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ダンデライオン



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【この小説が収録されている参考書籍】
ダンデライオン
ダンデライオン (角川文庫)

ダンデライオンの評価: 3.50/5点 レビュー 4件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(5pt)

野にあふれるほどに咲くかわいいタンポポ。そこに『牙』が隠されていた。

鏑木警部補チームの3弾目。
今回は 姫野の 過去に焦点が すえられていく。
そして、より洗練されていく警察小説。
主眼は 警察ではなく その事件のもつ物語性を語ろうとする。
河合莞爾の優れた手法は 時系列を 巧みに 操って、
過去の事件を浮かび上がらせ、現在の事件とともに、
解明する。
今回は 姫野の父親の殺害、牧場での空飛ぶ死体、
屋上での開放密室ヤキトリ事件の三つが重なる。

『空飛ぶ少女』の童話の導入。
宮崎駿の 空から堕ちてくる少女 とリンクするが、
その童話は、幸福には 満ちていない。
三つの作品を見ても、解決することで、
幸せになるかと言うと そうではない 苦みがある。

たんぽぽ。野に一面に咲いたら、素晴らしい光景になるだろう。
その愛らしさが ダンデライオンとなり ライオンの牙とは。
たんぽぽが あふれる国が ユートピアであるが
それは 理想郷や桃源郷ではなく 何もない絶望の国とは、
言葉の質が 変遷していく。
たんぽぽの奇形で 原発反対運動を起こそうという企みも。

空を飛ぶ から 和服、呉服の話となり
なぜ 日本の着物は 振り袖が大きいのか?という蘊蓄、
空飛ぶのに 重力が関係しているという ベルヌーイの定理
を使ってしまうのも、かなり オタク である。

元原、斎木、そして 巽。
それぞれが、独特の存在感があることで、物語の 重厚さを つくっている。
次の作品が 楽しみだ。
ダンデライオンAmazon書評・レビュー:ダンデライオンより
4041018307
No.1:
(5pt)

シリーズを重ねる度に確実に面白くなっている。

奇妙な事件ばかりを描いた警察小説シリーズの第3弾。シリーズを重ねる度に確実に面白くなっている。それだけに次は一体どうするんだろうというお節介な不安も…

過去と現在とを交互に描きながら、全く違和感の無いテンポ良く展開するストーリー、全ての謎が綺麗に回収されていく心地良さと魅力的な登場人物。見事と言うしかない。

東京の山間部の廃牧場のサイロで見付かった16年前に失踪した女子大生の変死体。さらには汐留の高層ホテルの屋上で起きた議員秘書の焼死事件。警視庁捜査一課の鏑木班が二つの変死事件の謎に迫る。
ダンデライオンAmazon書評・レビュー:ダンデライオンより
4041018307

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