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R帝国
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R帝国の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全84件 1~20 1/5ページ
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買ったまま積読状態だった本作。たまたま読んで驚いた。2016-17年の新聞連載だという。これ、新型コロナとチャットAI後の世界を、そしてトランプ-プーチン的政治状況(SNSによる陰謀の横行)を浮き彫りにし、日本会議自民党のカリカチュアを克明に描いています。主軸になるべき正義が、緻密な全体主義イデオロギーに対して、粗っぽい骨格でしか描けなかった点、結末が筋書き程度の展開に終わったこと、をマイナスとして星4つとしました。 | ||||
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こんなことは小説の世界だけにして欲しい。 | ||||
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「教団X」がひじょうに面白かったので、もともと好きだった中村文則さんの新作「R帝国」を出版後すぐに購入したにも関わらず、何年も積読になっていたものを引っ張り出して読みました。 私はとても面白く、夢中になって読めました。 ただ、小説作品としては読みながらいろいろと気になったためにタイトルのような表現になったのですが、小説作品としては、作品世界の設定やストーリーの展開、登場人物の造形などについては首を傾げたり、矛盾を感じたり、通常の小説作品を読む際に感じる登場人物への感情移入はありませんでしたし、ストーリーの展開も無理があると言えばあり過ぎだし、作者のご都合主義の上でストーリーが動いているだけと言われればそれまでの作品です。 この作品のレビューで☆1や2の人のレビューにも納得で、破綻している点や小説としての完成度の低さを指摘されると確かにそうだと認めざるを得ません。 が、が、しかし、それでもなお、私はこの作品が好きだし、2023年の今こそより多くの方が読むべき作品だと声を大きくして言いたいと思います。 作者が今の日本に感じていること、この社会の在り方への憤り、そして希望を持ちたいけれども世の中は既得権益を守る者だけが悪なのではなく、大多数の人々も同類なのだという諦観を、それこそ何の捻りも暗喩もなくストレートに登場人物に代弁させている点は鼻白みで工夫がなさすぎるのかもしれませんが、そういうマイナスをも含めて、私は激しく共感しました。 実際に何十か所も、激しく頷いてしまう登場人物の台詞があり、「その通りだよ」と思いを強めながら読みました。 それは、回りくどく伝えている時間などないという作者の焦りだと思えば、この作品の切実さが伝わってきます。 この作品を2017年に上梓しているのも、先見の明に優れていると言いたいと思います。 出版後すぐに読んで低評価の方々も、再度今読めば私のレビューにうなずける点もあるのではと思います。 私自身は、購入後すぐに読んでもっと衝撃を受けたかったような、2023年だからより理解できたと納得できるような複雑な気分ですが、とにかく日本の衰退が進んでいる今日に読んでいろいろ考えるために必読の一冊だと思います。 | ||||
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極秘計画のカギとなりそうなキーワード(写真)が出てきたので、それをのこれから解いていくのかと思いきや、たいした展開もなくあっさり敵の中枢自らネタバレを披露。しかも話がだらだらと長く黒幕感ゼロ。なぜか突然差し込まれるお色気シーンやロマンスシーンも突然すぎてこのシーン必要だった?と首を傾げざるを得ない。テロの末端が黒幕が語るような真実を知っていたりとか、なんともお粗末小説でした。 | ||||
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ほぼほぼ日本の近未来?と思いながら読んだので、あらゆる可能性がかなりリアルに感じられた。過去のテロや戦争を振り返るシーンでは、なるほどそういう解釈もあるかと勉強になったり。しかしほとんど希望のない結末は辛かった。未来は暗そうだなあ。 | ||||
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ディストピアをテーマとした小説です。作中のR帝国は現代日本がディストピアになったような感じで、世界をとりまく支配者層の思惑と、それに反対するごく少数の人々が対峙しようとする話。小説としては少し読みにくく、これといった面白みは余りありませんでしたが、インターネット上の声や国民の反応は現代日本でも見られるもので、所々考えさせられる点がありました。 作者さんも、世界や人生観についていろいろ考えていることがあるのでしょうが、すこしそれを詰め込みすぎているように感じます。 | ||||
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『遮光』や『土の中の子供』は読んでおり、こちらも好意的な評価が多かったので読了。 全体主義の恐怖を描くとのことだったが、リベラル系・フェミニズム系のネット論客が取り付きそうな話題のごった煮を延々と読まされている気分になった。 そういう系統の人々が槍玉に挙げる話題全てに拒否反応を示すわけではないが、これらの要素を社会派フィクション・SFのパッケージング内の装置として描かれると大分陳腐に感じてしまった。 今後再び半径5メートルの関係のもとでの陰鬱さ、不気味さを感じさせてくれる作品を生み出してくれることに期待。 | ||||
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現代日本社会の傾向性の強度を上げていくと1984の悪夢を変奏、再演することができる、ということが示されている。この作品が書かれたのは2017年だが、コロナ禍を経験している現在においてもこの作品は十分通用するどころか、この作品を読むことの意義はより増しているように思う。RとLは単純にRight とLeftなのだろうか、他にも異なる語を当てることはできるのだろうか。現在、日本を覆っている空気はナショナリズムというよりはナルシシズムなのではないだろうか、とふと思う。他国の悪夢を喜んで語るものの、自国の悪夢については無自覚のままである。このままでいいのか、日本よ。 | ||||
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一気読み 怖い話だった あとがきにあるけど、単行本からの文庫化、最初の新聞連載が2016年だとの事だが、今年の小説かと思うくらい、世相があるある せっかくの伏線をページの都合なのか、解説しちゃっているところなど、ちょっとご都合なところもあり、星マイナス1 | ||||
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大作を書きたいという意欲は伝わる でもなんか思想が出過ぎてて、これなら小説じゃなくて政治論とか普通に書いたら?と思ってしまう そう感じさせる時点で小説としては一流ではなんよね たとえば進撃の巨人、あれは作者が徹底して自分の思想をぼかしたまま見事に完成した作品になってる 相反する思想を持つ様々な立場の人間が出てくるが、はたして作者の真意はどのキャラにあるのか? が見えてこない そういう邪魔な要素をとことん隠してそのスタンスを保ったまま、読者が全てのキャラに共感と反発を覚えるようにうまく描かれていた 神漫画家の諌山先生と比べるのは気の毒だが、おそらく中村氏はそういう読者に対する駆け引きが下手なんだろう、もしくはそんなもの必要とせず、思想に万歳賛同してくれるファンがいればやっていけるということなのもしれない とにかく読んでいて著者の存在がキャラやストーリーより前に出てくる 教団Xもそうだった、某芸人が面白い!とすすめる本は期待外れなことが多すぎて… 今作もそうで、台詞のチープさが壮大な?ストーリーと合わずチグハグ、要は安っぽい もうこの方の小説を手に取ることはないだろう、大体何を書くのかわかってしまう、舞台が変わるだけでまた思想の押し付けになるだけだろうね | ||||
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朝起きたら戦争が始まっていという設定にひかれ購入。冒頭は妙にリアリティーを感じる不思議な世界観にぐいぐい引き込まれる。しかし、その設定は生かされることなく、すぐに作者が書きたかった本題に作品は進む・・・。私個人の感想としては、その本題には全く共感できず、作品としても面白くもない。竜頭蛇尾。○○賞受賞とか、信用性できないということを再確認。 | ||||
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著者の作品は毎度、ものごとの真理を深く突いてくる。過激な表現もでてくるが、それが人間の真実であり今も世界のどこかで実際に起こっていることだ。高校生の教科書にしてもいいぐらいだと思う。ただ、この本の評価は低くなるだろうと想像される。読めば分かるが、こういった書籍が多くの人に受け入れられる世の中なら、ここまで酷くはなってないだろうから。 | ||||
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「教団X」よりは小説としてよかったかなと思う。ただ、本人曰く、現実とのリンクが必要ということで現実のことを盛り込んでいるんだけど、その知識根拠は古臭い左翼史観で、テーマのひとつであるデマに踊らされるなという主張と矛盾している。沖縄が時間稼ぎのための捨て石にされたなどど、未だに言っているとか呆れるより悲しくなる。確かに少々ネット検索したくらいでは沖縄=捨て石の記事が見つかる。ただ、それらの記事がどれも特定の勢力の記事ということに気付けばすぐにいろいろわかってくる。 歴史的に後付けでいくらでもストーリーは作れるということだけど、それこそ疑問を投げかけるところのはず。なのに、それを鵜呑みにしたのか、左翼として無視したのか。 さらに言えば、当時の人にもいろんな人がいて、いろんな思いがあった。それを捨て石という一言で済ませるというのは小説家として、人としてどうなのだろうか? Twitterなどで、この本の感想を検索すると、沖縄は捨て石にされたのか!とか鵜呑みの鵜呑みが発生していて、なんともやりきれない。それが目的だったのかもしれないが。 | ||||
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そもそも読み手を選ぶテーマだが、政治的な内容に史実も引用されてるせいか、批判的な評価も多いようだ。 個人的には支配階級の思考が興味深く、ナチ占領下のレジスタンス的なスリリングさもそこそこと思ったが、反面、物語そのものはチープで長大なセリフで陰謀が説明されるため、退屈との評も致し方ないと思う。その点は納得の上で読まれたい。 (以下ネタバレ) 話は未来の日本がモデルだろうが、国の有り様は現在の近隣国に近い。 見てくれは民主国家だが実質独裁国家で、しかし国民の支持は得るよう様々な仕掛けや世論操作が行われている。 貧困層が80%越えというから国に疑いを持つ国民も多かろうが、下には下がいて最下層は移民という階級構造や、ナショナリズムを煽る声のデカいチンパンジーが国民の20%程度存在し、30%のまともな人々を沈黙させることで国への批判が高まることもない。 挙げ句、支配階級の陰謀で世界大戦になるような国家間紛争が起こり多くの国民の命が奪われてもなお、国民は国への支持を失わず、様々なプロパガンダでむしろ一体感を強めていく。 主人公達の抵抗勢力が苦労して陰謀を暴露してもチンパンジー君達がネットで捏造だなんだと騒いでトンデモ論に貶め、更なる個人や人種攻撃の対象を拡大していく。 コロナを想起させるウイルス兵器も出て来るがあくまでオマケで、国への崇拝と言う点だけ除けばどっかの国の話と酷似してると思うのは私だけではあるまい。 歴史上も近隣国の教育や領土紛争を見ても、強い権力を持った為政者が国民を洗脳するのはたやすい。 日本人はGHQの反国家教育のお陰で国家崇拝はしないが、ネットの一方的な誹謗中傷やコロナ警察やら見てると、どっかのチンパンジーに繰られるか、或いは自分がチンパンジーになってないと言えるか? 重箱の隅をつつかず、こうした内容を反面教師に役立てる冷静な読者が増えることを願いたい。 | ||||
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いきなり始まる戦争。強引なストーリーの中にいやでもグイグイ引き込まれていく。読んでいく自分の中に生まれてくる「自国のあり方」「自分の生き方」テーマは重いが、そても面白い作品です。 | ||||
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うーん、全体的に世界観の作り込みが甘いのと表現力がストレートかつ種類がないので、この世界に入っていけませんでした。 ディストピア系の小説は世界をリアルに提示して「ありうるかも」と思うことが物語に没入できる条件になりますが、この小説は現象としての世界が述べられているだけでその背景が浮かび上がってくるようなリアルな描写がないので、自分としては受け入れられませんでした。 ストーリーもベタで途中の演説めいたやりとりで結末がだいたいわかってそのあとも「まぁそうなるよね」というようにしか進んでかないため、物語への興味がしりすぼみに薄れていき、重要人物の最後の言葉もただのプロバガンダとしてしか受け取れませんでした。 主張したいメッセージをどれだけリアリティを持つ形で読者に届けるかが作者の腕の見せ所だと思うのですが、こうもでかでかと提示されてしまっては、ちょっと目をそむけてしまいます。 ディストピア系小説が好きな方はもちろん一九八四年は読んでおられると思いますので、こちらも読んで比較してみると、いかに一九八四年が偉大かが再認識できると思います。 過去の史実をつながりを持たせたストーリーは新しさを感じました。 | ||||
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中村文則さんの作風が好きで、彼の作品を読むのは5冊目だと思います。 彼の作風は全体的に陰鬱な雰囲気です。主に残虐性や心の闇、性欲についての描写など人間のダークな欲求がよく描かれています。 彼自身、自分や人々のそのような面について深く自覚したり考えたりしているのでしょう。 この作品は、独裁国家R帝国とその周辺国々が絡んだ陰謀のような話です。 国家の大きな陰謀に、無力だけれどもたしかに違和感を覚える男女2組が主役です。 陰謀、と表現しましたが作者は陰謀論が大好きな訳ではありません。誰しもニュースを見ながら「こんなニュースや事件の裏側で本当はどんな出来事が起こっているのだろうか。本当は陰謀があったりして、、、けど陰謀論者にはなりたくないな笑結局わかんないや」 と思う事があるのではないでしょうか? 彼にもそんな気持ちがあるのだと思います。本作は彼なりの考察や知識を、たしかな文才でまとめ上げた作品です。複雑に絡み合う国家と人々の集団心理を近未来ディストピア的に描いています。 | ||||
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設定は硬質なディストピア風なのですが、キャラクター含め全体的に漫画チックです。 雰囲気だけは社会派ですが、内容は中高生向けに感じました。 いい大人なのでサブイボ立てながら読了したものの全然乗れませんでした。 とにかくフィクサー側が何でもセリフで説明しすぎですし、内容も無理くりです。 またあなただけは違う、的な感じで女兵士がキスを求めてきたり、何とも陳腐な展開が散見されます。 テーマの割に総じて内容が子供っぽいというか、劣化コピーのパッチワークという印象でした。 そもそも視点の書き分けも乱雑ですし、文体も不安定で技術的な下手さを感じました。 二次創作レベルとまでは言わないものの、という感じです。 一言で言うと厨ニ的で、硬派な社会派SFを期待するとがっかりするとは思います。 著者は「銃」で特殊な人間心理を絶妙な陰湿さで描いて大成功しており、 才能ある作家さんだと思っていたのですが、これはちょっと・・・と思いました。 | ||||
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作中の「帝国」は現在社会に通じるものが、たくさんあります。 低すぎるネットリテラシーが、正しい意見を破壊し、誹謗中傷で覆いつくすのは見るに堪えません。 小型のAIに、行動を完全支配され、「党」に不都合な政治家や、「抵抗者」達が次々と捕らえられていく 一党独裁政治による、市民弾圧の弊害は、本日現在の近場の大陸社会そのもので、作者の先進的な考えに驚きを隠せません。 今、失踪中で行方不明とされている、超巨大IT企業の重役の行方が、非常に気になりますね。 | ||||
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よくある管理社会、全体主義のディストピアにスマホを進化させた人工知能を持つHPを加えて、 いろいろ現代が抱えている闇を加えて現代風にアレンジした感じ。 テンポも良く、読みやすいので最後まで一気に読めると思う。 情報を完全に統制し、国民を管理するR帝国のような国は、もう現実には存在してるし、 ウイルスの件は、コロナと状況が酷似している。 発表は2016年だったので、作者の先見性にはちょっと驚かされる。 ネタバレになるが、救いは本当に少なく読後感はよろしくないし、 R帝国も、設定的にどういう国かイメージしづらく、日本と中東と中国と北朝鮮をゴチャマゼにした感じ。 現実が本の内容に近づいているだけに、管理社会からどう抵抗していくのかを見たかったのもある。 それはさらなる続刊待ちになるのかな。 | ||||
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