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(短編集)
モダン
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モダンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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絵の通り、やはり美術関係のストーリーでしたが、長編かと思ったら、短編集で、数多くの面白いストーリーで楽しめました。 | ||||
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とても良い本。評判が良いのも分かる。 しかし上野や六本木のマティス展のような大規模美術館展は海外のスポンサーに日本のスポンサーや新聞社、企業からのお金が多く流れるシステムになっている。これは一部の人の大きな利権が絡む。一部の人気画家の画集はそれを助長する。 マティスの作品も多く展示されてきた練馬区立美術館、目黒区美術館、町田市立国際版画美術館は今国策絡みの大規模再開発の計画で取り壊しが進んでいる。日本の国は大金で海外からの名画鑑賞を勧めるのも良いが日本国内の区立美術館保存や街の歴史や芸術文化継承を守ることも大切だとこの本を見て考えた。 | ||||
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2015年発行でしたが、新品同様の全く綺麗な状態で届けていただいて有難うございました。 価格もリーズナブルで嬉しいです 小林誠 | ||||
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美術館をテーマにした原田マハさんの作品が好きです。 自伝的な部分もあるのでしょうか。 この本はニューヨーク近代美術館が舞台。 関連する人々や絵画たちが活躍します。 見てみたい絵がたくさんありますが、ニューヨークに行くのは大変そうです。 | ||||
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名前は知っていても描かれた作品まで思い浮かばない各作家の絵画に対して、関心をワンステップ後押ししてもらい高めることができたから。 | ||||
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芸術とは何ぞや? 大学院生の時にハイデガーの「芸術作品の起源 Der Ursprunk des Kunstwerks」を原書で読まされました。当時からアホでしたので、作者の意味することも理解できませんでした。まして芸術とは何かについても、答えは得られておりませんでした。 それでもアートとか結構好きで(今思えば、アート好き風な自分が好きなだけのナルシズムですが)、関東に居れば上野へ足を伸ばし、関西に居れば京都市美術館や姫路美術館にまで美術館に出かけて絵を眺めていました。 芸術の意味がわからなくても「惹かれる」ものはありました。なんだろ、これ気になるなあ、という感覚。私にとってはそれはアンリ・ルソーでした。<Amazonいれてみて>彼のマンガチックなフラットな画風はどうにも私をひきつけました。あれをパリのオランジェリー美術館で見たときは、そう、ちょっと震えました笑。 美しいとか好きとか、上手に言語化できない感性的な話というのは芸術にはつきものかもしれません。 ・・・ はい、前置きが長くなりました。 こういうウンチクっぽい話は、語っている方は気持ちいいけど、聞いている方・見ている方は辟易するものですよね。ごめんなさい笑。 でも、本作「モダン」は、そんなウンチクごごろをビンビン刺激してくる、わくわくする作品です!なんといっても舞台は、芸術の最前線たる現代芸術、そのメッカであるニューヨーク近代美術館(以下MoMA)です。MoMA、カッコいいですよね。行ってみたいなあ。 しかし、作品で主題として描かれるのは、MoMAに収蔵される芸術作品ではありません。 むしろ、芸術にかかわる裏方スタッフ。彼らをフィルターにして、人間ドラマや人間模様、そして人々の考えが描かれます。 ・・・ MoMAスタッフである日系米国人の杏子と、福島の美術館。MoMAより貸し出されたワイエスの「クリスティーナの世界」とその返却を通じての不思議な交流を描く「中断された展覧会の記録」。 警備員スコットが、名作「アヴィニヨンの娘」の前に佇む幽霊に出会う「ロックフェラー・ギャラリーの幽霊」。 ベアリングなどの工業製品がアートと認知され、アップルに代表されるIndustrial Designをも巻き込み、現代芸術へと合流していくさまをMoMAを通して描く「私の好きなマシン」。 911で同僚を亡くしたローラが、亡くなった友人と共に企画を準備したピカソとマティスのグローバルな展覧会の準備風景とその心象を描く「新しい出口」。 MoMAへ派遣された日本の私立美術館の学芸員。お客様兼見習いスタッフ的な居心地の悪いポジションでのふとした日常と同僚のコミットメントを表現した「あえてよかった」 どれも芸術好きにはたまらないと思います。自分の知っている絵、好きな画家を通じて物語が展開してゆきます。巨匠の芸術作品から、人と人との物語が紡ぎだされる様子が実に素晴らしいのです。さらに、節々に埋め込まれる芸術礼賛的な科白!例えばこんなの。 「ここにあるものはね、ジュリア。僕たちが知らないところで、僕たちの生活の役に立っているものなんだ。それでいて、美しい。それって、すごいことだとおもわないかい?」 「すごい」とジュリアは、素直に答えた。アルフレッドは、少女を見つめて、言った。 「僕は、そういうものを『アート』と呼んでいるよ」 見えないところで、役に立っていて、美しい。(位置NO.1129) くー、「アート」ってそういう時使うんですって。芸術って、やっぱり素敵です。 ・・・ 私にとっては原田氏の作品は読んだことがありませんでした。書評ブログで取り上げられているのを見て気になっていたところ、AmazonでKindle版が半額であるということで、今回飛びつきました。 私が好きな芸術がモチーフになっている点、芸術作品の背景や端緒が絶妙に織り込まれている点、芸術を肯定する人たちが醸し出すハイソ感、芸術作品にかかわる人たちの気持ちを豊かに描いている点、こうしたところがとても面白かったと思います。芸術好き、ウンチク好きにはたまらない一冊かと思います。 | ||||
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The Modernことニューヨーク近代美術館(MoMA)に関わる人物が順番に主人公として登場します。 911と311という日米の大事件も話の中に出てきます。 「中断された展覧会の記憶」は、311にまつわる短編でした。私はこの話が一番印象に残りました。『クリスティーナの世界』(A.ワイエスによるアメリカ近代美術を代表する絵画)の解釈と、その絵が人々に与える勇気。とても感動的でした。希望に満ちた終わり方で、読後感が爽やかでした。 原田マハさんの他の小説にも登場する人物がこの短編集の中に登場しているそうです。他の本を読んで探すのも楽しみです。 | ||||
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MoMA(ニューヨーク近代美術館)を舞台にした短編集である。 登場人物は、何らかの形でそこに勤める人、あるいは依頼を受けたりして付き合いのある人である。 キュレーターもいれば警備員もいる。 この著者は、こういうのを書かせると右に出る人がいないと思う。 長編になると、余計な要素を盛り込みすぎて、ハーレクインロマンスのようになってしまう作品も多いのだが。 5年ほど前にMoMAには行ったが、この本を読んでから行っていればずいぶんと経験が深くなったのに、と後悔した。 MoMAについては、ロックフェラー家のかかわりが深く、モダンアートの神殿のような場所であるという程度の知識しか持ち合わせていなかった。 仕事場で20年以上愛用している、ハーマンミラー社のアーロンチェアーが、MoMAのパーマネントコレクションに採用されたという記事を2000年代の初めに読んで、MoMAのどこに展示されているのかと探したほど無知だったのである。 パーマネントコレクションとは、優れたデザインの工業製品をMoMAが毎年数点選んで所蔵するという仕組みのことであり、展示されているわけではないということを本書で知ったw ミュージアムショップでは、写真の水性ボールペンを購入した。 フランクロイドライトがデザインしたペンで、今ではペリカンのスーベレン万年筆やカランダッシュのボールペンを押しのけて取材用のメインの筆記具となっている。 いい買い物をした、という記憶くらいしかない。 もっと楽しめたのにと思うともったいなくもある。 | ||||
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MoMA(ニューヨーク近代美術館)に関わる5つの短編。印象深いのは「中断された展覧会の記憶」である。東日本大震災のあとの原発事故は、放射の汚染に関する風評や差別を生んだ。それは現在でも続いている。いい例が隣国による日本産農産物の輸入制限であろう。科学的に安全が証明されているのに認めようとしない。では、その「放射能汚染地域」に住んでいる我々日本人は、宇宙人並みの特異体質を持っているというのか。それとも勝手に滅亡すればいいと思われているのか。いずれにしろ、他の人々と同じには扱ってもらえないらしい。 アンドリュー・ワイエスの『クリスティーナの世界』は、MoMA所蔵の絵画であるが、震災当時はふくしま近代美術館で展示されていた。それを、すぐに返還することをMoMAの理事会が決定した。「回収」に赴いたMoMAの職員(日系人)は、その絵の裏にそっと展覧会ラベルを貼る。それは、『クリスティーナの世界』が福島で展示されていた証拠になる。この名画がある限り、その記録は残り続ける。 MoMAにはピカソの『ゲルニカ』が収蔵されていた時期がある。ピカソの故郷であるスペインがフランコ総統による独裁政権にあったので、ニューヨークに避難したのだ。ヒトラーによるゲルニカ住民の虐殺を非難した名画は、フランコの迫害から逃れさせようとする人々によって守られた。アートは、差別も偏見も弾圧をも乗り越える偉大な存在になり得ることを学んだ気がする。 | ||||
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美術館は、一体何を大切にするのか? キュレーターとは、どんなことをするのか。 ニューヨークの近代美術館MoMAを舞台にしながら。 福島の原発のメルトダウン。その危険性が全く知らされていない。 そういう中で、福島の美術館に 美術品を貸し出すことが よいことなのか?という 「中断された」は、非常に意味があるね。 ある意味では日本が鈍感にさせられているのかもしれない。 MoMAに行ってみたい。 ピカソのアヴィニヨンの娘たち ゴッホの星月夜。そして ゴーギャン。 向き合うことで、何かが生まれそうな気もする。 その守り神のユーレイにも会いたいな。 私の好きなマシンは、ベアリング。 モダンアートって、日常から生まれる。 デザインから、アートを作る。スティーブ・ジョブス。 マチス ピカソ展をする 原田マハの キュレーター時代。 あえて、良かったのだ。 | ||||
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ニューヨーク近代美術館(MoMA)を舞台にしたアート小説短編集。アーティストではなくMoMA職員や監視員達が主人公ですが、名画や9・11同時多発テロ、東日本大震災が重要な背景となっています。 原田マハさんのアート小説を読むと美術館に行きたくなりますが、今回は、アンドリュー・ワイエスの「クリスティーナの世界」を観にMoMAへ、そして福島県立美術館を訪れたくなりました。また、MoMA初代館長のアルフレッド・ バーにも興味が湧いてきます。 | ||||
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この1冊だけでも楽しめるけれど、『暗幕のゲルニカ』『楽園のカンヴァス』を読んでいるとさらにおもしろさが増す。名画の傍には凄まじいストーリーがあるのだと知ることができた。近い未来、必ずMoMaへいこう。わたしも見えないところで、役に立っていたいなあ。そして美しくありたい! | ||||
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MOMAを舞台にした、さまざまな美術館関係者のエピソードをまとめたショートストーリー集。 美術館と作品・展示会に関わる職が多彩にあり、また人物のキャラクターがそれぞれに描き分けられ、実在するかのような親しみと共感を覚える。 画家や作品とともに、取り巻く職や仕組みに触れることは、美術に対する理解を深める、もうひとつのアプローチと感じた。 | ||||
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マハさんの美術表現によって、目が開かれました、本当に優しい作家さんです、他の美術本も超お勧めです。 | ||||
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舞台は、ニューヨーク近大美術館(MoMa)、そこで働く人たちを主人公にした5つの短編。 背景には、アメリカの同時多発テロ『9.11』があり、それに東日本大震災『3.11』が絡む「中断された展覧会の記憶」。 絵画『クリスティーナの世界』が物語の核だが、感動的な結末がある。 「ロックフェラー・ギャラリーの幽霊」は、主人公の監視員の描き方がとても良い。ミステリータッチなところも素敵です。 「私の好きなマシン」の主人公は、『ボール・ベアリング』が大好き。題材がとても新鮮。 「新しい出口」は、絵画におけるアンリ・ルソーとパブロ・ピカソとの関係性が興味深い。そこに、『9.11』が重い影を落とす。 「あえてよかった」の主人公は日本人の研修生。主人公の日本人らしい感性が、今さらに感じられて新鮮。 | ||||
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この人の文章は割と淡々としてる感じなので文章自体よりは、美術の世界の空気感に触れられることが私にとっての楽しみ方と思ってるが、短編集ということもあってか少し物足りなかった。 5つの話の中では『私の好きなマシン』が一番好き。子供の頃に受けた感動をそのままに大人になるなんて本当に素敵だと、素直に羨ましいし自分も頑張らないと、って思えた。 | ||||
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ニューヨーク近代美術館(通称Moma)に勤めていた著者がこの美術館への思いを最もストレートに表した作品です。200ページ弱に5つも話が入っており、物語の深みは例えば「楽園のカンヴァス」などとは比べるべくもありません。ただその分Momaを取り巻く多様なテーマを拾っていく上では大変効率もよく、楽しい読み物でもあります。 各エピソードにはワイエスの「クリスティーナ」、ピカソの「ゲルニカ」、アルフレッド・バー初代Moma館長、マシン・アート展、マティスとピカソの関係などのキーワードが散りばめられています。それぞれ著者お得意の自由な想像力による発想の飛躍が見れ、アートの新しい楽しみ方も学べると思います。 個人的には福島の原発事故を冷静に見つつ「クリスティーナ」と絡める「中断された展覧会の記憶」、Momaの警備員がそれまで関心のなかったアートに目覚める「ロックフィラー・ギャラリーの幽霊」、若きアルフレッド・バーが登場する「私の好きなマシン」辺りがおすすめです。 | ||||
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山本周五郎賞を受賞したときから原田マハ作品のファンだが、 今回の「モダン」はジャンルは同じと言えども全く違う作品。 数人の登場人物が短編集的に登場し,その軸はMoMA,9.11。 個人的には、原田作品にはもっと深い知識をストーリーに絡める 大きく構成したストーリーを期待する。 本作品のようなさわり程度の歴史や業界知識では,少し物足りない。 各章のストーリーに特別な感情が沸き立つわけでもない。 読後感は,6割といったところ。 もっと時間をかけ,壮大なストーリーを構成してみては? このままでは以前感じたような原田作品の特徴を感じない。 | ||||
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楽園のカンヴァスを読んで、余韻さめやらぬうちに続けて読みました。これはこれで良いのかも知れませんが、余韻をさらに楽しむというわけには行きませんでした。原田マハをもう一冊追ってみます。(書評になってなくてすみません。) | ||||
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もちろん「短編集」なのでおのおのの出来、不出来はあります。特に最後は「夢オチ」を使ってしまう「ロックフェラー・ギャラリーの幽霊」は完成度が低いのも事実。 しかし、ピカイチの出来は「中断された展覧会の記憶」。不覚ながら通勤電車の中で読みながら、涙腺が緩んでしまった。大震災、津波、原発爆発と1000年に一度の大災害が次々と襲いかかる日本の福島で開催されていた展覧会の中止と撤収を伝えにゆくのは、なぜか当たり前のように日系人に指名が下る。「日本人は逃げ出さず、怒らず、声も上げない。誰も説明せず、謝罪しない。」不思議な国・日本。それでも、前を見据えてけしてあきらめない日本人こそがわれわれの誇りであり、存在意義なのかも知れない。 また「あえてよかった」の人種や立場を超えた友情や「新しい出口」の喪失感からの回復などあっさりした印象ながら中身の濃さはオススメです。 | ||||
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