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復活の日
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【この小説が収録されている参考書籍】
復活の日の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全195件 181~195 10/10ページ
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数年前の中国におけるSARSウィルスの蔓延とそれを水際(香港)で食い止めた義士達の活躍を描いた迫真のドキュメンタリー「史上最悪のウィルス」の刊行によって再評価を受けている作者の代表作。本作で描かれる、ウィルスが原因で人類滅亡の危機に陥るという設定は、まさしくSARSウィルス蔓延の過程と酷似していて、作者の先見性には脱帽する。それも、宇宙からやって来たウィルスMM(Marcial Murder)を細菌兵器として使用するつもりが、逆に自らを含む人類の滅亡を招くという構想に、作者の強烈な風刺性を感じる。ウィルス蔓延を阻むべき政府、機関が国家間の争いによってチャンスをフイにするという皮肉も効いている。全篇を通して、キリスト教的世界終末観、殉教精神が描かれているのも特徴。 ただし、物語の構成には工夫の要があろう。エピソードが過剰に挿入され過ぎていて、肝心の迫り来るウィルスに対する恐怖が読む者に伝わって来ない。焦点がボケているのだ。作者の生物学、物理学、軍事兵器等に関する衒学趣味も頂けない。また、登場人物が突然空虚な演説を延々と述べる場面が幾つかあるが、読む方はシラケるばかりである。 現代人が過信している自らが築いた社会・科学が如何に脆いものかを描くという姿勢が貫かれている点が好ましい。南極で生き残った人々に希望の光を見るラストは、作者自身が抱く僅かな希望そのものと捉えたい。 | ||||
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本作は世界各国(特にアメリカ・ソ連・イギリス)の軍関連の研究所で作り出された細菌兵器による人類滅亡の詳細経緯と、その後に残された人々の状況を描く。 核兵器ではなく細菌兵器での人類滅亡ということなのでとても興味を惹かれた。 さすが小松御大だけあって死に至る人々や廃墟と化した大都会の描写は非常にリアルティに溢れていて手に汗握った。 また、細菌製造にいたるまでの各国家の思惑や、急激な人口減による政治経済の混乱を描ききっているのも非常に良かった。 余談になるが、人類滅亡の関連作品としてネビル・シュート作の『渚にて-人類最後の日』を挙げておく。 | ||||
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舞台仕掛けが、今起こっているかもしれないと思わせる ものを選んでいるところに恐ろしさを感じます。 ブラックホールや日本沈没にはそれほどの現実感は ありませんが、さすがにこれはおっかない。 この作品が出てかなりたった今、生物兵器なんかなくても こうなる可能性はあるという現実を突きつけられていますから。 SFとしての仕掛けは言うまでもないのですが、 滅び行く人々、社会の描写があまりにもすごい。 「誰もいないの!」と熱にうかされながら電話に叫ぶ女性、 無駄とわかっていても病院の列に並ぶ人々、そこで倒れる医師。 あまりにもリアリティありすぎ、思わず自分が登場人物になった 気分になれます。 これを映像化するのは大変でしょう・・・・・ | ||||
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「たかがインフルエンザのためにか?」 ウィルスによる人類滅亡を描くSF小説。 最近も新聞をにぎわせている「鳥インフルエンザ」。たかが風邪、などと侮っていると、とんでもない。この小説を読めば、鳥インフルの恐怖を「死亡率50%」「かならず流行し、世界中に甚大な被害をもたらす」などとったWHOからの警告とともに、非常なリアリティをもって実感できる。 本書は、1960年代の冷戦構造の中で書かれた小説である。社会構造はそれから大きく変わり、核戦争の恐怖はいくぶん後退したが、本書で扱われているウィルスの恐怖のリアリティは全く色あせていない。今読んでも鳥肌のたつような戦慄を覚える。 ちょっとしたきっかけで滅びる人類のはかなさ。再度映画化される著者の『日本沈没』とともに、SFファン以外にも是非読んで欲しい作品。 | ||||
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ひとことでいえばカタストロフィもの。 BC兵器の事故による人類滅亡の危機を描くもの。 確かにラストに待ち受けているSFならではの感動を引き起こすにはある程度の長さ(タメ)は必要だろうが、 それにしては小説としてもうひとつ読みにくい。 半分くらいのボリュームにシェイプアップできるはずだが…。 終盤までの人類滅亡へのカウントダウンは『ブラッド・ミュージック』風なぶぶんもあるが、 あくまでも冷厳なところは趣を異にする。 ラストのある種のニヒリズム的な側面は、 悲劇によってテーマを訴える日本人ならではの手法で、 映画『世界大戦争』にも通じるものがある。 | ||||
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言わずと知れた小松左京の名作です。 冬…年中行事のように流行する風邪。しかし、その年の風邪はいつもと違ったのでした。 ただの風邪と思われたこの病気は、瞬く間に世界中に流行し、人々の命を奪っていったのです。やがて世界は滅亡の淵に。 しかし、唯一病原菌の蔓延を免れていた地域がありました…それは、南極大陸。 人類滅亡という未曾有の事態に直面した南極の人々に、追い討ちをかけるようにさらなる災難が降りかかります。 思いがけず人類の命運を担うことになった南極の人々の苦悩。子孫を残すための男女の葛藤。科学者と軍人の対立と協調。 古くて新しい問題が詰まってます。さすが小松左京の面目躍如! ぜひ若い人に読んでいただきたい。 | ||||
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テロリズムの最大の卑劣さはそれが民間人を標的としている点にある。 装備と訓錬を経た少数の兵隊達に対しての攻撃ならばいくらでも防御策はあるが、 無防備な一般市民がターゲットとあれば、そうはいかない。 テロに対抗するためには国家的な軍事力が不可欠だが、 兵器を開発し、軍を統治し、政治を動かすのは民主的或いは非民主的方法によって選ばれた少数の政治家である。 だが、彼らが自ら武器を取って戦地に赴き敵軍と戦うことがあるか?あるわけがない。 実際に戦うのは常に軍に所属する一般兵達であり犠牲になるのは常に無辜の市民である。 もちろん、現代民主主義の原理を根本から否定するような放言を吐きたいわけではない。 しかし、それら民衆の意向を汲み現代社会の頂点に立つべき者達が人類の未来に対して、 本作の極右大統領や左翼科学者たちのような 愚劣で狭窄な視野しか持たない人物であったらどうだろう。 たちまちテロリストの卑劣漢どもは民主主義社会を侵略し崩壊させてしまうだろう。 元来戦争の準備状態に過ぎないとも言われる「国家」というシステムが 様々なところで軋みながら悲鳴を上げ、大量殺戮を愉しむ悪鬼どもが世界に蔓延する現代。 その成立から40年を経た今もなお、小松左京の歴史的傑作は時代の頂点で輝き続けている。 | ||||
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1969年の東西冷戦下、人類を救うための医学が人類を滅亡させ、1973年、人類を滅亡させるための核兵器が人類を救う。この様な皮肉に満ちた内容の、初出が1964年の作品であるが、SFと言うより、感動的なシーンも盛り込んだ近未来小説の感が強い。人類の滅亡と言う現実離れした大惨事を扱いながらも、リアリティに満ちた作品である。東西冷戦構造が崩壊しても、遺伝子の組み換えが実際に行われている現在、この作品の内容はいまだに色褪せないどころか、かえって現実味を増したように思われる。壮大な構想と、緻密な理論的裏付けによって書き上げられた、すばらしい作品である。 | ||||
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母が買ってきたのをあっという間に読んでしまいました。 僕はスケールの大きい人類滅亡モノに慣れていたせいか、 こういったじわじわ進行する展開には背筋がゾクゾクさせられます。 新型インフルエンザの大流行が目の前で起こっている今、この作品が本当に怖く思えます。 人類を苦しめ死に至らせる災厄のあまりにも残酷な皮肉さ。 わずか一握りの人間を除いて誰もその知らぬままに人々が倒れていく様が、 ときおり用いられる生々しい描写に想像力をかきたてられて目に浮かびました。 SFと思っていましたが、まさか電車の中で読んでいて泣きそうになるとは予期していませんでした。 決して至高の存在ではない人類ではあっても、その歴史の積み重ねによって形成されてきた社会が、倒れ行く人々の骸と共に朽ちてゆく光景、とても悲しくて目に涙が浮かんでしまいます。この悲劇の結果、滅亡から復活をとげるという単純な結末でない何かが残るような、深い作品ではないでしょうか。 草刈さん主演の映画も是非みてみたいです。 | ||||
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昔、草刈正雄主演のあの緊張感のない駄作を見てがっかりした人も 多いのでは? 映画では南極ロケに金を使いすぎたんでしょうか、 肝心のウィルスが広がってゆく過程の描写が全く駄目でしたが、 原作では刻一刻と人類を破滅に追いやってゆくウィルスの脅威と それに戸惑う人々を見事に描ききっています。 過激な状況設定をしておいて、社会と人々の混乱を描く、 小松左京のSF小説の一つのパターンでは有るのですが、 その緻密さとうまさに思わず引き込まれてしまいます。 DVD を買っている暇があったら是非原作を読みましょう。 | ||||
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いま、中国を中心に猛威をふるっているSARSウイルスの ニュースを見ていると、この「復活の日」の内容とだぶってきます。 この本では、人類は「風邪によく似た病気」で滅亡の危機に 瀕します。実は、その病気の正体はアメリカ軍のつくった 細菌兵器だったのです。 「人類は風邪で死ぬのか・・・」患者の応対に四苦八苦する医師の セリフです。しかし、この小説では意外なカタチで人類は 生き残ります。それは読んでのお楽しみ・・・。 さて、私の私見ですが、SARSウイルスは、中国人民軍の つくった細菌兵器だと思います。 それが何かの事故で外部に漏れ、いまの非常事態になって いるのでは、と推測しています。 さて、人類は「復活の日」のようにサバイブすることが できる!のか? 小松左京氏は、未来を予言する小説を書く作家です。 「日本沈没」では、高速道路が次々と倒れる描写を 描き出しました。 その当時、ゼネコンの幹部や、道路族の国会議員たちは 小松氏をバカにして笑いました。 「日本の高速道路は地震ぐらいでは倒れんよ」と。 しかし、私はこの目で見ました。しっかりと。 阪神高速は見事にぶっ倒れていました。面白いように。 おもちゃのように。 私の住んでいたマンションも倒壊しました。 ゼネコン幹部や道路族議員がいかにいい加減か。 阪神淡路大震災を体験した私は警告します。 SARSで人類は滅亡するかもしれない、と。 その前に、せめて、オモシロイ本だけは思い切り 読んでおきましょう。 その筆頭が、この「復活の日」です。 | ||||
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生物化学兵器として開発された驚異の感染力と殺傷力を持つMM菌が、偶発事故により世界中に蔓延。世界中の人々が一人、また一人と倒れていく。 そして、唯一生き残ったほんの一握りの人類に新たな厄災の牙が・・・・。 小松小説の特徴は、情報・謀略小説かくやの綿密な状況設定と、それ以上に戦禍を経験した著者の重厚な人間愛にあります。SFが苦手な人にもお勧めできます。 「所詮SF」とタカをくくって読むと、あまりの「重さ」に驚くと思います。それでいてラストは「あっ!」と驚くものだから、まさにエンターテイメントに徹した傑作。「ひたすら感動したい」という方はぜひご一読を。ただし、映画の方はちょっとなあ。 | ||||
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イギリスで開発された生物兵器。インフルエンザウイルスにまぜた、新型ウイルスは、伝染したら48時間以内に100%死ぬという最終兵器だった。 それを運ぶ飛行機が墜落。ウイルスが空中伝播する。 地球は、約1ヶ月で死滅する。 ただひとつ、零下極寒の世界の南極基地にいる人を除いて。 アメリカで、自動発射核ミサイルがロシアに向けて打たれようとし、(無人だが)ロシアから報復されようとしていた。 それを防ぐために、1人の男が、ペンタゴンに乗り込む。 48時間以内に死ぬことを覚悟して。 映画にもなった名作です。 | ||||
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小さいころ見た実写版を思い出して読み始めたのですがこれほどまでに濃かった内容でしたっけ? ただ時代が経つにつれそれがSFではないことにきずいて、 少々身震いする今日この頃の世界情勢の中で私たちはのうのうと生き続ける。 | ||||
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