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火星に住むつもりかい?



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火星に住むつもりかい?
火星に住むつもりかい?

火星に住むつもりかい?の評価: 7.20/10点 レビュー 5件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.20pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(8pt)

正義なのは誰?

すごく面白いのだが、序盤は読んでいて平和警察の横暴っぷりにイライラさせられた。正義を語る平和警察であるが、実際はただの尋問と処刑を趣味にした鬼畜といった感じだ。彼らは何のために危険人物を取り締まっているのだろう?と思わされるほど、全くの無実な人々を痛めつけるために遊んでいるようにしか見えない。
だがそんな彼らも自らが正義だと盲信し、仕事をしているのだと分かってくる。多くの人が自分の仕事は正しいと思っているかもしれないが、実際には自分もしくは会社の都合を押し付けているだけということは少なくないように思う。正義とは一体何なのかといったことを問いかけているような側面も本作にはあった。とはいえ目に見えて平和警察は悪役であり、いかに平和警察をやっつけるかに主眼は置かれる。
そこで登場するのが警察内部の真壁鴻一郎だ。彼が非常に格好良く、実際的な主人公のように映った

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.4:
(8pt)

スガ(菅)ーリン独裁下の令和日本を予告した? 怖いお話

2015年に発売された書き下ろし長編。「平和警察」が安全を守るために市民に危険人物を密告させ、尋問(拷問)によって罪を自白させ、公開処刑によって市民の期待に応えるという、恐怖のパラレル日本を描いたディストピア小説の傑作である。
ジョージ・オーウェルの「1984年」の新言語ニュースピークの如き「平和警察」によって「安全地区」に指定された仙台では、住民の相互監視と密告が常態化し、告発された人物は必ず「危険人物」と認定され、ギロチンによる公開処刑が行われていた。そんな事態に反対する人々もいたのだが、平和警察の狡猾で強圧的な力の前にほとんど対抗できていなかった。ただ一人、全身黒づくめのコスチュームで現われる正義の味方を除いては。そして、黒づくめの男に業を煮やした平和警察とその指揮下の宮城県警は、彼をおびき出すために狡猾な手段をとるのだった・・・。
市民の弱さと従順さに付け入る、某国の秘密情報機関顔負けの平和警察のあり方がリアルで、背筋が寒くなるほど怖い。しかも、市民の相互監視というソフトな手段で効率よく管理するやり方は、SNSやテレビでの炎上、つるし上げを想起させ、まさに今の日本の社会を見ているような恐怖感を与える。さらに、登場人物が全員、正義を代表するような人物ではなく、ストーリーが展開するたびに善と悪の境目が曖昧になるところも不気味で、ニヒリスティックな世界観と言うしかない。それでも「ディストピアを望まないなら、社会はそこから出発するしか無い」という強いメッセージを感じさせる作品である。
ミステリーとしても面白く、誰が読んでも何かしら感じるものがあり、どなたにもオススメしたい作品である。

iisan
927253Y1
No.3:
(7pt)

火星に住むつもりかい?の感想

いつものように安定した面白さ。
きちんと結末も示してくれたし良かった良かった。
ただ、途中でどの人の話が本当なんだか分からなくなってきます。
この人は敵なのか?味方なのか?

Hidezo
GX0TU62Y
No.2:
(5pt)

火星に住むつもりかい?の感想

魔女狩りを現代に蘇らせたかの様なディストピア小説。重い展開で今まで読了した伊坂作品の中では読んでいて辛かった。伊坂さん独特の台詞回しはいつも通りで面白かった。 

水生
89I2I7TQ
No.1:
(8pt)

良くも悪くも

現代の生活を風刺していると思う。こういうところに着目して話を書けるというのは、さすが。読書を普段しない人におすすめじゃないですかねえ。

コンレチェ
2BUE1WP0

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