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火星に住むつもりかい?
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火星に住むつもりかい?の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全60件 1~20 1/3ページ
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不気味な話の裏側に予想外のからくりが仕掛けられていて、とても面白かったです。 話のからくりについて詳しく話すことはできませんが、例えて言えば、バッターボックスに立ってピッチャーが投げるボールを待ってると、死角からボールがぎゅいーんと曲がってストライクゾーンに入ってきたみたいな。そんな印象を持ちました。 にしても、話に出てくる〝平和警察〟は怖かったなあ。取り調べ時の拷問の苛酷(かこく)さもさることながら、ないことをさもあったかのように見せかける情報操作が怖かったっす。ありもしないことを〝噂〟みたいに装(よそお)って、自分たちに都合のいいように流す情報操作は、ネットなんかではよく問題になる事例だと思うので、余計にぞっとしました。 登場人物のなかでは、なんといっても、真壁鴻一郎(まかべ こういちろう)捜査官のキャラが印象に残りましたね。昆虫の擬態(ぎたい)とかにやたら詳しくて、しばしば蘊蓄(うんちく)を傾ける、変てこなんだけど有能な人物。髪の毛にパーマがかかった細身の体型でミュージシャンぽい外見であるとか、綾辻行人の〈館(やかた)シリーズ〉に出てくる島田潔(しまだ きよし)て人物が彷彿(ほうふつ)されて仕方ありませんでした。いや、島田潔さん、好きなんですけど。 あと、カット区切りのイラストが色々と出てくるんですが、一番の妙を感じたのは、【理容室のカメラ】ですね。監視装置として置かれたこの絵の不気味だったこと。 〝監視〟〝密告〟〝捏造(ねつぞう)〟〝冤罪(えんざい)〟etc. etc. 集団社会に潜む恐怖の象徴としての【監視カメラ】の絵に、ぞくぞくっとなりました。 | ||||
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平和警察という警察内部にできた部隊が、国民を監視する社会を描いたディストピア。 平和警察とは名ばかりで都合の悪い人物は「危険人物」と見なしてどんどん処刑する。 間違っていると思っても、処刑されるのが怖くて国民は何も言えない。歯向かうと抹殺される。 まさに現代における独裁国家や監視社会そのもの。 ラストは伊坂さんらしく爽快に終わってくれますが、正義って何なの?というテーマは読了後も考えさせられる作品です。 ※ギロチンで処刑というのが現実味なかったのはちょっと残念かな… | ||||
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火星人がやってきて、ピンチの人を次々攫って火星に住まわせる話と聞いて読みました。 最後の一文まで、「いつ火星人が!?」と思ってました。笑 こんな世の中嫌だーって感じの話でした。 | ||||
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「平和警察」が存在し、中世の魔女狩りのように密告されたり警察に都合が悪いとみなされた人は、公開処刑されてしまう、という怖い世界のお話です。 前半は様々な一市民の視点で、中盤は一人の警察官の視点から、最後は「犯人」の視点で書かれています。 序盤の視点の人たちは、後半やっぱり亡くなっていたんだ…というのが分かったりして無常です。 「正義」についてが1つのテーマだと思うのですが、主要人物が誰も「正義」の人では無いのが面白いなぁ、と思いました。 コロナ禍での政治不安やアフガンへのタリバン侵攻など、不穏が広がるこのご時世、こんな世界はフィクションだと一概に言い切れず現実と結びつけて後味の苦さを感じました。 | ||||
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スピードを出したら緩めてバランスを保つ事が大事。 読後のタイトルが気持ちいい。 | ||||
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世の中に漂っているもやもやを、不条理を、やるせなさを、全く違う寓話に変えて昇華している。SFチックなストーリーではあるが、社会の真実の話でもある。 きっと伊坂さんは、くよくよと悩んでいるんだろーなー | ||||
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著者あとがきで「タイトルから宇宙ものの話だと思われた方がいたら、申し訳ありません」とありましたが、まさに自分自身、文庫本カバーに記載されたあらすじを見ても、本書は、『人類が移住した火星(地名は仙台など地球の実在の街名がつけられている)で厳しい管理体制が築かれた未来社会における戦いを描いた物語』だと勝ってに思い込んでいました。 つい最近、小川哲の「ユートロニカのこちら側」という近未来における情報管理社会を描くSF小説を読んだところでしたので、てっきり本書もその種の作品だと思ってしまった次第です(「ユートロニカ」も面白いですよ)。 ただ、「ユートロニカ」にしても本書にしても、『安全』や『社会の不安解消』のために組織が国民を『管理』するということに対する違和感や恐怖感、管理することの是非を考えさられる点などについては共通しています。 伊坂幸太郎のいくつかの作品には、管理されていることに無自覚な国民や、信頼できるはずの警察が信じられない状況などが描かれたもの(たとえば傑作「ゴールデンスランバー」など)がありますが、本書もその類型に属するもので、特に本書は、伊坂幸太郎らしいアイロニーやユーモア、アクションシーン満載で、追い込まれた後の倍返し的カタルシスも味わえる良作だと思います。 本書における管理社会の設定は、極端に戯画化したもので、さすがにここまでの社会にはならないでしょうが、かといって、あり得ないとまで言い切れない怖さがあります。 SNSが浸透した現在社会においては、匿名性にオブラートされた「正義」の名のもと、なんの裏付けもないまま個人を攻撃し、自分の正義に反する人物を退治してやった、と自己満足している。 罪のない人々が理不尽な攻撃を受け傷つき、最悪命を落とす者まで出ている今。 本書は今(2020年)から5年前に発表された作品ですが、この5年間でますます本書で描かれた極端に戯画化された社会に近づきつつあるのではないかと危惧しています。 分かりやすい共通の敵をつくると国民をひとつにまとめやすい。 そのため、社会の不満や不安を解消する目的もあった中世の魔女狩りを復活させた本書の社会。 この状況で生き抜くか、この社会がいやなら、いっそ火星にでも住むつもりかい? 本当にその二択しかないのか。 そこに希望を見出すことができるか、本書はそれを問いかける作品だと感じました。 | ||||
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今回は設定がダークででも誰にも変えられない環境(世界)というのが、妙に今のコロナ時代にしっくりきてそれでも組織を変えようとするクライマックスは、やっぱり伊坂幸太郎ワールドで面白かった。 | ||||
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とりあえず、コロナコロナでテレビはどれを見てもコロナの感染者数を連呼 連呼、連呼。これじゃ普通の人でもノイローゼになるわなあ。ということで 久々の伊坂作品。ま、なんでも良かったんですけど。 物語はのっけからシビアな感じ。これは戦前?ひょっとして治安維持法? ってな感じの平和警察。魔女狩りって言葉で置き換えてましたが、誰がどう見ても 特高ですよねえ。戦後70年経って、日本に蘇った特高が市民を逮捕する、虐待する、 そして公開処刑する。いつのまにか、それが当然として受け入れる市民。 そこに現れた黒いツナギの男。スクーターというのが間が抜けてますが、闘いは 結構かっこいい。平和警察に拉致されて、拷問されて、そこに現れる黒ツナギ。 あっという間に救い出し、あっという間にいなくなる。まさにヒーロー。 やがて近づく警察の罠に、自問自答する黒ツナギ。最後に黒ツナギが選んだ答え。 それは如何なるものなのか、そして結末。 100点。 他のレビューの方は魔女狩りを再現とかおっしゃってましたが、これ、最近制定 された国家機密にかかるスパイ行為等の防止に関する法案でしょ?運用を間違えると 中国みたいになるよって。中国みたいになっちゃうと、もはやそれを覆すのは戦争しか ないんです。こんなスーパーヒーローが出てくるわけないんです。 遠慮されたのかなあ。でも、香港は闘ったし、闘ってるでしょ。今、コロナで出してる 特措法だって、一つ間違えるとそうなるんです。嘘の上に嘘を重ねる連中は、それでも 黙ってる市民にこんな事態になりかねないって危機意識持ちましょう。 | ||||
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タイトルからSFものを連想しましたが、ある意味そこに通じるところもある物語設定です。密告制度が根付き、その真偽を正しく捜査することなく、人々を公開処刑する平和警察に一人で立ち向かう正義の味方のお話。 正義の味方の正体や、事件の黒幕などに工夫が施され、ラスト近くの意外な展開やゆるく繋がる伏線に、著者らしさが感じられました。 | ||||
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初めは伊坂幸太郎氏の作品にしては、おや?と思うところが ありましたが、読み終えたときにはさすが、の一言です。 するすると流して読むと気づかない点もあるので、よく読んでください。 読後、題名も作者らしいなあと分かります。 相変わらず文章が巧いなあ。 | ||||
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文庫本を書店で手に取り読んでみたくなったので、kindle版購入。りりっくのぼうよみ氏の後書き収録して欲しかったが… | ||||
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とても良い状態で驚きました。私も本を汚さない様に読みますが、これを最初に購入した方も本を大事にされてるのが分かります。とても満足してます。有難うございました。 | ||||
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正直読後感はあまり良くありませんでした。暴力の描写も他の作品に比べ陰惨で、何度も読み返したいという感じではありませんでした。しかし、しばらくたってから本の内容について考えてみると、印象が変わりました。 自分が良しと思ったことを実行することの難しさと、それをどこまでやるべきかということについての、作中人物の苦悩や限界、善良でも極悪でもない人間がふと犯してしまう過ち、それを悪いとは言い切れない居心地の悪さがしっかりと描かれており、それでも腐らずに、生まれたからにはできるだけ善き人でありたい、という非常に頼りないながらも大切にしたいメッセージがのせられていると思います。 伊坂作品の登場人物は、本当の奥底の心根が善良なキャラクターが多く、ほっとすると同時に自分はそこまでいい人ではないと時折自己嫌悪に陥る時もありますが、この本の登場人物は、良くも悪くも等身大です。 その辺が、自分を見ているような苛立ち、読後感の悪さにつながっているのではないかと思いますが、まさに、火星に住むわけにいかない我々が、それでも善き人として生きていこうとするうえで、考えさせられる内容でした。 | ||||
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いつも通りよかったけど、、、 後から大暮雅人が描いた表紙を出すのは酷い。 内容が良かっただけに、また一冊買いたくなった。 | ||||
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最初は残酷で…そして最後は色んな意味で考えさせる結末…さすが伊坂幸太郎様! | ||||
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良い意味でも悪い意味でも伊坂ワールド炸裂と言える。淡々と伏線を張り、淡々と回収。 伏線がすごく広いのと、回収にアガサクリスティ的な無理を通すのが特徴。いやーまさかあれがああいうことだったとは。 それが好きな人と嫌いな人がいることでしょう。僕は大好き。 | ||||
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伊坂さんらしい話のテンポでどんどんページが進み、あっという間に読了しました! 何度も話の中でうわっ!と感じ、流石の一言です! | ||||
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色々読みましたが,伊坂幸太郎の小説の中でも,好きな部類です. 分厚いですが,読んでいて楽しい本でした. | ||||
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基本的な世界観としては胸くそ悪い。痛快なエンディングなのかと思えばそうでもないところが少し引っかかってしまった。 | ||||
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