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盲目的な恋と友情
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盲目的な恋と友情の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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女性の描く女性心理という見方でこの本を選びました。確かに、途中、女の敵は女という期待とおりの展開もあり、男からは普段見えない女性グループの人間関係が描かれています。 一方、物語の後半は打算的な蘭花と留利絵の同居生活が、蘭花の抜け駆けと、それに許せない留利絵の復讐に移ります。このように相手を省みない自己中心的な行為は男性グループでもありそうです。 それにしても、心の奥にコンプレックスを隠し持つ人は怖い、と感じました。 | ||||
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レビューを見ていると、読後感が悪いという理由で低評価をつけている人も多い。確かに読後感はまったく良くはない。 しかし、ありきたりなドラマや漫画が描かないような、あまり見たくない世の中の一端を小説では書いてほしいと思っているので、私には非常に面白かった。 あらすじはあまり書けないが、主要人物では美波がいい。 美波があまり悪い人物として書かれていないことで、留利絵を客観的に見た場合の異常さが際立つ。 生い立ちなども読んでいる読者は、ある程度の共感もできるのだが、客観的にみるとやはり行き過ぎていると思わせる。 乾いた文体も、ある種ミステリーのようなこの作品にあってる。 有名な作家であることと、本の表紙がゆるふわなことから敬遠していたが、辻村深月の他の作品を色々と読みたくなった。 | ||||
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1文字1文字が美しく感じました。 これが愛なんだ、愛しているんだと読んでる間ずっと思い知らされました 本当に買って良かったですもう1回読みたい私もそれくらい誰かを愛したい | ||||
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日本の小説は滅多に読まないのですが、私は好きなお話でした。 大切な誰かを愛して想う気持ちが、どこかですれ違って、憎しみあうことになったり傷つけあったりするものなのかな。。と、 読み進めながら、切なく思いました。 恋愛と友情のお話の中で、色んなことを考えさせられる小説でした。 男女問わず、いろんな人に読んで欲しい気がしました。 | ||||
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かがみの孤城やツナグで辻村さんの作品を気に入った娘に買いました。が、性描写が露骨で娘がびっくり。「エロ小説」って言ってます。 大人の私は「女の子の気持ち」が良く書かれていてそれなりに懐かしい気持ちになる作品でした。 ティーンに読ませるときにはお気をつけて。 | ||||
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ありきたりな言葉ではありますが、 「必ず最後まで読んで欲しい」 こちらから、と、向こうから見た1つの恋愛がこうも見え方が違うかと、 そして、終わりかと思ってページを捲ると、あぁとため息をつきたくなります。 登場人物の中の誰に考え方が近いか感じながら読むと、経験していない過去の記憶を呼び起こしたようで、なぜかどっと疲れました、いい意味で(笑) | ||||
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辻村深月にしてはひねりのないタイトルだな、という印象で読み始める。聡明な超美人がズブズブと沈み込む「恋」を読み終え、ああ、いつもながらの繊細な心象描写と伏線が素晴らしかった、と安心するも、「背の低い女性」と「行方不明のスマホ」は少し気になった。 全く別物と思い込んで続けて読みだした「友情」に「瑠利絵」の名を見つけたとき、小躍りした。かなり屈折した彼女の精神病理を見事に描き、残りの伏線を回収してお得意のラストにつなげている。見事だ。 ジュブナイル風の初期作品には見られない、官能的表現や後味の悪い歪んだ人間描写を受け入れられないファンがいるらしいが、辻村深月は確実に進化しているのだ、彼女の才能は単一な作風には収まりきらない。 良い作品は必ず理解される。今後も恐れずに挑戦してほしい。 | ||||
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読了後、思わず深くため息をついてしまった。 いや、後半になるにつれて忘れていた呼吸を、やっと取り戻したという方が正解かもしれない。 それくらい引き込まれ、酷く、でも共感できる、不思議な体験だった。 前半は初めての燃えるような色事に溺れる蘭花のストーリー「恋」。 女性ならこれだけでも十分過去の自分や周囲の友達に重ねて楽しむことができるのだが、物語の視点が親友・留利絵に切り替わった瞬間、「なるほど、そういうことか」と期待と興奮のボルテージは急上昇した。 蘭花のストーリーに散りばめられたちょっとした違和感。 盲目な蘭花にとってはすぐに脳裏から消えてしまうような些細な違和感が、後半の留利絵のストーリー「友情」で一つ一つ解き明かされていく。 そして二人の物語をつなぐ事件の真相が明らかになるまで、読者は何度も裏切られ、言い様のない後味の悪さを体験することになるだろう。 作者は本当に女性特有の深い闇や、どうしてもなくならない世の中の非情な出来事を仕込むのが、非常に上手い。 その中でもわずかに差した光に救いを求めるような作品が多いイメージだったが、本作に関しては最後まで2人の歪んだ心情に心を痛めるしかなかった。 いや、盲目的であり続けることが2人にとっての救いだったのか。 辻村深月に珍しく冊子の厚みは薄いが、非常に読み応えのある作品だった。 そして読み朝終わった後、再び「恋」に戻りたくなること間違いなし。 | ||||
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こんなに感情移入した作品は過去にない。 蘭花ロスになってしまった! | ||||
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栄華を欲しい物にしていた星近 彼が転落していく人生は思わずニヤリとしました 人を見下すと必ず報いがある それを見せつけられた作品です | ||||
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重い、とにかく重くて読んでいて辛くなりました 女性の気持ちも理解出来ました | ||||
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面白い。 印象的だったのは50歳手前の既婚者女性が20歳前後の女子大生に対して、女子大生の彼氏を 自分の所有物だと宣戦布告した場面。決して若くない年齢でありながら現役のメスと して健在している、彼女の性欲、オスへの支配欲の異常な深さにおそましさを感じる。 女子大生はそんなおばさんの存在に長い間、苦しむことになる。 そんな女性同士の複雑な心理的応戦を描写できた辻村深月がすごいと思った。 そして成実の堕落することの痛々しいこと。才能あふれる指揮者として将来有望だった 好青年だったのに、自分の師匠の奥さんと愛人関係になってたことがバレて 政治家の失脚のごとく仕事がなくなり生活が荒んでいく。 悲しいかな、人の不幸は蜜の味なのか、成功者の凋落はそれはそれで興味深く読んでしまった。 辻村深月の文章の運び方がとても素敵だなと思う。 句読点が多くて文章が長い、かと思えば行間をたくさんつかって間を作るので 辻村ワールドに気持ちよく誘ってくれる。テーマも親友に対しての女性の束縛や、 女性の嫉妬など、女性作家ならではのデリケートな心情を描いてくれているので、 男性読者も読むべきだと思った。 | ||||
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いつも思うのだけれど作者の小説は女の子の気持ちが良く描かれていると思う。 こんなことに傷つき、あんなことで幸せに感じ、何気ない一言で嫉妬する。 私にはわからない世界を、こっそり教えてくれる。そんな感じです。 ストーリーも最後に予想を裏切るどんでん返しありで、存分に楽しめましたが 暗いと評価する方がいらっしゃるのも解ります。わたしも決して明るい方の 小説ではないかと思います。 でも、そんなことも含め女子の恋と友情とドロドロとどんでん返しが楽しめる 面白い作品です。 そういえば、以前の作者の小説は登場人物が他の小説に所々散りばめられて いましたが、もうやらないのかなぁ。浅葱と茂美が友人だったりとか 期待しているんだけどねぇ・・・。 | ||||
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わかる。。。 という女のドロドロした説明できない感情、言葉にできないきもち悪さや友達関係を描いてくれている印象の本。 最後の最後まで女の気持ち悪さを押し出した良い作品ですが、憎めないのはなぜなのか。。 | ||||
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今回も読みやすくて引き込まれました。毎回予想外の展開で、伏線が繊細に張られているところに驚きです。最後は…残念な終わり方だったかな。。一応ハッピーエンドで終わるのかと思いきや、一気にドロドロに引き戻されました…。 | ||||
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私の中の辻村さんの作品は優等生のイメージだったので、まず官能的な描写に驚きました。…人には見せない人間の嫌な内面を描くところ、さすがです! どこまでも卑屈になってしまう瑠利絵、切なすぎます。本当は人は外見だけで差別はし続ける訳ではない(第一印象の差別はあるかも)事に気づいて欲しいし、自分の為に生きて欲しいと願わずには、いられません。 やっぱり辻村深月さん、面白いです! | ||||
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女性独特の感性が紡ぎ出すストーリーと繊細で見事な描写が光る作品。男には絶対に書けないと思う。 | ||||
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元タカラジェンヌを母に持つ美しい蘭花、容姿に激しいコンプレックスを持つ留利絵。 二人は親友同士だが、二人の目の前に茂実という男が現れ、蘭花と恋愛関係に・・・・。 茂実の登場で揺らいでいく二人の心を、 同じ時系列でそれぞれに蘭花は「恋」、 留利絵は「友情」という観点から描いた作品です。 まずは「恋」の章。 はじめは盲目的な恋だった。でも、恋人を支配する年上の女の存在を知り、恋心に嫉妬・屈辱・執念と複雑な感情が入り混じり始める。 ・・・と、恋をして周囲の言葉も耳に入らなくなる蘭花の心情はまぁ理解できる。 しかし「友情」の章へ入るとそうもいかない。 留利絵の自意識は相当なもので、怖い怖い。ここまで来るとサイコパス。 だけど「ほんとに留利絵を理解できないか?」 「こういう感情、身に覚えがないか?」と言われれば、ほとんどの女はううーーんと考え込んでしまうはず。 そこが女の怖いとこ、このドロドロは女の性。 結局、蘭花は恋、留利絵は友情をそれぞれこじらせてしまったんだな。 なんだかんだでいちばん美味しいところを持っていって、うまーく幸せになるのは美波のような女。 腹立つけど、これは小説でも現実でもお決まりパターン。 最後の最後にどんでん返しのさらにどんでん返しがあったのは意外でした。さすがにここまでは予想しておりませんでした。お見事です! | ||||
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女ならわかる嫉妬の感情 男性は理解できないのかもしれない… 普段あまりあからさまに同性に敵対心を抱かず友達ともドロドロせず仲良くできる私ですが… 恋に盲目になる蘭花の気持ちも、他の女に屈辱感を味わわせたいナナコの気持ちも、友達を独り占めしたいルリエの気持ちも全部理解できてしまう自分が…所詮嫉妬とゆう恐ろしい感情を持つ女とゆう生き物なんだ…と改めて思い知らされました…… | ||||
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スラスラと読みやすく、ありがちな恋愛に溺れる女性の話。 読み応えあるし面白いがこれが辻村深月である必要はあるのか?他の名のしれた恋愛作家でも誰でもいいのではないか、そんな感想がよぎった前半の「恋」。 ところが、後半の「友情」。ここからが本領発揮だったのだと今ならわかる。 辻村深月得意の、目には見えない環境に根ざすカースト制度によりコンプレックスを抱いた女性のドロドロとした内心を文字に書き起こし、それは読む人の心を抉るのではないだろうか。 その女性のことを、考え過ぎだよ、と私自身一笑してしまいたくも思いつつ、流すことは出来ずどんどんその女性の目をそらしたくなるような痛い様を綴った文字を必死に追いかけていた。 そして、最後の最後のどんでん返し。 まさか、とまた騙されてしまった。『冷たい校舎の時は止まる』の時から辻村深月には騙されて、最後にあっと言わされている。 そこで、本当にこの2人は救いようがないことがわかり、タイトルがいかに本編とマッチしているか腑に落ち、やられたと思う。 『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』の読後感と似たようなタイトルと本編の一致であった。 よくここまで書いたなぁ、と感心してしまいます。 今作の出版社は新潮社。 以前の作品だと『ツナグ』が新潮社では刊行されている。 今作の読後感は前述したゼロハチ〜に似た感じ。 文藝春秋だともっと読後感悪かった予感がするので新潮社で良かったかも。 また辻村深月で明るいお話読みたいのでツナグ2は大歓迎です。 それにしても、本当、久しぶりに楽しめた辻村深月でした。 | ||||
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