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ナオミとカナコ



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【この小説が収録されている参考書籍】
ナオミとカナコ
ナオミとカナコ (幻冬舎文庫)

ナオミとカナコの評価: 4.35/5点 レビュー 195件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.35pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(3pt)

地団太ではなく、地団駄です

奥田英朗さんの作品は、一度読み始めたら止まりません。
登場人物のキャラクターや置かれた立場、その行動にグイグイと引き寄せられ、彼らが犯罪を犯そうが薬物中毒になろうが警察相手に逃亡劇を繰り広げようが応援せざるを得ない気持ちになるのです。
ストーリーが楽しくて読み進めてしまうと言うより、いったん読むと決めたが最後、こちらもさっさと読み終えないと心配だし気になってしょうがない。だから寝食を脇に置いて一気に読んでしまう。
そんな不思議な吸引力を持った作家さんです。私は好きです。

だからこそ、なんですが。
「邪魔」「最悪」「無理」「オリンピックの身代金」同様、この「ナオミとカナコ」もやっぱりラストがあっけない。
読んでいる時のドキドキ、終盤の疾走感、ハラハラ…盛り上げるだけ盛り上げておいて肝心の最後でポイッと読者に下駄を預ける(と作者は表現しています)やり方に、いい加減飽きます。また尻切れトンボかい、と。
これを奥田英朗さんが故意にパターン化されているのだとしたら、読む側は奥田作品を手にしたらラストで下駄を預けられる覚悟を持った上で楽しんだ方が、ガッカリしなくて済みます。

私などは最初戸惑ってしまって「これは執筆中に拡げすぎた風呂敷を作者が畳みきれなくて結末を放棄したのかしらん」と勘違いしていました。
そういう幼稚な解釈、誤解を生まない為にも、作中しばしば見られる主語の抜け、誤字、建築物に関する情報の間違いなどといった「雑」な部分を無くしてもらいたいと願います。
読む度に思うんですよ、せっかくの奥田英朗がもったいない、と。編集者さんもしっかりしてください。
ナオミとカナコAmazon書評・レビュー:ナオミとカナコより
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No.16:
(3pt)

大好きな作家だが、読むのが少し辛かった

彼の作品はいつも、ぐいぐいとページをめくる指にドライブがかかる感じなのだが、今回はかなり辛かった。

おそらく、10年ほど前、渋谷のエリート金融マンを妻が殺してバラバラにして捨てたという事件をモチーフにしたのだろうこの小説、前半はナオミという友人の視点から、後半はカナコの視点から構成されている。

ナオミの部分もなかなか読み進められなかったが、後半になってもっと辛くなった。
といっても、小説のレベルが低いというわけでもなさそうだ。

いつもは、何気ない日常から始まって、遠いところにまで連れて行ってくれるのが奥田の魅力だし、今回もそういう構成にはなっている。

前半は、計画のずさんさが辛かったが、後半は主人公たちが追い詰められていくのが読んでて辛いという感じなのだ。

まあ、それだけ主人公たちに感情移入をさせるのが、この作家の強みなわけだけれど、そこが何だか今回は読者としてうまく処理できなかったという感じが残る。
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No.15:
(3pt)

ナオミとカナコ

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に追いつめられた二人が下した究極の選択…。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」復讐か、サバイバルか、自己実現か―。
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No.14:
(3pt)

中国人のメンタリティに思う

ドラマにもなった本作。DVの夫を殺し、完全犯罪にしたてあげた2人だが、徐々にほころびが見え始めて…、という展開。
ちょっと、人を殺害するということが軽く扱われているなぁと思いつつ、詰めの甘さから2人がぐいぐい追い詰められていくところが見どころ。
メインとはそれるが、中に出てくる中国人社長の言葉が印象的。
中国人であるということから逃れられないのなら、その地位を上げていくしかない。
現在のむちゃくちゃ経済成長に貪欲なメンタリティは、この中国人という偏見から来ているという。
一方、かつての日本人が築いた経済大国かつ品のいい日本人というブランド。
ここに胡坐をかいているのが、今の日本人なのだろう。
中国人がキャラクターとして重要な役割を果たす本作で、関係ないがそんなことを思った。
小説の印象としては、最後が気になるところだが、果たして逃げられたのだろうか?
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No.13:
(3pt)

アメリカン・ニュー・シネマ。

如何にもな、アメリカン・ニュー・シネマ的、あるいはフィルム・ノワール的とでも言うべきか。『明日に向かって撃て』や『俺たちに明日はない』を髣髴とさせるようなラストへの展開。だけれども、直接的に想起するのは、ずっと年代は下がるけれども、やはり米映画の名作、『テルマ&ルイーズ』。こちらは90年代、女性版のアメリカン・ニュー・シネマと評される作品。スーザン・サランドンとジーナ・デイビスとを、広末涼子と内田有紀とに置き換えれば、本書を元にドラマ化された作品に重なる印象となる。
ただし、夫殺しとアメリカ映画での殺人とは違っているし、ロード・ムービーとサスペンス作品とで、趣きは異なってはいる。
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No.12:
(3pt)

ガッカリ感99%

50ページで終われる物語りを500ページ以上かけて語れるとは別の意味ですごい。

正直ちょっと期待ハズレだったような!
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No.11:
(3pt)

レビューが良かったので購入

良くも悪くも、普通に楽しめました♪ 犯行に及ぶ行動が雑すぎてちょっと…
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No.10:
(3pt)

ドラマ版と比べて

フジテレビで放映されていたドラマ版が面白かったものの、最終回が曖昧な終わり方だったため結末が気になり原作本を読みました。
以上の経緯からドラマ版との比較を交えつつレビューします。

順を追って感想を述べていくと、まず気になるのは主人公であるナオミとカナコの絆を表すエピソードの薄さです。二人は親友を、自身やその家族を守るため暴力を振るう夫を始末し殺人の共犯者になるものの、作中における二人の関係性に関する描写は同じ北陸出身で大学時代からの友人、という解説があるのみといった程度で、一心同体となり共に罪を背負う事も厭わないほどの深い友情は感じ取れません。また加奈子の夫・達郎のDV行為も直接的な描写は無く、深刻度が伝わって来ず感情移入しづらい所がありました。こうした人物描写ををもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
そしてナオミとカナコは達郎の死を隠蔽して失踪に見せかける完全犯罪を企てるのですが、この計画が素人目に見ても杜撰であまりに浅はかなもので、読んでいて「それくらい実行する前に気付けよ」と突っ込まずにはいられない箇所が多々あります。この殺害計画が物語の肝であるだけに、探偵役である被害者の家族によって真相を突き止められるという展開を踏まえたとしてももっと緻密にすべきではないかと思います。ちなみにドラマ版ではこの殺害計画に関するいくつかの問題点が改変によってフォローされていました。

人間関係ががあまり深く掘り下げられておらず、殺人トリックも陳腐であるため全体として盛り上がりに欠けています。ドラマ版は毎回緊迫する場面の連続でハラハラさせられたのですが、それは演出の妙だったのだなと感じました。
そして、ドラマ版でぼかされたラストは本原作においても同様でした。ネット上に原作ではきちんと結末が描かれているという話が流れているため、私と同様にラストの展開が目当てで原作本を読もうとしている人も多いでしょうが、原作でも曖昧な形で終わっています。
この点についてはストーリーと道義上の兼ね合いにより仕方のない部分なのでしょう。

私はいつも面白かったテレビドラマの原作本を読むという形で小説を選んでおり、これまでは大抵の場合ドラマよりも原作の方が面白かったのですが、本作はドラマ版の方が原作の難点を上手く補完しており、楽しめました。
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No.9:
(3pt)

ちょっと物足りない感じ

いいトピックだが、二人の心境の描写がすこし物足りないきがする。
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No.8:
(3pt)

共依存では?

DVの経験者として一部カナコの台詞に違和感を
覚える箇所もあり、女同士の友情というよりは
共依存ではないかと感じた。この二人の選択は
けして共感出来ないし、本当の意味での幸せを
手にする事はないだろうと思う。何故生きている
現実で闘わなかったのか、何ともやりきれない
間違った正義を感じてしまう。奥田さんは大好きな
作家さん。結末を間違えた気がする。
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No.7:
(3pt)

期待していたが

それほどのめり込めなかった。
まあ暇つぶしにはなったので星3つ。
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No.6:
(3pt)

期待しましたが…

高評価だったので読んでみましたが…。

いくらOLと専業主婦とはいえ、防犯カメラの存在くらい考えるでしょ普通。
犯行準備進めてる時からおいおい…すぐバレるよとツッコミどころ満載です。
案の定バレていきますが(笑)

もう少し殺人計画がしっかりしていれば文句なしで面白かったと思います
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No.5:
(3pt)

奥田さんのテクニックが凝縮

ごく普通の親友同士がごく普通の思考回路で
世間が驚くような凶悪犯罪を行い
周囲に追い詰められていく様を描いた作品

手口の稚拙さ、計画性の無さなど、
犯罪の完成度はミステリとして扱える内容ではないが
それが妙なリアリティを引き立てる。

主人公の心理描写が素晴らしく
異常な行為をそう思わせないテクニックは奥田さんならでは。
常人の心にある異常な心理をうまく描いています。

ただ、物語としてはやや単調で、
山場らしい山場がありません。
そういった点で評価を少し下げました。
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No.4:
(3pt)

微妙だなあ

テンポが良くて、スラスラと読めるのですが動機もアリバイ作りも、微妙ですよね。ナオミは頭が良いという設定なのに、あまり賢い行動とらないし。
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No.3:
(3pt)

殺人の動機やその後の気持ちが理解できない

全体的にストーリーの展開にスピード感もあり、面白かった
のですが、最後まで二人に感情移入できないまま、不思議な
読後感だけが残りました。

DVで悩む夫を持つ加奈子の気持ちはよくわかるのですが、
だからとって、直美がすぐ夫殺害の計画を持ち掛ける気持ちが
理解できない。もっと、別な手立てや方法はなかったのだろうか。
なぜなら、直美にとっても、親友を救う意外は何もメリットが
ない訳だから。

また、中国人の実業家の李社長には以前、酷い騙され方を
したにもかかわらず、あっさり信用するようになったり、
加奈子の夫に似ているというだけで使用人の中国人を信用し、
簡単に犯行に使うのも腑に落ちない。まるでイベントのノリの
ような感じで、犯行を犯してしまうのはあまりに安易すぎる。

何よりも、読んでいて二人が人を殺したことへの罪悪感が
まったくないことが私にはむしろ奇妙に映った。二人して
旅行に行って燥いだり、変に食欲旺盛なのも何だかおかしい。

結局、計画は穴だらけだから完全犯罪を企んでも捕まるのは
時間の問題だとすると、この共犯の女二人は単なる愚か者
なのでしょうか?

驚く。
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No.2:
(3pt)

昔の映画を思い出しました

「テルマ&ルイーズ」的な。二人ともどっかしら「他人事」的というか、現実から乖離してるみたいな「能天気」感というか、どん底に深刻ではなく、軽さがあるというか、その辺の雰囲気を楽しみながら読みました。
テルマとルイーズは破滅に向かってダイビングしましたが、ナオミとカナコは「死ぬわけないじゃん。生きるよ。当たり前っしょ」という感じの逞しさがとても良い感じw
あ、1点だけ。「女は車の運転が苦手」の描写は頂けない。女性全般が運転苦手な訳じゃないです。ナオミは不慣れだったんでしょうがw
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No.1:
(3pt)

感情移入がうまくできないまま、終盤に至ってしまった。

残念ながら、主人公の直美にも、副主人公というべき、加奈子にも、感情移入できないまま、あっという間に終盤に至ってしまった。
大変よくできている小説とは思うのだが、どうにも登場人物それぞれに同化できないため、楽しむ感じではなく読み終わった。
犯罪小説だから、とかではなく、今少し、人物へ、愛情を持てなかったが故か。

評判がよかった本だけに、読み方が変だったかと、あらためて読み直したが、やはり、登場人物の誰に対しても、同化できなかった。
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