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順列都市
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順列都市の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 41~55 3/3ページ
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脳内のニューロンをスキャンして動作を再現すれば自分のコピーが出来る。 そのコピーの立場で意識を論じれば、自分はホンモノだと思っていたのに、実はコピーだったんだという導入部から一気に引きこまれます。 コピーの振る舞いを演算するとオリジナルの思考よりも17倍の時間がかかってしまうという設定、コピーの振る舞いが演算可能なら時間を細切れにしても検知できないエピソードなど、理系には楽しめる要素が満載。 時間を細切れにすることを意識してか、数年の時差をもって進行する話を時分割多重のように進める構成なので、慣れないと読みにくい面もある。 だが、最初は単なるガジェットとして登場したオートヴァースがやがて重大な意味をもって本編に関わってくることを理解すると、俄然面白くなる。 衝撃のラストを読んだ後は、一気に下巻に雪崩れ込みたい。 | ||||
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この小説の主旨は「もし塵理論なる空想上の理論が成り立つとしたらどのような世界があり得るのか」という考察であると理解しました。また、この小説の世界が「塵理論なる理論が存在すると認識したある知的生命体が行った『発進』」後の世界であり、実は我々が生きているこの世界のバージョンと論理的に矛盾するわけではないという点はこの小説の最も重要なポイントであるでしょう。SFの領域から我々の世界に踏み込もうと挑戦したイーガンは心底、恐ろしいSF作家です。SFはここまで到達したのかという驚嘆を禁じ得ません。 | ||||
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翻訳されたのが1999年10月、原著は1992年に出版された、あえていうなら前世紀の作品。しかし、改めて読んでみて。イーガンの想像力のスゴさを再認識させられた。 翻訳されてまもなく読んだはずなので、10年ぶりの再読。当時もイーガン自体も評価はされていたように思うし、私自身も面白い作品だと思ったが、本当の面白さは、スゴさは理解してなかった。今回、改めて読んでみて、特にこの下巻の展開は、鳥肌の立つほどのスゴさを感じた。 21世紀に入り、チャールズ・ストロスなどのシンギュラリティを題材にした小説を読むようになり、この本で描かれたような世界観にも触れられるようになった今こそ、この本の内容、スゴさを感じること(理解できているとは言わないが)ができるようになったように思う。 おそらく、私にとっては、この本が初めてのイーガン体験だった。この本以降、イーガンの作品を読むようになり、新しいものも読んではいるが、やはり、この本に戻ってきてしまった。読む時代により、感じることが変わる本。10年後は、どのように読むことができるのか、楽しみだ。 | ||||
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翻訳は1999年、原著は1994年と、もう10年以上前に書かれた電脳SF(すでに死語?)。翻訳されたときに読んだけど、当時はまだ奇想天外って感じがしたけど、今、読むとイーガンの創造力のスゴさが分かる。 原著出版当時は、まだ仮想世界のセカンドライフやクラウドなどは当然なかったし、それどころか、インターネットもほとんど普及してなかったし、それどころかwindows95すらなかった。翻訳が出たときは、ようやくインターネットが普及し始めたが、常時接続はまだまだという状況。そんなときに、この本を読んでも、ここで描かれているような高度にネットワーク化された世界は夢物語だったので、ちょっとピンと来なかったが、イーガンはすでにその当時、さらに現時点のコンピュータのさらに先を行くような世界を見事に描いている。まさにSF作家の面目躍如といったところ。 まだ上巻けど、小説としては、展開の遅さとかが気になるところではあるが、それ以上に著者の想像力に驚く。出版当時より、今、読んでこそ、コンピュータの世界の今までの発展と将来の展開について考えさせられる。面白かった。 | ||||
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数学的にいえば、順列都市は加算無限個の宇宙でしかないので、カオスが存在せず周期解か発散しか存在しない。 このために、閉じた体系になる宇宙をメモリー空間を無限に取ることで解決している。 この宇宙はメモリーを永久に伸ばすことで周期を際限なく伸ばし続け、擬似的にカオスをもたらしているのである。 それにしても最後の宇宙崩壊のストーリーは面白かった。 宇宙の法則そのものが変わるというのは、順列都市を成立させている宇宙の法則そのものが別の法則の基盤の上に成り立っていただけなのではないかという示唆をもたらす。 数学的にいえば、順列都市を成立させていた写像fに対しf^0.5の候補が無数に成り立つ可能性である。 読後さらに楽しめる有卦な作品といえるだろう。 | ||||
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正直上巻は何をしているのかよく分かりませんでした。小説の体裁をした、作者の思考実験かとも思いながら読んでいました。 下巻も前半まで電脳もののSFではありがちな展開が続くので、なかなか読み進められなかったのですが、タイトルである「順列都市」の章に入ると状況が一変しました。 ぶっちゃけ、鳥肌が立ちました(笑) この物語は、宇宙論について、面白い構想を展開させています。 前半では意識や知性に関する考察がこの物語の主題かとも思ったのですが、騙されました。そんなものは、前菜のようなものです。 主題は宇宙論なのです。 この物語を読んでいると、質量とエネルギーが同じ存在である事、宇宙が膨張を続け、その上空間の拡大と共に真空のエネルギーは増大し続ける事や、ベビーユニバース論、超ひもと膜などに思いを馳せてしまいます。 また「順列都市」の章は、人類と宗教の関係を皮肉っぽく描いているようで、面白かったです。 むろん小説なので、作者の宇宙論への想像が作品となっているだけであると言えるのですが、最大級の知的興奮を得られる物語である事は間違いありません。 その内容が何か、とは、説明するより実際読んで頂いた方が正確に伝わりますので、是非読んでください。てゆーか読め!この本は間違い無く読む価値がある一冊です(あ、二冊か)。 | ||||
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人間は原因があって結果があるという因果律に縛られていますが、 その因果律が虚構だったとしたら?連続性が幻想であったとしたら? そして「自我」とは、「世界」とは何か? そういう難解だけど興味が尽きないテーマを、真面目に、イーガン流に 構築しています。大傑作だと思います。 以下ネタバレ イーガンは「人間宇宙」理論が大好きですけど、この話もやはり人間宇宙テーマの ようです。ただ非常に変わった、冴えた解釈の使い方をされていて、そこにも驚きを感じます。 | ||||
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結論からいうと,とても楽しめる作品です. 宇宙物理や認知科学の用語を巧みに編み合わせて,ぞっとするような美しい宇宙像を見せてくれます.無限に増殖を続けるセルオートマトン宇宙だなんて,荒唐無稽にも程があるけれど,そこはさすがイーガンで,ストーリーテリングが秀逸.思わず引き込まれます.特に人間原理的な思索の試みらしい後半(下巻)は一気に読んでしまいました. | ||||
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テーマが斬新な為、その用語や概念を追うだけで労力を要する作品である。 特に上巻は技術や理論が登場するだけで、面白いシーンが少ない、 だが、下巻に入り理論が実践される段階から話が飛躍していき楽しくなってる。 特にオートヴァースの話は色々なエピソードができそうな題材なので、 前半をもうすこし詰めて、後半を広げて欲しかったです。 | ||||
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誤解を招くかもしれないけれどあえて簡単な言葉で表すと、仮想世界における、人格化された「神」と、それが創世した「恒久的真理」の葛藤の物語。しかし、この作品でも、イーガンの人間の科学的探究心への絶対的信頼と、それと裏腹に人間が持つその限界に対する深い慈愛の念を感じ取りました。イーガンは単なるSF作家じゃない。 | ||||
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この話はまともに読もうとしたら至難の業なんだね、わたしも始めは何度も読み返したんだけど、なかなか進まんかったね。 でもね途中で、ああこれは、オーストラリアの夢野久作さんの書いたドグラマグラなんだね、と思ったらやー、面白い話だったんだねー。 ま、肩の力抜いたら面白く読めるんだね | ||||
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現世を越え、さらなる無限の世界をPC上で走らせた。 それはほんの一瞬の出来事であったが、それにより現世を越えた世界へ足を踏み入れる。 山岸さんの訳もわかりやすく、まさに、センスオヴワンダーと呼べる作品でしょう。 | ||||
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現世を越え、さらなる無限の世界をPC上で走らせた。 それはほんの一瞬の出来事であったが、それにより現世を越えた世界へ足を踏み入れる。 山岸さんの訳もわかりやすく、まさに、センスオヴワンダーと呼べる作品でしょう。 | ||||
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仮想世界において、時間とはどういう意味を持つのか、またその中で作ら れた人工生命は一体?という命題に真面目に取り組んだ作品です。 私自身SFは結構読みますが、この10年程の間に読んだ作品の中では最も衝 撃を受けた作品だと感じています。 この作品は掛け値なしに面白く、また本物です。 | ||||
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このままコンピュータが発達したらどうなの?あんなことやこんなこともできる。というところにSFの醍醐味ってありますよね。 仮想空間内の仮想空間、コンピュータの処理能力の売買、生命のエミュレートなど、現代の科学技術をそのままに拡大した未来を描き出している点、これぞ現代のSF!という醍醐味を味わえます。 | ||||
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