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盲目的な恋と友情
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盲目的な恋と友情の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 41~46 3/3ページ
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同じ時系列で二人の主人公それぞれの目線で描いていたので、つい「ゼロハチゼロナナ」を思い出してしまったのですが、読み終えた感想は雲泥の差。 留利絵がよくわからなかった。 | ||||
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蘭花の恋心に共感できる人は多いと思う。茂美の魅力と愚かさを理解できる人も多いと思う。 瑠利絵の「同性への憧憬とそれを独占したい気持ち」も途中までなら「うんうん」と言えるかも知れない。 が、最終的には「うざったい面倒臭い友達に目を付けられたのが運のつき」もしくは「サイコパス的人間に的にされたら諦めるしかない」…という救いのなさ。 やりきれないけどこうとしかなれなくて…とか、分かるんだけどこれはないだろう…とかじゃなくて、「あーあ」としか思えない読後感。 読んでる最中はそれなりに楽しめたんで、良しとしておく。という感じでしょうか。 | ||||
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ほとんどの恋は盲目的な心から成立していると思います。よって作者は恋の本質を勘違い?後、ご自分が恵まれた環境になってしまうと、平凡な作家はこのような凡作しか書けなくなってしまうのでしょうか? | ||||
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『盲目的な恋と友情』というタイトルからも分かるように、今回の作品は「恋」パートと「友情」パートに分けられている。「恋」の部分は、勿論直ぐに共感できたのだが、「友情」のところは、最初読んだ時には、ちょっとピンと来なかった。 が、もう一度読んでみたら、同情や憐憫を感じることができた。 まず、「恋」の話をしよう。 あらすじ 大学生になった蘭花は、大学の管弦楽団に入り、指揮者の茂実と恋に落ちる。 本当の愛をしたことのなかった蘭花は、茂実によって恋の天国と地獄を味わう。 甘すぎて中毒性の高い茂実とのセックスや、彼を所有したいという欲望に、段々目が見えなくなる。いや、見ようとしない。友達の話が聞こえなくなる。友達の話に集中できなくなる。そんなことはどうでも良かったのだ。恋に落ちたのだから。 しかし、奈々子さんの出現で、何もかもが変わり始めた。いや、気づいたのだ。 茂実は、奈々子さんに。。。 感想 確かに、女は、恋に落ちると周りが見えなくなりがちである。周りの人に心配をかけたり傷つけてしまったりする。 盲目的になるのだ。その対象が、恋なのか相手なのか、段々分からなくなる。 以前、私もそのような、盲目的な恋に落ちたことがある。その時は、生まれて初めて嘘つきになってしまった。 家族や友達を騙したり心配かけたりもしていた。傷つけてしまったかもしれない。 恋に落ちている女友達のそばにいると、知らないうちに傷ついたりもする。 欠乏。蘭花にはないもの。 普通の女の子なら、自分の顔立ちや外見にもっと神経を使ったりするのだが、 蘭花はそうしない。揃っているから。美貌も性格も家柄も。 欠乏のない、それで失敗を知らない彼女だったが、奈々子さんの存在で屈辱を味わう。 茂実を愛しているが、その茂実は、本当は奈々子さんの操り人形だったのだ。 変わりつつある茂実を、周りからいくら反対されても、支えていた彼女だったが、 もう耐えられない。 嫉妬。全ての女(読者を含めて)が蘭花に持つ感情。 蘭花の味方になって奈々子さんに憎しみを感じる一方、 完璧極まりない蘭花の没落を、密かに楽しんでいる自分を見つけた。 しかし、奈々子さんの存在には驚いた。 嫉妬に駆られて、自ら支配者になろうとしていた女。男を操ることで若い女に屈辱を味わわせる。 元タカラジェンヌの娘で、失敗を知らないであろう、綺麗で若い蘭花を指名したのだ。 茂実との不倫がバレてから、奈々子さんがご主人にどんな扱いをされたか想像はつくのだが、 一行でいいから、伝言というかたちでも出てきて欲しかった。それだったら、快感があったのでは。 茂実は最初から大人ではなかったのだ。 彼の成功は、彼自信の手で作り上げたものではなく、師匠の力のお陰だった。 お金、地位、仕事も全部、師匠という柱の上に建てられたガラスの城だった。 師匠に可愛がられているうちに、そのことを忘れてしまったのだ。 また、師匠の奥さんである奈々子さんに別の形で可愛がられているうちに、区別がつかなくなったのだ。蘭花との恋が、自分の意思なのか奈々子さんの命令だったのか。 奈々子さんとの関係がバレてからの、茂実の崩され方には、ずいぶんとがっかりした。 師匠という柱が抜けたガラスの城なのだから、茂実の成功は簡単に崩れてしまった。当然のことであった。 もう、これ以上は奈々子さんにコーチされないのに、以前彼女に言われた通りのことを、未だに続けている。 それを応用さえしている。 それでは、「友情」の話もしようか。 あらすじ 大学生になった留利絵は、管弦楽団に入り、蘭花と友達になる。 とても綺麗な蘭花とは、音楽や舞台などの文化的な話が通じる。 蘭花から恋愛相談まで受けることになった留利絵。 この世に選ばれなかった自分を、全てから選ばれた蘭花に並べることに成功した。 これからも蘭花のベストフレンドで居続けたいと思っていたのに。。。 感想 子供の頃から留利絵には、欠乏が多かった。 姉と違って美貌がなかったのだ。そのことで親からも選ばれなくて、クラスメートからはいじめられた。 愛されたことがないから、当然愛をする方法が分からない。 愛だの恋だの、留利絵にはいらないのだ。蘭花との友情さえあれば。 これほど哀れなキャラクターを見たことがない。 最初、「友情」の話を読んだ時は、普通じゃ ない、おかしい、狂っていると感じたのだが、 再度読んだら、可哀想で痛々しい。 生まれつきの欠乏から、留利絵は、物事を正面から見ることができない。 ありのまま受け入れることができない。それは、ある意味では病とも言えるだろう。 小学生の頃、自分をいじめていた男の子と、その後ろで笑っていた女の子たち。 傷つかないため、彼らを見下ろすことで、自分なりには克服していく。 しかし、大学に入ったら、女の子の多くはお化粧と高い服で美貌を磨くのだ。 留利絵は、恋愛とは無縁の人生を歩んできたが、大学も一緒だった。 男に好かれない。セクハラだってされない。注目、選択という言葉は留利絵には該当しないのだ。 歪んで、乱れて、折れた留利絵の精神は弱まれる一方で、他人の話にいちいち傷つく。 また、いちいち意味を与える。 その結果、蘭花との友情に、恋に近い扱いをしえしまう。 全てから選ばれた蘭花を、自分の隣に立たせることしか、方法がないのだ。 留利絵一人では、注目を浴びることができないから。 だから、蘭花を手放すわけにはいかない。 ラストは、ちょっと幼稚でもあったが、そもそも留利絵に成熟を求めること自体、無理なのかもしれない。 | ||||
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こんなに筆致陳腐だったっけ? なにこのヘタなポエムみたいな句読点と改行の多い文章。 初期のひりひりするような文体は一体どこへいったのか。 オチは普通に想像出来るし。 本作を何かの新人賞に出したらおそらくは受賞しないんじゃないかという レベル。 知人が「辻村深月は才能が枯れた」と辛辣なことを言っていたけど、 最初のころの作品と比べると同意せざるを得ない。 ところどころ初期の輝きを残した文章は散見されるので また復活してくれることを願うばかりですが、 何で女性作家って結婚・出産を経ると才能が枯れてしまうひとが 多いんだろう。。。 満たされてしまうから執筆へのモチベーションが下がるのかな。 「水底フェスタ」あたりから振るわなさは感じていたので 「やっぱり。。。」という感じでしたが、 大好きな作家さんなので悲しい気持ちも拭えない。 あまりおすすめしません。 女の友情を書いた話なら「ツナグ」収録の「親友の心得」のほうが よく描けているし、 恋愛なら「鍵のない夢を見る」収録の「芹葉大学の夢と殺人」のほうが よっぽどいいです。 | ||||
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辻村深月の書き下ろし長編、と期待したのだがー。 いつからか、辻村深月の書くテーマが、イヤ、テーマの掘り下げ方が有り体になった。 この新作も、女の業と呼ぶには幼く、青春小説というにはブレている。 なにもかも、特に辻村お得意のエンディングに至るまで、今までの、あるいは別の作家の 焼き直しという感じで失望した。 それでも3つ星にしたのは、まだ文中に、辻村深月の感受性が見え隠れするから。 次に期待する。 | ||||
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