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ダンデライオン



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【この小説が収録されている参考書籍】
ダンデライオン
ダンデライオン (角川文庫)

ダンデライオンの評価: 3.50/5点 レビュー 4件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(1pt)

破って投げ捨てたいレベルの作品。

警察考証が、ほとんど出鱈目。不勉強と無知を露呈した凡作。
 警察庁キャリアが行くはずがない捜査一課に、管理官として赴任して指揮を執ったり、警視正のはずの捜査一課長を、警視にしていたり。
 独身警察官は自宅に住めず、待機寮に住まなければならないのに、豪邸に住んでいるとか、あまりに馬鹿馬鹿しくて、お臍が珈琲を沸かすレベル。
 おまけに、キャリア管理官の綽名は高田崇史の『QED』シリーズの完全盗作。恥を知れ。こんな作家は早々に文壇から消えるべき。
ダンデライオンAmazon書評・レビュー:ダンデライオンより
4041018307
No.3:
(5pt)

野にあふれるほどに咲くかわいいタンポポ。そこに『牙』が隠されていた。

鏑木警部補チームの3弾目。
今回は 姫野の 過去に焦点が すえられていく。
そして、より洗練されていく警察小説。
主眼は 警察ではなく その事件のもつ物語性を語ろうとする。
河合莞爾の優れた手法は 時系列を 巧みに 操って、
過去の事件を浮かび上がらせ、現在の事件とともに、
解明する。
今回は 姫野の父親の殺害、牧場での空飛ぶ死体、
屋上での開放密室ヤキトリ事件の三つが重なる。

『空飛ぶ少女』の童話の導入。
宮崎駿の 空から堕ちてくる少女 とリンクするが、
その童話は、幸福には 満ちていない。
三つの作品を見ても、解決することで、
幸せになるかと言うと そうではない 苦みがある。

たんぽぽ。野に一面に咲いたら、素晴らしい光景になるだろう。
その愛らしさが ダンデライオンとなり ライオンの牙とは。
たんぽぽが あふれる国が ユートピアであるが
それは 理想郷や桃源郷ではなく 何もない絶望の国とは、
言葉の質が 変遷していく。
たんぽぽの奇形で 原発反対運動を起こそうという企みも。

空を飛ぶ から 和服、呉服の話となり
なぜ 日本の着物は 振り袖が大きいのか?という蘊蓄、
空飛ぶのに 重力が関係しているという ベルヌーイの定理
を使ってしまうのも、かなり オタク である。

元原、斎木、そして 巽。
それぞれが、独特の存在感があることで、物語の 重厚さを つくっている。
次の作品が 楽しみだ。
ダンデライオンAmazon書評・レビュー:ダンデライオンより
4041018307
No.2:
(5pt)

シリーズを重ねる度に確実に面白くなっている。

奇妙な事件ばかりを描いた警察小説シリーズの第3弾。シリーズを重ねる度に確実に面白くなっている。それだけに次は一体どうするんだろうというお節介な不安も…

過去と現在とを交互に描きながら、全く違和感の無いテンポ良く展開するストーリー、全ての謎が綺麗に回収されていく心地良さと魅力的な登場人物。見事と言うしかない。

東京の山間部の廃牧場のサイロで見付かった16年前に失踪した女子大生の変死体。さらには汐留の高層ホテルの屋上で起きた議員秘書の焼死事件。警視庁捜査一課の鏑木班が二つの変死事件の謎に迫る。
ダンデライオンAmazon書評・レビュー:ダンデライオンより
4041018307
No.1:
(3pt)

ミステリ・ファンの方にはお薦め出来ないが、人情劇や社会ドラマを好む方には好適かも......

シリーズの三作目の様だが、個人的には作者の作品は初読。新聞の書評にも載り、本の帯には「浮遊死体×開放密室」とのハデハデしいキャッチ・コピーがあるので期待して手に採ったのだが、その期待を裏切る凡庸な出来。本作のモチーフは創作童話に基づいた「空を飛ぶ少女」であり、これ自身は悪くないと思うのだが、実装が発想に追い付いていない。「開放密室」と称した二番目の事件は完全な付け足しで、取るに足りない。最初の「浮遊死体」の方もある種の密室殺人なのだが、ご丁寧に前半で密室構成手法のヒントを説明してくれているので、「How Done It?」に関しては全く意外性がない。それに、この方法では雑過ぎて現実的には無理でしょう。

むしろ本作の眼目は、捜査陣のレギュラーの一人の広海と、広海が少年の頃に憧れていた女性との16年間に渡る記憶・思慕の総決算にあると思う。このため、「浮遊死体」の方は「Why Done It?」に焦点が当てられているし、物語の全体構成もこれを徐々に明かす体裁になっているのだろう。ただし、親切心のためか、女性に対する作者の書込みが多過ぎるため、この女性に関する謎も謎になっていないという恨みがある。

また、上述の創作童話はある種のユートピアを扱っているのだが、「ユートピア=存在しない国」との語源に基づいて、作者が環境活動や反原発運動をシニカルに見ている点が印象に残った。全体的に言葉のギャグを交えた軽い筆致なのだが、意外と重いテーマを扱う意匠があったのかもしれない。ミステリ・ファンの方にはお薦め出来ないが、人情劇や社会ドラマを好む方には好適かもしれない。
ダンデライオンAmazon書評・レビュー:ダンデライオンより
4041018307

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