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(短編集)
フィッシュストーリー
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フィッシュストーリーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全94件 41~60 3/5ページ
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これから面白くなるのかなと思う前におわってしまったり、 なんだか盛り上がりと、錬りに欠けたお話ばかりの寄せ集めでした。 私はあの時間が交錯して人が巧みに交差する長編の方が好きです。 | ||||
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「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュストーリー」「ポテチ」の 4作品を収録。 それぞれの作品に伊坂ワールドの要素が散りばめられた幕の内弁当のような感じ。 独立した4つの話に別々の魅力があります。 伊坂幸太郎作品をはじめて読むなら、本作品がかっこうの入門編でしょう。 ただ、短編ではなく、長編作品のほうが、その世界にどっぷり浸かれると思うので、 できれば、他に長編の「砂漠」か「ラッシュライフ」あたりのどちらか1冊を読むと、 好き嫌いを判断しやすいと思います。 | ||||
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この作品に収められている『ポテチ』に出てくる登場人物はとても魅力的で、主人公の仕事場について行く同居人である彼女との出逢いのきっかけといい、主人公を取り巻く一癖も二癖もある人々との会話といい、グングン物語にひきこまれていきます。 題名になったポテチのエピソードでのある台詞が何故主人公の心を捕らえたのか理由を知った時、一気に目の前の霧が晴れていく心地良さを感じました。 歓声が聴こえてきそうな爽快感溢れるラストにも思わずニンマリ。 | ||||
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『動物園のエンジン』 意図的に置換された描像があるきっかけで修正される様は心地よい。 『フィッシュストーリー』「風が吹けば桶屋が儲かる」が如く展開される爽快感溢れるストーリーで、この短編集一番のお気に入り。『ポテチ』 連呼される伏線にオチはさすがに想像できるが、それでもイイ作品です。 もう一つはあまり好みではありませんでした。 色んなタイプの作品が揃ってるので、どれか一つは当たりがあるのではないでしょうか。 | ||||
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4つの短編集のうち後ろ2つ「フィッシュストーリー」「ポテチ」がよかった。 「フィッシュストーリー」>映画を観たあとに読み出したので、「このエピソードは映画のあのシーンか」「映画のあの台詞はこんな文脈に入っていたのか」などと双方向に思い出しながら楽しめた。 バンドの一発録りのシーンが忘れられない。文章だけの描写なのに、その場の空気を感じるというか、映画のシーンをいい意味で補ってくれる。曲がキーとなった小説、映像化で変な演出が入ると、一瞬で小説の雰囲気が崩れてしまうように思う。この映画にはそれがなく、緊張感が保たれていてよかった。 「ポテチ」>会話文がひたすら続き、その言葉で主人公の性格を描ききり、読む側もそれに慣れたころに、(言葉の無い)仕草だけを書かれて感動をもらえる。おそらく今の多くの大人がそうであるように、野球観戦で気分が盛り上がった経験があれば、共感できるのでは。 | ||||
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作風の変遷を味わえる短中編集ですね。個人的には軽妙さを増した後半の2編が好きです。伊坂さんの作品に関しては、どうも初期の作品はなんか気障っぽさを感じて、言い回しやエピソードが「どうよ、うまくヒネレてるでしょ」って主張しているようでなんか鼻につく感じがしてしまうんですけど、最近の作品については同じヒネリでもうまく物語に練りこまれ均らされていて読んでいて嫌味を感じません。 この本の4つのお話の中で一番好きなのは最後の「ポテチ」ですかね。ストーリーはともかくキャラ設定とセリフ回しがとにかく楽しい。好きなところはいっぱいあるんですが特にキリンのとこと万有引力。「発見しなくても元からあるよ」ってところ、お母さんのキャラを見事に使った絶妙の一手と感じ入りました。逆に物語の根っこに流れるちょっと切ない伏線が邪魔に思えました。なんか謎の伏線をいれないと気が済まないのかもしれないけど、個人的には、ただ野球のヒーローに強く憧れた男の物語というだけのほうが、作中人物にシンプルに愛着を感じられて良かったかなと。 フィッシュストーリーも味わいのあるお話でしたが、こちらのほうは逆に、この作者だからこそもうひとつふたつ追加でエピソードが絡まるのを期待してしまいました。 | ||||
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デビュー作から6年間の間に出された短編と書き下ろしを加えた短編集。最初の「動物園のエンジン」や「サクリファイス」はミステリっぽいが、後半の「フィッシュストーリー」「ポテチ」は伊坂節のHeart warming storyになっている。残念ながらどの作品も今ひとつの内容だが、伊坂らしさはでていると思う。 | ||||
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あの愛すべき泥棒(或いは探偵)黒澤がついに主役に。 私にとって、これだけで十分な購入理由になりえた。読んでみて思ったのは、やはり伊坂幸太郎は伏線の張り方が上手い作家であるということ。思わず嘆息。彼の頭の中では一体、何手先まで考えて物語を構築しているのであろうか。読者は作者の手腕に、ただただ身を委ねるだけである。いや、いっそここまで鮮やかに魅せられてしまうと快感である。思う存分酔ってしまえばいい。 | ||||
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評価の難しい短編集です。 やはり著者の小説の面白さは、時間を上手く使って意外な展開を見せることにあると思います。そういった展開を見せた「フィッシュストーリー」以外はイマイチと感じました。 が、他の方のレビューを読んでみると、いろいろと評価は異なるようで、結局は好みの問題かなと思った次第です。 | ||||
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「届けよ、誰かに。頼むから。」 帯に書かれていたこの言葉にひかれて購入した作品。 その期待がまったく裏切られませんでした。 中短編4編をおさめた作品集ですが、やはりなんといっても表題作。 現在、過去、未来を自由自在に行き来する場面描写。 その時代時代で起こった出来事が徐々に徐々につながり、 そして最後に大きな奇跡へとつながる。 その過程と結末で、なんともいえない大きな幸せを味わえます。 どこかで誰かが誰かに影響している。 たとえ、気付いていなかったとしても。 人が生まれて、今、この時代にこうやって生きていることは 決して無意味ではないんだ。 そう思える作品です。 この作品だけでもいいからぜひ多くの人に読んでほしい。 もちろん、ほかの作品もお勧めです。面白いです。 | ||||
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もし自分の○○が魚だったら、きっとあまりの○○に・・ というキーワードに展開する短編集。連作短編集というわけではないものの、各作品が黒澤という泥棒を軸につながっていたり、「オーデュボンの祈り」の伊藤が話題に出てきたりと伊坂ワールドが全開の短編集。 あくまで軽快に。 あくまで少しシニカルに。 でも、あるがままに人生を楽しんで。 伊坂幸太郎作品に出てくる主人公達はちょっとずれてて、ちょっと感覚やら価値観が普通の人と違っているんだけれど、それでも共通しているのは人生を楽しんでいるところ。捨て鉢になっているようでも、ふてくされているようでも、世捨て人のようでいても、或いは犯罪者であってさえも、自分のやりたいこと、楽しみたいことがはっきりあって動いている。そして、それをあくまで客観的にちょっとクールに眺めている。 そのあたりの感覚が他の作家さんの作品とは決定的に違っていて、伊坂作品を読んでいるとグライダーに乗って空を滑空しているような不思議なスイスイした感覚を味わえる。自分が何かを運転しているわけでも、エンジンをつけて動いてるような疾走感とも違って、すっと何かに乗せられてどこかへ運ばれていくような感じ。主体的であっても、どこか足に地がついていなくて浮遊感に溢れている。 この短編集もそんな感じで楽しめました。 お勧め。 | ||||
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伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」です。表題作のほか中篇4編が収められております。ここでも伊坂ワールドは全開です。オススメはフィッシュストーリーです。先に映画見ていました。(かなり秀作)映画よりは原作はあっさりしていましたが、その世界観は堪能できました。その他の中篇は彼の世界観を受け入れられるかどうかで、評価がきまるのでしょう。ポテトチップスの味の違いを人生に重ね合わせる作者。微妙な人生の機微をうまく表現していますし、本の書き出しをうまく使い、そしてタイトルでその物語をまとめあげる。うまいですね。 ただ東北を舞台に現代作品を作り続けていることは評価いたします。日本全国に現在生きている人間が社会を作っているのだから。 | ||||
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連作でない4つの短編は、最初の3作が既出の作品の単行本化であり、最後の1作が書き下ろし作品となっています。 「動物のエンジン」 「夜の動物園」の設定、そして場面に流れる空気感はいいと思います。 ただ、永沢が登場するくだりなど、最後、「結局あれは何だったんだ?」としか思えなかった箇所が多々あるように思いました。 「サクリファイス」 私は『ラッシュライフ』は読んだことがないため、黒澤が出てくる話はここで初めて読みました。 「行方不明の山田の捜索」に、「古くからの風習が残っている村」が絡み、背後に事件性も感じ興味を持って読み進めることはできたのですが、読後、何ともモヤモヤした感じが残ってしまいました。 「フィッシュストーリー」 4作品の中で、一番好きです。1つの小説が、そしてその小説の一節を引用した曲が、40年という時を経ていろんな人々に影響を及ぼしていく様子が描かれています。「フィッシュストーリー」は、「ほら話」の意味で使われる言葉のようですが、ここではその「ほら話」があながちほら話とも言えなくなってくる様子は見ててわくわくしました。 「ポテチ」 登場人物のキャラクターが何ともおもしろいです。主要人物の中村、今村、大西、黒澤(「サクリファイス」にも出た黒澤)のみならず、今村の母もなかなかのキャラクターです。そして最後、それまでの展開と思いもよらない方向に向かい(といってもその前に伏線らしきものがあったことに後で気付いた私ですが)、ちょっとホロリとします。 以上のように、自分の中では、4短編の評価が分かれてしまったため、星4つとしました。 | ||||
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伊坂幸太郎には珍しい短編集です。 4作品あるわけですが フィッシュストーリーと ポテチは別格な物語となっています。 伊坂作品を読んだ事がある方には是非読んでもらいたいですね('`)最後に、ポテトチップスコンソメを発売したカルビーに感謝です☆ | ||||
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4編からなる短編集。伊坂幸太郎にしては珍しく、4編がばらばらで、これといった関連はありません。 表題作が一番面白かったです。 30年前に解散したバンドが作った曲が、40年後、つまり作中の現在より10年後の世界を救うという筋立てですが、テンポのよさ、せりふ回し、そして話の展開の意外性、どれをとっても一級品です。 個人的にはラッシュライフの登場人物の一人黒澤が再登場する「サクリファイス」がいまいち冗長で楽しめなかったのですが、残りの二編は面白かったです。 夜の動物園に横たわる謎の男にまつわる寓話的な物語「動物園のエンジン」。 そして最終話の書き下ろし作品「ポテチ」は、伊坂ワールドを満喫できる秀作です。 | ||||
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ニヤニヤしながら「ポテチ」を読むってのがいいのかも。 あんまり力(ちから)を入れず書いてるのが,この頃の作風? | ||||
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伊坂氏の作品は現実把握能力の弱さを、"生きる上での希望"を中心としたファンタジックな爽やかさで補うと言う作風なのだが、4つの中編からなる本作は現実を遊離し過ぎていて、余程のファン以外には付いて行けないと思う。 「動物園のエンジン」は目を覆いたくなる程の駄作。登場人物の設定やストーリー展開に全く意図が感じられない。思い付きをそのまま書けばファンタジーになると勘違いしているのでないか。第一、希少種のシンリンオオカミが二匹もいる動物園が日本にあるだろうか(円山動物園に一匹いる由)。「サクリファイス」ではレギュラーの黒澤が狂言回し役として登場するが、92歳になる老婆唄子のキャラクターが光る以外は何の興趣もない。ホラー仕立てにするしかない舞台設定で、変な人情話にするから鵺のような出来になるのである。タイトル作「フィッシュストーリー」は、一連の偶然の連鎖の物語を、4つの時制に分けて、シャッフルして綴っただけ。ジャック・クリスピン(作者が良く参照する架空の人物)の名前が唐突に出て来たり、作者が詳しく無いと思われるネットワークの話題を締めに持って来たりと支離滅裂。1つのサーバに異常が起こった際に、そのサーバの管理者以外の無関係な人間が先に気付くなんてあり得ない。まさに「fish story」。肝心の文言が"孤独"から"勇気"へ移行する過程(これが主題のつもりだろう)に何割の読者が気付くだろう。「ポテチ」はせっかく黒澤を登場させているのに、脱力感しか残らない作品。これ程マンガチックな内容を、そのまま小説にする感覚が理解出来ない。加えて、楽天としか考えられない実在の球団の監督をこのように描いて許されるのだろうか ? 自由闊達な筆致が作者の魅力だった筈だが、本作等を読むと、最近は勝手気儘に書いて、後は野となれ山となれ、と言った印象を受ける。何とか創作力を回復して欲しい。 | ||||
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初出は『小説新潮』2001年3月号、『ポテチ』のみ書き下ろし。2007年1月30日リリース。文庫化は2009年11月28日。4編からなる短編集。『アヒルと鴨のコインロッカー』の中村義洋監督が映画化し今年公開が決まっている。伊坂幸太郎の初期にあたる3編と直近の1編という組み合わせで、スランプだった2004年〜2005年が抜けているせいか傑作揃いである。特に『サクリファイス』・『ポテチ』は黒澤が出てきてなかなか良かった。伊坂幸太郎の創り出したキャラクタの中に好きな奴がいる、ということになるのだろう。好きなキャラクタが活躍してこその短編である。 ざっと思いつく好きなキャラクタを挙げてみる。まず、『グラスホッパー』に登場する蝉と鯨。これはかなり好きなキャラクタだ。次に思いつくのは何故か『陽気な・・・』に登場する異能の業師、田中だ。このキャラクタは主人公4人より好きだ。外せないところで『死神の精度』の千葉。これは同感だという人が多いかもしれない。『重力ピエロ』の春。『砂漠』の西嶋。『チルドレン』の陣内。・・・そういった中でも色々な作品に出てくる黒澤はかなり上位にきそうだ。 結局、小説の筋書きが好き、というより好きなキャラクタ同士が化学変化を起こし、自然発生的に事件が起こる、みたいのが好きなんだと思う。きっと。時間軸を生かし切った表題作には久しぶりに感動しました。大傑作。 | ||||
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伊坂幸太郎13冊目の本書は、デビュー直後に書いた短編から、今回書き下ろした中編まで、四つの物語からなる作品集である。 「動物園のエンジン」―デビュー長編『オーデュボンの祈り』のような不思議な雰囲気のある短編。 「サクリファイス」―『ラッシュライフ』や『重力ピエロ』に出てきた探偵兼泥棒の黒澤がスピンオフで、この中編では主人公として登場する。ある寒村で昔から伝わる“こもり様”の風習を、伝奇ミステリー風の道具にして、“本格パズラー”っぽい物語に仕上げている。 「フィッシュストーリー」―表題作。私は本書でこの短編が一番好きだ。ふとした偶然(!?)が、40数年を隔てたところで意外な影響を及ぼす物語なんて、いかにも伊坂幸太郎らしい。 「ポテチ」―本書のための書き下ろし中編。黒澤が今度は脇役で登場する。さすがは書下ろし、随所に仕掛けられた伏線を、ラストでまさに “伊坂ワールド”らしく収斂させる手腕はさすが。 今回収録の作品はいずれも独立した話で、書かれた時期も、テイストもまちまちなので、一冊を通して楽しむということはできなかったが、それでも、とりわけ後半の2作品は、ファンとしてじゅうぶん“伊坂幸太郎の世界”を堪能することができた。 | ||||
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デビュー当時の作品(『動物園のエンジン』)から、小ヒットした映画の原作である表題作(『フィッシュストーリー』)まで様々な作品を寄せ集めた連作ではない 短編集個人的には『ラッシュライフ』に出ていた泥棒・黒沢と今村くんが登場する『ポテチ』がかなりのお気に入り!黒沢は『サクリファイス』にも出ていて良い味出しているのだ♪色の違う四つの短編は、どれも伊坂ならではの味わいあなたも気軽に摘まんでみませんか? | ||||
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