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謀略の都: 1919年三部作 1



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謀略の都: 1919年三部作 1の評価: 4.63/5点 レビュー 8件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.62pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(4pt)

素人がスパイになって、親の仇を討つ。

上巻で、だんだんと登場人物すべてを信じられなくなりそうなのだが、下巻では(予想通り)信じられなくなる。何度、「あっ、あいつが!」と思ったことか。マックスの活躍によりサー・ヘンリーの殺害犯は明らかになるが、謎はまだまだ残る。マックスの活劇具合がだんだんスパイらしくなってきて楽しい。第二部「灰色の密命」では、残りの謎を解明することになるのだろう。フリッツ・レンマーとの対決も期待したい。
謀略の都(下) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(下) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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No.7:
(5pt)

親の仇は息子が...ということ? 普通の人が謎の解明に挑む

第一次世界大戦後の1919年の欧州が舞台。英国の元外交官のサー・ヘンリー・マクステッドがパリで死亡した。警察の見分の結果は屋根からの転落死(事故)であるが、不審な点が多く、息子のマックスは殺人事件と確信して調査をする。サー・ヘンリーの愛人の存在やスパイらしき人々がひしめき合って、サスペンス模様が強くなる。登場人物が多いので、読むのに苦労するかと思ったが、登場する場面ごとではそれほど登場人物は多くないので混乱せずに読めた。下巻ではおそらくサー・ヘンリーの殺害理由だとか犯人が暴かれるのだろう。上巻では、ミステリの舞台が整った。
謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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No.6:
(3pt)

謀略の都(上) 1919年三部作 1

1919年春。第一次世界大戦後の講和条約締結のため主要国の代表団がパリで協議を進めるなか、英国のベテラン外交官が謎の死を遂げた。長男や代表団の意向に背き、元空軍パイロットの次男マックスは真相究明に乗り出す。父の密かな計略を知った彼は、国際諜報戦の渦中に身を投じることに。第一次大戦後の混沌を生きるスパイ小説。
謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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No.5:
(5pt)

重厚な大作

ロバート・ゴダートは好きな作家で出版された文庫本はほぼ読みました。今回は三部作で日本も舞台になるとのこと、三部作上下で6冊購入して読み始めているところです。元々歴史学者?なのでどの作品も時代考証等がしっかりしており外れの少ない作家です
謀略の都(下) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(下) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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No.4:
(5pt)

魅力的な登場人物たち

一冊読むのに丸一日。6巻読むのに、6日入りました。
第2章、第3章に進むにつれて、どんどん登場人物が多くなっていくものの、ほとんど混乱せず、ストーリーが頭に入ってくる。
それは、特徴ある主人公とその仲間たちが、臆することなく、謎解明に全力で動いているから。
ロバート・ゴダードって本当に人の描写がうまくて、こんな長い話でも、登場人物それぞれの立ち位置や性格やミッションがすぐに思い出されて、それがだんだんと真相に近づいてくる様子がたまらなく好きです!
謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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No.3:
(5pt)

ゴダード3部作の第1シーズン

この世には、いくらあっても邪魔にならずふんだんに使えると嬉しいものが2つある。ひとつは金でもう一つは時間だ。
金を湯水のごとく使うというのはやってみたいのだがなかなか難しい。時間ならば多少はなんとかなる場合もある。そして私はその時間を手に入れたのだ。6分冊2000ページを超えるゴダードの新作小説を読む時間だ。さらにこの小説は何かの役に立つハウツーものなどとは違い、何の役にも立たないサスペンス小説だ。ますます贅沢な時間の使い方ではないか。
ビル・ゲイツも孫正義もこんな時間の使い方は出来ていないはずだ。そう思うと優越感を感じるw

ロバート・ゴダードについて、改めて説明する必要はないかもしれない。過去の時代を舞台にした、または過去と現在を繋いだミステリー・サスペンスを得意としている英国の作家だ。
特に19世紀から20世紀前半を舞台にしたものにいい作品が多いと思う。つまりシャーロック・ホームズやアガサ・クリスティの時代だ。なのでゴダードの小説には、ホームズやクリスティの既読感が大いにある。まるでホームズかクリスティの新作を読んでいるような気分になる。
これは日本のミステリー作家がマネできないところで、ゴダードの大きな魅力となっている。

さてその6分冊の1.2巻にあたる本作。
第一次世界大戦が終わった直後の、ほっとした空気の中からはじまる。主人公マックスは、父ヘンリーが破廉恥な理由で事故死したという連絡を受け、遺体の引き取りにパリに向かう。しかしマックスは父が何かの陰謀に巻き込まれ殺害されたのではとの疑念を抱くようになり、自ら調査をはじめるのだが・・・
ここでポアロ登場とか、ベーカー街221Bに事件の依頼に行くことになればいいのだが、さすがにそうはならないw
もう一つ。後の「宿命の地」のレビュ―で書くつもりだが、この小説には最初から日本と日本人が大きなファクターとして登場してくる。今後、この小説の中で日本・日本人がどうからんでくるのか、そこにも興味がそそられる。

2000ページ超の大長編サスペンスに、まずはぐっと引き込まれてしまった。
謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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No.2:
(5pt)

全盛時に匹敵した作品でしょう。

ロバード・ゴダードの作品は久しぶりに読んだ。かなりご無沙汰、10年以上だ。
一時期、デビューの頃の最上のミステリー、あの頃の作品とは到底思えない作品を読んで、彼から遠ざかってしまったが。
当時の全盛時の作品に匹敵するよな本作は、嬉しい悲鳴である。
第一次世界大戦後の時代が舞台、当時の世界各国を舞台としたスパイ小説の超大作とのこと。
ゴダード特有の仕掛けがあったり、登場人物の会話の冥利に、時代背景、人物、建造物描写等と素晴らしい。
翻訳家の北田絵里子さんの素晴らしいお仕事があってのものでもあろう。
謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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No.1:
(5pt)

第一次大戦後のパリ。ゴダード3部作大長編の第1作

ロバート・ゴダードの新作が途切れることなく翻訳されているのは、中身の出来不出来にかかわらず、有りがたいことであり、中身が傑作であれば、とてもうれしい。一昨年は「欺きの家」という久々の大傑作の翻訳が出て、とてもとてもうれしい年であったが、去年は2012年以来の、ゴダード新作翻訳の出ない年になってしまい、心配させられたものである。
しかし、今年は、3部作の第1作「謀略の都」(上下)が1月に刊行され、第2作「灰色の密命」(上下)が3月に、第3作「宿命の地」(上下)が5月に刊行されるという。たいへんうれしいことであり、さっそく「謀略の都」(上下)を読ませてもらったので、ネタバレにならない範囲で、ちょっと感想を書きたい。
私的感想
●3部作には、主人公等が共通している独立の作品が3つという意味と、全体として一つの大長編小説という意味があると思うが、本書はどちらかというと後者である。「謀略の都」は大長編の前半3分の1と考えたほうがよい。
●近年のゴダードは、「歴史上の重大な謎」とか、「国際的、政治的大陰謀」とか風呂敷を広げすぎて失速する傾向があった。「欺きの家」では、それを止め、謎自体はちょっと地味にして、プロットをがっちり固め、人物描写、情念、ラブを丁寧に描くことで、大成功していたように思う。
●それが、今回3部作は、また、「歴史上の重大な謎」と、「国際的、政治的大陰謀」に戻っているようなので。ちょっと不安はある。しかし、たぶん、3部作大長編となれば、謎も陰謀もしっかりしたものが作れるだろう。また、今回の主人公は、迷い、惑い、溺れ、引きずられ等、メンタルにちょっと弱さのある(それが魅力でもある)過去のゴダードチックな主人公と異なり、かなりの強靭なメンタルを有する主人公で、行動も激しく、悪には容赦ない面があり、宿命の大黒幕もすでに姿を現しているので、今後の大陰謀、大黒幕との徹底的対決は面白そうではある。
●本書の現在は、1919年で、舞台は第一次大戦の講和条約協議の進むパリである。現在と共鳴する過去は、1891年の大津事件(ロシア皇太子暗殺未遂事件)で、舞台は日本である。本書はまだ、1919年の現在に留まっているが、主人公は大津事件の年に日本で生まれており、2部3部で、大津事件に絡む謎と、主人公の出生の謎が解明され、舞台も東京に移っていくようである。大変興味深い。なお、ゴダードは、上巻319頁で、日本代表団員で元警官の黒田に、大津事件がなければ、日露戦争はなく、ロシア革命もなく、ボルシェビキ政権もなく、皇帝一家の虐殺もなかったと語らせている。
●ゴダード作品を読む楽しさの重要な一つは、ラブシーンにあるが、今回は上下巻で1回だけで、描写もちょっと控えめであった。「恋愛感情らしきもの」もちらっと出てきたが、これはどうなるのか・・・第2作以後、新たなヒロインが登場するのか・・・大変楽しみである。
謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)より
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