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キトラ・ボックス
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キトラ・ボックスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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春、奈良に旅行して明日香村を自転車で散策した。 小山に囲まれ緑豊かな、長閑な里山だった。 1500年前も、ほとんど変らぬ景色が拡がっていたことだろう。 古代日本人はこのような地を選んで都とし、国造りを始めていったのだと思うと、何だか誇らしい気分になった。 興味が益々湧いて、題名に惹かれ本書を手に取ったが、全くの期待外れだった。 著者は世界文学全集を編纂していたのではなかったか。 主人公が石礫で暴漢を撃退する場面で馬鹿馬鹿しくなり投げ出しそうになったが、世界文学だ、きっと未だ何かあるはずと思いとどまり、最後まで読んだが何も無かった。 古代史にロマンを感じる大人が真面目に読むような話では無い。 いや、言い直す、大の大人が読む話では無い。 | ||||
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「キトラ・ボックス」という題名を見れば、誰でも「キトラ古墳」を想起する。本作はその「キトラ古墳」の謎の被葬者に纏わる古代ロマン・考古学ミステリ風の作品かと期待したのだが、その安っぽい創りにはガッカリさせられた。 上述した「キトラ古墳」の被葬者に関しては、作者のアイデアが一応は披歴されるのだが、作中、唐突に(時間を越えた)"被葬者自身"の語りが入るという、誠に稚拙な技法で披歴されるので、読者にとっての興趣が極めて薄い。後は、ウイグル自治区から民博に留学生として来日した可敦という若き女性考古学研究者の拉致を中心としたサスペンスもどきの物語が展開されるのだが、この拉致事件の真相も薄っぺらで、読み応えに欠ける事著しい。 古代ロマン・考古学ミステリと、現在の中国の民族問題とを併せてサスペンス風物語に仕上げようとの欲張った意匠だったと思うが、何一つ成功していない。古代の「ウイグル-唐-倭」の関係という格好の題材があるのに、それを全く活かしていない駄作だと思った。 | ||||
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本書は、キトラ古墳にまつわる謎解きと、主人公の一人であるウイグル人の女性のバックグラウンドに関する謎解きが並行して走る構成になっており、かなり魅力的な設定だと思うのだが、前者の方は一応楽しめたが盛り上がりに欠けたし、後者に関しては中国のウイグル自治区の問題を軽く触ったという感じの浅薄な内容で、この程度かと正直がっかりした。 以前、松本清張氏の「火の路」という古代イラン文化が日本に与えた影響を題材にした作品を読んだが、題材の掘り下げ具合から、日本の学会への鋭い批判まで盛り込まれた社会性といった観点まで、本書と段違いの内容であった。マニアック過ぎて読みにくい部分はあるが、古代ロマンに興味のある方には一読をお勧めしたい。 | ||||
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