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(短編集)
ポイズンドーター・ホーリーマザー
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ポイズンドーター・ホーリーマザーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 41~59 3/3ページ
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一番好きなのは「ベストフレンド」。ラストを想像しながら読んでいたが、やられた。 「優しい人」では娘の自己主張を封じ込める“悪気のない”母の言葉にまるで自分が縛られていくようだった。 こうして子どもは自分の感覚を感じられなくなっていくのだな。 最後の「ホーリーマザー」でざわざわ。 この順番自体がイヤミスの仕掛けなんだろうか? | ||||
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毒親とは毒娘とはなんですか。相手を思ってやったことが独りよがりだったり、自己満足だった、独善的だったり、気づかなかったり。家族に限らず人とかかわるときは誰にでもありうることだ。最終場面で娘を売る親は誰が見たって悪い親だ。ではその親はどんな親に育てられたのか。救いはあったのか。被害者と加害者は裏表。悲しみの中に希望を見出す力を、絶望の中に救いを求める力を、悪の連鎖を断ち切る強さを訴えている。 | ||||
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イヤミスの中でも、湊さんは圧倒的に読みやすい。 視点を変えれば、愛もあるなぁと思います。 展開も見えやすいけど、たまに裏切ってもくれます。 裏切らないままでも、動機や伏線にあっとさせられることも。 リバースあたりで、一回離れたけどユートピアで湊さん熱復活しました。 この作品もちょうど良い。 | ||||
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読む進めるほどに面白さが増す心理劇です。 ヒロイン、母親、同級生、それぞれの心理描写が見事です。 登場人物が巧みに絡んでいる様子が見事に解き明かされる最終章は、読みごたえがありました。 著者が得意とするプロットのストーリー展開です。 著者の面目躍如たるミステリーです。 | ||||
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レビューを見ると、読後もやもやすると書いている人が多いのですが、表題ニ作を読み、拍手喝采したくなる程、すっきりしました。20代の娘に毒親と言われ、毒親があるなら毒娘もあるはずだと思い検索して見つけた本。結局は人としての資質なんじゃないかなと思うに至りました。 | ||||
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最後のホーリーマザーの理穂に腹が立ってむかついてたまらなかったです。 毒親にひどい、軽いはあると思いますが、軽い人は声を上げちゃいけないは違うと思います。 母親は1人しかいなくてその人が毒親だったら、他の毒親は関係ないです。 子どもが辛いなら他の毒親は関係ないです。 頭痛がして薬が手放せないのは辛いと思います。 薬のせいで頭痛がする事があるので、病院に行った方がいいのでは。と思いました。 結婚すれば毒親なんて思わなくなる。は共感しました。 姑は嫌ですよね。 | ||||
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身構えずに、スッと楽しめました。 全部で6話からなる話ですが、リンクしていて面白かった。 裏切られなくて良かった。 | ||||
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なんか腹の中に重いものが残る読後感は相変わらずです。スッキリなんかしません。でも、最近の作品は、嫌~な感じが薄らいできているような気がするのが残念です。 | ||||
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私の俗にいう毒母をもつものです。 本書のポイズン~からの二作品を読んで、 私は一方的に実の母をいやだと思うことが多々ありましたが、 視方を変えると、もしかしたら違うかも…と 自らの人生も考えさせられました。 ポイズン~の弓香が番組で母を攻撃するというのは 想像しても勇気がいることだと思います。 でも、その後のいろんな流れが、 不幸な展開になっていくのを 弓香は想像してたのでしょうか。 湊さんの作品を再び、買いあさり 今読んでいる最中ですが、 ポイズン~の本書が 再び、湊さんの本に手を向けさせてくれました。 | ||||
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同じ行為を見ても、同じ言葉を聞いても、人によって受け取り方が異なる。 母が好意でしたことでも、母を嫌っている娘なら悪意だと受け取るだろうし、 母に虐待されていても「母親というのはこんなもの」だと娘が思っていたら、 毒母とは思わないだろう。 毒母かどうかは、「娘に売春をさせた」といった客観的にも悪辣な母(これは娘が 母をどう思っていようと毒母だ)だけではなく、基本的には、娘が毒母だと思って いるかどうかによると思う。 また、この短編集の各編に共通していたのは、人の心の表(外見)と裏(本心)は かなり違ということだ。 例えば、「マイディアシスト」では、主人公は 表:妊娠中の妹を通り魔に殺された可哀想な姉 裏:・・・・(ネタバレになるので書かない) だし、他の短編もそうだ。 この短編集は「相手の『表』の対応を本心だと思ったら、とんでもないことになるかも しれない」という教訓集にもなると思う。 | ||||
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親にどう育てられたか。どんな価値観をうえつけられたか。これはもう、原点ですから、「親からこんな仕打ちを受けたから今こうなった」というのは、相当根深いです。これが被害者意識。「親の期待にこたえらえなかった」というパターン、これが罪悪感。 もちろん、逆も成り立ちます。親側の視点です。「こんな子に育てた覚えはない」とか「私の育て方が悪かった・・・」とか。 湊さんはイヤミスの女王と呼ばれてるそうですが、イヤミスってなんだ?って思って調べたら、どうも、後味が悪いとか、いろんなことがはっきりしないとかそういうことらしいですが、「答はコレです」って、読者に考える余地を与えない作品のほうがつまらないと思うのですが・・・。 それに、湊さんは鋭い問いかけを提示してるのではないでしょうか。 これを読んで、自分は結構恵まれていた、全く愛がなかったわけではないと、気づける人は幸いだと思うのです。 確かに、そう思えない方にとっては、福音とはならないでしょう。 あまり触れられてないようですが、「優しい人」という短編の最後、証言5 優しい人 の証言。ここ、すごくドキリとさせられたし、矛盾も感じて、クスっともしてしまいました。 | ||||
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小説としての評価よりも、内容について書きたいと思います。 工夫してネタバレしないように。 まず、湊かなえさんの作品はいつも共感するのですが、 最初の姉妹の関係が私と妹の関係と全く一緒で それで引き込まれました。 大学に入るまでの過程は全く一緒、、 つまり、母親の私と妹への接し方が全く一緒でした。 そして結末を見て恐怖を感じました。 今はまだ主人公のように私はなっていないけれど、 今後そういうこともあるかもしれないし、、 と思い、正直眠れなかったです。 中間のいくつかの話は正直、「え、それだけ?」という話もありましたので、 湊さんの作品はやはり長編が良いのか、とも思いました。 しかし、最後の2作で、私自身に問いかけが出来た事が、すごく良かったです。 ちょっと長くなります。 私は私の母を毒親だと思ってました。 母の口癖は「私は昔から頭が良くて、美人でモテて、料理が上手いの」でした。 実際に有名大学卒業してましたし、今でも母は美人ですし、 料理を作るのが好きでずっと台所にいてました。 後で大人になって気づいたのですが、 母親は九州の田舎から都会の大学に入るために来て、 地元で一番の美人で秀才、として扱われていたのが 田舎から来た女の子、として都会で馬鹿にされたことで 自信を奪われ、 独り言のように言っていた呪文を私に唱えていただけなのでした。 そして 「あなたはお父さんに似てしまって、一重だし、首が短いし、本当に面白い顔よね」 と私に向かって言っていました。 私が物心ついたころから 「あなた生まれた瞬間からフザケた顔してた」と言われ続けたので、 そうなのだ、と信じ込んでいました。 他にもエピソードはたくさんあるんですが、 長くなっちゃうのでやめます。 母が泣いても喚いても、母に「あなたにできるはずない」と言われ反対されても、 他の方々に支えられながら、奨学金をもらいながら、アルバイトしながら、 一人暮らししたり留学したり、 母と距離が離れ開放されていく部分が多くなる度に、 自分に笑顔と自信が溢れていくことが増えました。 男性に「キレイな顔してるよね」と言われたり、 最初は驚きましたが、また自信に変わっていき、 幼少期は「暗い子」と言われてたのが嘘みたいに 取引先から「明るくハツラツとした方ですね」と言われるようになりました。 そして「何故、あんなに暗い子供だったのだろう」と 悩んだ時に「毒親」という言葉を見つけたのです。 でも、いろいろ考えたときに、 泣いて反対しても、最後には私の望みを叶えてくれた母親。 父が私の教育方針には何も口出しをしないので、 1人で悩んで辛かったのかもしれません。 母は母と同じように私に日本の有名大学へ行ってほしかったようですが、 私は留学という道を選びました。 毒親の心理学の本を読んで、母は私が自分よりも学力が上になることが嫌なのだ、だから反対してたのだ、と考えていましたが、 この本を読んだあと、確かに、自分の娘が全く自分の未知の世界に踏み出してしまうのは、恐ろしいかもしれない、 とも思いました。 まだまだ私の母娘関係にも問題は山積みですが、 考え直す機会を与えてくれたこの本に、 星4を。 | ||||
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湊さん、『ユートピア』で山本周五郎賞受賞おめでとうございます。 さて、本作は僕は大いに共感できる部分がありました。 僕は父親から中学受験をすすめられ、中高一貫校に入学しましたが、 僕の本当の夢は画家になることで、 高校は美術の専門高校に行きたかった。 中高一貫校での勉強はとても大変で、 美術の大学を目指したかったのに、 先生からは猛反対され、 生徒からは異端扱いされ警察沙汰のいじめに遭い、 精神分裂症・広汎性発達障害・鬱病にかかって、 絵が描けなくなってしまい、 結局美術の大学を諦めた。 全部、父親のせいだ! 画家になりたかったのに。 美術の高校に行きたかったのに。 美術の大学に行きたかったのに。 そう思っていたんですが、本作を読んで、 僕の考えも少し変わったように思います。 父親も何も悪いことはしていないと思いました。 マリアの母親のようにもっと悪い親がいるので、 僕は恵まれているのだと思わないといけないと思いました。 束縛の強い父親でしたが、これからは愛を持って接していきたいと思いました。 湊さんに感謝です。 | ||||
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湊かなえさんの作品は、ほぼ完読しています。 この作品は、特に良かったです。 一日で一気に読めました。 ひっかかりもなく、さらっと読めました。 読書中に眉間にシワがよらないようなこういう作品が、私は好きです。 でも内容は決してLightではなかったです。 人間の心理の本質が描かれてました。 とても面白かったです。 やるせない気持ちにもなることもありましたが、そこもまた楽しめました。 歳をとるごとに感動のハードルが高くなりがちでしたが、久々にあるあると主人公に感情移入しながら楽しく読むことができました。 良い時間を過ごせた作品でした。 Kindle版で読みたかったのが、残念です。 | ||||
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キンドルで読みたいのですがいつなるのでしょうか、時期を知りたいです。 | ||||
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思っているだけでは伝わらない事が沢山あるんだ 言葉で伝えて沢山話をしたいと思いました。 | ||||
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湊 かなえさんの最新短編集 「マイディアレスト」「ベストフレンド」「罪深き女」「優しい人」 「ポイズンドーター」「ホーリーマザー」 これら6編が収録されています。 表題作になっている「ポイズンドーター・ホーリーマザー」は 「ポイズンドーター」で生じた疑問が「ホーリーマザー」を読むことで解き明かされます。 長編のイメージが強い湊さんですが、短い短編の中にも不穏な空気感が凝縮されていて ドキドキさせられつつも面白かったです。 主人公の独白から始まる「マイディアレスト」 母と娘二人の関係性を描いたストーリーですがホラー的要素もあり1話目からかなり怖い 脚本家を目指し最優秀賞を受賞した「大豆生田薫子」 優秀賞を受賞した、「漣涼香」「直下未来」 珍しい名前を持つ3人を描いた「ベストフレンド」は斬新な内容と結末の意外性が面白い リアリティーがあり常に登場人物が脳内映像で動いていた「罪深き女」「優しい人」 表題作になっている連作の2編は最近耳にする様になった「毒母」「毒娘」がテーマ 短編とは言え、一筋縄では行かない人間の様々な感情がイヤミス感満載で描かれ 良い意味で予想を裏切る結末は気持ちがザラリとするものの面白かったです。 ブラックな湊作品が好きな方にはオススメの1冊 余談ですが図書館に返却に行った所、予約数152件も入っていました。 やはり目が離せない作家さんです。 | ||||
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どこにでもあるような、ちょっとした擦れ違い。 誰でも一度は経験があるだろう思い違い。もしくは誤解。 行動すべてにいちいち説明を付けてはいられないのだから、それぞれの人の解釈で、その人その人受け取る。 誤解も思い違いも、すれ違いもきっと世の中にはいっぱいあって、世の中はできているんだとあらためて思う。 湊かなえさんのすごいところは、そういう誤解や思い違いから生まれる小さな悲劇を、避けることなく隠すことなく、書ききるところだと思う。 大きなことを大きく描く作家はいっぱいいるけれど、狭い範囲のことをより狭く絞って書く。 誰にとっても取るに足らないだろう出来事を、あえて、そんなことどうだっていいじゃんと思うようなことにキチンと目を向けるところなんだろうと思う。 | ||||
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母娘の話というより、 『同じ出来事でも、見る人や立場によってこんなに見え方が違う』 という連作だったように思う。 最近の湊さんの作品はちょっと中弛み感があったので(ユートピアとか)、久しぶりにピリリとした湊節が見られて満足です。 ただ、湊作品は全部読んでますが、初読時は予想外で面白いんだけど、後から何度も読み直そうとは思えない。 出オチというか、一度読めばいいかという感じで、恩田陸さんとか宮部みゆきさんみたいに、ミステリーの中に人間の深みがあるわけではない。そこが物足りないかなあ。 まあキャラというよりトリックの作家さんだと思うので湊節はこれからも楽しみですが、一度ちゃんと人間の業を描いた、手元にずっと残しておきたいような湊作品も読んでみたい気がする。 | ||||
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