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(短編集)
不発弾
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不発弾の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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新しい作品ではありませんが何気なくストーリーに引き込まれてしまう日常の話5作品です。ミステリーありホラーよりの作品ありほっこりありの空き時間にササっと読めてちょうどいい余韻が残る一冊だと思います。 | ||||
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文章は上手いほうだと思う、構成も悪くないし、人間味のある登場人物も出てきます。ただ短編集の辛いところというか、綺麗にオチている話が3本くらいしかなかった。面白かった短編という縛りを付け加えるとさらに限られます。表紙の薄暗さからなんとなく察しがつくと思いますが、なんともスッキリしない、後味がモヤモヤする話がほとんどでした。 表題作の不発弾は作中一中途半端に終わっています。会社ではパッとしない部署に回され、家庭では妻子にそっぽを向かれ、どこにも居場所がない中年が主人公なのですが、俺は不発弾じゃないぞ!爆発するところを見せてやる!と言ったところで終わっており、あれ?ここで終わるの?と肩透かしをくらいました。起承転結の転で終わったかのような中途半端さ。不発弾ではないと啖呵を切る主人公の話自体が不発弾というメタ的な短編なのかと思ったくらいで、表題作が一番モヤモヤさせてくれました。 その他にもポツポツ半端に終わる短編はありますが、煮物を出す居酒屋の話と表舞台を追いやられたプロデューサーの話はきちんと締め括られていて読み口もよかったです。居酒屋「茜」の短編も綺麗に終わっていると言えば終わってるんですが、個人的にやな話だな~と思ったのでこれについては微妙かな…。おそらく作者的にはいい話として書いてると思うんですが、女将の気に入らない客への小さな悪意が汚く感じて、その部分が無視されたまま女将がただ幸せになっているというのがほんのり胸糞悪かった。その客の素行は褒められたものではないし、有体に言えば嫌な客ではあるけれど、それでも野次馬根性丸出しでその客に遠回しに嫌がらせするような女将は人間的に受け付けなかった。 残念なクオリティの短編もありますが総合的に見れば普通くらいでしょうか。☆3で。わざと痴漢させる話に出てくる教頭といい、タクシーの運転手といい、なんだか人生うまくいってないおっさんがたくさん出てきました。 | ||||
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今度はあなたが、爆発させてみる? 退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる。デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。(講談社文庫) | ||||
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長編や連作でない短編集ですが、いずれも人物の描き込みがしっかりして破綻がなく、現代が舞台とはいえ、たとえば山本周五郎や藤沢周平、池波正太郎的な安定感。ちょっと結末がどうだかなというのもないこともないのですが、そこは個人的な感想です。 | ||||
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ちょっとした空き時間にサクッと読める(^^) 短編ならではの乃南ワールド炸裂。 えっ~そこで終わっちゃうの?っていうもどかしさが 多大。 | ||||
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レビューとか見ながら面白そうだと思ったが、もう少しパンチが効いていてもいいのではないか。 少し不完全燃焼に感じるのは否めない。 それぞれ面白い短編だっただけに… | ||||
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乃南さんの細かい描写が好きで何冊も読んでいます。これはお気に入りの一冊。一気に読んでしまいました。 | ||||
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最初の『かくし味』を読んだ後は、「これはイマイチかな」と思っていたけれど、それ以外はよかったと思う。 中でも、『夜明け前の道』『福の神』『幽霊』はオチが良かった。 心が温かくなる、いい作品だったと思う。 作者が好きな人ならば読んでみてもいいと思う。 | ||||
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女刑事音道貴子シリーズを読んで乃南さんの大ファンになりました。 全作品を読もうとしています。 この短編集には、とても楽しませて頂きました。 特に良いと思ったのは、設定のユニークさと、ぐんぐん引っ張り込んでいく筆力とストーリー展開です。どの作品も、「次はどうなるんだろう」と思いながら読み、止められなくなりました。 一番気に入ったのは”福の神”です。短編なのに、泣きそうになりました。 他の作品も読むのが楽しみです。 | ||||
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家族のために一生懸命働いているつもりだったのに、いつの間にか疎外されていた・・・。 娘や息子の秘密を明かさない妻、父親を避ける娘と息子。家の中に居場所を見出せなくなった 智明は、ついに行動を起こす!!表題作「不発弾」を含む6編を収録。 読み終わったあと、思わずうなってしまった。どの話も、現実の日常生活の中にもいるような 人たちが主人公だ。だが、彼らの体験は、それぞれ種類は違うが読んでいてゾクゾクさせられる。 「かくし味」では、”知らない”ということの恐怖を、「夜明け前の道」では、人との出会いが人生や 考え方をあっという間に変えてしまう不思議さを、「夕立」では、自分さえよければいいという 強かな考えに驚きを、「福の神」では、ちょっとした心づかいが思わぬ喜びをもたらす感動を、 「不発弾」では、家族といえども心がすれ違ってしまうとこうなってしまうのかという哀れさを、 「幽霊」では、決してあきらめないという信念がもたらした爽快さを、味わった。 6編どれもが味わいのある話で、読後も満足感が残る。なかなか面白い作品だった。 | ||||
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現代人のひきこもごもを扱った秀逸短編6編。 名物煮込みの居酒屋の不思議な雰囲気に隠されているものとは、「かくし味」。 自暴自棄のタクシー運転手が深夜に拾った客とは「夜明け前の道」。 千沙がはじめた秘密のアルバイトとは「夕立」。 小料理屋『茜』の女将と客たちの間の出来事「福の神」。 たまりたまった父親の不満がどうなるのか「不発弾」。 かつての敏腕プロデューサーの再挑戦の物語「幽霊」。 一編、一編が粒ぞろいで、楽しく読めました。 「かくし味」が、なにげに静かに恐ろしくていい感じでした。 「福の神」、「幽霊」はミステリーやサスペンスというよりは、人情ものといった内容で この二編も良かったです。 | ||||
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面白い。今回は短編集だったのだが、どの話も個性をしっかりと主張している。私個人では、テレビ局の男が這い上がっていく様を描いた『幽霊』が一番よかった。ごく平凡な男のごく平凡な家庭にあるごく平凡な出来事を描いた『不発弾』もなかなか考えさせられるものが多かった。みんな間違ったことはしていないはずなのに、何故こんなにも人間は袋小路にはまってしまうのだろう、と本当に不思議に思う。 | ||||
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自分に置き換えて読める小説だった。6つの短編からなるが、小説の中の絵空事ではなくて、事実回りで起こりそうなことが題材で本当に考えさせられました。ミドルエイジクライシスがリアルに書かれている一冊だと思います。誰にでも思い当たる事が出来るものがきっとあるはずです。もうだめだと思った、熟年の人たちに読んで自分を励ましてもらいたいと思う本です。私のお勧めは「福の神」と「幽霊」です。両親の世代を理解できないと悩む十代にも読んで欲しいです。 | ||||
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