■スポンサードリンク
インドクリスタル
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
インドクリスタルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.45pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 21~40 2/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初出は2014年らしいけど、私の中では今年のベスト1候補。 下巻でどう展開するか、楽しみ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
タイトルとおり、インドの高純度のクリスタルをめぐってそれを手に入れようと奮闘する主人公と現地の人々のあれこれ。 インドがどのようなところか、物語を通して少し触れられたのがよかった。しかしながら、正直言うとこの長編を読むのがすごく苦痛だった。 まずもって、強力な吸引力のある展開がなく、インドとのクリスタルをめぐるやりとりがだらだらと続くからだ。 ものすごいインパクトのある出来事は、最後の最後にやっと起こる。しかし、尻切れトンボ。 物語の核となるロサという少女も、必要性があったのかと思うくらい活かされていなかった。 「弥勒」以来の著者のファンだが、同じような巻き込まれる怒涛の展開を期待しただけに残念。 あと、はまらなかった原因のひとつに、主人公の魅力のなさもあるかも。 なんだか中盤からはただのエゴ丸出しの商売人でしかなく、主人公への共感ができなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
社運を掛ける社長、這い上がろうとする抑圧されてきた貧困の村、複雑なインド社会を生き抜こうとする支配層 様々な思惑が絡み合って緊張感のあるドラマになっています。特殊な能力を持った謎めいた少女の存在が読みてにも怪しげな魅力で惹きつけます。薄っぺらい正義感ではなく、貧困の現場では一体何が必要とされているのか?考えさせられました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
篠田の傑作『弥勒』はカンボジアのクメール・ルージュ型統治の起源や病理を巧みに描いた作品でした。 ひさしぶりの海外政治体制巻き込まれ型作品です。ハイテクニッチ中小企業社長が原材料を求め海外の高品質水晶を探して商取引を繰り返すうちに、様々なインド現地社会との葛藤が生じていきます。この現地社会とは、伝統的なインド地主層、部族社会、NGO、毛沢東派などです。それぞれの描き方、エピソードなどが実にうまいです。 NGOやNPO活動に興味がある方には、一読されるとその光と闇の両面がわかるのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「仮想儀礼」を読み、宗教にのめり込んでいく過程が有りそうで、オウム真理教に傾いていった若本たちの姿にダブりました。次に読んだ「コンタクトゾーン」OL3人が東洋のリゾートで内乱に巻き込まれる話だが、これはドキドキしながら楽しみました。今の日本なら、もしかしたらこういう状況は有り得るかも、海外にはこんな危険が潜んでいると思わされました。 今回の「インドクリスタル」は今まで何となく不安に感じていたインドの理解しがたい文化を目の前に広げられた思いでした。夫がツアーで行ったインドのガイドは「この高速道路は1年で100mしか進まない、なぜなら役人や業者が賄賂などを取り、予算が半分以下になるから」とインドの習慣に呆れていましたが。カースト制の風習からくる文化の違い、込み入った部族と文化の複雑さが絡み合い、「この人こそ分かり合える人なのでは」と思いが裏切られ、主人公とともに落胆しながら、読み終わりました。ロサの生き方には希望を持てましたが・・・。 インドの泥臭さと闇とそこに生きる人間の姿に世界の広さを感じた本でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
想像し難いインドの内容でしたので、旅行中に一気に読みました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
巨大国家インド その混沌さは中国どころではないのだなと 世界で一番強いのがインド商人だと なにかで読んだことあります とにかく自分の意思を通すためならなんでもする 善意に悪意で答えてそれが悪いとまったく思わない思考回路 最先端技術と土着の因習が とてつもない金持ちと命すらなんの意味も持たないほどの貧しさが隣り合わせて存在する国 日本の格差なんてその前ではゼロに等しい・・・ そうゼロを発見した国、インド まだちょっと頭の中で登場人物たちが 蠢いている 1250枚でも描ききれない圧倒的な存在感を持つ少女ロサ ロサが日本に来たらいったい何が起きるのか 是非書いてほしい気がしてなりません とにかく読んで損はありません そして何度でも読み返したい作品です | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
依然として残る身分制度、多様な民族と宗教、社会主義・旧植民地の残滓といったインド社会の複雑性を織り込みながら、世界でクリスタル・ハンターとして奮闘してきた主人公が悪戦苦闘しながら、なんとか商売につなげていくお話しです。 おそらく実話をデフォルメして話中に組み込んだインド人弁護士間の契約作成バトルや賄賂が結局ものを言う社会の描写を読んでいて、かって経験したインド人の、論理力とはまた異なる、異次元的な”主張力”と”構想力を思いだして、苦笑いしてしまいました。 その頃は、この国は経済発展するのは難しいだろうなと思っていましたが、社会主義路線に訣別し、経済が離陸していったのを見ると、やはり彼らに結果の平等に重きを置く社会主義は向いてなかったと改めて感じさせます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
グローバルビジネスがインドの貧しい村に与える様々なインパクトをテーマに描いた社会派エンタメ小説。 ビジネスと開発の現場を舞台にしたエンタメ小説だというだけでも嬉しい。 小説だけにそれなりのデフォルメやご都合主義はあるものの、インドでのビジネスで苦労する中小企業の感じなど、かなりリアルな印象を受けた。 安易な解決をせず、指定部族、ナクサライトといったインドの抱える闇に正面から取り組み、かつエンタメ小説として完成度の高い作品に仕上がっていることが素晴らしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説であることを忘れ、一気に読めます。 インドの社会構造の闇も暗さなく表現されています。 最後には、多少のご愛嬌もあります。 どのような取材されたのか、と思うとことに後ろ髪をひかれました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
インド在住でインドを学習中です。 この作品のインド理解の多くに共感しました。 そして、私の理解を越えた世界へ。 森、少数民族、マオリスト、などなど 非常に興味深く読みました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
水晶デバイスメーカの藤岡という男を主人公として、世界最先端の水晶発振器用の(原石)水晶を手に入れるために、インドで悪戦苦闘する経緯を詳細に綴った一種の企業小説。ただし、作者としては、日本とは全く異なるインドの文化、風俗、慣習、宗教、倫理観、民族の多様性、そして経済発展の裏にある今なお根付くカースト制度とそれに基づく極端な貧富の差(勿論、貧困層が大多数を占める)、女性差別、テロ・誘拐の横行といったものを描く事を主眼としている様である。藤岡はこれらと闘う必要があり、通常の企業小説と言うよりは、"世界観のぶつかり合い"を描いた作品と言った方が妥当だろう。 また、藤岡が求める超高純度の原石は奥深い森林中の部族の村にあり、そこで繰り広げられる夢幻的・原初的世界の圧倒的描写は作者の真骨頂であろう。また、女性あるいは部族の解放を支援するNGOのイギリス人職員が登場するが、藤岡、NGO職員及び当の部族民間に微妙な思惑の相違が存在している事を簡潔に描写している辺りも鋭いと思った。欧米、日本及びインドにおける"人道的"の概念が根本的に異なる事を浮き彫りにしている。更に、インドの民衆が貧困や性的暴力や"命の安さ"を<諦観>の念で受け止めている様も良く伝わって来た。それが、藤岡が落とした金で部族民が次第に強欲になって行くという過程はまさに皮肉そのもので、これも本作のテーマの1つ(経済発展と自然・環境保護とのバランス)なのだと思う。 もう一人の主要登場人物は藤岡の命の恩人でもあるロサという名前の先住民の少女である。ロサは「生き神様」だった経験を持つし、人間爆弾と化した経験も持つし、性的暴力の経験も持つし、何より、卑弥呼を想わせる「女王」としての風格、並外れた智力、そして様々な呪術的能力を持つ。不屈の闘志を持つロサは自由や上述の自然・環境保護の象徴でもある。表題の「インドクリスタル」は文字通り、「インドでの水晶採取」とも取れるが、ロサを「女神」と見立て、「インドにおける「女神」」とも取れる。"混沌"としたインドを舞台に、多彩なエッセンスを織り込んだ力作だと思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テーマは深刻過ぎてたじろぐような問題をあつかっている。しかし、手法はエンターテインメントで、おどろいているうちにエンディングまで連れていかれる。 よくぞここまでインドの深奥につっこんだものだ。 アーリア人が侵入する前からインド亜大陸に暮らしてきた先住民・山岳民はいまも8000万人を超えるといわれる。政府による保護の対象、ヒンドゥー教の身分外の存在としてあつかわれ、過酷な差別にさらされている。彼らの住む森や山に眠る鉱物資源を求めて、強制的なたちのきなど深刻な問題が発生している。先住民にくいこんだナクサライト(共産主義過激派=マオイスト)は、「赤い回廊」といわれる支配地域の拡大をはかっている。 その先住民の、「生き神」信仰の稚児=処女神だったロサの過酷な運命が物語の主筋だ。生き神として役立たずとなってしまったあと、ナクサライトの「自爆テロ」の道具として爆弾を体にまきつけて上流階級のパーティに出される。慈悲をもって自分に温情をかけてくれた上流階級の「奥様」を自分の自由のために死に至らしめる。藤岡に救出されNGO職員となって驚くべき才能を開花させる。先住民の集落を救うためにナクサライトを招き入れ地主一族の皆殺しを先導する…。 ロサにかけた情けゆえに死んだ「奥様」の弟は、ロサを「邪の種」として嫌い、おそれてもいる。 ロサのもつ不思議な能力は常識の枠をはみだし、NGO職員たちにも畏怖の感情をもたらすほどだ。 ここに焦点をあててオカルト小説風に書くこともできただろう。 篠田は、そこを巧妙に回避して、中小企業の経営者・藤岡がインドを相手に悪戦苦闘するビジネス小説として物語を運んでいき、ここにインド先住民がおかれている過酷な現実、先住民を組織して一定の共感をよんでいるマオイストの活動、ロサの先住民として生きる昂然たる意志などをからませていく。 藤岡の感じ方、考え方も常に相対化され、日本的な「人権」「民主主義」でインドを裁断することをいましめていく。 じつにたくみな構成で、最後まで読むのをやめられません。 それにしても、インドっていうのは途方もない世界です。ロサの未来に幸あれと祈るしかありません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
山峡ドルチェの藤岡が求める水晶は、宇宙開発用の通信用振動子として 圧倒的純度が要求される。 しかし、それは自然界においてあまりに希少なのだ。 各国で純粋な水晶の、しかも大きな結晶を求める藤岡が小さなサンプルを 基に藁をもつかむ思いで飛んだのは、インドだった。 なぜ今まで知られずにいたのか? そんな疑問と情報の少なさの中で、何とかそのサンプルを産みだした鉱山を 見つけ出した藤岡は、恒常的な産出の方策を確立するため画策する。 合弁企業の立ち上げか、製品の輸入に留めるか、現地の有力者と会合をする なかで、藤岡は異能の少女ロサと出会い、彼女の不思議な生い立ちと人を 挽きつける天賦の才能に驚くのだった。 ロサは、かつて生き神として祭り上げられ異様な理解力と記憶力とを持った 少女だった。 とんでもない金の卵かも知れないと、藤岡は水晶の発掘を進めるために助手と して手許において、交渉を有利に進めて行く。 カーストから外れた民族に対する非人間的な扱い、政治的武力勢力との小競り 合い、貧富の差がインド社会の問題点として、あからさまに語られる。 多民族、多数の言語、またカーストなどの社会の複雑さだけでなく、各地の 習慣の違いなど、インドという国の奥深さを感じた。 二段組み、540ページの大作! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
よくもこのような大きな話を思いつき、そしてそれを飽かせることなく一気に読ませる速度のある小説にまとめたものだと篠田さんの力を知らされた。 野生時代への連載時よりも更に文が練られ洗練度を増した本作品は秀作というにふさわしい。 とても面白く大満足。 次作刊行にも期待が大きく膨らんだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
インドの水晶をめぐる物語。 社会派小説、冒険物語、ビジネスの話でもあり、 インドの実情を語る物語でもあると思う。 圧倒的な量と質を感じる小説だった。 生神としてまつられ、その後も過酷な運命にさらされるロサ、 彼女の存在がミステリアスで、なぜなのか、どうなるのか、 そこを追いかけたくて、ひたすらページをめくる。 ただ、ストーリーを追うだけではない、 文章の確かさ、物語の確かさのようなものに支えられて 500ページ以上の2段構成の大作を読み終えた。 主人公が感じた疑問、ちょっとした違和感が、 さも自分が感じたように思え、そのことにもきちんとした答えが用意されている。 長編なので、それなりに時間はかかるが、 期待を裏切られることなく、 読んだ! と実感が持てるはずだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
部族、地主、宗教、カースト、政治、経済、地方格差、異なる言語と習慣などなどのインド独自のさまざまな事情に加えて先進国資本による開発、NGOの介入、搾取、西欧式民主主義。そして圧倒的な暴力、テロなどあまりに重層的で複雑に絡み合う人間関係。単純な人間愛とか博愛主義などはまったく通用しない世界で日々起こっているに過ぎない事象なのかも知れないが、日本で日常生活を送る身にとってはたぶん一生触れることもない「どこか別の世界」。なのに引きこまれてゆく作者の筆力は圧倒的。 水晶買い付けに血眼になる日本人と生き神様と崇められながら捨てられた少女を軸にさまざまな人々が絡み合う混沌。単純に「色」や「欲」「金」に絡め取られていくのではないところに底知れぬ奥深さを感じる小説。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
二段組みで約550頁のボリュームは、構想から5年、連載に2年をかけただけのものと言える。 挫折に注意とは、このボリュームを読むには、本書の内容は、娯楽小説と云うのが適当な月並みなエンタメ本にあるような起伏や伏線や劇的な展開が殆どないからだ。そして、インドの社会や政治あるいは鉱山ビジネスさらには貧困問題やNGOの活動まで相応の知識がないと、本書はつまらないだろう。 本書で圧巻なのは、膨大な情報を丹念に収集し、見事に取捨選択して、小説に仕立てている著者の力量だろう。上記のとおり、本書を嘘八百の安いエンタメにすることなく、リアリティに富んだ(私自身が、資源ビジネスやインドでの仕事を経験しており、この点は強く保証できる)、それでいて、ビジネス本ともなっていない仕上がりは、著者の作品群の中でも群を抜いたものだろう。 しかし、本書の本当の読みどころは、エンタテイメントやリアリティにあるのではない。一貫して主人公の一人称で描かれる登場人物達は、最初は、普通の日本人の常識で判断した価値観の持ち主として描かれ、そして、ほぼ全員がそんな島国の常識を嘲笑うようなインド人の生き方・考え方で主人公に向き合っていく。この主人公は、ビジネスセンスを人並み以上に以て、人道的で家庭にも目配りの出来た、立派な人間だが、そんなことがインドでは全く通じないどころか、実に愚かに翻弄されていくところを受け止め、ありのままにインドまたインド人を味わうことで、本書は次第に味わいを増していくだろう。 それともう一つ、執筆当時は考えもしなかったことだが、本書のクライマックスは、今年起きたある出来事で実に重い形で読者に伝わることになっている(ネタバレになるので、出来事を例示できないことが残念)。著者の想定以上に、インドを描き抜いたことでの一つの日本人論が浮き出す形になっている点も、噛み締めたいところだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
神戸新聞の書評を読んで購入した。構想10年、二段組み541ページの大作だ。 20年に渡りブラジルやオーストラリアで資源買付を経験してきた超高性能水晶発振子メーカの凄腕社長、藤岡が次に飛び込んだのは東インドだ。気の抜けないなどの普通の言葉では表せない。その葛藤のすさまじい社会は「グローバル・スタンダード」を鼻で嗤う。 部族社会に溶け込んだイギリス人インドNGO職員、エリートの論理で藤岡を突き放すインド人NGO職員、東インドの採掘会社の社長、等々、それぞれの常識、あるいは正義を持って事業にあたる男たちの、それがゆえにぶつかりあうドラマは骨太い。 混沌たる世界でぶつかりあってこそ人は人たり得るのだな。 そして、すべてを超越した先住民の少女、ロサの存在が、作品にマジック・リアリズムの光彩を与えてくれる。 ・部族社会とNGOの協力を経て高純度の水晶原石の商取引の信用を築けたと思う間もなく、相手の要求はエスカレートし、約束は平然と破られる。教育なく搾取され続けた民衆の性向か、そこに罪悪感はない。解決策は「理不尽で圧倒的な暴力しかない」(p358)のか。 ・この世のものとは思えない格差社会。そして混沌たる世界そのもののインドには、法などあって無きがごとし。主人公の藤岡ではないが、読書中に何度も「ふざけるな」と声を上げそうになった。 ・第三章。スラムに好んで住む地主の息子の人柄に惚れたのもつかの間、高等教育を終えたエリートである彼は藤岡の正体を見抜き、「国家戦略物資」の取引を巡っての確執が生じることとなる。 ・「生産コストの安さは単に賃金の安さではなく、人の命の安さでもある」それは「日本を一歩出れば当たり前のこと」で、人間とはこういうものか(p460)。 ・だからなのか。貧しい村落に溶け込む過激派の活動はとどまるところを知らない(p516,529)。 ・持続可能で再生可能な貧困(p419) 根は深い。 「人は往々にして命以上に執着するものを見つけてしまう」(p181) 藤岡が心血を注いだ事業の結末は、この世界では当然のことなのだろうか。 そして、ロサの幸せな人生を願わずにはいられない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
援助と自立と依存と救済と傲慢と慈悲と…色々な問題が錯綜し、何とかしたいけれど道が見えない。という葛藤や矛盾や切なさや憤りが次から次へと湧いてきて、読み応えがありました。 が、誰にも共感や移入が出来ませんでした。特にヒロインのロサに。 「ねえ。助けたいんだけど助けていい?私が助ける方法はこれしかないけど、それじゃ気に入らない?その場合は放っておいた方があなたにとってはマシなの?」って確認してからじゃなきゃ、助ける側が「報復」されちゃうのかな…。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!