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時が新しかったころ
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時が新しかったころの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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本書は、2年程前に買った後、今イチといううわさを聞いて積読になっていたのですが、気分転換のつもりで読み始めたら、なんと、面白いじゃないですか。 白亜紀の地層から発見された人類化石の謎を探るために恐竜型タイムマシンで乗り込んだ青年が出会ったのは、火星の王族姉弟だった。どこかのラノベで読んだようなぶっ飛んだ発端から始まる物語ですが、すっかり楽しませてもらいました。 400枚ぐらいなので、休日の午後の読書にちょうど良いぐらいの長さです。ジュブナイルのような雰囲気。 本書は、1964年、ヤング49歳の時に発表した同じ邦題の中編を、19年後の1983年、ヤング68歳の時に長編化したものですが、元になった中編は同じ創元SF文庫のロマンティック時間SF傑作選『時の娘』に収録されています。私はそれを2009年に読んでいるのですが、内容はまったく覚えていませんでした。 ヤングは短編型の作家だと思っていたし、原型の発表から20年近くたってから長編化したという経緯も期待感を削ぐ理由だったのですが、良く考えてみたら、私が好きなヤングの作品はいずれも長めの中篇でした。つまり、アイデア中心の短いものではなく、背景やディテールが十分に書き込まれた長めの作品の方を評価していたのです。 その意味では、400枚という、長編にしては短めのボリュームは、意外にヤングに向いていたのかも。 いわゆる傑作と呼ばれる小説ではないし、趣味的な部分も見受けられますが、ヤングらしさに満ちた楽しい小説だと思います。特にクライマックス。この展開はまさにヤング。大甘ロマンティックSFの魔術師の技。 で、読み終えた後、『時の娘』を引っ張り出して読んでみると・・・自分の記憶力の悪さにあきれました。基本的なストーリとアイデアは変わっていないのに、読んでいてもまったく思い出さなかった。 しかし、両者を比較すると、私は、長編版の方が好きです。中編版の方が良いと思われる部分もいくつかありますが、19年の時を経て修正された部分にはそれなりに納得できますし、追加された部分にもそれなりの味があります。ヤング自身は長編を書くのが苦手だったのかも知れませんが、やはり長編の方が長く楽しめます。何より一番の変更は、ヒロインのキャラクター設定ですね。ヤングは、ツンデレという属性を認識していて変更したとしか思えません。やるなあ。 | ||||
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父親目線で読んだ。 主人公カーペンターは、二人の火星人の子供を守るために、八面六臂の大活躍。 自分は、あそこまでは出来ないだろうなあ。 最初は、つっけんどんな未来の王女も、徐々に主人公に惹かれ、 冷厳な司令官の宇宙船で火星に帰還する時、「死ぬまであなたを愛します。」 そして、ハッピーエンドが待っている。 今ではストーリーとしては目新しくは感じないが、心爽やかになる。 人間って、他人のためを思う時、より以上の力が出る。 | ||||
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「時が新しかったころ」は、本当に楽しめるSFタイムとラベル・ロマンスだ。ヒーローの性格が最高で、ヒロインの設定がとても魅力的に構成してある。何度も読み直したくなるような、爽やかな作品だ。竹宮惠子のマンガ「私を月まで連れてって」を連想させる。こちらがマンガより15年ほど前に書かれたが。 | ||||
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もとが中編だったのものを長編化したため、なにがおかしいかはっきりとは指摘できないけど、 ちょっとぎくしゃくしたというかバランスが悪いかなというのはありました。せっかく長編にした んだから、創造主に対するプロローグや、主人公達のエピローグあたりがあればよかったかな。 | ||||
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読み終わったあと、思わず、口元がにっこりとしてしまいます。 とても可愛らしい、素敵な物語でした。 全然話の内容は違うのですが、なんとなく星の王子様を思い出しました。 | ||||
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「夏への扉」や広瀬正さんを好きなあなたなら、きっと気に入ります。 | ||||
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他の方のレビューにもあって、気になりながらも読んでみました。設定とオチはSFですが、少年向けアメリカンヒーロ物でした。 | ||||
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冒頭から引き込まれる設定。美味しそうなマシュマロの描写。胸踊る冒険。 ただ冗長。 | ||||
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創元のオリジナルアンソロジー「時の娘」収録の同名の短編の長編版です。 話の骨子は短編版と同じですが、ヒロインの名前が変わってたりとか、最初と最後は同じですが、途中には少し別の山場もあったり、謎の種族といったSF要素なんかが追加されていたりします。 また長編版は少し前半のヒロインの振舞が違っていて、それによってヒロインの出自や性格が強調されていて、また途中には別の山場も挿入されていて、主人公の子供達に対する愛情の純粋さや深さも強調されてると感じます。ヤングの作品にはハインラインの「夏への扉」がよく引き合いに出されますが、この辺は、もしかしたら、その夏への扉などを意識した差別化もあるのかも。個人的には夏への扉もとても好きな作品ですが、あのヒロインは、あまりにも男にとって都合が良すぎるように感じられて、そこがちょっとネックだと思うのですが(^^;、その点に関しては、この作品は無理がないので、素直に感動できるし、女性にも勧められるかな、と。 ですが、短編と長編とどちらがいいか、というと……やっぱりどちらを先に読んだか、に大きく依存するかな、という気がします。上記の違いの部分でこの作品のユニークさや良い部分も確かに強調されているような気もしますが、それが絶対に必要なものかというと、そうでもないかな、と(^^; 個人的には、自分は先に短編を読んでしまったので(それと短編版で個人的に気に入ってたあるセリフがないのでw)、どちらかを選べと言われればやはり短編版をとるのですが(^^;、どちらも読んだ事がないなら、見せ場が多い長編の方がオススメかなと思います。 ただ、やっぱり難点は、かなり昔の作品なので、やはり設定とか世界が非常に古臭いというか、まあ、ぶっちゃけていうと「ちゃちい」です(笑)。 この辺にはある程度目をつぶる読み方ができないと辛いでしょう。 それから余談ですが、あとがきによれば「真鍮の都」の長編版、Vizier's Second Daughterも近いうちに翻訳される予定らしいです。伊藤典夫氏に酷評された作品ですが、自分もこのPBを読みましたので書かせていただくと、伊藤氏の指摘も的外れだとは思いませんが、ヤングの作品として酷いとは思わないですし、自分はヒロインはこちらの方が好みなので、楽しみにしてます。そちらの期待も込めて、星はちょっぴりオマケします(笑) | ||||
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同題の短編の中篇化。 ストーリーと主要登場人物はまるで同じなので、ラストのハッピーエンドも最初から判っており、そう云う点では損した感じ。短編版を知らずに読んだ人は幸せだろう。 それでも、ラストシーンだけでこの作品は傑作だと想う。ハインラインの「夏への扉」に胸を震わせた人々なら、同意してくれるだろう。 | ||||
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評判ほどではないなと言うのが読み終えての感想。ハッピーエンドならオールOKという人にはいいのかも知れないが、私はあまり芳しい出来の小説とは思えなかった。 タイムマシン、火星人、脳改造、火星人・恐竜・地球人を作り出した造物主の存在等、色々要素が詰め込まれているが、それらの要素がうまくマッチングされていない消化不良の作品。 結局の処、恋愛の部分しか印象に残らない作品だった。 | ||||
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なにも語ることはありません、とにかく一読してほしい作品です。 | ||||
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心地よく読める作品です。なぜ現代人と同じ骨格の白亜紀の化石が発掘されたか? この謎を説明するためにクーの存在が必要だったのはわかりますが、絡みが少なすぎて、なんとなく物足りない。あとはいかにもヤングらしい、予定調和の世界で、のんびり楽しめます。 | ||||
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時間SFアンソロジー『時の娘』に収録されていた「時が新しかったころ」の長編版。 基本的なプロットが短編版と殆ど同一であり、長編版の新要素である火星人の創造主「クー」も物語の本流と関与しないため、短編読者としてはわざわざ長編版を訳す必要があったのかという気も正直する。 だからといって、決してつまらない作品ではない。 ロマンスと時間SFの相性の良さは、例えば『彼らの生涯の最愛の時』や『ある日どこかで』等々の作品からも伺えるものであり、ヤング自身も『たんぽぽ娘』という傑作短編をこのテーマを基に書いている。 良作が多いロマンティック時間SFの中において、本書もその水準に達しているように思う。 火星から誘拐された王女とその弟を助けるため、奮闘する三十路過ぎの主人公には声援を送りたくなるし、態度が柔和になった後の女王様の世話焼きっぷりにヤングの妄想爆発を見た気になるなど、退屈せずにすらすら読める。 なにより、時間SFならではの恋の結実が心地よい余韻を残す。 短編の長編化として見ると焼き直し感は拭えないが、単体としてはそれなりに面白い。 | ||||
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