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モンローが死んだ日
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モンローが死んだ日の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
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素晴らしいです! 平明で静謐で端正な文章で、先へ先へ読みたくなります。 秘密があり、謎があり、解がある。 そういう意味では、ミステリーですが、それ以上に、文学だと思いました。 とても読みごたえがありました。 「ものごとを読者に明かしていく順序」が絶妙。 タイトルと、 巻頭のエピグラフで、なにかモンローに関係ある小説らしい、という情報は ごく最初に(フェアに)呈示してあるけれど、 しばらくは、まったく全然モンローが出てこない。 鏡子さんも、およそモンロー的ではないし。 すっかり忘れていたころ、ぽっと出てきて、「なるほど!」と思いました。 ごはんのシーンも良いです。 自分のためにつくるごはんやお弁当と、 誰かといっしょに食べるごはん。 イケメンさんと恋に落ちるというあたりはとても願望充足的ですが、 じこちゅーに見えないのは、 はじめのころの鏡子さんが、あまりにも気の毒で、 自分だったらどうするだろうと考えずにいられなかったから でしょう。 「すごく泣ける」とか「残酷」とか、「驚天動地」とか ハデな売りのある作品がどうしても目立つ、指示される世の中ですが この、静かで、優しい作品を読むことを必要とするひとがきっといます。 読みながら、たぶん「そう、そうよね」とうなずくひとが ――鏡子さんとともに苦しみ、泣き、救われ、そして……なひとが ぜったいいるとおもう。 わたしも、「鏡子さんよりはましなほうだ」と思いながら、 何度も、何度も、がっかりしたりほっとしたりしました。 あまり若いひとむきというよりは、そうですね、50代以上むきかもしれません。 文学をお好きなご年配の女性がおそばにいらしたら (そういうかたはAmazonをあまり見ないかもしれないので) どうか「こんなのがあるみたいだよ」って教えてあげてくださいませ。 | ||||
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小池真理子さんといえば、三島由紀夫を敬愛する作家としても有名だ。傑作『欲望』はそんな彼女の代表作として評価が高い。12年前のサイン会で、恐れ多くも小池さん本人に「いつかまた『欲望』みたいな、三島由紀夫をモチーフにした小説を書いてください」と懇願したことがある。今回の作品の主人公の名前は鏡子。小池ファン、三島ファンならすぐにピンとくるはず。そう、三島の『鏡子の家』に関係しているのだ。そして作中のモンローが死んだ日は11月25日、三島の命日だ。タイトルの意味がわかるのは物語のラストに近いが、その瞬間、鳥肌が立つのを禁じ得なかった。さて、物語は55歳のニセ精神科医と59歳の未亡人・鏡子の静かな恋愛がベースになっているけれど、単なる熟年カップルのロマンスではなく、常に不穏な空気が流れる仕掛けがされており、深いミステリーの世界へと誘う。久しぶりに、ストーリーの展開が気になって、食事する時間も惜しいほどのめりこんだ。ゆったりとした感傷に浸れる読後感も最高。還暦を超え、ますます筆に勢いを増してきた小池さん。ファンはもちろん、著者の作品を一度も読んだことのない方にもオススメしたい、読書の醍醐味を堪能できる一冊だ。 | ||||
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