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死んでたまるか
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死んでたまるかの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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幕末・明治維新の時代の戊辰戦争のてん末を、一将校の大鳥圭介という人物を軸に描いた歴史小説。 戊辰戦争というのが、米国における南北戦争と同様に、中央政権をめぐる内戦であったのだということが良く分かった。 同じ著者の「野望の憑依者」でも感じたのだが、著者は歴史的事実を丹念に追って淡々と語る。基本的にはフィクションなので、細部の登場人物の心の動きや人物間の会話などは創作であろうが、客観的な事実に関しては歴史書のごとくほぼ時系列に沿って語られている。 そして、スポットライトを当てた主人公の生きざまをあぶり出し、そこに現代に生きる著者・読者が共感したり感銘を受けたりできるメッセージをこめる、という描き方である。 それはそれで、ひとつの創作スタイルであり、歴史に対するrespectに満ちた姿勢であると思われる。作品を読んでいて、不愉快になる要因は何一つなかった。 それでも、読後感として、何かが足りないと感じるのはなぜだろうか。 それはおそらく、事実の叙述に重きを置くあまり、人物描写が希薄になっているのではないだろうか。そのため、主人公の生き方に投影される、著者のメッセージの力強さが失われているのではないか。 一読者としての勝手な希望であるが、事実の裏付けがある・ないに関わらず、著者のメッセージをもっと補強するような創作エピソードを挿入して、フィクション的な側面を強めれば、もっと物語としての面白さ・登場人物の魅力が増すのかな、と感じた。 しかしこの辺は、単なる読者ごとの趣味の問題の範疇であり、本作の価値を左右するものではないと思われる。 | ||||
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