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モダンタイムス



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モダンタイムスの評価: 3.74/5点 レビュー 203件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.74pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全41件 21~40 2/3ページ
No.21:
(3pt)

「魔王」の続編

本作は「魔王」の続編になります。
数十年先の未来を舞台に書いているのに、それほど未来を感じない。
「検索から監視が始まる」
とありますが、すでにやられていそうですし、、、。

とはいえ、伊坂ワールドは健在なので、小説としては楽しめました。
モダンタイムス (Morning NOVELS)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス (Morning NOVELS)より
4062150735
No.20:
(3pt)

魔王からのスケールダウンは否めない

魔王の続編という事で期待していました。 そこで残された謎が明らかになるのだろうと。 でも中途半端でした。 前半はテンポも良く、社会情勢や時代背景がある種の台詞で匂わせてあり、この辺は楽しめると思います。 アクションシーンも、思わず眉根を寄せしまう拷問の描写も良かったと思います。 キャラ設定にしても渡辺や大石、五反田に佳代子とイイキャラ揃いです。 それでも、魔王で放り投げた謎をこんな感じで解決とは…。 素晴らしいアクションシーン。愉快なキャラクター達。描写を呼び起こさせる台詞。これだけのモノを持ち合わせる伊坂さんなら、もっと凄いラストをプレゼントしてくれると思ってたので少し残念でした。 気障な体言止めご容赦下さい。
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4062150735
No.19:
(3pt)

謎が残る

引き込まれる要素満載の伊坂ワールドが続きますが、最後は数多くの謎を残したまま何だかシレッと終わってしまいます。浮気相手、奥さん等々、物語に出てくる魅力的な登場人物の素性が結局わからないままただの登場人物として終わってしまいます。伊坂ワールド独特の終わり方を期待する方にはすっぽ抜けに感じるかも。
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4062150735
No.18:
(3pt)

読後感のスッキリ感は健在だが、伏線が多すぎ・・・

伊坂作品は好きです。
伏線が多く混乱しながらもサクサク読み進むことが出来、読後はなぜかスッキリした気持ちになれるから。
この長編「モダンタイムス」でも同じでした。
ただし、回収しきれない伏線が多すぎて。。。
もっと読み込めばもっと深く感じることができるのかなぁなんて思ったり
色んな単語を検索してみたり(笑)
まさに作中に主人公が「井坂好太郎」の小説を読んで思うように、どこまで読者に期待しているのか分からなくなってしまいます。
読んでて面白かったし、テーマもある意味わかりやすく興味深いのですが、
なんだか盛り込み過ぎ感があって、もーちょっとサッパリ目だと良いなぁ〜という意味で☆3つ!
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4062150735
No.17:
(3pt)

テーマの切り口は実に鮮やかですが・・

伊坂氏らしい、リアリティとファンタジーが絶妙にブレンドされた作品。怖ろしい妻のキャラクターや友人の井坂好太郎の存在など、一部でやり過ぎなのでは・・と思われるほどフィクションっぽい味付けがある一方で、人生や生活におけるインターネットと情報の重要度が際限なく上がっていくという近未来の設定には有無を言わさぬ説得力とリアリティがあった。「人は、分からないことに出会ったら何をする?」という問いに対する回答として、ごく自然に「そりゃ検索だろ」というセリフがあってはっとしたのだけれど、2010年の現在において既にその答えは十分に正しいと思う。日常生活でふと湧き起こる様々な疑問について、かつて−ほんの15年前には解決する手段はほとんど皆無だった。情報はいつでも断片的にしか存在せず、何か疑問があったからといってそもそも「誰に聞けば良いのか」ということからしてまったく分からないというのが実情だった。確定申告の方法や魚の捌き方、好きなタレントの近況、捺印と押印の違いなど、日常ふと浮かんでくる疑問で、ネットを検索してまったく答えがないことはほとんどないと言っても過言ではない。本作において伊坂氏の視点が秀逸なのは、検索という行為を逆の側から見た場合、入力されたキーワードによって入力した人間の情報を吸い上げることが可能だという部分に踏み込んだ点にあると思う。googleという世界企業の利益の根幹ともなっているこの極めてシンプルな事実は、インターネットによって世界が変わる中で計り知れないほど重要な意味をもっていると思う。その人間が何に興味をもっていて、その分野においてどの程度の知識をもっているのか・・。この情報は、時として住所や電話番号といった単純な個人情報よりも重要な意味をもつ。本作が鋭く指摘したように、検索を通じて政府が危険分子をあぶりだすという図式は、それが実行可能と思えるだけに不気味であるし預言的ですらあると言える。とここまで褒めておいて評価が3.5点なのは、本作が社会学的に重要なテーマに踏み込んだ秀作になり得た反作用として、エンターテイメント小説としての要素が多分に犠牲になった感があることに起因する。例えば「妻」のキャラクターは最初からある秘密の存在を示唆していたが、最後までその秘密的部分への種明かしはなく、「ん?なんだったんだ、一体。」というすっきりしない感覚があった。本作は「魔王」の(かなり時をおいた)続編であり、いったんは魔的な天才の支配する社会を描こうとした伊坂氏が、この複雑極まりない社会を一人の人間が制御するという設定に限界とウソ臭さを感じ、より現実的な魔王(コンピュータシステムそのもの)に主役を移した作品だと思っている。ひょっとするとまた20〜30年経った後の世界を舞台にした続編が生まれてくるかもしれない。そしたらまた読みたい。
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No.16:
(3pt)

軽快さに欠ける

「そういうことになっている」そんな社会のシステムに立ち向かおうとした人々の物語。
ゴールデンスランバーと同じく、敵はなにか巨大な陰謀。といういわば、犯人のいないミステリー。
そしてこれまた未解決のまま終わる。かなり実験的な作品。
主人公はお得意の、一見クールだけど実は情に篤い夫と、その主人公を尻に敷く強気な妻。
なんだかパターン化してきているような印象。
おそらく今までは本一冊(もしくはその中の一章)を読み終わった時点で最高の満足度が得られるように書いていたのを、
今回は、連載した56回すべてで見せ場を作ろうとして書いたのでしょうか。
文にいつもの軽快さがない。読みづらく、重い。
一気に読もうとすると疲れる。
そして国家、政治に対する価値観が全面に出ている。
ゴールデンスランバーの方が小説よりか。今回は主張をかなり織り込んでいる。
これも伊坂さんにしては珍しい。
そして物語自体も、長い割になんだか目新しさがない。
ただ、P361からの井坂好太郎の小説観には感動した。
P213の井坂好太郎の小説の特徴もなかなか面白いと思う。
著者の考えは伝わってきた。重いテーマを面白くしようとしているのもわかる。
ただ私は今までの、エンターテイメントにちょっとだけ主張を織り込む、そんな作品の方が好きだ。
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No.15:
(3pt)

どうなの?

それなりに楽しみながら読んだものの、もしもこの小説をそのまんま
映像化したら、かなりつまらないものになるだろうなあと感じながら読了。
もちろん、小説の楽しみ方は、映画のそれとは違うわけで、この本を
手に取ったほとんどの人は、伊坂流のオサレな表現を堪能することが
目的なのでしょうが。
ただそれほど伊坂に思い入れのない人間にしてみれば、彼独特のまわりくどい
言い回し(大抵は伏線になっているんですけど)は物語のスピード感を殺して
いるようにしか感じらずに、読んでいてたまに苛々します。
とはいえ前半部分は、「渡辺君はこれからどうなってしまうんだろうか」という
期待感でワクワクできたことは事実。なのに後半の展開にはガッカリです。
登場人物の動きが漫画的というか場当たり的なご都合主義で説得力を欠きます。
それと、連載小説ということもあるのでしょうが、同じ描写や説明が何度も
出てきて冗長に感じます。2/3程度のボリュームにまとめてくれれば、また
印象は違ったものになっていたかもしれません。
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4062150735
No.14:
(3pt)

近未来という設定は必要か?

「魔王」の続編といわれる作品です。
現在から50年ほど未来の話だけど、ネットの技術は進歩しているものの庶民の生活自体に今とそれほど大きな変化はナシ。
そのへんが近未来小説としては味気ないです。
謎を解くカギがジョン・レノンの曲や「クロウ」だとか「駅馬車」という映画にあるのは伊坂さんらしいけど、
これらの映画や曲は2009年の今でも古く感じるほどなのに、あえて近未来小説の謎解きのキーワードにする必要はあったのか疑問。
素敵な曲や映画を効果的に使うのは伊坂さんのお得意なやりかたなのに、今回ばかりは裏目に出てる。
正直、最後まで夢中になる要素はなかったです。
テーマ自体は面白そうなのに、伊坂幸太郎が書いたのに、なんでこんなに面白くないんだろう。
こんなに面白くなりそうな要素がありながらつまんないなんて、ある意味すごいと思う。
でも、「勇気があるか?」って問いかけ・・・ドキッとしますね。
はっきり「イエス」と答えられる人はそういないんじゃないかな。
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4062150735
No.13:
(3pt)

まあ、魔王にオチが(一応)ついただけでも良しとしよう

魔王のオチは、作者の意図することを読み取れた読者には良かったかもしれませんが、
読み取れなかった、読解力の薄い私には、最悪に近い終わり方でした。
この作品は、その魔王の続編です。
主人公や登場人物のほとんどを引き継いだ続編ではないので、
潤也や犬養が直接出て来るわけではありませんが、
潤也夫妻があの後どうしたのかを、知る事ができます。
拷問シーンがあるなど、今まで読んだ伊坂作品よりも残虐性が強いです。
ぞっとする描写も多いので、そういうのが苦手な方には厳しいかもしれません。
あと、今回は元SEの伊坂さんならではの、
コンピュータやプログラミングに関する専門用語も多いので、
コンピュータが苦手な方には理解しにくい所も多いでしょう。
この作品も近年の伊坂作品と同じく、謎が謎のまま終わる所も多いです。
ただ、魔王よりははるかにはっきりした終わり方なので、魔王を読んだ方にはおすすめです。
ただし、初めて伊坂幸太郎の作品を読むという方には、
こちらよりも、重力ピエロやラッシュライフを強く推しますが…
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4062150735
No.12:
(3pt)

「人間は大きな目的に生きているんじゃない」

 著者は雑誌のインタビューなどで否定しているが、れっきとした社会批評の書である。徴兵制が採用された数十年後の日本が舞台だが、ネット検索から監視が始まる近未来の姿にはドキリとさせられるものがある。
 タイトルはチャップリンの喜劇映画のタイトルから。産業革命によって工業化が進み、人間が機械の一部品となる社会を風刺した作品だが、本書では「国家」がそれにあたる。機能が細分化され、全体像が見えなくなった「国家」というシステムがそれを延命させることだけに自己目的化し、暴走するありさまを描いている。
 「そういうことになっている」。本書の中で繰り返し登場するせりふだが、現代日本の企業や官公庁、学校など組織と名がつくもので、このせりふと無縁のものはあるまい。
 もちろん、稀代のエンターテナーである伊坂幸太郎。つぼは押さえている。著者の分身(著者はあとがきで否定しているが)を思わせる「井坂」も味がある。「勇気はあるか」と問われ、「実家に忘れてきた」といい続けてきた主人公、渡辺が最後に語るせりふはじんとさせる。
 難点を挙げるならば、著者の立ち位置。本書に登場するチャップリンやジョン・レノンほど時代と向き合う覚悟が感じられないのが残念。
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4062150735
No.11:
(3pt)

彼女が持っている。俺がなくしたりしないように

初出はモーニング2007年18号〜2008年26号。2008年10月16日リリース。ぼくは幸せにも作者のサイン入り・落款入りを手に入れた。
作家になる前はSEをしていたという伊坂幸太郎の『過去』を生かしての作品になっている。つまりプログラムが分かる人間が読むと随所に響く。LZH圧縮が出てきて、ふーむ、やるな、と思った。LZHがここで出てきてzipやsitでないことのおしゃれさが芥川・直木賞の審査員に解るとは思えない。既に表現の多様性が従来の文学のキャパシティを超えているんだな、と痛感した。
これで現時点の伊坂幸太郎作品を全部読了したのだが、正直な気持ちを書くと、はっきり言って最近の作品は、未消化・未計画のまま世に出ていると思う。苦言を言うようだが、もう少し貯めて出すべきだろう。時間軸をずらしながら並列的に展開させるストーリーが超一流。台詞が超一流であるだけに手抜き・息抜きは極めて残念だ。そして『超能力』とかSFを書いて欲しくない。それが伊坂幸太郎の目指すべき方向性だと、言い切りたい。
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4062150735
No.10:
(3pt)

雰囲気のみ味わいました。

こんな風に近未来はもっとネット社会が進んでいるのね、
と言う感想はもったのですが、
それ以上でもそれ以下でもなく、なんだかよくわからない内容でした・・
皆さんそれぞれ意見はあるでしょうが、私の場合、
”陽気なギャング”シリーズが苦手で、
本作品もそんな流れを汲んでいたかなと思います。
軽妙だけど現実感がないというか、とはいえSFでもなく。
相変わらず登場人物のキャラクター分けは素晴らしいと思ったのですが、
前半の展開が遅いことで、その先への興味が失われてしまったように思います。
モダンタイムス (Morning NOVELS)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス (Morning NOVELS)より
4062150735
No.9:
(3pt)

軽妙洒脱なワン・フレーズ満載だが、もの足りない

『実家に忘れてきました。何を?勇気を』、初っ端から、キター、めくるめくるような伊坂ワールドが。期待に胸を弾ませ読み進む。恐妻家で気弱なシステムエンジニアが女房に浮気を疑われ『拷問家』を送り込まれる。ドラマ24のような拷問が展開する。職場では失踪した先輩のシステム・メンテ案件を嫌な課長に任されるが、その取引先は正体不明の『出会い系サイト』を運営しており、謎をつきつめようとある言葉をネットで検索したものに次々と得たいのしれない不幸が襲い掛かる。
『監視』とか、『国家とは何か』とか、『インターネットの恐ろしさ』とか、壮大なテーマが見え隠れし、嫌が上でも期待を膨ませてくれるが、536頁の膨大なボリュームを読ませておいてそれはないよね、というような尻すぼみで話しは終わる。恐怖の正体があまりにもリアリティーがなさすぎる。ジョージ・オーウェルの『1984』があるんだから、更なる何かが欲しかった。また、例えば荒唐無稽のSF小説『幼年期の終わり』の方が遥かに説得力があるのは何故だろう。
洒落たフレーズを書かせたら井坂幸太郎は天下一品。初期の作品が既に完成されているので、期待が強すぎ厳しい評価すみません。
なお、本編は『魔王』の続編。『魔王』のネタばれがあるので、本編を読んでしまうと『魔王』を読めなくなってしまうのでご用心。
モダンタイムス (Morning NOVELS)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス (Morning NOVELS)より
4062150735
No.8:
(3pt)

新時代。

モダンタイムスを日本語に訳すと何なんだろう。
やはり「新しい時代」になるんだろうか。
タイトルどおり物語は、近未来の設定になっている。
日本に徴兵制が義務付けられていたり、9条が改正されていたり、映画や本は自宅でダウンロードするなど、ちょこちょこ未来らしさは出てくるが、新時代という独特の世界観を構築するところまではいっていないかな・・・と感じた。
登場人物たちにやたら20世紀好きな人間が多く、「昔ジョンレノンが〜っていっていた」「え?誰それ?」みたいな会話があちこちに出ており、結局他作品のように、20世紀の作家や曲を使って人物に深みを出すというパターンのような気がしました。
中盤までは、非常に面白く「ゴールデンスランバー」よりこっちのほうが面白いのでは?と思ったのだけれど、後半大失速というかんじ。
書きたいテーマはかけたんだろうけど、もう少し色々な謎をもやもやしない終わり方にして欲しかったです。
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4062150735
No.7:
(3pt)

伏線が回収できていなさすぎ

浮気相手の目的はなんだったのか?あの奥さんはいったいなにものなのか?占いメールは結局,先輩が語ったこと以上の真実は何も無かったのか?など読後にいくつもの?が解決されずにもやもや感が残ってしまいました.それに,作中で登場人物自身が言っていましたが,それしきのことでそこまで大仰なことするかなあ?提出された答えもあまりになげやりというか.それで済ましてしまっていいのか?たしかに,国家という大きなシステムにはそのような性質があると思うけど,それでもそれだけのことをしようと思えば,権力を持った「誰か」の明確な「意志」が介在しているはずだし.
でも,五反田先輩や奥さん,拷問をするお兄さんのキャラクターはなかなかよかったです.
モダンタイムス (Morning NOVELS)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス (Morning NOVELS)より
4062150735
No.6:
(3pt)

面白いのかどうか・・・

ゴールデンスランバーがとてもよかったので、こちらも読んでみました。
残念ながら、伏線の浅さや間延びしたストーリーに正直たいくつになりました。また主人公の奥さんの佳代子が異常に強く描かれていて、大の男を投げ飛ばすなど現実ばなれした設定に、なかなか感情移入できませんでした。
ただ、国家システムや自分の今の幸せについて普段考えることの少ないテーマを突きつけられ、一体何が善で悪なのか、いろいろな角度から複雑に解釈できる数少ない作品だと思いました。
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4062150735
No.5:
(3pt)

作者らしい作品だが・・・

巨大な組織の中では、人間はひとつの部品に過ぎない。人間らしい感情を
持つこともなく、ただ黙々と与えられた仕事をこなしていく。いつか世の中が
こんなふうに変わってしまうのではないか?いや、もうすでに変わり始めて
いるのではないだろうか?また、何かを存続させるために都合のいい「事実」を
作りあげ、人々にそれを信じさせているのではないだろうか?絶対にそんな
ことはない!と言い切れないところに怖さがある。「ゴールデンスランバー」
読んだときに感じた、得体の知れない巨大な何かの存在を、この作品でも
感じた。ただ「ゴールデンスランバー」では巨大なものに対する無力感を
感じたが、この作品ではわずかながら希望が感じられた。
登場人物の語る言葉の言い回し、ストーリーの展開、テーマ、どれを取っても
伊坂幸太郎らしい作品だと思う。だが、一歩間違えば、どの作品も似たような
感じになってしまう危険性もあるような気がする。ワンパターンではない作品を
期待したい。
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4062150735
No.4:
(3pt)

『魔王』より完成度は上ですが…

『魔王』から50年後の世界を描いた続編とのことですが、『魔王』を読まなくても読み進めることはできます。ただ、これを読み、
1)安藤潤也と安藤詩織の若き日々と、安藤潤也の力についてもっと詳しく知りたい。
2)安藤潤也の兄ってどんな力があったのか。
ということが気になった方は、『魔王』を読むとわかります。
『魔王』の裏表紙に書いてあった、「何気ない日常生活に流されることの危うさ」は、私は『魔王』よりも『モダンタイムス』の方が強く感じました。
また、エンターティメントとして考えても、こちらの方が、先が気になり読み進められたのは確か。
しかし、妻の夫に対する暴力に何の意味があるのか最後までわからなかったのと、拷問シーンの気持ち悪さ、そして何の関係もない人間までも巻き込む話の流れなど、読んでいて不愉快になる場面が非常に多いように感じました。
正直な話、単行本でなく、文庫本が出るまで待てばよかったと思いました。
モダンタイムス (Morning NOVELS)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス (Morning NOVELS)より
4062150735
No.3:
(3pt)

ワクワクしたが・・・

自宅に帰るなり見知らぬ男に殴られ気を失った渡辺琢海は,気がつけば腕を下にのばした状態でいすに縛り付けられていた。「勇気はあるか?」暴力になれていそうなその男はこう尋ねた。どうやら,私は妻に浮気をしていると疑われているようである・・・
週間「モーニング」で連載されいていた近未来を舞台にした物語である。出だしから,面白い書き出しで,ワクワクしながらページをめくっていたのであるが,どうも物語に登場する井坂好太郎の作品を主人公が読むのであるが,ここ辺りから物語がスムーズでないと言うか,間延びと言うか・・・ワクワク感が失速したばかりでなく,その後の拷問のシーンでは何だ気持ち悪くなる始末であった。ただし,物語の設定の話はあり得ない話ではなく大変恐ろしい警鐘のようでもあった。そういう意味でちょっと残念であった。
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4062150735
No.2:
(3pt)

どうなの?この背景

ゴールデンスランバーの時も、相手がデカいなぁと思いましたが…。モダンタイムス、こちらも相手が曖昧でデカすぎ。普通の人間が相手にするには?そんな設定にラストも予想した着地点という感じでした。なんとなく伊坂語録、伊坂ワールドでつないだ感じで、中だるみを感じてしまいました。魔王や呼吸の物語の続編として考えても消化不良な感じでした。次の作品に期待です。
モダンタイムス (Morning NOVELS)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス (Morning NOVELS)より
4062150735

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