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格闘する者に○
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格闘する者に○の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 41~53 3/3ページ
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就職活動を始めた大学生の可南子。マンガが好きな、風変わり女の子。クラスを見渡せば1人はいそうなタイプ。お父さんは政治家、お母さんは小さいときになくしている。付き合っているのは80歳のおじいさん。 自分の好きなマンガの編集者になるために出版社を受けるが、面接でわけのわからない質問にあったりする。家族ではだれが政治家の父の跡をつぐかでもめたりと、周囲は騒がしい。 でも可南子は右往左往することもなく、苦労をなげいたりしない。自分の思い通りにならないことばかりなのに、淡々と進んでいく。可南子は素直さ、いい意味での軽さを持っている。それがなんとも心地いい。私も大学生の頃、自分の世界と社会がフィットしない居心地の悪さを感じていた気がする。自分の世界を持ちつつ、周りの騒音とうまくやっていくのは簡単じゃない。喜んだり、悲しんだりのアップダウンを受け入れつつ毎日を過ごす、それがマイペースということなのだと思う。 | ||||
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就活サボリ気味な漫画大好き主人公の、就活や家族や友人内での出来事を書いてます。 昨今の小説ほど劇的なことは起ってないので、人によって「面白い」「つまらない」別れそうですね。 (あ、でも西園寺さんのエピソードは少し泣けた) でもラストの主人公の心境は、日常が劇的でないからこそ、すばらしく感じられます。 あと主人公含む登場人物がみんな濃いよ(笑)著者の嗜好がどことなく匂うのはご愛嬌です。 根本的に前向き、読めばちょっと元気が出る話。文体もコミカルで読み易いので、気楽にどうぞ。 | ||||
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特にすごく面白いって訳ではないけど、何か読んでしまう本です。 今就活してる人には共感できて面白いかもしれない。ただ、私も2年位前に就職活動しましたが、主人公同様、競争率の高い職種だったので、「あぁ〜解る解る」と思う反面「そんなんで就職できるわけねぇだろっ!」と喝を入れたくもなりました。 面接風景はとてもリアルで、会社名もモロバレなので、こんな事書いて大丈夫かと…お世話になるやも知れんのに。でも、ここはすごく面白いですよ!ここが一番好きかな? 結果通知を見る時も、一緒になってドキドキ、ハラハラしてしまいました。 懐かし… 三浦さんはだいたい淡々とした話を書きますね。 | ||||
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この本を読んで学生時代を思い出してしまいました。私も結構ぼんやり就職活動をして、社会人になったことを思い出しました。主人公は、一見やる気がなさそうですが、漫画に対する情熱はかなり持っていて、 次第に就職活動に力が入っていく過程が面白かったです。読み終えたあとは、学生時代の友人たちが妙に懐かしく思い出されました。あのゆったりした大学生活が思い出される本です。 | ||||
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格闘というからにはこう殴ったり、蹴ったりを想像していたのですが、 格闘・・・カクトウ・・・○○ 読み間違えである。 私はこの落ちに妙にうけてしまった。 というよりむしろこんな人がいるのかと思ったくらいです。 丁度就職の時の自分には新しい言葉SPIを教えてくれた先生でもありますが また読みたいかと聞かれるとそうではない。 だから自分にとってはまあまあ普通というわけである。 | ||||
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女子大生の可南子が出版社で働くため就職活動をする一連の物語。 表題こそ「格闘」という大仰な題がついているが、就活は怠けていてばかり。僕もおなじ感じで就活をしていたので、ウンウンうなづいてしまった。 本書の隠れた魅力は、古い言い回し。 「メロメロ」や「玉石混淆」「研鑚」なんて言葉がポッとあらわれては 驚かせる。 就活という生身の現実から一歩距離をおいて、非現実の言い回しを使う 三浦さんのテクニックは「あっぱれ」。 ネチネチっとした文章ながら、さっぱりとした作者の価値観とのバランスがよかった。 | ||||
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これは、著者の就職体験を基にして書かれた処女作品である。 回りを気にせず、のんべんだらりと就職活動をした体験をもつ自分には、懐かしさを抱くのと同時に共感を覚えてしまった。 主人公はもちろん著者自身であり、それだけに人物像が活き活きと描かれている。 就職に苦戦している話だけでは、面白みに欠けるので、そこはしっかり仕掛けが施されている。そのおかげで話が、格段におもしろく感じられるだろう。 ところどころにちりばめられる「妄想」も見事に炸裂していて、思わずにやりとしてしまった。 | ||||
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ものすごく文章がうまいとか言うわけではないのだけど、話の展開というか流みたいなのが小気味よくて好き。 就職活動中の女子大生・可南子が主人公。 面接官の態度に腹を立てたり、漫画喫茶で充実タイムを過ごしたり。就職活動ってこんなだっけな? なんだか暢気な友達や家族、ちょっと年離れすぎ?な恋人など彼女を取り巻く人たちも愉快で楽しいです。果たして彼女は就職できるのか!? 万人受けはしないかもしれないけど、私的にはおもしろい本でした☆ | ||||
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マンガが好きだからと出版社への勤務を希望する女子大生のヒロイン。彼女の就職活動を縦軸に、谷崎を彷彿させる脚フェチ老人との恋愛や、義母の連れ子である弟の跡目問題(父が政治家)などもからめた、どうジャンル分けしていいかわからない小説。あえていえば青春小説なんだろうけど、その一言では何かカバーしきれない、ユルい感じのストーリー。青春という言葉とは程遠く、力まず、単細胞で、根気もなく、でもオフビートなユーモアで苦難を乗り切る、愛すべき主人公・可南子がいい。就職面接のシーンがおかしい。タイトルは、「該当するものに○」と言うべきところを、「カクトウするものに○」と連呼する出版社の社員の発言から。 | ||||
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漫画喫茶で5時間居座って18冊読破するヒロインは漫画雑誌の編集者に憧れている大学4年生である。そんな彼女を巡る春から夏の間の物語。家の特殊な事情や老人との恋愛(援助交際ではない)、就職活動での挫折などシリアスな現実も描かれているが、ヒロインのパーソナリティが微塵も辛気臭さを醸し出すことなく、健気でキュートな爽やさが文章から行間から横溢している。ヒロインを取り巻く個性的な面々、就職活動の日々、ちょっとしたドラマにアハハと笑わされながら、読み終えた後に、シュンと何かが胸に残る青春小説の佳作。追記。ふしぎなタイトルの由来は本書を読んでのお楽しみ。 | ||||
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私は就職活動中だ。それが縁でこの本を手に取った。 何気なく日常を生きるということは、まさに「格闘」だ。もがき苦しみながら、私達は平静であると認識されるための努力を尽くす。 主人公・可南子は漫画を愛している。だから漫画漬けの生活を手に入れようと、出版社を目指す。泣きたくなるほどにまっすぐな人である。「平服で」という指示に忠実に答えようと、豹柄のブーツで面接に臨んでしまう。言葉には出さないものの、血のつながらない自分を実子と分け隔てなく育ててくれた義母に、頭をあげることができない。恋人である脚フェチの老人を想うあまりに、純和風の実家で、正座すら組めずにいる。 ねぇ、どうして、と私は思う。理解できないわけではない。自分と彼女の思考回路が、あまりにも似ていて、それがなんでなのかがわからない。自分の身に起きたことが、よいことであればあるほど、次に起こりうる不幸を恐ろしく思う。後ろ向きすぎる、と言われても、やめることができない。なんでもない日常を、不器用にしか生きられない人に、お勧めする一作。 | ||||
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三浦しをんさんはデビュー作以来ずっと読んでいます。 そのデビュー作がこの『格闘する者に○』です。 高校時分に出会ったこの本を読み返す度、どんな苦難の中にもユーモアと知恵を見いだすことは大切なんだな…と思います。 『私が語りはじめた彼は』が第2回本屋大賞に推薦されていますが、もし2000年に同賞があれば、きっと推薦されていたことでしょう。 この本を読んで、思い切り笑って、楽しんで下さい。 きっと、三浦さんの魅力が伝わると思います。 | ||||
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本屋で表紙見て、ついふらふら~と引き寄せられてしまった。 だって「格闘する者に○」なんていう前代未聞なタイトルだし。 それで、あらすじ読んでみたら、大手出版社に就職活動する話みたいで、私も経験あるから、面白そうだと興味を持った。 でも、作者の名前聞いたことないし、表紙がマンガ(いい絵だと思うけど)だし、その時は結局購入しなかった。 でも、なんだかその後も気になり続け、ついに読みました。 「イイ!!」です。これは。出版社に就職活動する数々のシーンは確かに面白かったけど、最初に掲載されてる寓話とか、家族問題とか、すごく年の離れたおじさまとの関係とかがまたいいのです。 おちゃらけて見えるけど、純文学の香りを感じました。 すらすら~と読めるので、是非一読を! | ||||
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