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クリスマス・キャロル
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【この小説が収録されている参考書籍】
クリスマス・キャロルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 21~40 2/3ページ
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僕達の少年時代は武者小路実篤「友情」、ヘルマン・ヘッセ「車輪の下」がいいよと薦められて読んだものだった。自分達と同じ年代の少年が主人公だということもあって、一応ちらっと感動した記憶はある。 僕は高校2年のクリスマスにこの「クリスマスキャロル」を人から贈られて読んだ。それはまさに衝撃的な出来事だった。僕の心は根底から覆された。全編を性善説で被い尽くした人間賛歌は僕の人生を変えてしまったと言ってもよい。僕は熱心に取り組んでいた受験勉強を放り出すことにした。そして半年後には「高校を中退する」と受け持ちの先生に言ってゴネた。結局なんとか高校を卒業したが、2度と勉強に打ち込むことはなくなった。恐るべし世界の文豪の筆力! 55年ぶりに「クリスマスキャロル」を読んだ。少年時代には精霊に連れられたスクールジが、人々がクリスマスを祝う光景の中に溢れるヒューマニズムの輝きに打たれる感動をともに味わったものだった。少年というのは、茜色に輝く前途の希望しか見ない。輝かしい未来に向かって突き進むことしか考えない。しかし今の僕はスクルージと同じ老人である。スクルージは庶民、中でも自社の従業員ボブ・クラチットの貧しいながらも素晴らしいクリスマスの夕べを見て、根底から心を揺り動かされた。冷酷無慈悲な吝嗇漢はすっかり心を入れ替えた。 だが、彼の残りの人生はそんなに長くないじゃないか、老人がヒューマニズムに目覚めて人が変わって、それから幸せな老後を過せるのだろうか? 読みながらそこまで気を回すところが、少年の読者との違いだ。しかし、そんな違いは些細なものだと言わしめるほど、この本は小さいが偉大な作品である。 ディッケンズはバルザック同様に饒舌な作家である。ボブ・クラチット家のクリスマスパーティに出てくるご馳走についての有頂天になった描写にそれは顕著だ。ただし、これだけ短い作品でもあり、ここの描写は神経の行き届いた無駄のない読んでいて楽しいおしゃべりであるといえる。ご馳走だけではない。クラチット家の子供達、末っ子のタイニ・ティムをはじめ、どの子も何と健気で可愛いのだろう。池氏はこの場面を見事な日本語に翻訳して見せてくれている。 | ||||
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守銭奴として周りから疎まれ 忌み嫌われてきた男が 男の共同経営者の霊から受けた警告により だんだんと人の心を取り戻していく物語。 この作品は、教えられることが多いでしょう。 お金をたくさん持っていても、その使い方を知らなければ それを守るために執着し、人が離れていくこと。 それと対比するかのように、 それなりのお金しかなくても 充実し、幸せな生活を送れるのです。 (このシーンでは数少ない男の良心が垣間見れます) ある種因果応報、といったものも 出てきています。 それは精霊が時折放つせりふ。 それは紛れもない、男が吐き捨てた言葉そのものだったのです。 クリスマスの華やかな雰囲気。 そしてその中で起きた、不思議な物語。 心が洗われる作品でした。 | ||||
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内容については言うまでもないでしょう。 いろいろな訳で読んでいますが、 この訳は、全体に奇をてらわず、節度がある良い訳ですね。 第一の精霊とともに見た、若きスクルージと恋人との別れの会話。 堅苦しくなく、といって崩れることもなく、 適切な節度を守って、当時のイギリスの娘さんの雰囲気を よく出していると思う。 | ||||
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家族で読みあうのにいい本。 クリスマスって、身近な人々がしあわせであることこそが自分の幸せと確認して祝福する日なのだと教えてくれる。 | ||||
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絵本は子供のものという意識がありましたが、長年愛されるクリスマスキャロルのような絵本は大人が読んでも教訓を得られる一冊です。読んでから今一度自分の人生について考えたくなりました。 | ||||
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毎晩、少しずつ読んでますが、古い感じがとても気に入ってます。 | ||||
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傷も汚れも無くてとても良い状態で届けられました。 おかげさまで授業に使えます。 | ||||
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守銭奴のスクルージが精霊ととも過去、現在、未来の三つの場面を巡り改心していく話。スクルージが極端に悪い奴という描き方ではなく、現代の拝金主義や利己主義に象徴されるような概念の権化として表現されているのが興味深いです。 過去に、貧困や無知と出会うことでそれを逆境とし、変わろうとする人の心理はどこにでもあるもの。それを上手く描き出しているので、心温まる話だけでなく現代社会への皮肉も読み取れます。古代から中世にかけて守銭奴は貧しい人々の職業であり、多くがユダヤ人であったことも見逃せません。 また、第二の幽霊(時間軸―現在)は「無知」と「貧困」という概念の姿をしたものに食べられることで年老いていきます。知らないことへの恐怖―だからこそ、人間は信仰・宗教(神中心主義)から科学を研究している(科学中心主義)へ移行したのだと。 貧困―(本著では)老いにも繋がると思います。 医療技術の発展から富裕層が高度で専門的な医療を受けられるため、長生きすることができ、貧困層は高額医療を受けられないために寿命が低くなっています(Ex.アメリカは国民皆保険制度がないため、オバマ大統領が制度を作ろうとしているがデフォルト危機に陥りかけました。デフォルトは回避されましたが、それほど国民皆保険制度の成立は困難。アメリカでは貧困層が医療を満足に受けることが出来ていないです。)参考書 堤未果氏「ルポ 貧困大国アメリカ 'T、'U (岩波新書)」 | ||||
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ディケンズの名作だけに、大人向けの訳で読むととてもわかりにくいクリスマス・キャロル。でも、この新訳はとてもシンプルでわかりやすい。しかも、とっても心温まる表紙にイラスト。名作だけに読んだことなければ恥ずかしいぞ! 子ども達にそういうと、素直にとびつくみたい。だからこそ、読みやすさが大事ですね。 | ||||
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本の大好きな8歳の甥っ子にプレゼントしました。 人生の重厚なテーマに感じ入るには早、気軽に楽しむには台詞の言い回し等も難しい本ですが 私も8歳頃に読んで 陰鬱な雰囲気と難解な台詞が印象的で、考えさせられて記憶に残った作品なので、 あえて年頃よりも早めに送りました。案の定やや不気味がっていました。 この本を感慨深く思い出す日がきたら、キミもかなり大人かもね?と伝えてあります。 | ||||
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展開はかっちり決まっている。結末は読む前からわかるかもしれない。 それでも、いいものはいいのだと言いたくなります。だから読み継がれ、読み返され、愛され続けているのでしょう。クリスマスのクラシックとしてふさわしい物語だと思います。 個人的にこのぐらいの厚さというのが文庫本として理想的に感じるので(厚いのが嫌いというわけではありません)それだけでポイントは相当高いのですが、短い物語の中に血の通った人物描写が満ちていたことに気づかされます。 タイニートムのいたいけさ、愛らしさの描写がとてつもなく秀逸であるということは間違いないんじゃないかと。 | ||||
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映画化された回数も7回〜8回には為ると思います。いつの時代にも通ずる 社会と、人の姿を描いており、人の心を変える作品です。心が疲れた人には 最適だと言えます。 ディケンズの他の多くの作品、「荒涼館」や「リトル・ドリッド」「骨董屋」「ピク ウイッククラブ」「マーティンチャズルウィット」「我らが共通の友」などを若い方 に読んで頂きたくても、図書館にしか無いのは寂しい限りです。 | ||||
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少年向けの本を読んでいたり、いく種類かの映画を見たりで、おおよその話は知っているものの、ディケンズの原作を読むのは初めてでした。 冒頭から、スクルージの性格描写で圧倒されてしまいました。 この圧倒的なイメージを持って、以下を読んでゆくわけですから、彼の心が精霊たちによって徐々に変わって行くのが、非常に解り易く伝わってきますし、最後の章で、全く違う人間になってしまうのも納得がゆく構成になっています。 と同時に、クリスマスと言う行事の性格、家族の絆、人と人との繋がりなど、かなり極端に書かれていますが、説得力があり、胸に響いてきます。 流石、何度も映画化され、世界中の人から愛されている作品です。 | ||||
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並外れた守銭奴のスクルージは、本当の悪人では無かったと言える。 確かに、その拝金主義的手法が、あまりに辛辣なため、周囲の評判は地に落ちている。 ただ、印象的な下りがあり、それは、かつての婚約者に、拝金主義だと罵られて、開き直る部分だ。 スクルージ曰く、商売は誰に恥じる事の無い正々堂々の行為であって、金儲けが忌み嫌われるのはおかしい、という。 これは、「一面では」正論ではある。 現在も、この物語が書かれた当時も、原則は変わらないと思うが、企業は利潤を追求するのが仕事だ。 現在の経済界でも、容赦無いリストラや解雇などが横行しているが、やむを得ない手段であり、企業側は、身を切る思いのはずだ。 スクルージの手法に欠けているのは、この「身を切る思い」という、スタンスだと言える。 金儲けに熱心なのは、何ら悪い事では無いが、スクルージは、物語を通じて、ようやく学習した様だ。 嫌われ者が、180度変化して、全くの善人に生まれ変わるという筋書きは、ダイナミックだ。 しかし、それよりも、老年に達したスクルージの中に、ようやく良心が目覚めたという点に、特に感銘を受けた。 | ||||
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子どもの頃に何度も目にしたタイトル。 きっと素敵なお姫様のお話なのだろうと思ったので、 手を出すことはなかった。 しかし、今になってディケンズが好きになり、子ども 向けにはどのように翻訳されているのか知りたくて 買ってみた。 非常にわかりやすく、丁寧に訳されていると思う。こう いう物語であるなら、子どもの頃に読んでおけばよかったと 後悔…。 大人が読んでも充分に楽しめる作品です。 | ||||
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中学時代に読んだ新潮文庫版に、訳者の村岡花子さんが「毎年クリスマスがめぐって来るごとに私はディケンズのクリスマス・カロルを讀む」と書いておられました。それに影響され、クリスマスが近づいたとき、何回か、この書を読んできました。今年は、10年以上ぶりに紐解くにあたり、以前、娘が買って読んだと覚しき岩波少年文庫版にしました。字が大きく老眼に読みやすいからです。 ディケンズが生きた時代、イギリスでは資本主義がかなり高度に発展をとげていました。人々の中にも、金儲けが第一で、社会を支える多くの人達の幸せをないがしろにする風潮が浸透していました。スクルージは、10年も前に死んだ同僚と長い間、ある商会を切り盛りしてきたのですが、彼もその風潮に染まり、ケチで人を思いやる心を忘れた気むずかしい老人でした。他方、キリスト教世界には、この時代、クリスマスに人々の幸せを願い、互いにそれを祝う良き習わしも存在していました。スクルージはかたくなにそれをも拒んでいたのです。そのような背景で、クリスマスイブに現れた同僚の幽霊が彼のもとに3人の幽霊を送り込みました。幽霊たちは、彼の過去、現在、未来を見せます。その実態を目の当たりにした彼は、人間性を回復します。 つまり、資本主義のもとで、ともすると見失いがちな人間性をクリスマスの時季に見直して忘れないようにしよう、というディケンズのメッセージなのです。少々、道徳教育臭くなくもないですが、ディケンズの時代と同じような力が覆っている現代、そして昨今は、いっそうそれが強くなっているようにも見えるところで、若い人達も年寄りも、この本を囲んで話の輪を賑わわせるのも意味のあることではないか、と思うのです。そして、とりあえず、孫とその家族にこのことでメールを送り、レビューを書いた、というわけです。 | ||||
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主人公の老人・スクルージは吝嗇家で人間嫌いで偏屈。 ところが、イヴの夜に相棒だった故人・マーレイの亡霊と対面する。 彼の予言通りにスクルージの前には幽霊がやって来て、それらの幽霊に連れられて、 貧しいけれど心暖かい人々や自分の将来・過去を見せられて徐々に改心していく。 というお話。 主人公はものすごく偏屈に描かれていますが実際には不器用で心に傷を持ち、人には上手く接せられなくて優しくもできない。という感じがします。 この著者は世の中の不正・不公平などをユーモアを交えながら批判した作品を多く残していますがこの作品もそうだと思います。 最後にスクルージが連れていかれて目の当たりにしたものはあまりにも残酷な気もしましたが、それは人間は切羽詰ってからでないと行動しないということに対する著者からの皮肉を交えたメッセージだと思います。 光と影を錯綜させながら展開していくこの作品は様々な教訓が入っているので、子供から大人まで幅広く楽しめる作品だと思います。 | ||||
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スクルージは仕事をする機械人間でした。 しかし、その彼に自省と思索の時間がもたらされました。 彼は過去・現在・未来を訪れ、働くだけの機械人間となりはて、 そして孤独である自分を発見することになりました。 最後には彼は本来の自分の姿、愛情ある自分を受け入れることになりました。 昨今、企業は自身の収益をあげるだけであり、 従業員には冷淡に振舞っています。 企業は自身の姿を顧み、本来の姿を見つめる時期に きていると思いました。 | ||||
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この本は、内容を知っていても読みたくなる種類の本なので、あらすじを紹介します。 金儲け一筋で一生を送ってきた主人公は、クリスマス・イブも一人で淋しく過ごさなければなりません。自宅に帰ってきた彼は、かつての共同経営者で、もう何年も前に亡くなった友人の亡霊と出会いました。やはり金銭欲にまみれたまま死を迎えた友人は、悲惨な死後の経験を明かして、生き方を変えるよう主人公を諭します。 友人の幽霊が消えたあと、3人の幽霊(過去、現在、未来のクリスマスの霊)が入れ代わり現われ、主人公を連れ回します。 過去のクリスマスの幽霊に貧しくも楽しかった少年時代、婚約者と愛を交わした青年時代の自分の姿を見せられ、主人公は悔恨の心を抱きました。 現在のクリスマスの幽霊に見せられたのは、自分の事務所に勤務している若者の明るい家庭です。しかし、主人公の支払う給料は少なく、病気がちの末っ子の治療代も出せません。ささやかなクリスマスのお祝いは、末っ子の死を予感させるものでした。 未来のクリスマスの幽霊は、あの若者が妻といっしょに嘆いている様子――亡くなってしまった末っ子の埋葬をしている姿を見せます。そして、幽霊が指さした別の墓石に刻んであったのは、主人公の名前でした。 愕然として目覚めた主人公は、昨夜までとは全く違った人間に変身する決意を固めました。いままで寄付の依頼を断ってきた主人公でしたが、喜んで慈善募金にお金を出します。悪態ばかりついていた甥の家を訪ね、いっしょにクリスマスを祝うことにしました。 また、事務所の暖房費をケチるのをやめ、あの若者に石炭を買いに行かせました。何より、若者の給料を上げることを宣言し、末っ子の治療費をまかなえるようにしてやります。 クリスマス・イブの一晩の出来事のおかげで、主人公は金儲けのために忘れていた人間愛を、取り戻したのでした。 | ||||
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NHKの番組で紹介されていて面白そうだったので購入しました。ケチで誰にも尊敬されない金持ちが、このままでは地獄に行くと幽霊に告げられ、心を改める話。 ストーリーももちろんですが、イギリスのクリスマスの習慣や食べ物・クリスマスの街の風景描写・人々のクリスマスの過し方の描写が沢山出てくるのが、とても興味深く読み進められました。翻訳の日本語も綺麗だと思いました。 | ||||
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