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マジックミラー
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マジックミラーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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★★★☆☆ | ||||
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途中で本を閉じるのが惜しいくらいに、一気に読み進めました。買って損のない一冊です。 | ||||
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ミステリーの雰囲気はあるが、駄作かな。 | ||||
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基本的にこの人の作品は好きだ。読んでも絶対に胸糞悪い読後感に陥らないから。 その安心感と引き換えに、この人のミステリはある意味推理の枠を狭めてしまっているという犠牲を払っているのだが、それでも一定の水準以上の作品を出し続けているのはすごいと思う。 また、小説も漫画も、東京とその近辺を舞台とするのが当然のようになっている昨今、頑なに生まれ故郷の大阪近辺にこだわる姿勢も好ましい。おそらく関西弁の主人公なんて売れないからやめてくれと出版社には言われているだろうに(火村が標準語なのもそこら辺の妥協の産物と推察するが)、物語は首都圏だけで起こるわけじゃない、と言わんばかりの反骨精神(?)は地方に住む者として大いに共感する。 さて、本作品は両アリスシリーズではなく、有栖川氏の初期の作品(1990年)ということで、ミステリとしては昭和の色合いが濃い。 前半なんて西村京太郎を踏襲したかのような鉄道ミステリだし。 犯人もすぐにわかるが、主眼はアリバイ崩し。特に後半部のトリックはなかなかよかった。 トリックだけでなしに、抑えた感情表現での描写が切なさを感じさせて、なかなか印象深い作品となった。 出来としては星4つかな、と思うが、自分の好みを入れて星5つで。 | ||||
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シリーズものではない長編。 双子トリック、鉄道トリック、トリック解明に挑戦する推理作家、私立探偵など、ミステリー小説の鉄板がてんこもりですが、ここに双子が絡むのか!というのはさすがというか面白かったです。 はじめに、亡くなる恵の殺害動機がな~。主人公の恵に対する愛情が、なんとも言えないせつなさを醸し出します。 最後のどんでん返しは、びっくりでした。 個人的に、犯人は○○○というのは好きではないので、後味はあまりよくはありませんでしたが… | ||||
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『文庫版のためのあとがき』の中で作者は「アンチ鉄道ミステリという評が最も我が意を得たものだった」と述べています。ミステリー初心者の私には鉄道ミステリがどういったものを言うのか今ひとつわかりませんが、アリバイトリック物としてはとても面白い作品だったと思います。 2つの殺人で異なるアリバイトリックが用いられてるところも興味深かったです。1つ目のアリバイトリックは目新しいものではないのでしょうが、それでも私にはすべてを解き明かすのは無理でした。2つ目のアリバイトリックは…もう全然。1ミリもわかりませんでした(笑)せっかく「第7章アリバイ講義」の中でアリバイトリックについて勉強させてもらっていたのに…。 『新装版のためのあとがき』の中で作者は「マジックミラーのようなものをもう一度書く自信はない」と述べていますが、ぜひもう一度これくらいインパクトのあるアリバイトリック物が読みたいなぁと思ってます。 | ||||
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10年ぶりに再読しました。やっぱり好きです。他の方々が書かれているような、犯人が簡単にわかるとか、トリックがイマイチとか、アリバイが、とか、そんなことはいいんです。そんなこんな全部呑み込んで、ストーリーが好きなんですね。 そしてラスト近くの独白はぐっときます。泣いてしまいそうでした。 他の方々とは読み方がちょっとズレてるかもしれませんが。キャラクター物でないところもいいです。 ラストは残酷です。続編は無理でしょうけど、無理とわかっていても出来たら読んでみたいなあと思うぐらいです。 | ||||
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有栖川氏の初期の代表作で、この時期の新本格系作家ではほとんど取り上げていなかった、鮎川哲也ばりの鉄道時刻表アリバイ崩しを盛り込んだ意欲作。しかも双子トリックも盛り込むなど古き良き時代の推理小説の王道をいくようで、最後は見事などんでん返しもあり、この当時から技工派の名に恥じない充実した出来の作品と言える。この後の双頭の悪魔に比べるとページ数も手ごろで有栖川入門の1冊目としては最適だろう。 | ||||
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別荘で発見された女性の死体。 夫と双子の弟には完璧なアリバイがある・・・ 被害者の妹のユカリと推理作家の空知は調査に当たるが・・・ 最後の最後はどんでん返しがあったが、 犯人の目星が途中で付いてしまうのはやや残念。 しかし、終始楽しんで読むことができた。 推理小説のトリックを分類している後半部分は、 推理小説ファンには特に楽しく読める。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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最近は自分の妄想を書き殴る読者不在の作家も多い中、有栖川有栖氏の作品は、分かりやすく良く練られた文章、緻密なプロットと構成力、飽きさせないストーリー展開など、どれをとってもまず読者に楽しんでもらおうとして書いておられるがひしひしと伝わってくる。こんなに安心して読み進めることができる作品は近年稀有である。 犯人当て、という点では難易さはなく、逆に素人の私でもある程度目星がつくように書かれている。だからといって退屈というわけではなく、かえって"全く意外な犯人"よりも、ある程度目星がついた方がおもしろく読み進めることができる。そのあたりも実に緻密に計算されている。 さて、私なんかにも目星がつく、といったが、本当は違う。結末を読んで、実は冒頭のダイアローグですでに騙されていたことを知って愕然とする。実にうまい、と唸らずにはおられない快作である。 | ||||
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余呉湖畔にある別荘で古美術商・柚木新一 の妻・恵が殺害されているのが発見された。 容疑者と目されたのは、新一と、彼の双子の弟である健一。しかし、 殺害時刻に新一は博多、健一は酒田にいてアリバイは完璧だった。 容疑者たちが双子であることを利用し、アリバイ工作をした可能性も 検討されるが、“切符の指紋”という物証によって、否定されてしまう。 やがて、容疑者二人のうちの一方と思しき人物が、頭と手首を 切断された死体となって発見されるという第二の事件が起こり……。 “双子”属性を巧みにアリバイ工作に利用した第一の事件のトリックは、 かなり綱渡りで、実行性には疑問があるのですが、作者のアリバイもの に対する意気込みと、律儀な仕事ぶりは窺えます。 一方、第二の事件で用いられているトリックは、第一の事件同様、“双子”属性を 利用したアリバイ工作ではあるものの、奇想とでも呼ぶべき領域にまで飛躍させた きわめて秀逸な代物(毀誉褒貶相半ばする×××のトリックの先駆でもあります)。 事件のフーダニットとホワイダニットは、大方の読者の予想通りと思いますが、 真っ向勝負のハウダニットとしては、かなり高水準の達成を実現しています。 最後に明かされる、いささか悪乗りめいた探偵の設定(冒頭の「ダイアローグ」は 再読必須)には苦笑させられるものの、全編に亘って作者の熱意が漲った意欲作 であることは間違いありません。 | ||||
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アリバイ崩しまでは、うんうん唸りながらも苦しみつつ楽しみましたが、後半の事件が起きた途端に犯人が解っちゃって、一寸がっかり。プロローグとエピローグには、ハッとさせられました・・・ | ||||
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あくまで私の管見の限りですが、新本格の流れにおいて、公共交通機関の時刻表を 利用したトリックが用いられたミステリというのは、ほぼ皆無なのではないでしょうか。 本作は、その数少ない作例であると同時に、著者らしい 抒情性や稚気も加味された秀作となっています。 事件は、二つ。 時刻表の間隙を縫うように鉄壁のアリバイを成立させた事件。 そして、その事件の容疑者と見なされていた双子の片割れが、 頭と手首を切断され、殺害された事件です。 前者の事件では、双子の入れ替えが疑われるのですが、駅から回収された 切符には、証言通り、利用した方の指紋しか検出されません。 このアリバイを、いかに崩していくかが焦点となります。 後者では《双子の首無し死体》という、ミステリにおける入れ替えの 定番のモチーフが出てくるのですが、事はそう単純ではありません。 被害者の、双子という属性を最大限に利用して作られたアリバイ――。 頭と手首を切断しなければならなかった必然性には唸らされました。 | ||||
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有栖川有栖の作品について、意見は分かれるところだろうが、私自身は江神二郎の登場作が好きで、それらに比べると火村英生作品は今ひとつ好きになれない。 それは、前者が「読者への挑戦状」を提示するのに対し、後者はそうではないといった形式的なことではなく、心に訴えかける強さの違いによるものだと思う。 つまり江神とアリスの物語は、自分た ちが事件の当事者であるが故に、その中のドラマとそこでアリスたちが感じたことが直接的に読者に伝わるのに対し、火村とアリスでは多くの 場合局外者であり、ただ謎解きのために登場する、この違いによるものだと思う。 それで本書だが、私は江神シリーズの次にこの作品が好きである。 私自身はいわゆる「アリバイ崩し」よりも「犯人当て」の作品の方が好きなのだが、それでもこの作品は楽しめた。それは、本書に用いられているアリバイ・トリックの見事さもさることながら、主人公の空知が事件の当事者であるため、彼の思いがストレートに伝わってくる、ということにもよるのではないかと思う。 また、この作品中で空知が「アリバイ講義」を行っているのも、ミステリー研究者には興味深いところである。 なお、本書のラストで「時計」が決め手となるのだが、昔テレビでやってた刑事ドラマ「Gメン75」に、これと結末がそっくりな話がある。 (丹波哲郎主演。この回の話のメインは藤田美保子で、このときの決め手は鳩時計の「鳩」だった。) 「75」というぐらいだから1975年に始まった刑事物ドラマだったと思う。 今から30年以上前だから若い読者は知らないだろうが、作者は私と同年輩だから、きっとこの話を観ていたに違いないと思う。 | ||||
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1990年に出た講談社ノベルスの文庫化。 アリバイ崩しと双子トリックが組み合わされたなかなかの良作。ふたつのトリックが相俟って、上質な謎に仕上がっていると思う。ついついだまされてしまった。 人物の描き込みが足りないので、小説としては違和感が残る。 アリバイトリックを分類した講義も入っている。 | ||||
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人物設定がこっており、ぐいぐいと読まされます。 トリックも良い出来で、私は驚かされました。 有栖川作品では、私はこの作品が一番好きです。 | ||||
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有栖川さんの作品は、別作(Yの悲劇シリーズ)を先に読んでいたので、期待して本書を読みました。タイトルでトリックがわかります。謎解きはちょっと?でした。本当に有栖川さんの本?って感じになってしまった。ちょっと残念な本書でした。ただ、途中から急展開を見せますから最後までは読んでください。それで前半部分を取り戻せます。 | ||||
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ここには、「余りにも物分りの良い被害者」が登場します。物語の最後に明らかになる犯行手順を改めて頭の中で思い描いていくと、それが良くわかります。この作者、概して真相に関する記述の量が少ないのですが、それが良くない方向に出たと言うべきでしょう。また、作品のタイトルのもととなったエピソードについて、そんな状況でそんなことをする軽率な奴はまずいません。アリバイ・トリックの類型化も結構ですが、物語の骨格をしっかりつくって頂きたいです。 | ||||
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昔の恋人を殺された推理小説家の空知。彼女を殺した犯人をどうしても見つけたくて、彼は事件に関与していく。推理小説家、探偵、双子とミステリに欠かせない要素満載の作品だ。終盤は本当に手に汗握る展開で、本格ミステリの名にふさわしい謎解きとスリルを味わうことが出来る。有栖川氏の作品の良さは物語の終わりにあると思う。どんなにいい作品だったとしても終わりどころを間違えてしまえば駄作にさえなる。投げかけられた最後の台詞は、読者に素晴らしい余韻をプレゼントしてくれる。是非浸ってほしい。 | ||||
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