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月光ゲーム Yの悲劇'88
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月光ゲーム Yの悲劇'88の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 21~40 2/3ページ
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面白いです。読みやすいしね。 買って損ではありません。 月の綺麗な夜に是非。 | ||||
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有栖川有栖さんのデビュー作。 クローズド・サークルとなるなりゆきも 殺人がおこる前提も、 起こってからの犯人の行動も いずれもやや無理があると思う。 読者へ挑戦するころには犯人はわかってしまうし 必然が感じられない作品ではあった。 ただ、この後に続く「学生アリス」シリーズの作品であることから 期待を込めて☆四つ | ||||
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昨今(2011年現在)の主流のミステリーに比べると、読者の読解、謎解きへの努力を前提としているので「疲れる」作品ですが、こういった、探偵・推理小説の伝統を意識的に受け継ぐ、という主旨の作品があってもいいじゃないかということで☆5つにしました。読後感は、小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」といい勝負です。横溝正史ばりのゴシック的雰囲気に魅かれて手に取ってみると、あまりの衒学ぶりに「疲れる」といったところです。好き嫌いが分かれると思いますので、もちろん廉価の文庫版または古書での購入をおすすめいたします。 | ||||
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作り物めいた設定や解決編の説明にそんなに都合よく出来るかと、違和感や疑問を持つかもしれません。 そこを割り切って読めば、物語に背景に配された火山の脅威も緊迫感を盛り上げてくれて、十分楽しめる水準だと思います。 | ||||
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有栖川作品はこれで二冊目でした。他の方も指摘されているように登場人物が全員学生ではじめのうちは誰が誰やらわからなくなるところがありました。でも犯人の立場と最後の美加の言葉にはぐっときた。そこはよかったのですが、推理小説というよりは冒険日記みたいな感じでしたね。あのクイーンのタイトルを拝借している割にはトリックもその謎解き部分も深くはない。ダイイングメッセージのオチもイマイチ。当たり前かも知れないが勿論クイーンの領域にはかすってもいない。それでも有栖川さんの他の作品をもっと読みたいとは思いました。雰囲気は好みです。 | ||||
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クローズド・サークル、ダイイングメッセージ、フーダニット(犯人捜し) 所謂、本格謎解きミステリ。 ―――???だった点 ◇初版が1994年だが、学生像がどうも旧い? ◇夏季休暇を利用して矢吹山へ合宿キャンプに出かけた大学生。突然山が噴火し地震もあって下山ルートが山崩れで閉ざされた。ついでに吊橋も落っこちた。クローズド・サークル(密室)の設定ですがちょっと強引かな。作中でも出て来る13日の金曜日的なパニック状態の演出はされてますが、状況証拠からジェイソン役の仕業では無くあくまでフーダニットに徹してしまっているところが話しの展開を却って小さくしてしまっている様な・・。 ◇本作は詩的な表現がふんだんに表現されてますが、それがどうも浮いてしまっていたかな。目指すべき処はエラリー・クイーン(ドルリー・レーン)張りの表現だったと思うのですが、本格推理小説という傾向と照らし合わせると華美に成りすぎてしまっていた? ◇whoフーダニット howハウダニット、何故(動機)一つ一つが弱いでの全体が薄い印象。 ―――良かった点 ◇有栖川有栖という人の文章は関西弁であろうと何だろうと、やはり処女作から読み易いです。文章が綺麗。 ◇短時間で読破出来る調度良い量。次作へさらっと行ける。 ◇探偵役がいて僕(有栖川有栖)がいてと、人称スタイルが3人称以上で複雑にも関わらず破綻してないのは見事。 ◇読了後にもやもや感が残らないのが良かった。伏線を回収させる際、プロットが堅牢なので整合性が有りラスト30ページで解答と物語をまとめ上げていた。 | ||||
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著者の長編デビュー作であり、オープンエアの孤島ものである。多くのデビュー作がそうであるように、本作もかなり盛りだくさんで、読み終えるとおなかいっぱいになる。 しかし、クイーン信者の著者のこと、謎の解明に至るロジックはさすがである。江神の存在が超然としすぎではあるが、有栖の甘い感情なども青春すぎるきらいはあるが、何より何より、本作はまぎれもなく本格ミステリである。著者が意図した本格テイストが、読者にきちんと伝わってくる。その快感は、本格好きには何物にも代えられないものである。 後の著者の作品の木曽は、間違いなく本作にある。 | ||||
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真相解明編の直前に、読者が推理するための「間」が作られているのが個人的に良かった。 そこで自分なりに推理して、犯人を考えるのがちょっと楽しかった。 当たってたので、気持ち良くなれたので☆5。 | ||||
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本格ミステリ作家として活躍している著者のデビュー作を、遅ればせながら、読んでみました。 1989年1月に刊行された本作品は、副題の'88年に起きたと思われる連続殺人事件を描いた本格ミステリ。 大学に入学した著者名と同じ「僕」は、推理小説研究会に入会、その年の夏合宿で、矢吹山を訪れる。 そこで、他大学を含む計16名の学生とともに、キャンプを行うのだが、矢吹山が噴火し、下山できなくなってしまう。 やがて、殺人事件が発生し…。 この作品は、いわゆるクローズド・サークルという、閉ざされた場所で起きた殺人事件を扱ったもので、警察の手を借りることなく、純粋な論理で、犯人を追い詰めていきます。 探偵役は「僕」の推理小説研究会の先輩が勤めると言う設定です。 「Y」を思わせるダイイング・メッセージの謎、物語後半には「読者への挑戦」が挟まれているなど、ミステリの巨匠、エラリー・クイーンを強く意識した作品構成となっていることも注目したいところです。 思えば、最近はこのような純粋な犯人当て小説はあまり見かけなくなっているような気もします。 「独創的なトリック」や「意外な犯人」「衝撃的な結末」などはありませんが、「どのような論理で犯人を追い詰めるのか」と言う興味は、ミステリの大きな楽しみではないかと思います。 その楽しさを満喫させてくれる佳作が、ここにあります。 現在も在庫が途切れていないところをみると、広く読まれている作品だということが分かります。 | ||||
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有栖川有栖さんの長編デビュー作であり、学生アリスシリーズと呼ばれるものの、一番最初の作品。 『孤島パズル』『双頭の悪魔』『女王国の城』へと続く、私の大好きなシリーズ。 夏休みを利用して、長野県のとあるキャンプ場に遊びに来た、英都大学推理研究会の4人。 そこで神戸や東京など各地から来た大学生と出会い、何となく集まってテントを張ることに。 食事当番を決めたり、キャンプファイヤーをしたり、和気あいあいと過ごしていたが、 一人の女子が置手紙をして、誰にも何も告げずに下山してしまったことから、不協和音が生じ始める。 そしてタイミング悪くおきる火山の噴火と、それに乗じたかの様に続く殺人。 火山弾と地鳴りによるパニックもものともせず、江神さんが理路整然と真相を追います。 有栖川有栖さんらしい、本格推理の魅力も十分に備えたまま、切なさも感じさせる独特の雰囲気を持った素敵な作品です。 | ||||
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江神シリーズの第一作。 有栖川氏の作品では、いくつかの些細な手掛かりが与えられ、 その手掛かりから過去を論理的に再構成するという探偵手法が 採用されている。このデビュー作も例外ではない。 江神探偵の推理の過程、手掛かりの提示は周到に練られており、 ミステリーとして十分に楽しめる作品になっている。 惜しむらくは、論理的な推理を支える手掛かりが些細過ぎて すこし劇的要素に欠ける点であろうか。この欠点ゆえにやや 印象が薄い作品になっている気がしないでもないが、 実現性の低い大仕掛けなトリックに辟易しているミステリー ファンにとっては、改めて「推理」とは何かを考えさせてくれる 清涼剤的な作品になっているとも思う。 | ||||
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有栖川有栖のデビュー作。 初めて読んだのはいわゆる新本格の推理小説を乱読していた時期だったので、クローズドサークル(本作では火山のキャンプ場)にも連続殺人にも慣れていて(!)目新しい驚きは感じなかったのですが。 時を置いて読み返してみると、大学生らしいキャンプ光景、噴火と殺人で一転する緊迫感、途中途中の推理合戦など、かなり引き込まれる作りで面白さを再認識しました。 論理のひとつひとつを積み重ねる謎解き部分は推理小説のクライマックスですが、探偵の江神さんが「やったのはお前だ!」と指を突きつけるのではなく、「もう終わりにしよう」という柔らかなスタンスなのが救われます。 一つ難を言えば、(驚きを感じないと上述しましたが)登場人物が多くて一度ではなかなか把握できないこと。 そのため犯人が明らかになっても「それってどんな人だっけ?」となってしまうかも…。 ただ、この小説のミステリとしての魅力は意外な犯人ではなく、犯人を指し示す論理の意外性と美しさだと私は思っています。 | ||||
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有栖川の処女長編である。まさに本格推理のお手本みたいな〈流れ〉があり、尚且つ構成も しっかりしているので、ちょっくら本格モノとやらを読んでみようかしら...なんて思ってる 方から、黄金時代が好きなその筋の玄人まで満足できる秀作でしょう。 特に犯人指摘の場面では快刀乱麻を断つようにというよりも、論理の帰結に吸い込まれていく ような素晴らしい柔軟性があって心地よく、そのままこの一冊の地下水脈に流れてる若々しい 精神が付随してくるのである種のカタルシスが味わえます。 読後感も何かしら甘酸っぱく爽やかで、きっとこのシリーズの次回作にも手をのばしたくなる 気持ちにさせてくれるでしょう。オススメ。 | ||||
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僕が著者の本を読んだのはこの作品が初めてですが、本格推理に対するこだわりが感じられました。デビュー作としては良い出来ではないかと思います。 | ||||
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有栖川初期作品。 大学生たちが、キャンプ場で遭難。 そこで起こる数々の殺人事件。 意外な糸口から犯人が。 フェアーな犯人さがし。 爽快感あるキャラクター。 俺の好きな設定。 最近の重厚な小説(特に動機などに焦点を当てたもの)に疲れ気味ならば、 このライトな感覚は逆に新鮮。 たぶん、次(孤島パズル)も読みたくなりますよ。 | ||||
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面白かったです。設定は少し無理があると思いますがそれでも良いです。アリスや江神さんのキャラ設定がこの後の3作とは微妙に違う気がするのもまた味だと思います(私は双頭から読み始めました)。アリスの恋愛事情も楽しめました。 | ||||
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▼概要 東京創元社の叢書〈鮎川哲也と十三の謎〉から刊行された長編第一作。 火山の噴火により、キャンプ場に閉じ込められた三つの学生グループ。 噴火に脅えながら、救助を待つ彼らの中で、連続殺人が発生する。 ▼感想 クローズド・サークル、ダイイングメッセージ、読者への挑戦など、古式ゆかしい「本格」の作法に則った、 今や現代の古典といってもいい作品です。 登場人物がすべて学生、ということから青春小説の側面もある本作。 青春ミステリーにおいて、謎を内包した作品世界と、ままならぬ自意識を抱えた若者というのは、 きわめて相似的なものです。 閉鎖空間が外側からは噴火によって、内側からは殺人によって脅かされる様は、 「現実」と自意識の狭間で懊悩する若者の姿に他なりません。 ▼付記 1989年、「平成」という時代の始まりに刊行された本作。 学生たちの牧歌的な関わりや純情さ、いかにも80年代的な韜晦など、 バブル崩壊以前のやさしい情景が、ここにはあります。 | ||||
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キャンプを楽しむ学生たちを襲う火山の噴火と謎の連続殺人犯。陸の孤島と化した中、迫り来る噴火と殺人犯の二重の恐怖から逃れるべく、学生たちはついに決死の下山を決行します。 極限状況の中で起こる殺人は、エラリー・クイーンの「シャム双生児の秘密」に通じるものが感じられますが、殺人・事故死を含め多数の犠牲者が出たにも関わらず、青春小説のようなほろ苦くも爽やかな読後感が得られるのは、作者の巧みな筆致によるものだと思います。 以後のシリーズも読んでみたくなります。 | ||||
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「ゲーム」とか「Yの悲劇’88」とか推理小説のゲーム性ばかり強調するタイトルのせいで、物語としての面白みに欠ける作品ではないかと先入観を持っていて、なかなか手をつけなかった。しかし、順序が逆になってしまったが次作『孤島パズル』を先に読んで、読み物としても面白かったのでそれならと思って読んでみたところ、なかなかの満足度だった。 本格推理作品としての完成度は『孤島パズル』の方が優れているが、本書の方がスリルとサスペンス感に富んでおり読み物として面白い。 内容は、夏山キャンプを過ごす英都大学推理小説研究会の面々(アリス、江神部長、織田、望月)と他の大学2グループとが連続殺人と火山の噴火に巻き込まれ、決死の下山を果たそうと試みるがついに退路の橋が崩れ落ち、その絶望状況の中、江神部長が残されたわずかな手がかりから犯人を指摘する。そして...、というもので、状況設定はエラリー・クイーンの『シャム双子の謎』を連想させる。 特筆すべきは、青春ミステリーとしての読後の爽やかさ。いわゆる新本格派作家たち、――― 綾辻行人、法月倫太郎、歌野晶午、我孫子武丸などの中では一番文章がうまいと思った。 このシリーズは以後、『孤島パズル』、『双頭の悪魔』、『女王国の城』と続き、第5作で終了する予定らしい。作者にはもう一つ、火村教授と作家・アリスとのペアによるシリーズがあるが、私は江神部長たちのシリーズの方がずっと好きだ。 | ||||
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江神部長が主人公の学生アリスシリーズであるが、長編は3作しか発表されていない(短編がいくつかある)。後の2作は非常に読み応えがある為、これから読もうという人は、この第1作は<<入門書>>という意味で必読の作品だろう。やたら登場人物が多かったり(これは作者も当時から指摘されていた)無理やりなクローズドサークルが展開されていたり、何かと大胆である。しかし推理研のメンバーを中心とした和気藹々とした雰囲気が楽しく、「青春」という言葉で括ることができる。読み進めていく上で、この「青春」が大胆で少々粗っぽい物語をカバーしてくれる。安っぽさは特に感じられない。個性の秀でた処女作だと思う。 | ||||
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