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七十歳死亡法案、可決
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七十歳死亡法案、可決の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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登場人物ひとりひとりの立場や考え、感じ方は非常に共感できました。特に介護に苦しむ妻の姿は母と重なって見えて、胸が辛くなりました。 ただ、実体験に似た部分があったせいか、ご都合主義ハッピーエンドで終わってしまったのは正直残念で、私の趣味ではありませんでした。そうはいっても小説なので丸っと平和に終わるお話が好きな方は楽しめると思います。 | ||||
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東洋子さんの姑さん、介護してもらってるのに、気が利かない嫁とか言いたいこと言っちゃってくれて、読んでて腹立たしくなったり、素直に言うこと聞く東洋子さんにも呆れたり。 私が主人公の立場なら「お義母さん、ありがとうって言葉は魔法の言葉なのよ」って教えてあげたいわ。 こんな義母だったら積極的に70才死亡法案を強行して貰いたいかも。 | ||||
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70歳死亡法案と最初の設定がかなり無理があると思いましたが、読み進めるうちに意に反して、介護のまたその周辺の業界の現実がリアルに描かれていてあっという間に引き込まれて行きました。 | ||||
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人間心理は流石に上手く描けてます。 クロージング部分は、剰りにお粗末。 書き直しで欲しいくらいでした。 | ||||
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2012年、8年前の出版なんですね。文庫化されてないのは、あまり売れなかったからかな。75歳または80歳の設定だと、もうちょっと売れたかも。 | ||||
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シュールな虚構世界を通じて、老人問題を扱った社会派小説、、、、ではありません。家族再生のラブストーリーです。まあ、面白かった。 70歳で安楽死かあ、、、、自ら希望する人も、少しはいるのかなあ、、、、 | ||||
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高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。施行まで二年、宝田東洋子は喜びを噛み締めていた。我侭放題の義母の介護に追われた十五年間。能天気な夫、引きこもりの息子、無関心な娘とみな勝手ばかり。やっとお義母さんが死んでくれる。東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。 | ||||
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タイトルで「こういうの、あればなあ」と。 オチは「正しい」方向だけど、施行日を「希望」と思い定めた人には、「絶望」のオチだ 面白いし、「それ!そこ!ある!!」の共感ポイントもめっちゃ多いんだが↑が自分的には「酷い仕打ち」で、読後感がもやった | ||||
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主人公が弁当屋でのしあがっていくところ三浦由紀江さんの有名な実話(大宮駅で時給800円の弁当売りパートが正社員になって~)のままですよね。許可をとっているかどうかわかりませんが、これはないだろうとびっくりしました。この人の作品は興味を引くテーマ、でも中身は家族ドラマです。しかも登場人物が皆ステレオタイプでよく言えば読みやすいけど、テーマについて掘り下げてあるわけじゃないのでがっかりというのが多いです。 | ||||
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おもしろかった。主人公の気持ち分かる。 以前読んだ さちこ を思い出しました。 幸子は介護によって人間性を取り戻したけど、この東洋子は自分らしい生活を取り戻した。 両方ともに出てくる夫はどうしようもないね。けど、こんな人多いんだろうね。 | ||||
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が、他の方も書いてらっしゃったように「そういう内容」として読み進めるのであれば、それはそれで満足できると思います。 ちょっと終盤に息切れ感を感じたのですが^^; テーマはとても良いと思いました。 | ||||
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奇抜なタイトルに惹かれ購入しました。結果的には興味深く読むことができましたが、純粋にSF的な虚構の世界に引き込まれることを期待していたので、その意味では満足できませんでした。大変不謹慎ですが、私としてはタイトル通り、実際に「七十歳死亡法案」が施行され、70歳を迎えた人が死んでいかねばならないという現実の中で、当の本人とその周辺の人達の生々しい心理描写を読みたかったというのが本音です。また、「安楽死」というテーマにももっと踏み込んだものであって欲しかったです。もし、そういった内容を期待されている読者の方には本書はお勧めしません。読み始めてすぐに自分の期待した内容ではないことはわかりましたが、本書の視点に沿って、穏やかにユーモラスに読めば、十分に読める内容ではありました。 | ||||
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70歳以上の人間には申し訳ないけれども、死んでもらう-- 今後確実に高齢化社会はすすみ、若者から老人に対する風当たりがきつくなることは目に見えている。 そんな中、このような作品が刊行されたのは非常におもしろい! しかし、ラストはこうなるんだろうな、ということが半分も読まないうちにわかってしまうのが残念。 交通事故のように突然衝撃を受けることもなく、そのまま家に直帰するかのような結末に刺激があれば、もっと面白くなったと思う。 そうは言っても、高齢化社会に対して、のひとつの答え、提案としては非常におもしろい。 こんなアプローチもあるんだな、と実感した。 | ||||
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タイトルがものものしい割には、中身は全然物々しくないです。 第一章の風呂敷の広げ方は非常に大きいのですが、第二章以降、急に日常描写が増え、やはり「尻すぼみ」感は否めません。 年齢に達した高齢者を具体的にどう「対処」するのかの説明&描写も全然ないし。タイトルのものものしさが本文に全く反映されていない、という印象です。 これ系統のテーマというと、 ・映画「楢山節考」 (一定の年齢になった高齢者を山奥に捨ててこないといけない話) ・筒井康隆「銀齢の果て」 (政府の制度により、高齢者たちがバトルロワイヤル同様の殺し合いを強いられ、生き残らないといけない話) ・星新一編の「ショートショートの広場」に収められている「首」 (高齢者の殺人が合法化され、高齢者の殺害に報奨金が出るようになり、サラリーマンの主人公が、会社の同僚と相談してお互いの両親を交換殺人するために帰省する話) ・映画「2300年未来への旅」 (30歳になったら儀式で殺されないといけない未来のコロニー社会から、主人公が逃げ出して冒険をする話) 高齢化社会ではないですが、要介護状態になった人の ・映画「潜水服は蝶の夢を見る」 (脳出血により寝たきり状態になった人物の思索のストーリー) などがありますが、この作品は「あと十年ほどで七十歳に達する人達が、人生についていろいろ考えてみた」だけの物語、といった感じです。 なにしろ、人が一人も死にません。葬式すら一回も出てこない。 見てていたたまれないような光景や、祖父や祖母を命がけでかくまう家族とか(それこそ海外に移住するとか)が、出てきたりしてもおかしくないと思うんですよね。 そういう点で、今日性の高い、非常にスリリングな着眼点であるにもかかわらず、非常にもったいないという感じがします。 テーマが「社会」とか「制度」を扱ったものなのに、一つの家庭の「家族ドラマ」でしかなく、どうもスケール感を感じないのも、ちょっと残念です。 描写についてですが、シーンが切り替わって、人物の主眼が五十代の女性から二十代の若い男性に変わっても、ほとんど描写の違いがないのも気になります。入院中の高齢者の主眼になっても、どうも描写がほんわかしていて、メリハリもないというか。 第四章のタイトルが「脳天気な男ども」というのも気になります。 こういうのって性別の問題なんでしょうか? ただ単に過去の鬱憤をここぞとばかりに晴らしている作者の私怨のような…。もちろん高齢化社会を語るときに、世代と価値観の問題として無視できない要素ですが、テレビなどでいかにも扱いそうなステレオタイプの人物造形は、むしろ筆者の見識の狭さが伺い知れる気さえしました。 政治家も出ては来るのですが、全部テレビの向こうで話しているのを描写しているだけで、ワイドショーレベルの発言と議論にとどまっています。 法案が施行されるまでのストーリーだとしても、せめて厚生労働省の前で抗議運動がひどいとか、首相官邸前でデモがあるとか、それくらいの描写はあってもよかったのかも…。 あるいは、事前に「介護疲れ」による殺人が多発している、とか、国家財政の何パーセントが高齢者対策に費やされているか、とか、もっと壮絶な描写がないと、この強引な法案の説得力が生まれない気がします。 厚生労働省の人も一人も出てこないんですよね…。デイケアサービス関連の人も出てこない。ソーシャルワーカーの人も出てこないし。 もしこんな法案が可決されたら、市役所から来たソーシャルワーカーの人が、あたかも「特高警察」や「ユダヤ人狩りをするナチスドイツの親衛隊」ばりの存在になってくる、とかの変化は起きると思うんですけど、そういう描写はまったくありません。 登場人物たちは延々と、残りの人生で旅行がしたいだの家の相続はどうするだの、家族間の力関係で悩んでいるだけです。男尊女卑とか嫁姑の人間関係がイヤだから「死ねばいいのに」って思ってる、ってレベル。 例えば、やっと授かった孫が通う幼稚園児の列に、痴呆の進んだ老人の車が突っ込んで孫が亡くなってしまった、とか、実在する事件で高齢化社会について考えさせられる要素を盛り込んだりしてもよかったのかもしれません。あるいは病院の空きベッドの問題とか。 介護疲れでの殺人や心中すら一回も出てきません。 ひたすら「将来こうなったら私はやだなあ」「あと十数年、どういうふうに生きたいかなあ」的な描写の繰り返しです。 このテーマを篠田節子さんあたりが書いたら(篠田節子氏は市役所で勤務の経験があるので、社会と個人を描きわけてスケール感を出すのが非常にうまいです。『夏の災厄』でもふんだんに描かれていましたが、福祉関連の部署での経験もあるようなので、ぴったりだと思います)、ひょっとしたらもっと面白いのかな? とか思いました。 人間の持つおどろおどろしい面を描く、という点では桐野夏生さんなどもいいかもしれません。 この筆者は、ひたすら自分の手を汚すことのない無難な描写に徹している、という感じで、テーマを充分に扱い切れていない、と思いました。 このテーマ、非常に重要であると思うので、いろんな作家さんが書いて、アンソロジー化されるといいのかも知れないなあ、などと思ってしまいました。 本文の内容からすると星1つか2つなのですが、テーマの選定と、非常に難しいテーマに挑もうとしたその心意気をかって星3つです。 | ||||
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読了して、結末に「ほっ」として安堵したのだが、反面。なんだ。と物足りなさを覚えたのも事実。現実に切迫している、超高齢化、財政の逼迫にどのように立ち向かうのか。それらを解決とまでは行かなくても、方向性を示すヒントでもあるのかなと思ったが、たんなる心がけ・姿勢の有り様を示しただけ。期待した分・或いは覚悟して読み始めた分だけ「裏切られた」感が残る。 | ||||
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<物語概要> 七十歳になったら死ななければならない、 という法案が二年後に施行される。 その法案の影響で、リハビリすれば回復 するかもしれない義母、菊乃を、残り二年間も 介護しなければならなくなった主婦、 トヨコ。 義母の実の子どもたちは、遺産相続の話 などには顔を出すが、介護等には関わろうと しない。 トヨコの娘は、介護ヘルパーの仕事で一人暮らし中。 息子は、一流大学を卒業し大企業に就職するも、 人間関係で失敗し、その後引きこもり状態。 夫は、法案を前に、会社を退職し昔の友人と、 三か月かけて世界旅行に行くという。 家族が皆ワガママ放題で自分だけが疲弊していく中、 ついにトヨコは切れ、家出を決行する。 トヨコが不在になり、結果的に残された者たちが、 菊乃の面倒を見るようになるのだが…… <登場人物> トヨコ……メインキャラクター。 介護や様々な家族の不遜に対し、疲れ切っている主婦。 昔は優秀でリーダーシップもあったらしいが、 現在では疲れ切り、世間を知らない中年女性になって しまった。 介護が必要な上にワガママばかりの義母を筆頭に、 引きこもりの息子、自分のことしか考えない夫、 家のことに関わろうとしない長女、と悩みの種は絶えない。 それでも真面目な気質なのか、なんとか良妻賢母を 演じようとするが、もう限界まできていた。 正樹……トヨコの長男。 トヨコの次にフォーカスされることが多いキャラクター。 優秀で外見も良いが、就職後につまずき挫折。 プライドの高さも手伝い、引きこもり同然の生活に。 トヨコがブチ切れて家でした後は、菊乃の面倒を、 見させられる羽目になり、すぐに音を上げ、周囲に 助けを求める。それが物語を動かすことに……。 中学時代の同級生で、現在会社を切り盛りする女性に 言い寄られたりすることも……。 桃花……トヨコの長女(正樹の姉) 現在一人暮らし。介護職の仕事をしている。 自分の容姿にコンプレックスを持っているが、 同僚の甲斐甲斐しく働く男に恋心を抱いている。 静夫……トヨコの夫。 トヨコの苦労をまったく顧みず、友人と旅行に 行こうとするような朴念仁。 <全体的な感想> 七十歳死亡法……という設定に惹かれて読んでみた。 ただ、最終的には一家庭の崩壊と再生の物語、 という感じだった。 七十歳死亡法、という法律が可決されたという背景が、 この物語を描くのに、必要だったのか? というのが、疑問に残る。 ほとんど一家庭のキャラクターたちの視点で、 苦労や心情が描かれていくし、文章も淡々と 歯切れよく進んでいくので、とても読みやすくは あった。 ただ、この設定ならでは……的なアイディアが、 私には見つけられなかったのが残念。 そして、「実はこうでした」的なオチは好きだし、 最近の政治家に比べてこの小説に出てくる政治家は、 芯が通っててカッコいいのだけど、あまりにも、 ラストが出来過ぎてないだろうか? もちろん、大団円……というのも嫌いではないのだけど。 たぶん、タイトルから私が勝手に期待したものと、 物語の内容が、食い違っていたのだと思う。 | ||||
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刺激的な題名がかえって反感をかうかもーー題名だけでドン引き。面白く読みました。始まりは毒がありましたが、終わり方は余りに平凡ーー上手くいき過ぎてーーまあ気持ち良く、後味は良いです。 | ||||
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七十歳になったら安楽死という法案が可決された近未来 の日本の家庭が舞台。 親の介護や家事につかれた妻、それに関わろうとしない 夫、引きこもりの息子、家に顔を出さない娘・・・とい う設定。 家族に焦点があたり、展開と結論らしき結末は退屈に感 じたが、極端な状況設定から問題提起できるのは、小説 の強みかと思えた。 因みにこの法案まで極端ではないが、4年前の診療報酬 終末期医療相談料の設定(廃止)、今年の老年医学会の 人工栄養中止のガイドライン議論など、高齢者への医療 についてどこまで医療するのか、どう終末期を迎えるの かという議論は実際にされている。 | ||||
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