ノイエ・ハイマート



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    初公開日(参考)2024年05月
    分類

    長編小説

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    ノイエ・ハイマート

    2024年05月30日 ノイエ・ハイマート

    「新しい故郷」を求めて「難民」になる――。そんなに遠い世界の話ではないのです。 戦禍や迫害を逃れ、住み慣れた家、懐かしい故郷を離れて、難民となった人々。日本とシリア、二人のビデオ・ジャーナリストの物語を軸に、クロアチアの老女、満洲からの引揚者、トルコの海岸に流れ着いたクルド系シリア人の小さな男の子など、さまざまな難民たちの姿を多様な形式の20章で描きだす。今どうしても書かざるを得なかった作品集。(「BOOK」データベースより)




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    No.3:
    (5pt)

    難民は遠くないです

    タイトルは「新しい故郷」という意味です。難民の旅が描かれています。

    アブラハム一族も難民ではなかったか、と言われています。旧約聖書によると、四千年ほど前、アブラハムはチグリス・ユーフラテス河口を出て、川沿いに進み、古代シリア北部、現代のトルコ南東部を経由して、パレスチナの地への定着を目指します。

    旅の間には、エジプトで妻に危険なことがあったり、別れがあったり、戦いがあったり、後継者のことでいくつか問題が生じたりします。

    アブラハムの孫ヤコブの世代からはエジプトに身を寄せることになり、そこでも大きな苦難があります。

    モーセの時代に解放されますが、荒れ野の旅は続き、モーセはパレスチナに定着することはできません。

    この本の物語は、20~21世紀と思われますが、やはり、難民の苦しい旅が描かれています。

    アフリカや中東から地中海やトルコを経由して北ヨーロッパを目指す道筋には困難と危機、緊張が伴います。

    「国ごとに対応がずいぶん違った。だいたいどこでも人間扱いされない。入れてもらえてもなるべく早く次の国へ送り出す。しかし次の国が受け入れるとは限らない。国境で延々と待ったり、別のルートを探したり。ともかくいつも待っているか動いているかだった」(p.182)。

    日本は、難民申請をする人々の0.3%しか認定しないそうです。

    「難民という言葉を聞いても、日本人は遠い世界の話と思います。この言葉自体がrefugeeの訳語として戦後になって作られた言葉ではないでしょうか。しかし、第二次大戦末期の満州からの引揚者、さっさと逃げてしまった関東軍を怨みながら、ソ連の軍隊に追われ、撃たれ、奪われ、犯されながら、必死で内地を目指した日本人はまさに難民でした。そんなに遠い世界の話ではないのです」(p.236)。
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    4103753102
    No.2:
    (4pt)

    非当事者の節度(マナー)について

    様々な媒体に発表された小品に書き下ろし作品を交え、モザイクのように一冊にまとめた作品集。まだ景気が良かった頃に日本をバビロンに喩えて発表された「バビロンに行きて歌え」(90年)の変奏曲のような一話も含まれる。(この一話の楽観的なストーリーは、正直、今の時代の日本にはそぐわないと思う。盤の印税が入った昔と違って、今はロックバンドって儲からないしね。)ひとまとまりの長編として読めなくもないが、纏まりに欠ける点は否めないので星は一つ削っている。

     但し、この本で描かれる難民問題って、一つの物語に収斂させられる程、単純な話ではない。プーチンやネタニエフの名を挙げながらも、「彼らを書く力量は今のぼくにはない」(20章)と告白した大御所作家の率直さには強く印象付けられた。また、物語中で作者の視線を投影していると思われるジャーナリスト達はあくまで観察者/インタビュアーとしてのスタンスを崩さないのだが、この点は第三者が簡単に感情移入して分かった気になり、悲劇を「代弁する」ことの危険性をこのベテラン作家がわきまえているからだろう。そんな節度(マナー)に自覚的でありながら、慎重にこの作品を差し出したこの作家の問題意識に僕は共感する。
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    4103753102
    No.1:
    (5pt)

    シリアスなテーマだが、すっと読める。

    根柢のテーマはシリアスだが、身構えることなくスッと頭に染みわたってくるような感じで没入できる。このあたりのテクニックはさすが池澤氏と感心させられる。ストーリーの一区切り一区切りが適度な長さで、飛ばし読みしても、話が???となることがない。就寝前の読書に最適。
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    4103753102



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