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(短編集)
夜の床屋
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夜の床屋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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本書が文庫で出た時、「夜の床屋」というタイトルが意味深だったのでよく覚えているが、沢村浩輔という作家を知らなかったので読まずじまいだった。それが、某新聞の読書欄に掲載された。頑張れよと思いながら、その実、見事に忘れていたので心苦しいが、遅ればせながら読んだ。 久しぶりに、私の琴線に触れた短編集だ。「夜の床屋」は最初、幻想的な雰囲気で掴むが、リアルな誘拐事件が絡み、その落差が面白い。「空飛ぶ絨毯」は抒情的で興をそそるが、奇妙な恐ろしさと、男女の機微や、男の強い想いが哀しくも切ない。「ドッペルンガーを探しにいこう」では、少年探偵団の装いが楽しく、ラストも心地よく決まっている。 ここまで、飛び抜けての傑作ではないが、何だか妙にしっくりとくるのである。そして「葡萄荘のミラージュ」で、猫の登場となる。猫好きな私にとって、これは反則ではないかと思いながらも、益々楽しくなる。 と、呑気な事を書いてきたが、今まで読んできたのは何なんだと思わせる驚愕のエピローグに、言葉もない。 | ||||
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夫々意表を突く設定で、最後まで気を緩められませんでした。ただ、現実と言うよりもお伽噺に近い話が多いように思います。あまり目くじらを立てないで、沢村マジックに身を委ねて沢村ワールドで遊ぶべきなのだと思います。旅行の時などに携行するのに最適と思います。エピローグで、それぞれ独立と思われる作品を、纏め上げる手腕は大したものと思います。中で一つだけ「ドッペルゲンガー」は聊か手が込んでいる割には、お話に少々無理があるように思いましたが・・・。 「夜の床屋」の出だしでは、子供のころ読んだ宮沢賢治の「注文の多い料理店」をふと思い出しました。人魚の話では、最初はポーの「黄金虫」を、第二話以降では、「ウオーレスの人魚」を思い出しました。勿論全然違うけれど・・・・。 | ||||
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途中から話が変わり,最後に話がつながっていく展開が良かった。 | ||||
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評判に違わず、お見事な作品!大学生の佐倉を主人公にしたラノベチックなミステリー連作短編集かと思い、読み進んだのだが、エピローグで予想外の結末が待っていた。 本作には7つの短編とエピローグが収録されているのだが、やけに説明的な文章で、最初にトリックありきで書かれたミステリー短編ではないかなと思っていた。エピローグを読み、全てが氷解し、衝撃を受けた。 この衝撃は、ウイリアム・ヒョーツバーグの『堕ちる天使』を読んだ時の衝撃に近い。しかし、この著者の先行きも心配だ。一発屋にならなければ良いが… 夜の床屋、空飛ぶ絨毯、ドッペルゲンガーを捜しにいこう、葡萄荘のミラージュI、葡萄荘のミラージュII、『眠り姫』を売る男、エピローグを収録。 | ||||
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ささやかな謎が一点突破して大きな話になっていくのはいいとして、 一を説明するのに十の後づけを持ってくるようなアンバランスさがあり 素直に楽しめたとは言えなかった。 例えば絨毯だけ盗まれる謎より、海霧の日に逢引きする少年の話の方が印象的なため、 ひとつのお話として俯瞰したときにチグハグな印象がぬぐえない。 主人公が懐疑的であったドッペルゲンガーの外見をまったく描写しないなど 筆力にも個人的には疑問が残る。 ただし最後の大飛躍は、まちがいなくそうした「力技」がもたらしたもので 将来的に大バケするかもしれない可能性は感じさせる。 (それよりも気になる部分が多すぎたので、採点は低めになってしまったが……) | ||||
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大変満足しましたが、もう少し話が長いと自分自身思いましたので星4つです。 | ||||
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大学生の「佐倉」を語り手とした連作短編ミステリー 全6編+エピローグという構成でそのうち後半の3編は続きものだが、「葡萄荘のミラージュII」以外は独立した作品として読むことも可能 全編を通して「九マイルは遠すぎる 」を彷彿させるような、僅かなヒントを元に推論を組み立てアクロバティックな結論へ辿り着くという楽しさに満ちている 軽快な語り口とそれぞれ異なる読後感は好印象なのだが、ただ1点惜しいのがエピローグ 用意された大きな仕掛けにムリヤリ感があり、不発と言わざるを得ない結果になっているのだ これが大成功に終わっていれば文句なく星5つを付けていたはず… ただし現状でも読んで損は無い作品だと思う | ||||
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後付けが強引。各々独立したエピソードで良かったのに。表題作のミステリーがファンタジーになっちゃったしなぁ… | ||||
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表題作をはじめ前半の3作は,推理のプロセスが意外な結末に飛躍するところが楽しい. 「9マイルは遠すぎる」や泡坂妻夫の諸作を髣髴とさせる. 後半のファンタジックなミステリも巧く,今後が期待できる作家である. | ||||
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前半はそれぞれ単独の物語のようで、軽く読み流す感じであるが、後半の葡萄荘の物語からは TVドラマで言えば、ちょうど良いところで、なかなか目を離せないと言った感じだった。 物語の後半は少しばかり夢中になって読んだ。 読み終えた感想は、最後にどうだったの?と答えを聞きたい気分にさせられた。 どうも続きがあるようで、ないような複雑な気持ちだ。 皆さんはどのように感じるのだろうか。 | ||||
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全六篇の連作短篇集ですが,前の三つは比較的軽めな謎解きものとなっているのに比べ, 残りの三つはエピローグも含めて一つの物語のようで,少し変わった構成が印象的な一冊. ただ,この雰囲気の違いが作品の統一感を削ぎ,どの篇も孤立させている感が否めず, 書き手に対し,読み手はどこか傍観者の感覚で,今ひとつ最後まで入ってはいけません. 中でも前半の謎解きの部分では,謎を考えたり,解決後の気持ちよさといったものはなく, このほか,それありきの強引な話運びなど,紹介文にある『チャーミング』にはほど遠く…. 実質一つの物語となっている後半も,これだけで一冊にしても…と思わせられたものの, こちらも一方的で置かれ気味の感は抜けず,それまでを一つに束ねるエピローグにしても, 確かにつじつまは合うのかもしれませんが,こちらも強引で失敗しているのではと思います. また,文庫化にあたって行われた改題(元は『インディアン・サマー騒動記』についても, 明らかに後半がメインでありながら,カバー絵も含めて一篇目を持ってきたことは疑問です. | ||||
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