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ニッチを探して



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【この小説が収録されている参考書籍】
ニッチを探して
ニッチを探して (新潮文庫)

ニッチを探しての評価: 4.13/5点 レビュー 16件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全16件 1~16 1/1ページ
No.16:
(5pt)

一気読み

銀行勤めの主人公が突然の失踪。物語はそこから始まる。失踪した日は大きな融資がある日。しかしその融資は闇がある。不正融資。その融資を止めるべくホームレスになり姿を消す主人公。ホームレスの生態やつらさもあじあわせてくれる。しかし不正融資の相手の悪者中国人に捕まり命の危険にもさらされる。楽しいサスペンス。そして何より居酒屋のいろいろなメニューが出てきて千ベロ(千円でベロベロになる)作家の真骨頂が見れた。
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No.15:
(5pt)

空間の、時間の、そして心の「ニッチ」

現代社会に生きる人なら、誰でも探しているだろう拠り所。
ニッチを探して、自分だけの拠り所を探すストーリー。
ニッチというテーマは、主人公を誰とするかが考え深い。
作者はホームレスを題材に扱い、そこから現代にある空間的ニッチに焦点を当てている。
ストーリーの中には、家族愛・銀行の問題等、ドラマも含まれている。
構成が完璧で読みごたえがあった。
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No.14:
(1pt)

セリフがおっさん。ダサい。

ダサい、作者は軽快な感じを出してるつもりになっているんだろうが、安っぽく古臭いホームドラマのようなつまらなさ。登場人物の女子大生のセリフがおっさんくさく笑、中年後期の作者の想像力の限界を感じた。作者にとってはこれが女子大生なのだろう。
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No.13:
(3pt)

突っ込みたくなるところが幾つも。。。

ストーリーは他の方も書いている通り。
銀行員藤原道長が主人公で、そこで行われている不正を許すことが出来ず、融資金不渡りを起こすように融資金を使った上で失踪。
ニッチ。。。すきまであり、個々人が落ち着く適切な場所を探してホームレス生活などを繰り広げるストーリーです。

前半はとても面白かった。
でも登場人物を掘り下げられてなかったり、文章に繰り返しが多々あったり、洗練されていない感じがあるのと、
何より突っ込みたくなるところが幾つもありました。
まず銀行の不正に対しては、内部告発で良いのでは?
そして、ホームレスになってから、最初高級ホテルに宿泊して添い寝サービス嬢を呼んで散財。。。こんなことしませんがな。。。
そして路上でも可能な限りのグルメを追求。。。
これエピソードを盛り込む事で話しが膨らむというのは分かるのですが、実際追い詰められた人はこんなことしないでしょう。
ホームレス生活も、自分が調べた知識を紹介するためのストーリーといった感じ。このあたりはリアリティがないですね。
その後も夢や黄泉の世界に足を踏み入れたり、認知症の人に間違えられて居候したり、色々なエピソードが続きます。

そんなこんなで★3とさせて頂きました。
この本を読む前に大岡昇平さんの「野火」を読んでいただけに、尚更アマアマな感じがしてならなかった。
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No.12:
(4pt)

ユーモラスに周縁を解釈

銀行員から離脱した主人公が自分のニッチを探し回るため、ホームレスや認知症患者などとの交流を重ねる。正義とは何か、家族愛とは何か、考えさせられる。社会のメインストリームから逸脱し、マイノリティに擬似参与できる。作者の情報収集が行き届き、具体的で読みごたえのある作品。
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No.11:
(5pt)

多くのことが詰め込まれていますので、丁寧に読み込まないともったいないと感じる小説でした。

銀行員が支店長の不正を暴くためにドロップアウトするという内容です。
主人公には妥協して安定した生活を続けるという葛藤はなく、自らの信念を貫く行動を取り続けます。

藤原は逃げている間にいくつか出会いがあり、体験をしますが、そこには都会のホームレスの実情や社会の歪みの中の隙間が描かれており、また、唐突に終わるところは単なる勧善懲悪の話でもありません。

多くのことが詰め込まれていますので、丁寧に読み込まないともったいないと感じる小説でした。
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No.10:
(4pt)

銀行員の失踪劇

背任の疑いをかけられた大手銀行員が失踪。
都内、その周辺をホームレスなどから多くを学びつつ都会的狩猟生活を営みながら生き残る。
多くの出会いがあり、また様々な困難に遭うなど飽きることがないストーリーであった。
娘をはじめ、家族愛も存分に持っていて知的な銀行員が主役だけに、その適確な考え・行動に共感する部分も少なからずあり読了が近づくともっと読み続けたい気持ちも湧いてきた。
この著者の他の作品もチェックしたい。
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No.9:
(3pt)

社会離脱者のロードムービー

筋立ては、勧善懲悪。結末は「悪貨」「英雄」と同様に 「えっ、お仕舞い?」と読後の後味は中途半端。主人公は、お堅く勤めてきた銀行員、マイホームを建て、専業主婦と大学生の娘を支えてきた一般人。上司の不正に嫌気がしてお金を慈善事業に横流し。ファンタジック(苦笑)。一般社会を離脱、ホームレスとして生きるロードムービー。主人公が無一文となって漂流する姿、街の描写そして作家自身の社会批評を所々に折り込みながらすらすら読ませるのは流石。ノンフィクションのように妙に力んだセンチメンタルな所が無いのも良い。下町B級グルメ情報あり、健啖家 島田さんの叙述に思わず「そこ」に行ってみたくなる。そこがサービスと言えば、そうなのだが、、。最後にファンタジックな復讐劇を読ませて欲しかった。それは凡庸になってしまいますか?
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No.8:
(4pt)

現代版サバイバル小説

紹介文に『東京の裏地図を舞台に巨額資金を巡る攻防戦の幕が開く。』とありますが、そんな話はあまり出てきません。
主題はタイトルにあるとおり、『ニッチ(=その生物に適した、適合した場所)を探して』です。

正義感に押され不正告発のために社会から離脱した主人公(ちなみに藤原道長といいます)が、都会の中のニッチを
探して歩き回る、現代版サバイバル小説です。

そこに離れ離れになっている家族(妻、娘)との絆が絡められていて、なかなか個性的で面白い作品になっています。

あと、軽妙でユーモアのある文体も良いです。
(ベルガールの『その答え方と声には萌えた。』て。あんた50男だろうが!(笑))

で、最後はきっちりとどきどきさせてくれました。
ユニークな良作だと思います。
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No.7:
(5pt)

現代を描く

丹念な描写で、いまという時代のニッチな世界を、見事に表現した名作。
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No.6:
(4pt)

思ったより面白かった。

島田雅彦の小説は、もう10年以上前に2、3冊読んだことがあるきりで、その時は
大して感心もしなかったのだけれど、本書で描かれる50代元銀行員・藤原道長の
ホームレス生活は、こちらが思っていたよりも面白かった。

以前に比べてだいぶ脂分が抜けたような、淡々・飄々としていながら軽く皮肉味の
効いた文章は悪くないし、取材の成果もそれなりに巧みに活かされているようだ。
どなたかも書かれていたように、とくに多摩川沿岸の住民には興味深く読める部分
が多いだろう。

疑問点を挙げるなら、主人公が東南アジアあたりに身を隠すのではなく、あえて
ホームレス生活に入るのは、ボスキャラが動き始めた段階での直接対決が必要
だったから、ということになっていたと思うが、これはあまりにリスクが高過ぎる選択と
言うべきで(結果的に彼が生き延びたのは、ほとんど僥倖に過ぎないと思える)、
どこかの時点で証拠書類を提出して告発しておけば、それで済む話ではなかった
かという気がする。まあ、それだとこの話自体が成り立たなくなってしまうわけだが・・。
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No.5:
(4pt)

人生わかりませんね。

なかなか読みごたえのある本ですね。 少し楽しくもある作品です。
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No.4:
(5pt)

ファンです

あ!これ。 好きかも!! 島田作品。 最近、エンタメ系になるの?と思ってましたが・・・ 青二才もおっさんになり・・ 読み手も高齢化しました。 銀行マンがホームレスになって、生きぬくことを考え、東京をさまよいます。 島田っぽい角度でラストまで進みました。 島田作品の登場人物はさまよって欲しい! この系統、好きですね。 タイトルと表紙・・・ なんか、違う!! 私だけかな?
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No.3:
(5pt)

楽しめました

サスペンスとして読んでとても楽しめた。 映画化かDVD化して島田雅彦本人に主演してほしい。
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No.2:
(5pt)

にっちもさっちも

島田氏の小説を初めて読んだ。氏の年齢も近いせいか、また身近なこの街の有様をうまく文体に取り込み、また東京という都市を知り尽くした
島田氏のロードワークは我々50代の人間にとってこの街の裏表を上手に突く。ホームレスという姿は今や誰にでも身近な存在であるが、
しかし過去の経歴を人間は消せない。そこをうまく観察しながらも主人公「道長」氏は家族との接点の距離を閉じながら、この街を転々と
移動する。家族と会社との接点を絶つ主人公は、ある程度の金は持っている。銀行というスクエアな世界に身を置いた「道長」氏はしかし
隠れ預金の口座をコントロールできる立場にいた。どこへ移動しようが人間ある程度の欲があれば生き延びられるという事を教えられた気分だ。
ホームとホームレスとの境界線はもはやひょっとして消滅したのか?そんな問いを読者に投げかける近来まれな物語である。
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No.1:
(4pt)

テーマも、文体も、全くユニーク

ある銀行員が、自行の不正融資に義憤を抱き、融資先を勝手に変更し、その一部を横領したあげく、行方をくらまし、自らホームレス生活を選択し、都内を転々とする。

  彼の名は藤原道長。妻と娘ひとりの生活が暗転する。タイトルの「ニッチを探して」は、道長のその生活が隙間探しそのものだ、ということなのだが、現代人の何割かがニッチを探しながら生きているということの暗示でもあるようだ。ホームレスの生活がどのようなものであるのかがよくわかるが、読後振り返ってみると、ホームレスの生活は大都会の構造と、意外とうまく、整合性をもち、小説全体がある意味で、現代の文明の、これまで光があてられたことがなかった部分を、照射し、際立たせてみせてくれているようでもある。

  道長は、赤羽、上野公園、隅田川・・・と移動していく。スーパーの試食コーナーでつまみ食い、畑から大根を失敬したり、馬券に手をだしたり。おやじ狩りに遭遇、またある女性とのふとした出会いからの居候生活も経験。さながら、現代版サバイバル生活が続く。当然、警察の追求はある。道長は、銀行関係の黒幕の罠にかかり拉致され、絶体絶命のピンチ。

  最後にどんでん返しがある。

  テーマも、文体も、全くユニーク。この小説自体が、これまでの小説ではニッチになっていたところに、うまく滑りこんだということになるのだろうか。
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4101187134

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