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流れよわが涙、と警官は言った



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流れよわが涙、と警官は言ったの評価: 3.94/5点 レビュー 36件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全36件 1~20 1/2ページ
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No.36:
(4pt)

記号喪失を実存喪失と錯覚する愚かな男を導入に、

相当大胆な原因へと急展開、愛の多様性/可能性への思弁に向かう。淡々としつつ感傷的な盛り上がり。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.35:
(3pt)

主人公はジェイソンではなくバックマンでした

全編緊張感があり、不可能に思える物語がどう収束するのかと期待と不安を持って読み進めましたが、結果はジャンプ打ち切りマンガのように苦しいものでした。
しかも主人公のように語られていたジェイソンは成り行きに流されるだけの能天気なただのマヌケで、主人公にふさわしい苦悩と相対していたのはバックマンです。
読み進めてそれが明らかになった時、
「えっ、そうだったの?今更?認識正反対にしないといけないの?」
と放り出された気持ちでした。
今から読む方は、主人公はバックマンというのを念頭に置かれると破綻なく読めると思います。
感情移入すべきは追っ手の方で、物語の定型にいつのまにか慣らされていて、表面でしか理解しなくなっていたことに気づかされた作品でした。
物語に出てくるキブツというのはイスラエルのコミューン的な何からしいです。
作中には説明がなかったので。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.34:
(1pt)

表紙が違う

コレクションの一つとして購入。
表紙も目当てで購入したものの、表示されている画像と違い残念だった。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.33:
(4pt)

ラクリメ、またはディックの涙

Flow My Tears(流れよ我が涙)は曲だけ聴けば大変古雅なバロックの名曲だと常々思っていたが、歌詞はひどく根暗、というか暗黒のきわみ。まさしく本書の後半に呼応するとも言える。まあダウランドの曲はどれもこれも鬱っぽい曲なんだが、ディックはレコード店の店員のときに聴いたのだろうか?
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.32:
(5pt)

ダウランドの曲名にちなんだタイトルにひかれて

御存命であったらお会いしたかった。私より少し上の世代、でも切手収集や銃への興味、部屋の調度はなんとなく想像ができる。たいていの書評には「歌手」が主人公とされているけど、作者にとって彼は凡庸でつまらない男なのだ。滂沱と流れる涙は警察署長の分身である妹=影の側面を失った痛みなのだ。生身の身体を失って彼は統合した人格を作り上げることができるのだろうか?なぜ時空間が混在してしまったのか、その答えは薬物の脳への影響なのだと彼は書いている。「高い城の男」で易の実占をする描写があるのを見つけていささか驚いた。私は易者なのであるにもかかわらずこの本の存在は知らなかった。ダウランドに導かれた。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.31:
(4pt)

タイトルがカッコいい!

"おれはけっしておまえに説明するわけにはいかない。ただこう言うだけだ。当局の目にふれるんじゃないぞ。おれたちに興味を抱かせるんじゃない。おまえのことをもっと知りたいなんて、おれたちに思わせるんじゃない。"1974年発刊の本書は、パラレルワールドを描く不条理かつ自伝的なSF傑作。

個人的にはタイトルがとにかく文学的にカッコよくて印象的な本書。【WEBの個人情報が良くも悪くも社会的な信用に直接繋がってきた】今こそ再読すべし!と手にとりました。

そんな本書はバラエティー番組で活躍するジェイソン・タヴァナーがある朝見知らぬ安ホテルで目覚めると身分証明はおろか、国家のデータバンクからも彼に関する記録が消失し、一夜にして『この世界に存在しない人物』となっていた。というミステリアスな謎解き展開から始まり、そこにもう一人の主人公、警察本部長であるフェリックス・バックマンや幻のように次々と現れる癖の強い女性たちがからんでいくのですが。

率直に言って、著者の執筆当時の薬物に溺れる荒んだ私生活の影響もあって?現実と幻の境界線があやふやな感覚【現実の存在が脅かされ続ける展開】は相変わらず魅力的ですが、全体としては他作品に比べても正直難解な箇所が沢山ありました。(第3部23章の『私たちは失敗したんだ。完敗だ。ふたりとも』とか。。)

一方で、遺伝子デザインベイビー『スイックス』として優れた才能や合理的判断をするも、どこか感情が歪んでいる(=泣けない)ジェイソン・タヴァナーと対比する形で紹介されるフェリックス・バックマンや女性たちの不条理かつ人間臭い様子、それでも【愛情があるからこそ泣く描写】は局所的であっても魅力的に感じることができました。

個人データの喪失をテーマにした古典SFを探す人や、著者独特の現実侵食感覚にどっぷりつかりたい人にオススメ。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.30:
(4pt)

タイトルがカッコいい!

"おれはけっしておまえに説明するわけにはいかない。ただこう言うだけだ。当局の目にふれるんじゃないぞ。おれたちに興味を抱かせるんじゃない。おまえのことをもっと知りたいなんて、おれたちに思わせるんじゃない。"1974年発刊の本書は、パラレルワールドを描く不条理かつ自伝的なSF傑作。

個人的にはタイトルがとにかく文学的にカッコよくて印象的な本書。【WEBの個人情報が良くも悪くも社会的な信用に直接繋がってきた】今こそ再読すべし!と手にとりました。

そんな本書はバラエティー番組で活躍するジェイソン・タヴァナーがある朝見知らぬ安ホテルで目覚めると身分証明はおろか、国家のデータバンクからも彼に関する記録が消失し、一夜にして『この世界に存在しない人物』となっていた。というミステリアスな謎解き展開から始まり、そこにもう一人の主人公、警察本部長であるフェリックス・バックマンや幻のように次々と現れる癖の強い女性たちがからんでいくのですが。

率直に言って、著者の執筆当時の薬物に溺れる荒んだ私生活の影響もあって?現実と幻の境界線があやふやな感覚【現実の存在が脅かされ続ける展開】は相変わらず魅力的ですが、全体としては他作品に比べても正直難解な箇所が沢山ありました。(第3部23章の『私たちは失敗したんだ。完敗だ。ふたりとも』とか。。)

一方で、遺伝子デザインベイビー『スイックス』として優れた才能や合理的判断をするも、どこか感情が歪んでいる(=泣けない)ジェイソン・タヴァナーと対比する形で紹介されるフェリックス・バックマンや女性たちの不条理かつ人間臭い様子、それでも【愛情があるからこそ泣く描写】は局所的であっても魅力的に感じることができました。

個人データの喪失をテーマにした古典SFを探す人や、著者独特の現実侵食感覚にどっぷりつかりたい人にオススメ。
流れよ我が涙、と警官は言った (1981年) (サンリオSF文庫)Amazon書評・レビュー:流れよ我が涙、と警官は言った (1981年) (サンリオSF文庫)より
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No.29:
(4pt)

ディックの、存在観に対する哲学的アプローチ、間違いなく衝撃作だ。

作品そのものは非常に読みやすく、スラスラ読めます。主人公ジェイソンがひたすら自分探しのサスペンスフルな、事件に巻き込まれる話に終始しています。これに悪役になり切れないバックマン本部長のやり取りが不気味な感じである。ディック流の哲学的アプローチが、存在しない男、を際立たせている。鬼才の衝撃作である。
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No.28:
(4pt)

題名が謎だ

題名が??なぜこの題名なんだろうか 話の骨格は面白い、逃亡劇というスタイルも分かり易い ただ内容は難解である SF要素の純文学だろうか 阿部公房などを思い出す 個人的にはこういう作品は好きだけど 明確な解決や物語を求める人には不向きだと思う まあPKディックは問題作多いですから
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No.27:
(3pt)

設定は悪くないが、掘り下げ方が弱い。

それなりに楽しめたが、作者が何を言いたいのか、自分には余り伝わってこなかった。

役所で管理されていた自分の個人情報がないなど、突然自分の存在がなくなった世界にきた主人公が、

孤軍奮闘する話。結局、クスリのせいみたいだが、謎解きが甘いし、アリスの死因や、スィックスについても、

もっと掘り下げたほうが、もっと惹きつけられたと思う。

パックマンは、妹アリスが死んで涙が頬を伝うが、そのあたりのくだりも、愛だのと言う割には弱い。

高評価の方もいるのだが、自分には「電気羊」のが面白かった。
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No.26:
(3pt)

表紙違うの来たんだけど

表紙が変わっています 表示されてる表紙ではなく新しくなったクソダサ表紙になってます
詐欺はやめてください
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No.25:
(5pt)

まあまあ

ディックにしては嫌な終わり方でなくて良かったです。
ぐいぐい引き込まれる感じであっとゆうまに読み終わりました。
オチはSF的すぎて少しチートな感じでしたね。
まあ40年も前の作品なので仕方ないですが。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.24:
(5pt)

印象的なタイトル。

何よりタイトルが秀逸なこの作品の主人公は、売れっ子歌手のジェイスン・タヴァナーと、ロサンゼルス警察本部長フェリックス・バックマンの二人。タヴァナーは「誰も彼を知らない、そもそも存在しないはずの人物」という状態に放り込まれる。それは「売れっ子歌手」であり、「誰もが知っている人物」としての、彼を裏返したものである。他方、バックマンは「社会秩序を守るべき人物」でありながら、物語の鍵になるある人物との関係において、その「社会秩序から自らを引き剥がし、隔離する傾向性をもつ人物」でもある。つまりはどちらも「矛盾した存在」なのだが、タヴァナーは時間的な先後関係において矛盾し、バックマンは存在の現在性において矛盾する。その二人を結びつけるのが、「物語の鍵になる人物」なのだが、その人物こそ、二つの転倒を引き起こす張本人である。しかもタヴァナーにおいてもバックマンにおいても転倒は、その人物がある意味「呑む」とまとめうる行為――しかも一方は「上」で、他方は「下」で――によってなのだ。
 このような対称性が見事な傑作。そして物語の核は、同作者の『虚空の眼』(『宇宙の目』)に連結するものでもある。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.23:
(5pt)

愛という重いテーマに真正面から挑み、成功したSFです

この作品、もちろんディックならではの現実崩壊劇ではあるんだけれど、それ以上に愛をテーマにした小説です。

「三千万の視聴者から愛されるマルチタレントのタヴァナーは、ある朝見知らぬ安ホテルで目覚めた・・・」(カバー裏の紹介文より)
昨夜までの超人気タレントが、一朝目ざめるや、誰ひとり自分のことを知らない "この世に存在しない男" となってしまう。
今回で多分4回目の読破ですが、この導入部分は何度読んでも引き込まれます。
しかしその後の展開が、波乱万丈のいつものディックワールドとは違って、一種の女性遍歴物語となっている。

最初に出会うのは、偽造IDカード製造者のキャシィ・ネルソンという名の19歳の女の子。それから、ルース・レイという30代後半の元愛人の女性。さらに、アリス・バックマン。彼女は、フェリックス・バックマンという本作の副主人公である警察本部長の妹であると同時に妻(!)なのです。最後は、メアリー・アン・ドミニクという32歳のぽっちゃり形の独身女性陶芸家。

イケメンのタヴァナーは、無名かつ警察に追われる身となった後も、めぐり合うすべての女性から好意を寄せられ、いろいろと助言を受けたり助けられたりする。
それぞれ個性的な女性たちとの会話に多くのページが割かれている作品ですが、それでいて、ちっとも退屈しないのは、各々の女性たちの個性と魅力と、愛を中心に据えた深い会話が読者の心を掴むからだと思います。

思えば、「アンドロイドは電気羊・・」「ユービック」「火星のタイムスリップ」「高い城の男」「逆まわりの世界」「ヴァリス」3部作「宇宙の操り人形」などなど、読んですごく面白かった長編は多々ありますが、4回も読んだ作品は、本作だけです。
SF的小道具も無くはないし、必死の逃走劇シーンもあるのだけど、私はそれ以上に、いずれも魅力的な女性たちと主人公タヴァナーとの卓抜で奥深い会話に毎度、つよく惹きつけられます。
ディックとしては異色作かも知れませんが、それでも彼の数ある長編の中で5本の指に入る傑作というのが、ディックファンの共通認識のようです。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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No.22:
(3pt)

訳の分からない話

人気歌手がある事件で昏睡し、目が覚めると知らないホテルにいて、誰も自分の事を覚えていない。という話です。
「あ、これは人気歌手だった事の方が夢だったオチだな」と決めつけましたが違いました。
「なぜこうなったのか」というのが最大の謎だと思うのですが、主人公はあんまり気にしてないというか無気力で、行く先々で女と知り合ってダラダラしてるだけって感じでイマイチ謎解明に話が向かっていきません。
おかしいなと思っていると話は次第にタイトル通り警官の方に移っていき、そのまま投げやりな感じに話が終わってしまいます。
要はこれは、主人公や女たちが語る愛についての話であって、謎はオマケなんですね。
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No.21:
(3pt)

読後感は悪くない

事件の原因に対するSF的説明はストーリー展開としては唐突なものではあるが、読後感は不思議と悪くない。
主人公はテレビホストのモテモテ男なのだが、著者にとっての本当の主人公はこの警官なのだろうね。
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No.20:
(5pt)

今私はKindleにレビューを強制されている

好きな話なだけにがっかりだ
しかも文章が短いと叱られている

本の内容は最高。
タイトルしか知らない人にもぜひ読んでほしい。
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No.19:
(4pt)

とても面白い だが画竜点睛を欠く

第4部の中途半端感が悲しい。第三部の終わり方はとても美しく、感動的なものであるだけに、なぜこの後に第4部が必要なのかと思ってしまう。出版社側からの強い意向で嫌々書き足した感が見える。

それ以外はとても面白い。すばらしい小説である。
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No.18:
(3pt)

うーん、良さがわかりませんでした

歌手でパーソナリティの主人公が、以前付き合っていた女性に襲われ傷ついて気を失い、目をさますと、人気者であるはずの自分の事を誰も知らなかった、というところから始まるSFです。
何故そういうことになったのかというのは、この物語にとって非常に重要なポイントですが、開示されるのはあまりに突拍子もない科学的香りの希薄な理屈で、そんなこと言い出したら何でもアリになってしまうと思いました。
また、タイトルにあるように、”流れよわが涙”と言ったのは警官であって、主人公ではありません。このセリフは、物語の最終盤に出てくるのですが、そのあたりで主人公は急に端役になり、その警官が主人公のようになります。心理描写も丁寧になりますし、あるいは、著者はこの警官を主人公と考えているのかもしれないと思うほどです。この最終盤と、それ以前の二つの物語が、共通の主題を持っていないのにくっつけられているような気がしました。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
4150108072
No.17:
(4pt)

当時のsf 凄いね

小説の実験場としてのsfを確認しました。実験場は失礼だな。妙な文学的?制約のない世界と言っても良いだろう
私の基本である安部公房の世界を再確認。分からんが、公房さんへの影響考えてます。
流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)より
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