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蜩ノ記
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蜩ノ記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 41~60 3/5ページ
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直木賞受賞作品そしてこの本の情報を読み、更には高評価をされた人々の多さに購入してしまった。 結果。30%ほど読み進んだところで、我慢できずに、終了といたしました。 | ||||
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すがすがしい歴史小説。 他のレビュアーの方も多く書いているが、主人公の凛とした生き方が読者の背筋をただすかのようにすがすがしい。 惜しくも先日亡くなった著者のマスターピースである。 | ||||
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主人公は、壇野庄三郎。 物語は、庄三郎の視点で描かれる。 彼は、戸田秋谷という人物の 見張り役を行うこととなる。 秋谷は冤罪により、 期日が来れば切腹する運命にあった。 それでも、秋谷は武士として父として 夫として清廉に潔く生きる。 作中の「人は心の目指すところに向かって生きている」 という言葉に心を打たれた。 | ||||
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時代小説を読むと、文章力が付くというアドバイスを師より頂き 作家を調べて読むようにしています。 | ||||
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二人の武士の清廉な生き方を描く視点の持ち方、プロットが素晴らしいと思います。 葉室麟氏のモチーフなのでしょう。 この作品に限って申し上げると主人公たちのやり取りにやや牽強付会な所があるように思えます。 | ||||
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多くのレビュアーが仰っているように、 ・藤沢周平作品に比べると ・主人公は、助かる道がありながら切腹の道を選んだのは不明 というのも確かだなあとは思いました ただ、ユートピア過ぎると言われるかもしれませんが、「武士が、百姓の痛みをわからねばどうする」と、郡奉行時代にも不正なことを行わなかったことに象徴される主人公の「凛とした生き方」に圧倒される作品でもありました また、主人公・庄三郎に目が行きがちですが、「大人たる慶仙和尚」「主人公に本音が伝えらえた松吟尼」、そして圧倒的に格好いい「百姓のせがれ源吉」ら脇役陣も素晴らしく、読み応えのある1冊でした 確かに、(-)もあるかもわかりませんが、もともと、直木賞は大成していく作家を見つける入り口 実際に、その後も、葉室麟氏は素晴らしい作品(「」ら、本書よりも素晴らしい作品はあります)を出されています 「直木賞受賞作」云々にあまり注目されず、主人公の「圧倒的に凛とした生き方」を堪能されればいかがでしょうか | ||||
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情景描写がとても素敵と 思いました。映画のシーンを思い出しながら 詠みました。 | ||||
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時代小説は、1)ストーリー展開、あるいは 2)登場人物の生き様 のいずれかを売りにする場合が多いと思います。 しかし 1)ストーリー展開 初めから中心悪役と思われた家老・中根が、結局その通りであった。どんでん返しが全くない。終わり100ページ、何の意外性もなく進み、読後には虚無感が居座りました。誰が黒幕なのだろう、という謎解きが楽しいはずなのに、そうした伏線は全く仕掛けられていません。 2)登場人物の生き様 主人公・秋谷がどうして切腹に拘ったのか、理由、背景描写が希薄です。この手の作品では、特に本作では主人公が切腹する訳ですから、泣けて然るべきだと思うのですが、全く泣けない。その他の登場人物に関しても、感情移入がほとんど出来ない。これは偏に人物描写が甘いのだと思います。 3)その他 家老・中根があまり悪役に思えないような描き方をされている。意図的でしょうか? その他の悪役達も、出てきたら直ぐに殺されたりして、憎さが募らない。 郁太郎と庄三郎が家老屋敷に乗り込む件、こんなに簡単に進むはずがない、と誰もが思うはずです。設定が甘すぎて白け感が否めない。 作風、確かに藤沢周平の臭いが僅かにするものの、まだまだ足下にも及ばない。真似事をやめて、自分の道を築いていくべきと思います。きちんと勉強して、きちんと書いている、ということは分かるのですが。殻を破る作品を書かれるのを待ちたいと思います。 | ||||
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助かろうと思えば助かるのに、敢えて切腹の道を選ぶ。 何故自分が咎を負うのか?藩主に聞けばいいのに、殿がそう命じられたことだからと、粛々と従う。 ハッキリ言ってカッコつけすぎ。 自分の死が周りにどれだけ打撃を与えるのか考えた事があるのだろうか。 まるで、切腹の美に酔ってるような主人公に同調できない。 | ||||
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現代社会では、あり得ない清廉潔白な主人公の生き様は真似できないが故に読者をひきつけるのでしょうね。 | ||||
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蜩の鳴き声が聞こえてくる中読みました。蜩はセミの一種で「キキキキ・・・,カナカナ・・・」と鳴きます。 秋谷は,数年を幼虫として地下生活し成虫期間は1ヶ月ほどといわれる蜩の一生を自らの一生に重ねたとするならば,どこまでが幼虫でどこからが成虫だったのでしょうか。 10年後の切腹を命じられ,その間仕事に没頭する秋谷は,結局切腹に至ります。しかし,残された家族は,秋谷の尽力により,その後の安泰が約束されます。そう考えたとき,秋谷自身を一匹の蜩となぞらえるのではなく,自らの人生を幼虫とし,その後の戸田家の発展を成虫となぞらえたのではないかと思います。 いずれにしても,秋谷のような生き様の男は現代社会でも疎まれるのでしょう。自らを律する様は,弱い人間からしてみれば邪魔であり羨ましくもあるからです。でも,やっぱりそんな男になりたいと願ってしまう僕は,心の中に弱い部分があるということなのでしょう。 | ||||
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アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。 | ||||
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時代小説特有の理不尽な事に対峙するという設定にはまりつつ ついついはまってしまった。 聴き始めたら一寸の暇も惜しんで先に進みました。 純粋に楽しめました。 | ||||
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超然と構え過ぎているので、迫りくる死の恐怖が伝わらない、あるいは、故意に伝えていない。 秋谷は超人的であり、仙人のようにみえて、あまりおもしろい人物ではない。 そのため主役がかすんでしまっている。 庄三郎も郁太郎も正義感のつよい男で、それほど興味をそそられなかった。 ネタバレになるが、愉快なのは百姓いびりの茂兵衛と矢野啓四郎を鎖分銅で殺害した源兵衛である。 あとアル中の万治も見逃せない。概して武士より農民のほうが人間臭くて身近に感じられた。 このあたりは、キャンベルさんの指摘どおり、お美代の方家系のなぞと併せ、 ちょっとしたミステリ仕立てになっている。やや美談かなという印象だった。 ※ 写真・自己紹介は無視して下さい | ||||
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読み物としてはとてもおもしろかった.ただ,主人公の思いが理解できても共感しきれない部分があった.これは読む人によるのでしょう. | ||||
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藤沢周平作品や童話の「ベロダシチョンマ」に似たイメージがちりばめられ、面白く読みました。 武士に支配されている百姓の生活感、不屈さをするどく活写。村祭りの風習の土臭い野生も、さすが時代小説ならではと、感心しました。 物語の背景にある自然描写の美しさも筆力の確かさがあって、物語りも充実しています。いい小説です。 ただ、秋谷がしゅくしゅくとして切腹にのぞむ、というのはきれいごとすぎるような……。人ってそんなにあきらめよくもないし、強くもないんじゃないの? でも、小説だし江戸時代の武士だからいいのかな? そのへんがひっかかるので、星4つ ぜひご一読ください。 | ||||
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過去の問題で期限付きで腹を切ることを命じられた戸田秋谷。その家族のもとに見張りに来た信吾。 この時代が故の非情な運命にさらされながらも、正しい道に清廉に生きる人々が魅力的だった。 すぐそこに待つ死に超然として生に未練がないという秋谷に、坊主が言い放つことばが残った。 この世に残るものを思うなら、この世をいとおしい、去りたくないと思って逝かなければならない、と。 後悔を残して死ぬことは、一見ダメそうに見えるが、残る世界が素晴らしい世界であるということを暗に示す。 まだ人生を残すものにとっては、生きるに値する世界であると、こんな気遣いは深すぎる…。 | ||||
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なんだか蝉しぐれに似ていると思っていたら、ベロ出しチョンマまで登場しました。そりゃあ、そんな飛び道具を使っちゃあ涙も出ますよ。いいお話になりますよ。だけどそれって良いんだろうか?オマージュ?直木賞選考の際には賛否両論あったらしく、桐野夏生さんが「既視感に満ちた話」とおっしゃったそうだけど正にその通りです。「刻々と暮れなずむ」などの表現もちょっと引っかかりました。 | ||||
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高い水準の朗読のおかげで最後まで聞く事が出来た 物語はTV時代劇のような展開だった 浅いプロットの連続でリアリティが感じられず難点ばかりが気になってしまった そもそも、 「側室との一夜」は藩の恥辱になるので表沙汰にならないだろうし 主人公は洞察力があり緻密な人間として描かれているので 体面を重んじる武士が「浮気疑惑」をスルーする描写は大変不自然だった また、主人公の「義」に説得力がない 外国ならいざ知らず、一介の家来が藩主に対して義を説ける立場にはない 10年も幽閉されたことに推進力も無く場当たり的に終わった 面白いエピソードもあったのでこじつけて長編にせず、 単編集ならば良かったと思う | ||||
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時は文化4(1807)年。豊後国羽根藩の武士・檀野庄三郎は老中の命を受け、向山村で謹慎中の藩士・戸田秋谷のもとへ向かう。秋谷は、7年前に事件を起こした廉で蟄居を命じられたものの、藩主・三浦家の事績をまとめる仕事を任され、それが仕上がる3年後に切腹するよう定められていた。 庄三郎は藩主の家譜を清書するという名目で戸田家に住まうことになるが、実は家譜の内容が三浦家にとって不都合なものではないかを逐一監視する密命を帯びていた。 時が移るにつれ、庄三郎は秋谷が引き起こした事件の真相に近づいていくことになる…。 ------------------------- 2013年下半期の直木賞を受賞した時代小説です。 物語は密通事件の真相解明という推理小説の態(てい)を見せつつも、忠義と恭順という武士の世界に生きることの悲哀を描いていきます。 秋谷は四十代にして命の期限を切られた存在です。藩主の側室と密通したとみなされながら、そのことに対して申し開きをするでもなく、無欲恬淡に家譜編纂の仕事に邁進する日々を送っています。 <民主>の言葉も概念も存在しない、現代の目から見れば理不尽きわまりない200年前の世にあって、秋谷は凜乎とした姿勢を貫いています。それは、いつの社会においても、人が手放すことがあってはならない気構えと品格といえるでしょう。現代的な理屈では消化しきれない彼の姿を、私は<諦念の妖美>とでも形容したくなりました。そしてそれこそが、まだ十分に壮健と呼ぶべき年齢にありながら人生の刻限(とき)を定められたときに、人が今日以降をいかに生きるべきかを思い定めたときに取るべき姿勢の理想美といえるのではないでしょうか。 そしてまた、秋谷と対で描かれるのが、不義密通の相手とされる、お由の方こと松吟尼です。彼女が秋谷の娘に語る次の言葉が、まさに秋谷の示す<諦念の妖美>を言い当てています。 「薫殿、ひとは哀しいものです。たとえ想いが果たされずとも、生きてまいらねばなりませぬ。されど、自らの想いを偽ってはならぬと思うております。そのこと、お許しください」(222頁) しかし、果たされなかったかに見えた主人公たちの<想い>は、物語が行き着く先で確かに次の世代へと引き継がれていったように私には見えました。そのことを確信した末に書を閉じることができたのは、書を読む大きな喜びだったといえます。 | ||||
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