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ゴーストハント1 旧校舎怪談
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ゴーストハント1 旧校舎怪談の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 1~20 1/3ページ
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中学で「十二国記」にどハマりし、高校で毎年夏休みに「屍鬼」を読んでいましたが、本当に久々に小野不由美作品を読みました。 いやあ、ティーンの一人称の軽やかな文体の奥に、通低音のように「小野不由美らしさ」が流れていますね。 まず、不気味さ。ホラーとしての、得体の知れなさ。姿は見えない「何者か」の底知れぬ雰囲気が、物語全体に流れている。たまりませんね。 そして、解説の言葉を借りて言えば、そのホラーを、ミステリーの手法で解き明かしてゆくこと。これは「屍鬼」でも出てきた手法ですね。当時、「なんて斬新なんだ」と興奮したのですが、その理詰めでホラーの種明かしを語る手法は、この頃からあったのです。 そこが良い意味で、ティーン向け小説をはみ出しているんですよね。 なんと7巻に渡るシリーズの第1巻。このテンションに付いていける方はオススメ。 | ||||
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小野不由美先生のライトノベル。なんの予備知識も無く読み始めたので、「一二国期」みたいなファンタジーや「死鬼」みたいなホラーだと思ってた。幽霊なんてバンバン出てきてバッタバッタとなぎ倒すに違いないと思った。 実際は、幽霊なんて出てこないです。幽霊騒ぎを科学的な説明で論破して、ゴーストがいないことを証明する、そんなお話。いや、それもゴーストハントと言えばゴーストハントだな~ 登場人物が面白い。いきなり、巫女やら破戒僧やら、エクソシストやらアイドル霊媒が総登場して、キャラの濃い面子がアーだコーだと延々やり取りします。サービス精神満点。小野不由美先生は、娯楽性も完全に理解してるんだな~と、感動しました。 漫画家の高橋留美子先生に通じるくらい、この当時の女流作家は総が厚い事に感動。 そんな訳で幽霊も出ないから地味なんだけど、語り部の女子高生が妙に面白い。 ノリピーみたいに、ベタなアイドルチックで、読んでて思わず「ぷっ」って吹き出しそうになる。今どきのライトノベルもあんまり変わらないかもしれないけど、たとえば「涼宮ハルヒの憂鬱」や「青春豚野郎」みたいな男性語り口、あるいは漫画の「銀魂」みたいなスカした自分語りに通じるものがある。 ライトノベルはずっとこうだったのかな? というか、当時はまだライトノベルとは呼ばれてないのかな? 中学生くらいをターゲットにした本がたくさん有った。バラエティーに富んでて、クオリティも高かった。 良い時代だったな~ | ||||
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文庫化され始めてリライトの存在を今更知り20年以上ぶりに読みました。 加筆修正?はどのあたりなのかもう忘れててわかりませんが違いを見つけたいので読み比べしてみようと思います。 絶版になってから1冊5,000円もの値がついたものです。 他の方も書かれてましたが初期の小野不由美さんの女子向けのラノベ作品です。 期待しすぎないで読むくらいが丁度いいかも。 ホラー好きな方にはもの足りないと思います。 私はミステリ好きでホラー苦手なので怖くて仕方ないのですがこれは何回読んでも面白いです。 登場人物たちが生身の人間のように身近に感じます。 ただ、これはバブル前後?あたりのものなので綾子が年増扱い、ぼーさんがおじさん扱いの上に茶髪ロン毛でチャラいとの描写、麻衣の恋愛が80年代の女子の定番でキャピキャピ、リンの歴史的背景に対する扱い、などは時代考証して頭においといた方がいいです。 ソフトカバーシリーズの最大の魅力は「カバー」です。 よくあるカバーを取ったら……ってやつです。 ネタバレ的な仕様になってます。 7巻だけでも見る価値ありです。 使われてるイラストのように見える絵はプロの写真家さんが話に合わせて全国を駆け回り撮影したものにいなだ詩穂さんがイラストを加えたもの。 この1巻目は部屋を暗くしてみると……なんて仕掛けもあります。 ソフトカバーは文庫より文字が大きくて行間が広いところが気に入ってます。 暗がりで読むのに最適! 1巻目はシリーズをこのメンバーでこんな感じのやり方で除霊浄霊やりますよっていう自己紹介みたいな位置付けかなと思います。 話でオススメなのは2、5、6です。 7巻目はシリーズの締めがメインといった感じ。 ここでこの続きがーって気になる方には「悪夢の棲む家」をぜひオススメします。 この続きはないですがとりあえずスッキリしますし、ストーリーも凝ってます。 | ||||
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屍鬼のようなホラーなのかな、と思って読んでみたら、とても軽い感じでサクサク読めました!主人公の女子高生があまりキラキラしていなくて素敵です。続きが楽しみ | ||||
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インターネットが普及しておらず、携帯電話がない時代にかかれたティーン向け小説のリライト版です。原作を読んだのが10歳のときで感動し、絶版プレミア価格のため手に入らず大人になってやっと読み返して、そこで内容の子供っぽさを残念に思ったものです。このリライト版は中高生向きかなと思いますが大人でも読める書き方です。 原作からリライトまでの文明の発展で、ラストに繋がるヒントが今読んでもピンと来なかったり削除されたりしているので、所見の人には6割減、当時原作を読んでいた人には2割増しの面白さになっていると思います。 | ||||
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元々はスニーカー文庫、コバルト文庫といった10代の女性向け小説から出ていた作品で、本当にホラー小説を読みたい方には不向きだと思います。私も学生の頃に楽しませてもらいました。 それなのにこんな凝った物々しい表紙で描かれてしまえば、いざ読んでみたら中身は恋愛ものなので拍子抜けしてしまいますよね。 そもそもの原作は少女漫画のイラストで展開され、リメイク版では「なかよし」にて連載されていたんですから。出版社のデザイナーさんは何故これでOKを出したのか疑問ですね | ||||
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旧校舎がたたられている、というので、坊主や巫女や霊媒師や心霊現象調査事務所の所長、そして霊感女子高生が幽霊事件の真相究明と解決に乗り出す。しかし、主人公は霊感がまったくない普通の女子高生。霊能者たちの騒ぎに巻き込まれながら、事件の真相に迫っていく。 それにしても、この作者は怖がらせ方がうまい。心霊現象を1つずつ、しかも科学的に解明していくことで、「なーんだ、実はそうなのか。」と思わせておいて、それでは説明が不可能な次の事象を出現させる。何度もぞわっとさせられた。心霊現象を解明するのが美少年であるのはご愛敬。少女向けの小説なのだから。しかし、現象のおおもとがわかった時点で、誰も驚かなかったのが不思議だ。心霊現象よりも、そっちの方が驚きだと思うのだけれども。 | ||||
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ゴーストハントシリーズは、小野不由美さんの悪霊シリーズをリライトした作品群です。 悪霊シリーズの文庫版の頃から読みたかったのですが、当時は新品では買えず、 古本価格が高騰していて読めずしまいでした。 ゴーストハントシリーズとして、ハードカバー版が出版されていたのは知っていましたが、 文庫化を待っていたらなかなか文庫化されず。先日、ようやく文庫化されたので、 十数年来の借りを返すような感覚で読み始めました。 リライトされているためか、文章が非常に読みやすく、気持ちよく物語世界に入り込むことが出来ました。 タイトルからして、オカルト的な内容が中心と思いきや、割と科学的な内容が多くて、 随所に「おお、こうくるか」という展開の目白押しで、非常に楽しめました。 一方で、かなり昔の作品であるため、時代設定がやはり古く、「当時の最新技術」を駆使して 色々と調べる主人公の姿が若干古くさく感じてしまうのは、ある意味仕方が無い部分でもありますが、 やはりもう少し前に読んでおけば良かったなぁ、と思ったりもしました。 また、ストーリー自体は割と単純な構造の話ではありますが、脚本・構成・キャラクター造形が、 きちんと作り込まれているためか、状況描写や会話劇でグイグイと文章を読ませてくれるのは、 流石、小野不由美さんという感じでした。続きも楽しみながら読み進めたいです。 | ||||
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人気シリーズと思って一巻読むと拍子抜けするかもしれない。 ひたすらいろんな登場人物が出てきて、しかも全員に活躍シーンがあるわけでもなく、 盛り上がりのシーンというのも多分この巻にはほぼない。 ぶっちゃけシリーズの中で一番読み返すことの少ない巻である。 ただ7巻まで読んだ後、「このメンバー集めたここの校長やべぇ」と思った。 なのでこのあとの巻のおすすめの点などをざっくり紹介したい。 2人形の檻は、西洋人形と子供が怖い巻 3乙女の祈りは、スプーン曲げ少女 4死霊遊戯は、怪異が溢れかえった学校。後の情報担当、天才安原登場巻。 5鮮血迷宮は字面の通り。怖すぎて個人的にトラウマ巻。他の霊能団体も出て来るが…? 多分ここらへんまで読んだ頃には沼に落ちている頃だと思いますので、ぜひ最後まで読んでほしいです。 最後まで完結してる漫画版も良いですよ。 | ||||
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高校生の娘が読んでいます。学校に持っていける持ち運びのサイズで読みやすいらしいです | ||||
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何回読んでも面白いから読んで!と思うんですが、 元々がホワイトハート文庫で少女小説で発行されていたのを知らない人から見ると 衝撃の女子高生の一人称でストーリーが進んでいきます。 しかしながら、書かれているのは小野不由美神なので、作品のクオリティは少女小説を軽く超えていきます。 当時からの読者(小学生)としては、此の方すごい方だ!と衝撃を受けて読んでいましたが 30年以上経って振り返ってみてもやはり物凄い筆力の作者様です。 小野不由美神が若くて青くさい時代に書かれた大変貴重な作品を、こうして刊行してくださるのは暁光でしかありません。 多分、読み返して赤ペンを入れる小野不由美神は、ものすごく羞恥プレイだったのではないかと想像してしまいます。 | ||||
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時代的に、中高生の一人称小説を要請されて、一人称であることを逆手に取った逸品。つまり、「主人公が知らないことは書けない」という基本に則っているのです。そのため、「主人公が知らないことに気がつき、知る」ときに物語は大団円を迎えます 巻数を重ねるごとに情報量が多くなり、カタルシスのその瞬間までできればおつきあいいただきたいのです それにしても、再販売のたびに「ああ、このまま新作に続いて」と願い続けて幾星霜。 知ることを知った主人公が開いた扉の先、お待ち申し上げています | ||||
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☆たけさんそれはショックでしたね。私も同じ事があってカスタマーズセンターに伝えましたが改善されていないのですね。残念です。 ゴーストハントはリライト版とコミックスは所有しています。 何度読んでも面白い。怖い話が好きなのでとても楽しい。 個性のバラバラな人々が集まって解決していく様は面白く、やがて 一丸となっていくので怖いながらも引き込まれます。 時にはクスリとなってしまう場面もあります。 多くは語りません。 このシリーズは最終巻まで是非読んで欲しいです。小野先生はやっぱり凄いと唸らせるものです。読破している方々は皆さんそう仰ると思います。だから完結しても未だに根強いファンが沢山いるのです。 | ||||
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ゴーストハントシリーズのオリジナル。リライト版から入り、オリジナルとどれぐらい差があるのかを知りたくて購入した。 リライト版出版に際しての筆者コメントにあった表現の苦労は、しっかりと感じられた。なるほど、このオリジナル版のイメージが好まれる傾向があるということなら、「悪夢の住む家」に対する不満もでよう、というところか。熱狂的な恋愛物好き女子ファンのその行為は、某男子アイドルグループのカルト的ファンの行動にあい通じる。ともかく、優れた作品の未来を潰したことになり、残念なことである。 リライト版はレーベルを変えてのこと。両性に受け入れられる作品になっていると思うし、発行部数はそれを裏付ける。ファンが広がっているということだ。「悪夢の住む家」も、続けてリライト発表を待ちたいし、それを契機に旧レーベルの恋愛物イメージを完全に払拭して(恋愛物じゃなきゃいやだ、という自称ファンは置いてきぼりを食わしてもかまわないと考える)、書き下ろしで、新シリーズ続行を希望したい。「あなたの作品であれば受け入れるし、読みたい」という理知的できちんとした小野不由美ファンなら、きっと、そう望むはず。 著者には、健康に留意してもらいながら、末永い執筆を続けてもらいたい。 | ||||
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リライトということで、改めて手に取りました。十数年まえに改稿前のコバルト版を読破済みです。 私が読んだとき、既に出版から十年以上経過していて、古いけど面白い!と一気に読み終えてしまった記憶があります。 時代背景とか言い回しとか、それに小野ふぁんとしてはどうにも麻衣チャンの一人称に慣れなかった。 ただ、かなり読みやすくなりました! また、近年の小野さん著作の、怪異怪談の表現がいい意味で反映されていて、本当にこわかった。何度も何度も後ろを振り返って確認してしまいました(笑) もちろん各エピソードは完結しているので読後感は良かったです。ぼーさんにお祓いしてもらった気分です。 欲をいえば、回収されない謎が残ったことかな。それを期待して購入した部分もあるので、残念ではあります。 最後に、まいちゃんは彼のいい友人になれそうだなと思います。 | ||||
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十二国記シリーズくらいしか作者の著書を読んだことがなくて、 ヒロイン目線の砕けた口調の文章には少々面食らいましたが、 これも面白いと思いました。 どちらかというと、怪談、幽霊とか、ホラーものというより、 ミステリーの範疇かなと感じています。 今後のヒロインと「ナル」ちゃんとの活躍を期待しています。 | ||||
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廃屋となった古い校舎、といういかにもホラーな場所が舞台。ナル、巫女、ぼーさん、ジョン、黒田女史、真砂子…。性格悪い霊能者たちのバトル小説なのか? みんなもっともらしく、みんな嘘くさい。霊がいるような、いないような。本当のところはどうなんだ? 1巻は、筋金入りのナルと、ぶっちゃけ少女麻衣の迷コンビ結成の導入編、ということで、2巻以降の展開が楽しみです。 | ||||
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小説版の『悪夢の棲む家』で初めて同シリーズを読み、面白かったのでハマりました。 キャラクターが魅力的で、適度に怖くてテンポがよく、読みやすいラノベです。 リライト前の作品はすでに絶版になっていて、その当時はネットも今ほど普及しておらず 片田舎では手に入らなかったので、リライトされ再販された事は素直に嬉しいです。 続編が出なかった理由として、『悪夢の棲む家』で文体が変わったり恋愛描写がなかったりで ファンが荒れた事が挙げられているようですが、 (初出版から相当時間が経っての再販なため、当時のファンもそれなりのお歳では?はてさて…) 『悪夢』から入った身としては、前シリーズの方が話は面白くても文章として微妙に感じました。 対象年齢故に仕方が無い事かもしれませんが、幼稚すぎるというか 「それを最初に確認してたら、ここまで話はこじれてないんじゃない?」 というような、詰めの甘さが毎回あって、どうしても気になってしまいます。 特にナルが超優秀な設定なのに、段取りの段階で抜けに気づかなかったのは 「少女小説特有のご都合主義なのかな?」とか。 ナルが研究者として霊の記録をシビアに客観的にデータに残そうとする傍ら、 霊能者の能力をあるものとして扱うもやっとした不自然さとか、事あるごとに偶人頼みの解決で無敵なところも気になったり。 一人称の表現だと限界があるようにも思うので(お馬鹿キャラの麻衣が難しい言葉を使うと変)、リライトも三人称が良かったなあ、とか。 『悪夢』の方がそういった所は粗が無く、洗練されていて面白かったなあと思います。 ぜひ、『悪夢』のノリでの続編が読みたいです。 対象年齢の足枷を外した方がもっと面白くなると、小野さんに期待しています。 いなださんの漫画版も持っていますが、特にこのソフトカバー版の裏表紙のキャラたちは 等身やデッサンがおかしいものが多く、非常に残念です。 『悪夢』の挿絵を担当した小林さん(バスタードのアシスタントさん)の方が、客観的に見ても画力は高いと思います。 ぼーさんのファンなのですが、「ぼーさんの苗字は滝川…つまり、寺生まれのTさん!?」と気づいてしまってから、 一気にぼーさんの活躍シーンが脳内でギャグ化してしまいました。 | ||||
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全く予備知識なしに読み始めましたが楽しめました。 「屍鬼」や「東亰異聞」は読んでおりましたが本シリーズのことは知りませんでした。 若い読者層に向けて書かれたシリーズらしいということは主人公たちの設定や会話の雰囲気からも伝わって来ますが 殊更に若作り(?)したものにはなっておらず大人でも普通に楽しめる物語になっていると思います。 学校と怪談というのは何時の時代も人気のある取り合わせであります。 どこの学校であろうと不思議なお話の一つや二つは探せば出てくるのではないでしょうか。 朽ちかけた旧校舎を巡る「怪異」にその道のエキスパートたち(?)が挑むお話自体は正に鉄板。 しかし読み進めると意表を突いた展開が。 心霊現象と思われる事象を科学的に検証し客観的に解析しようとする主人公と自称霊能力者たちとのやり取り。 そこに調査に引きずり込まれた門外漢のヒロインのうぶな視点が入る事で読者の関心も途切れることはありません。 彼等を見舞う怪異とその”種明かし”。 次々と起こる怪異現象の正体は合理的な説明によってその真相が明らかにされてゆきます。 にも関わらずじわじわと高まってゆく緊張感。 中でもクライマックス、ヒロインの麻衣が閉ざされていた宿直室で遂に「視てしまう」シーンの描写はお見事(コワい!)。 理詰めで枯れ尾花の正体を暴いてゆく主人公、ナルの言動によって心霊ジャンルのお話でありながらも合理的な視点が盛り込まれていて結果として「嘘くさく」なっていない。 加えて霊能力者たちも決して頭でっかちな造形にはなっておらずその点でもリアリティがあります。 それでいて読み進める内に「これは…何かある…」と頭の固い読者の背筋をも冷やす描写力はさすがの手練れぶりであります。 ヒロイン、麻衣が作中で述べているように私達はどこかで自分たちの理解を越えた存在・現象に惹かれているんでしょうね。 ホラー嫌いの方にもおススメしたい作品でした。 | ||||
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十二国記以来の購入です。この人の発想力と文章力には感服です。 | ||||
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