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(短編集)
チルドレン
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チルドレンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全234件 101~120 6/12ページ
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登場人物の中に陣内という男がいるのですが、 この男の言動が予測不能です。 子供同士のいじめの仲裁や 問題児童への指導のやりかたが ぶっとんでいます。 著者の小説のなかで私の一番のお気に入りです。 | ||||
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短編集と思いきや1つ1つの物語が時系列に繋がっていて面白いストーリー運びだなぁ〜と感心させられた。 陣内のキャラクター設定はアクが強い割にはどこか飄々としてつかみ所がないのが魅力的だし、盲目の青年がこの世の全てを見透かしているかのように達観した様子も素敵だった。 文体は簡単で難しい漢字や表現もなく簡単に読めるので読書が苦手な若い子には小説の面白さを感じてもらえる入門的な一冊だと感じた。 | ||||
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短編集のようになっていますが、部分的につながっている長編に近い作品です。 時間軸で前後しますが、複雑ではないのでわかりやすいです。 この作品の良さは登場する「陣内」のキャラがすべてです。好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私は大好きです。実際に身近にいたら大変ですが。。。 気軽に楽しめる話ですので、あっという間にサクサク読み終わってしまいました。 | ||||
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伊坂幸太郎さんの本はたくさん読んでいます。エッセイも読みました。 あるエッセイの中で、 「それほど、おおげさに人が死んだり、血が流れたり、 残酷な事が起こらなくても、面白い話は書けるはず」 というコメントがありました。 この「チルドレン」は、まさに、そういう話だと思いました。 人が死ななくても、人生には「事件」はあり、 「家族」とか「友人」とか、「大切なこと」「幸せ」などを めぐる問題は個々人がかかえている訳で、 どれをとっても殺人と比較して、問題が小さいわけではない。 伊坂さんの視点からすると、「殺人」について書く前に、 決して軽視できない「事件」や「問題」がたくさんあるのに、 世の中のミステリーでは、あまりにもあっさり人が殺されすぎているのでは? と見ているように思えました。 例えば、子供にとって、「親との関係」というのは、 大人が想像する以上に大切なことで、配慮が必要なこと、 だということを、大人は軽く考えがちなのでしょう。 -------- 短編集のようなつくりで、数々の事件が起きながら、やがて収束していくのですが、 作者ならではの視点、アプローチ、軽快かつ丁寧な描写で、日常において、 気づかずに通り過ぎがちな大切なものが、浮き彫りになってきます。 一般的な「少年」というものは存在しないんだ、 「少年だって、一人一人違うんだ。それぞれを一緒にするな。」という意見を出しながら、 「少年なんて、だいたいそんな理由で、非行に走るんだ、決まっているよ、絶対」 などという、一見矛盾した見解が、一見無責任のような、 それでいて高い理想を求めているような、愛すべきキャラクターから出てくるあたりが絶妙です。 この本、この作者と出会えた幸せを友人と分かち合いたくなること、請け合いです。 | ||||
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これは楽しい短編集です。 それぞれの、面白くて不思議な物語があります。 秋の夜長におすすめの一冊です。 | ||||
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短編集でありながら、テーマと世界観は共有されており 主人公の学生時代や社会人時代の話が、ランダムに展開された 長編小説でもある少し変わった本ですが、難しい事は無く読みやすい。 「いっちょ本でも読んでみるか」と思った方には、とっかかりに丁度いいと思います。 何もない日が、何かありそうで、結局何も無い。 つまらない訳では無く、想像力をかきたてられるいい話、 この本を読んで感じた感想です。 とにかく気軽に楽しめると思います。 しかし他の伊坂作品を読まれてる方には少し物足りなく感じるかもしれません。 | ||||
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時間軸の前後した五篇、すべての物語に破天荒な性格の家裁調査官、陣内が登場、そのほか彼をめぐるキャラクターが2人くらいずつからんで、五篇を読み終えると、それぞれの人物の自分史の全貌が浮かびあがる、という仕掛け、なおかつ各物語が非凡なミステリになっています。 冒頭の「バンク」から、やられました。こんな銀行強盗はありだろうか? 足もとをすくわれるトリックでした。 また表題作「チルドレン」は、家裁調査官の仕事として、少年との面接を取り扱っていますが、そりの合わない父子のかげに隠された大どんでん返し! 「レトリーバー」でも陣内の妄想的思い込みがあぶりだす謎に意外な解決が、そして「チルドレン2」ではふたたび家裁調査官の仕事とからんだ離婚調停に一見関係のなさそうなライブがからみ、人間関係のパズルがぱたぱたとはまってゆきます。 全体を通じて一番強烈なのは、空気を読めていないかに見える陣内の強引な言動ですが、そのむちゃくちゃな理論や思い込みが、回りの人物をはらはらさせつつも、事件を解決する方向へ(たまたま、かもしれませんが)導いてゆくのが爽快です。 保護観察の少年に芥川龍之介の『侏儒の言葉』(トイレの落書きを集めた自作冊子入り)を読ませたり、レンタルビデオの店員に失恋したあげく、世界が止まったと思い込んだり、またむやみと人にからむことも多いのですが、よく読み返すと、どの事件でも彼の行動や発言が、ターニングポイントになっています。 彼が最初のほうにほのめかしていた、父親との関係改善のために殴ったらふっきれた、という意味深な人生論的発言も、最後の物語になってやっと意味がわかったり・・・とにかく心地よい「意外」「意外」の連続でした。 もうひとり、永瀬という盲目のものしずかな青年がいて、こちらがむしろ名探偵的な役割を果たしますが、目の不自由な彼ならではの驚異的な注意力、世界を読み解く力は、端正な純文学を読んでいるような趣すらあります。 この一冊には巧緻きわまりない「仕事」を感じました。あちこちを向いた話のベクトルがひとつにつながってゆく見事さも、各作品のミステリとしての意外性も、そして鴨居や永瀬、永瀬の彼女、陣内ふくめ登場人物のばらばらに見える言動が、最後にそれぞれの有機的な人格にたちあがってゆく感動も。 小説のなしうる可能性のぎりぎりまでを見せてくれた、そんな奇跡的な作品ではないかと思います。 | ||||
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陣内さんがうざくて空気読めなくて、 でも憎めないキャラでした。 陣内さんならこれからも色んな奇跡を起こせそう。 チャイルドとチルドレンの意味合いにはなるほどと思いました。 陣内のような人が調査官であるというのはすごく新鮮! 永瀬の頭のキレの良さには驚きました。 「イン」では盲目の人の視点に立って物語が書かれているので、 見方が違って面白かったです。 | ||||
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日本におけるミステリーというのは実に裾野の広いカテゴリーだと思う。 基本的にエンタティメントにおいてはミステリ的要素を含まないモノは無いと言っても過言ではないわけで、SFであろうとホラーであろうとはたまた文芸モノであろうとも「ミステリ」として受け取ってもらえる日本は正にミステリ天国。 伊坂氏の諸作は何本か読んではおりますが、あまり熱心な読者ではありません。 しかし、本作はそんな伊坂初心者でも十分に楽しむことが出来ました。 仙台を舞台にした5つの短編。 それぞれが独立した物語でありながら5つの物語で大きな流れを作っているというよりは登場人物や背景のあれやこれやがクロスしていて読み進める内に一つの世界が織りなされている感じ。 それぞれの物語中の「事件」は派手でもセンセーショナルでもありませんが相変わらず関わってくる登場人物たちの人物造形が秀逸で、むしろそっちを読ませるのが本筋と言う気もしてまいります。 大ヒット作「ゴールデン・スランバー」でもそうでしたが、スペクタクルやアクションを活写するのではなく、あくまでも登場人物たちの細かなエピソードを重ねるように描写することで物語を浮かび上がらせる手法はお見事です。 読み手によっては不満を覚える方もおられるかもしれませんが読み進める内に登場人物たちの世界に否応なく取り込まれるような快感があります。 本作でもエキセントリックな陣内というキャラクターを持ち出しながら、彼を物語の中心にせず、あえて脇&背景に退かせたエピソードを打出すことで彼を中心にした友人たちのサークルを見事に魅力的に描くことに成功しております。 結局、地味な物語であろうと登場人物が確かにその中に息づいていると感じさせるだけの手腕があるという事なのでしょう。 人気が高いのは当然と言う気がします。 | ||||
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今更ながら「チルドレン」読んでみました。 ちょっと身近にありそうな、なさそうな 伊坂ワールドっていつ読んでも気持ちいい。 陣内最高! ぐいぐい惹きこまれて読み切ってしまいました。 | ||||
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伊坂の作品には愛すべきキャラが出てきます。 今回は陣内です。 コイツは阿呆だ。 失恋の復讐にニヤリ。 『チルドレン2』では演出にジ〜ン。 ラストの『イン』は読めてしまった。 噂の伊坂的サービスもあり。 「うわっ!あいつらだっ」とか「うぉー久しぶりっ!こんなところに来てたんだ〜」などなど。 伊坂ファンには堪らない作品でしょう。 | ||||
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5話からできている連作短編です。第1話目の'バンク'に、してやられた感じです。面白い! これ続編でねーかな。陣内最高! | ||||
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バンク、チルドレン、レトリバー、チルドレンII、インの5話。 それぞれがバラバラの話かと思いきや、つながっているんですね。 本作の主要登場人物である陣内が全編に登場するのですが、学生の時、就職後がバラバラくるので、知っている人のようだけどなにか違う。。。と錯覚します。 が、最後まで読むとちゃんと話がつながるので、おお!と。 伊坂幸太郎作品らしい作りで、なかなか楽しめました。 | ||||
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人気作家、伊坂幸太郎の連作小説。 偶然にも銀行強盗と出くわしてしまった鴨居は、どうすることもできずにただ人質になっていた。ところが、一緒にいた大学の同級生、陣内は我関せずで、犯人相手にも一人わがまま放題をし続けていた……。(バンクあらすじ) どうも計算高いところが目について好きになれなかった伊坂幸太郎だが、これは単純に面白いと思った。 理由は簡単。 陣内という、ものすごい魅力的な人物を作り出したからだ。 陣内は何事にも動じない。 銀行強盗を前にしても、好き勝手な態度で振舞う。 家裁調査官になっても、好き勝手に子供たちと接する。 失恋しても、唐突に「時間が止まっている」とか言い出す。 本当に訳がわからない。なのに、この陣内君は終始考えが一貫していて、そしてとても魅力的なのである。 この人を生み出した時点でこの連作は成功したも同然だったと思う。その上、他の人物造形も見事で、小説はもう「上手い」としか言えない作りだった。 話の筋にこだわっている部分は多々あるが、それよりは、この小説は「人物」にこだわったように思えた。だから、すごく面白かった。 伊坂幸太郎、見直しました。 | ||||
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「俺たちは奇跡を起こすんだ」 これは魅力的な1人の男性「陣内」を中心に展開される、小さな奇跡の物語です。 冒頭から2つのパートが交互に展開され、やがてストーリーの全貌が見えてくる仕組みになっています。 1 陣内、大学時代。 銀行強盗班につかまった陣内が破天荒な行動でまわりを無理やり幸せに巻き込みます(視点人物は、陣内の同級生でクールな鴨居くん)。 2 陣内、社会人時代。 立派とはお世辞にも言いづらい家裁調査官へと成長した陣内が、調査対象である少年とその家族、ひいては仕事上の後輩である武藤くんまでも救います(視点人物は、誠実な人柄の武藤くん)。 この陣内という男性はとても魅力的で、いちいち泣ける台詞ばかりを吐いてくれるので読んでる私たちは大変です(笑) やってることも言ってることもめちゃくちゃなんだけど、でも救われる。 普段、なんとなく理屈っぽくなってしまいがちな私たちを、「そんなもんしるか」と殴りつけてくれる。 「俺たちは奇跡をやってみせるってわけだ。ところで、あんたたちの仕事では、奇跡は起こせるのか?」 しかも、本人は理屈が通ってると思い込んでて、でもそれは、あながち間違ってなくて…… とにかく救われるんだなあ、陣内に。 | ||||
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漫画やアニメでは昨今、「日常系」と呼ばれるジャンルが流行っている。 一癖ある人々の日常を描くほのぼのとした雰囲気の話だ。 これはまさしくその小説版で、見所は隠された小さな謎やストーリーというよりも、 キャラクターそのものの魅力や、彼らが織りなす会話だ。 主要人物である陣内は、支離滅裂で傍若無人、問題ある人間を示す四字熟語がことごとく当てはまる人物なのだが、 不思議と憎めない天然系のキャラクターでもある。 周りを取り囲む人々は、彼のことを半ば迷惑がってはいるが、非日常を体験させてくれる知人として、彼の存在を楽しんでいる節もある。 これはあくまで「日常系」なので、あっと驚くようなどんでん返しも、世界が変わるようなスペクタクルも無い。 こういう空気感を表すものとしては、より人物像を細やかに描くことのできる漫画やアニメといったジャンルの方が適切であり、 そちらで作品を数多く目にしてきた人にとっては物足りなさがあるのはいなめないだろう。 ただ、短編で非常に読みやすい文体、また会話が多くテンポが良いため、昼休みなどちょっとした空き時間に読むには最適です。 大きな感動や余韻を味わいたい方は選ばない方が良いでしょう。 | ||||
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短編5作の作品集ですが、5作で1つの長編になっています。巧みで凝っているなと思わせる構成です。語り手は、ごく普通の人たちなのですが、その共通の知人である陣内が、魅力的というか個性的です。この作品を好きな人は、他の伊坂幸太郎作品のどれを読んでも好感を持てると思います。 | ||||
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短編とは言え、全体を通して同じ登場人物が出ているので、 誰かがお話しを毎回聞かせてくれているような 陣内とかほんとに知り合いのような錯覚に陥るような 魅力的なストーリー展開で一気に読めました。 砂漠の時の西嶋のように、今回も陣内が出てくるけど、 いる、いる、こんな口の減らない友人。でも知れば知るほど 惹かれてしまう。 みたいな描き方がやっぱり上手いなーと思わされました。 盲目の永瀬の優しい言葉遣いにもとても惹かれました。 | ||||
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映画「チルドレン」を観て陣内の事が知りたくなり読みました。相変わらず、若い時から他人を振り回す奴で どうしようもないんだけど、突き抜けてるのがカッコイイ。すべてがきちんとおさまる最後は清々しい。 | ||||
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伊坂幸太郎の雰囲気が好きかもしれない。大きな事件も日々の些細な事件も淡々と描かれるあたりが、北村薫と通じるところがあるとおもった。でてくる人がみんな魅力的。言葉も心を打つものが多い。なるほどなと思う。陣内最高。陣内みたいになりたいよ・・・。おれの仕事は奇蹟が起こせるのかなぁ・・・。読みながらニヤニヤして読んじゃう作品で小さな謎が最後に解決されるときもニヤリである。 | ||||
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