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(短編集)
フィッシュストーリー
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フィッシュストーリーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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映画を見て、面白くて小説も読んでみたくなって購入。この著者の本は初めてだけれども、展開の面白さのある作者のよう。各短編を結構面白く読めました。それで目的のフィッシュストーリーですが、やっぱり私は映画の方が好き。音楽が実際に鳴っているのといないのとではこんなに違うのだなと。改めて逆鱗最高。 | ||||
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書評 「ポテチ」 短編集の最後を飾る本編は、空き巣をしている最中の主人公今村がある成り行きから自殺をしようとしていた女性大西を救うところから始まります。やがて二人は交際を始め、大西は空き巣を生業としている今村の手伝いを始めるようになります。次の空き巣に入るターゲットは有名な野球選手尾崎。尾崎の家に空き巣に入った今村と大西は尾崎を罠にはめようと企む男女二人組の存在を知り、尾崎のファンである今村は尾崎を助けようとします。 以上が冒頭から中盤にかけての物語のあらすじになります。 私はこの物語を読み終わった時、正直少し物足りなさを感じました。この物語は百ページほどの短編として生み出されています。それゆえなのか、長編であれば語り切れていたであろうと思われる部分がいくつか見受けられました。また、もう少し丁寧に描写してほしかったと感じられる部分もあります。例えば、今村が尾崎を助けようとする動機は、終盤明かされる「今村と尾崎はかつて出産当日に赤ん坊の取り違いが原因で入れ替わりの人生を歩んでしまった相手同士である」という点です。この事は今村や尾崎の母親も知らず、今村だけが知っていました。だから今村は冒頭からずっと尾崎の味方で居続けようとしたわけです。 しかし私は、その点――今村と尾崎の関係性をもう少し掘り下げて欲しかったと感じてしまいました。作中説明される今村の動機は端的で、「取り違いがあったから」の一点のみです。中盤に登場する今村の母親に対する今村の感情も、ラストへの持って行き方上非常に重要なのですが、語られていません。今村は何故「取り違い」を理由にそこまで尾崎にこだわったのか――何を思いながら尾崎の味方をし続けたのかが語られていないのです。今村の感情が見えにくい点が、わたしがこの作品を読み終えた後に受けた不完全燃焼感の理由だと思います。 作中需要なシーンとして、今村が買ってきたポテトチップスを大西が食べる場面があります。このシーンはタイトルの意味の回収と今村と大西の関係性、そして今村と母親との関係性を同時に表現する部分です。大西はその際自分が頼んだものと種類が違うと愚痴りながらも、しかし食べてみたらこっちもおいしいとそのまま食べ続けます。その途端、今村が号泣し始めます。終盤で「取り違え」が明らかになってから、今村が泣いた理由が明らかになるわけです。「取り違え」られた自分の人生を大西に受け入れられたように感じたということでしょう。 しかし、作者がそう説明したかったのは分かるのですが、そもそも何故「取り違え」程度のことで今村がそこまで悩んでいるのかが読者の側からすると判然としませんでした。考えられるのは、現状空き巣をやっている自分とプロ野球選手である尾崎を比べて劣等感を感じていた、またそのことが母親に対しても申し訳なく感じていた、というところでしょうか。その点はどうしても読者が想像するしかなく、今村の本心がはっきりと描写されることは最後までありませんでした。 ラストシーンでは最近登板の少なくなってきていた尾崎を今村らの計らいによってバッターボックスに立たせ、その活躍を今村の母親(真実は尾崎の母親)に見せようとします。しかしながら、その理由もまた読者側からは判然としません。結果尾崎はホームランを打つのですが、尾崎のホームランをその母親に見せつけることにどんな意味があるのかがいまいち伝わってきませんでした。本当の息子の活躍を母親に見せてやりたいという今村の願いだったのでしょうか。何も知らない当の母親は特に感動することもない様子であるため、なんだか陳腐な動機のようにも思えます。 見返してみるとずいぶんと酷評になってしまいましたが、やはり会話のパートは軽妙で面白く読めました。伊坂幸太郎さんは伏線の張り方とその回収の仕方に外連味がなく、よくも悪くも安定した物語を書く人なのだな、と思いました。また、今村の心情に共感できなかった事は私自身の読解力の低さに起因する可能性もあると、反省しました。 | ||||
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普通に面白かった。 けど、読んだあとには特に何も残らない(笑) 個人的にこの人の小説はいつもそうなんだよなぁ。楽しく読めるんだけど、読み終わってからしばらく経つと忘れちゃう。 | ||||
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ネタバレになるので多くは書かないが、いくつかのストーリーが最後にはまとまってくる、伏線回収的な話。 これはこれで面白いと思ったが、本格的ミステリー、つまり殺人事件があって、証拠が示され、犯人を推理していく、といったものではないので、そういうのを求めている人はご注意ください。 本の状態が今一つだったので★3つ。 | ||||
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短編小説を4つ合わせた作品。 いつもの伊坂幸太郎なら登場人物同士の数奇な絡みが魅力だが、この作品にはそういったいつもの秀逸な雰囲気は出てこない。 そういう雰囲気を楽しみたくて読んだ読者にとっては星1つのレベルかもしれない。あしからず。 また、この作品は別の作品に登場したキャラクターがそのまま出ていたりする。 特に印象的なのは「ラッシュライフ」に登場する黒澤だろう。出ている。2つの作品に。 逆に言えば、この作品を読んでいないと楽しみは半減してしまうかもしれない。全く楽しめないわけではない。 あと老夫婦もちょこっと出ている。拳銃突きつけたあの老夫婦。 私としては、伊坂幸太郎の登場人物すれ違い云々を楽しみたかったので、評価は低め。 ただ、小説そのもののレベルは高いので、あえて星3つにした。 個人的な主観が混じっているので、あてにはならないかもしれないが。というかアマゾンのレビュー自体そんなもんか…。 | ||||
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感動しました。納品や支払い手続きにストレスはなく満足しています。 | ||||
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作者のことを知ってるといつものノリでまあ楽しめる作品 他の作品に比べると登場人物のアクが少ないので読み終えて疑問符だらけにはなったりしないが、 その分ややインパクトにかけるかもしれない | ||||
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四つの話を読んだ後は、【解説】もしっかり読むことをオススメします。 なんとなく全体的に、話の締め方があっけないというか残念な印象。 “この最後の一文いる〜?”と感じてしまうことも。 他の小説にリンクしている人物を発見したり、 行ったり来たりする時空間の中で関連性を整理したり、 テクニックは面白いし楽しめる。 短編だから仕方ないのかなと思いつつ、 もう少し一度目を通しただけで“読んだ感”が欲しかったかなぁ。 | ||||
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伊坂氏の4中短編を収録。"陽気なギャング"シリーズに続けて読み始めたせいもあってか、初めの2話を読んだ時には、僕がこの作家に感じていた魅力は短編では発揮されないのかなあと思ってしまったが、後半の2話はやっぱり面白い。 「フィッシュストーリー」 売れないロックバンドの半ばやけっぱちの希望の叫びが、無音の叫びとなって、それぞれの時代を生きる他の誰かの人生に軽妙な偶然でリンクしていき、ついには世界を救ってしまうという、或る意味メチャクチャで痛快な奇跡の物語。同名の映画も面白い(なお同じ監督がやはり伊坂氏原作で『アヒルと鴨のコインロッカー』を映画化している。どちらも文句なしに面白いので、未見の方は是非ご覧ください)。 「ポテチ」 今村の人柄が魅力的。苦悩を抱えながら、子どものように飄々としていて。冒頭、自殺を思い止まらせようとするデタラメな説得が面白い。澱みが雪がれていくような、爽快な読後感。 | ||||
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映画「フィッシュストーリー」に感動して原作目当てで購入しました。 映画は映画向けにかなり肉付けされていたんだなーと思われる作品でした。 映画にあったグダグダなシーンがなくて読みやすいです。反面、映画では 世界の終末という緊迫感ある設定だったのに対し、原作は何が危機なのか 分かりづらく緊張感はいまいちでした。「終末のフール」を織り交ぜた 映画シナリオだったのかも。 4話目の「ポテチ」に登場する人物像がみなよく出来ていて、空き巣に入った 先での留守番電話を聞いて行動する展開から一気に読んでしまいました。 しかし1話目・2話目の「動物園のエンジン」「サクリファイス」は 「え、これで終わり!?」と思えるほどあっけなかったので消化不良です。 テンポの良かった「終末のフール」を読んだ直後なので余計にそう思うのかも 知れませんが、全話通して間延びしすぎている印象はありました。同じことを 2度・3度説明したり、直前にした行動をもう一度口語で説明・・・などの箇所が 気になりました。他3話もフィッシュストーリーのようにシンプルにして 欲しかった印象はあります。 | ||||
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「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュストーリー」「ポテチ」の 4作品を収録。 それぞれの作品に伊坂ワールドの要素が散りばめられた幕の内弁当のような感じ。 独立した4つの話に別々の魅力があります。 伊坂幸太郎作品をはじめて読むなら、本作品がかっこうの入門編でしょう。 ただ、短編ではなく、長編作品のほうが、その世界にどっぷり浸かれると思うので、 できれば、他に長編の「砂漠」か「ラッシュライフ」あたりのどちらか1冊を読むと、 好き嫌いを判断しやすいと思います。 | ||||
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『動物園のエンジン』 意図的に置換された描像があるきっかけで修正される様は心地よい。 『フィッシュストーリー』「風が吹けば桶屋が儲かる」が如く展開される爽快感溢れるストーリーで、この短編集一番のお気に入り。『ポテチ』 連呼される伏線にオチはさすがに想像できるが、それでもイイ作品です。 もう一つはあまり好みではありませんでした。 色んなタイプの作品が揃ってるので、どれか一つは当たりがあるのではないでしょうか。 | ||||
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作風の変遷を味わえる短中編集ですね。個人的には軽妙さを増した後半の2編が好きです。伊坂さんの作品に関しては、どうも初期の作品はなんか気障っぽさを感じて、言い回しやエピソードが「どうよ、うまくヒネレてるでしょ」って主張しているようでなんか鼻につく感じがしてしまうんですけど、最近の作品については同じヒネリでもうまく物語に練りこまれ均らされていて読んでいて嫌味を感じません。 この本の4つのお話の中で一番好きなのは最後の「ポテチ」ですかね。ストーリーはともかくキャラ設定とセリフ回しがとにかく楽しい。好きなところはいっぱいあるんですが特にキリンのとこと万有引力。「発見しなくても元からあるよ」ってところ、お母さんのキャラを見事に使った絶妙の一手と感じ入りました。逆に物語の根っこに流れるちょっと切ない伏線が邪魔に思えました。なんか謎の伏線をいれないと気が済まないのかもしれないけど、個人的には、ただ野球のヒーローに強く憧れた男の物語というだけのほうが、作中人物にシンプルに愛着を感じられて良かったかなと。 フィッシュストーリーも味わいのあるお話でしたが、こちらのほうは逆に、この作者だからこそもうひとつふたつ追加でエピソードが絡まるのを期待してしまいました。 | ||||
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デビュー作から6年間の間に出された短編と書き下ろしを加えた短編集。最初の「動物園のエンジン」や「サクリファイス」はミステリっぽいが、後半の「フィッシュストーリー」「ポテチ」は伊坂節のHeart warming storyになっている。残念ながらどの作品も今ひとつの内容だが、伊坂らしさはでていると思う。 | ||||
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評価の難しい短編集です。 やはり著者の小説の面白さは、時間を上手く使って意外な展開を見せることにあると思います。そういった展開を見せた「フィッシュストーリー」以外はイマイチと感じました。 が、他の方のレビューを読んでみると、いろいろと評価は異なるようで、結局は好みの問題かなと思った次第です。 | ||||
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今から7年前、初めての伊坂作品「陽気なギャング」に出会った。 最初の数ページでノックアウトされました。 凄い!なんだこれ!新しい! その後、既刊のものはすべてすぐに買い揃え、その面白さを人にもすすめまくりました。 現在も新刊が出れば必ず読むようにしています。 ただ、死神の精度以降の作品は、作家としての技術はあがっているのかもしれませんが、あまり心に響きません。 面白いけど、またあのパターンか。。。そのテーマか。。。というかんじでしょうか。 この短編もそれなりには面白いのですが、どんなふうにこの作家は成長していくんだろう???という期待値が多きすぎたせいか、つい辛口に評価してしまいます。 フィッシュストーリーがよいです。 この話の核となるロックバンドの説明が単行本の折り返しのところにのっているのを最初に読んで、実在するバンドなのかと思ってしまいました(笑)。え?実在はしない・・・よね? | ||||
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伊坂さんの作品にはキラリと光る個性を持った脇役が多い。 その中でも人気の高い「あの人」たちを主役にした短編集です。 「そう来るのかっ!」とニヤリとしちゃうような結末があるのがこの人の魅力だけど、 「ポテチ」のあたたかい結末が良かったー。この本ではこれが一番かな。 「サクリファイス」の不気味さもいい。 あやしげな要素が時間すらも越えて、 パズルのように重なり合っていく気持ちのよさ・・・。 これが伊坂作品のかっこいいところです! でもこれって、もしかしたら長編であればあるほど爽快なのかもしれない。 今回の短編を読んでそう感じてしまいました。 たまにはこういう番外編的なものもいいけど、 できれば長編で読みたい作家ですね・・・。 | ||||
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三話目のフィッシュストーリーを読んで、明日自分が生きる事で世の中の何かが変わる可能性があるとゆうことを知りました。無駄な事なんてないんですね。誰かの些細な行動が全てを変える力をもってるんです。変な宗教の勧誘の様になってしまったけど、そんな事を考えさせられる美しい話を伊坂さんの才能によって相変わらずいい意味で軽く、オシャレに教えてくれます。四話目のポテチはいいですね。母親の愛を感じる作品でそれを上手く作品とリンクさせています。黒澤さんは恰好いいけど、僕は今村の方が人間らしくて好きかな。個人的に最後のセリフを読んだ時にウルウルきました。 | ||||
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伊坂の「狂い方」は、様々な登場人物が「信じられない」と「当然」のハザマでどんどんネットワークされていくところです。登場人物がニューラル・ネットワークになっていくのが伊坂の「狂い方」。日常が如何に深いところで接続されているか、だからこそ一つが狂うとどんどん狂う。映画に喩えるなら、急逝したアルトマン監督の『ナッシュビル』『ショート・カッツ』、ポール・トマス・アンダーソン監督の『マグノリア』に印象がほど近い(ので、この辺りの映画好きには推薦します)。 本作も通奏低音にホンローされながらネットワークされていく人々が描かれていて、パクパクと読んでしまいます(文字をパクパク食べるファミコン・ゲームをご想像ください)。しかし、薄味。『チルドレン』、『死神の精度』という連作の濃さには至らず。運びが軽快なのはいいし(パクパク)、音楽ファンとしても幻の1曲が通奏低音ってのもいい(パクパク)ですが、ネットワークが弱い。。。時間と空間を超えたためにネットワークのチャンネルが多様化し過ぎて結びつきが薄弱になってしまった。 もちろん面白いです(パクパク)。でも薄味。読了で喰い足りなさが残りました。ただ新鮮な魚よりも、寿司屋で昆布〆した魚が食べたかったな。。。 | ||||
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一作目と二作目は、寸止めで何かもう一つ突き抜けていない気がします。 三作目は、読んですぐに、あの映画とあの映画が浮かんで、首をかしげてしまいました。 これは、オマージュになるのかなあ? 少なくとも、日本で十本の指に入る売れる作家だと思うんですが、 カバーも確信犯的だし、これでいいんでしょうか? (作者は時々、こういうことをやりますよねえ) 私は、伊坂幸太郎は好きですが、この点はちょっと受け入れられないです。 四作目でやっと、普段の伊坂節が見られます。 やっぱり、自由に出来る書き下ろしの方が、いいのかもしれません。 | ||||
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