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竜を駆る種族



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【この小説が収録されている参考書籍】
竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)

竜を駆る種族の評価: 4.33/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(5pt)

短いが読みどころの多い名作

登場人物は少ないのですが、人間側が3つの陣営に別れ、それに爬虫類型のエイリアンの侵略が加わって、なかなか複雑なストーリーになっていると思います。
話を面白くしているようそのひとつが各陣営間でまったく価値観、倫理観が相容れない点を挙げることができると思います。このため、話し合いで解決しようとしても、同質性よりも異質性のほうが浮き上がってしまいます。やり取り自体は、価値観のずれがユーモアすら漂わせますが、分かり合えないものとの争いが、徹底的な殲滅戦となり、より悲惨さが強調されているように思います。
また予定調和を否定する展開や、「金剛」、「阿修羅」、「青面夜叉」などの竜の品種、「上鬼返し」や「星屑ヶ原」のような地名に代表される訳語に代表されるエキゾチックな雰囲気など、短いながら読みどころの多い作品だと思います。
竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)より
4150115907
No.1:
(5pt)

20世紀のSFを【21世紀の今】、読み直す。

アメリカのSF作家【ジャック・ヴァンス】が、1962年に発表した傑作SF小説が本作品です。内容的には娯楽作品なのですが、やっぱり面白いです。今から遥か遠未来。惑星エーリスを支配するバンベック家とカーコロ家の領土争い。両家とは別に惑星エーリスにおいて隠遁生活を送る瞑想的なバラモン一族。永い時を隔てて何度も惑星エーリスに侵略軍を宇宙から送ってくる竜型エイリアンのベイシック。これらの勢力の四つどもえの戦いが、実に魅力的に描かれています。本格SFとヒロイック・ファンタジーを融合した上に、隠し味として神秘主義をまぶし、最後は娯楽作品に仕上げた非常に魅力的な傑作です。21世紀を迎えた今、20世紀中期の古典的【サイエンス・フィクション】を読むというのも、また楽しいです。今振り返ると、20世紀のSFは本当に【宝の山】です。興味がある方には、オススメします。面白いですよ。

(追記)

21世紀を迎えた今、20世紀の文化を【歴史的遺産】として研究するのも、また楽しいです。20世紀の歴史や文化は今となっては、冷静かつ客観的な研究対象として見られるようになりました。21世紀という時代を生み出した20世紀という時代を研究するのも、また面白いですね(笑)。
竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:竜を駆る種族 (ハヤカワ文庫SF)より
4150115907

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