量虐殺、実話。
馴染み易い河内弁の演出。
人間の孤独と弱さを浮き彫り、言葉の限界を指摘、主題は明示しない。
ゼロ年代のまさに文学だと思います。

仕事本、実用書、レビュー本、指南本の合間に必要な文芸書。
楽しめました。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.118
(4pt)

河内弁のリズムは大量殺戮にはぴったりだ。

河内弁のリズムはこの小説の主題である大量殺戮と,主人公の突き抜けた脳天気さにはぴったりだ。
町田康ファンにはたまらないだろう。
しかし、河内人なのにこのリズムについていけない河内人がいたら、かわいそうだなあ。

大阪河内弁

「熊、なにしてんね」
「見てわからんか。笛吹いてんねん」
「笛吹いてんねて,笛みたいなもんあらへんやんけ」
「そら笛はない。笛はないけどや、わいかてやで、いつ何時、笛吹かなならん  
 ようになるかわかれへんやろ。しゃあからそんときのためにちょう稽古してんね」
「ほんな暇なことしてる間ァあんにゃったらわしと一緒に田ァ行て草取らな 
 あかんやろ。馬に食わせる草も刈らなあかんやんけ」

山形村山弁

「熊、なにすてんな」
「見でわがらねが。笛吹いてんだべ」
「笛吹いでるて,笛などねえべ」
「んだ笛はね。笛はねっげど、おらだでな、えづ、笛吹がねぐならんねがもしゃねべな。
 んだがら,ほだなどぎの為さ稽古すてんだべ」
「ほだな暇なごとすてる時間あんだったらおらと一緒に田さ行(え)って草取ら
 ねばだめだべつ。馬さ食(か)せる草も刈らねばだめだべつ」

河内弁と比べて、山形村山弁のなんともっちゃりしたことか。
ちなみにWordでは,河内弁14箇所、山形村山弁16箇所が表記の間違いだと
(標準語表記だとすると)指摘されました。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.117
(4pt)

河内弁のリズムは大量殺戮にはぴったりだ。

河内弁のリズムはこの小説の主題である大量殺戮と,主人公の突き抜けた脳天気さにはぴったりだ。
町田康ファンにはたまらないだろう。
しかし、河内人なのにこのリズムについていけない河内人がいたら、かわいそうだなあ。

大阪河内弁

「熊、なにしてんね」
「見てわからんか。笛吹いてんねん」
「笛吹いてんねて,笛みたいなもんあらへんやんけ」
「そら笛はない。笛はないけどや、わいかてやで、いつ何時、笛吹かなならん  
 ようになるかわかれへんやろ。しゃあからそんときのためにちょう稽古してんね」
「ほんな暇なことしてる間ァあんにゃったらわしと一緒に田ァ行て草取らな 
 あかんやろ。馬に食わせる草も刈らなあかんやんけ」

山形村山弁

「熊、なにすてんな」
「見でわがらねが。笛吹いてんだべ」
「笛吹いでるて,笛などねえべ」
「んだ笛はね。笛はねっげど、おらだでな、えづ、笛吹がねぐならんねがもしゃねべな。
 んだがら,ほだなどぎの為さ稽古すてんだべ」
「ほだな暇なごとすてる時間あんだったらおらと一緒に田さ行(え)って草取ら
 ねばだめだべつ。馬さ食(か)せる草も刈らねばだめだべつ」

河内弁と比べて、山形村山弁のなんともっちゃりしたことか。
ちなみにWordでは,河内弁14箇所、山形村山弁16箇所が表記の間違いだと
(標準語表記だとすると)指摘されました。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.116
(5pt)

これまで文章化できなかった思考世界

町田作品にはいつもあきれる。そこに描かれる人物のなんたるだらしなさ。それこそパンクなのだろう。私自身は非常にお堅い。クラシックファンだし。
初めてエッセイ「正直じゃいけん」を読んだ時には、読んでいてその許せない生き方にのたうち回った。が、我慢して半分を過ぎた頃から、そのパンク世界に<すぱぱ〜ん>と嵌り、そういう人生もあるのだなぁ…と自分自身の世界転換が起きた。すっかり町田康ファンに。自分にはできない生き方、考え方をバーチャル体験させてくれる貴重な作家だ。
そして今回この「告白」を読んだ。実は今月映画化される別の「告白」と間違えた。しかし、こっちの告白こそが素晴らしい傑作だった。いつも通りあきれる主人公、いやほとんどの登場人物たち。今回は実際の事件「河内十人切り」を元に深く心象風景をパンクに切り込んで大書に仕上げた作品。描かれる風景、言葉遣いの考証は綿密で素晴らしい。その中に突如、パンクな感情表現やファンタジーな情景が放り込まれる。まことに町田康にしか作れない世界に、世の人々に理解できない内省的堕落者の頭の中を徹底的に追いかけた作品が誕生した。
レビュータイトルにした<これまでに文章化できなかった思考世界>という意味は、こういうタイプの人の思考は表現できないということ。情動や現象で表現した作品はあるが、だらしない思考そのものを深く、的確に書いたのは初めてだと思うし、追随できないのではないか…あっちの「告白」とは違って、こっちの「告白」は映画化はできないだろう。思考を読み、そして思いに耽らせるこの作品に出合えたことを喜びたい。町田さん、大いにあきれました。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.115
(5pt)

これまで文章化できなかった思考世界

町田作品にはいつもあきれる。そこに描かれる人物のなんたるだらしなさ。それこそパンクなのだろう。私自身は非常にお堅い。クラシックファンだし。
初めてエッセイ「正直じゃいけん」を読んだ時には、読んでいてその許せない生き方にのたうち回った。が、我慢して半分を過ぎた頃から、そのパンク世界に<すぱぱ〜ん>と嵌り、そういう人生もあるのだなぁ…と自分自身の世界転換が起きた。すっかり町田康ファンに。自分にはできない生き方、考え方をバーチャル体験させてくれる貴重な作家だ。
そして今回この「告白」を読んだ。実は今月映画化される別の「告白」と間違えた。しかし、こっちの告白こそが素晴らしい傑作だった。いつも通りあきれる主人公、いやほとんどの登場人物たち。今回は実際の事件「河内十人切り」を元に深く心象風景をパンクに切り込んで大書に仕上げた作品。描かれる風景、言葉遣いの考証は綿密で素晴らしい。その中に突如、パンクな感情表現やファンタジーな情景が放り込まれる。まことに町田康にしか作れない世界に、世の人々に理解できない内省的堕落者の頭の中を徹底的に追いかけた作品が誕生した。
レビュータイトルにした<これまでに文章化できなかった思考世界>という意味は、こういうタイプの人の思考は表現できないということ。情動や現象で表現した作品はあるが、だらしない思考そのものを深く、的確に書いたのは初めてだと思うし、追随できないのではないか…あっちの「告白」とは違って、こっちの「告白」は映画化はできないだろう。思考を読み、そして思いに耽らせるこの作品に出合えたことを喜びたい。町田さん、大いにあきれました。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.114
(5pt)

まさに驚くべき傑作!

こんなにも笑い・泣き・転げ周り・感情移入して叫んだ
本は生まれて初めてです。
自分の人生を変えた宝物の本はいくつかありますが、
この「告白」はその中に入りました。
とにかく、あらゆる意味で人が生き・笑い・泣き・叫び・喜び・怒り・哀しみ・
そして殺し・死ぬことのリアルが饒舌な文体とともに、
流れるように疾走していきます。

これに匹敵するのは、中上健次の「枯木灘」しか思い浮かばない。

まことにもって、「1Q84]なんか読んでいる暇は無いのである。

こういう本を読むという行為こそが、読書なんだなって思う。

とにかく、いままであったこともない恐るべき才能・傑作です。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.113
(5pt)

まさに驚くべき傑作!

こんなにも笑い・泣き・転げ周り・感情移入して叫んだ
本は生まれて初めてです。
自分の人生を変えた宝物の本はいくつかありますが、
この「告白」はその中に入りました。
とにかく、あらゆる意味で人が生き・笑い・泣き・叫び・喜び・怒り・哀しみ・
そして殺し・死ぬことのリアルが饒舌な文体とともに、
流れるように疾走していきます。

これに匹敵するのは、中上健次の「枯木灘」しか思い浮かばない。

まことにもって、「1Q84]なんか読んでいる暇は無いのである。

こういう本を読むという行為こそが、読書なんだなって思う。

とにかく、いままであったこともない恐るべき才能・傑作です。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695
No.112
(5pt)

私の中にも熊太郎がいる

初めて読んだ町田康作品が「告白」なのは幸運なのか?不運なのか?
私は不運でした。
だってあまりの面白さに、この後から読んだ町田作品が、今ひとつ
物足りなくなってしまうから。スピード感ある文体は短編で素晴らしい切れを
見せているのにもかかわらず、だ。

疾走したままこの分量を突っ走り、最後に息切れどころか、最高潮に達する「告白」。
大笑いしつつ、自分の中にも熊太郎がいることに読み初めから意識せずには
いられなかった。
どうしようもない「社会のくず」熊太郎...。
でも生涯忘れられない存在だ。
告白 Amazon書評・レビュー: 告白より
4120036219
No.111
(5pt)

私の中にも熊太郎がいる

初めて読んだ町田康作品が「告白」なのは幸運なのか?不運なのか?
私は不運でした。
だってあまりの面白さに、この後から読んだ町田作品が、今ひとつ
物足りなくなってしまうから。スピード感ある文体は短編で素晴らしい切れを
見せているのにもかかわらず、だ。

疾走したままこの分量を突っ走り、最後に息切れどころか、最高潮に達する「告白」。
大笑いしつつ、自分の中にも熊太郎がいることに読み初めから意識せずには
いられなかった。
どうしようもない「社会のくず」熊太郎...。
でも生涯忘れられない存在だ。
告白 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 告白 (中公文庫)より
4122049695