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インテリぶる推理少女とハメたいせんせい
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インテリぶる推理少女とハメたいせんせいの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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内容はつまらない。到底面白いとは言えない。これを面白いなどといえる人はどうかしてる。 テーマは不愉快。フィクションで殺人はよくテーマとして取り上げられるのに、なぜ強姦は取り上げられないのか。というテーマはよいが、文学作品としても、商業作品としても一切昇華されていない。 軽く強姦を取り扱ってる。相手の女性が子供だとか以前に趣味が悪いし、不愉快だ。 ちなみにその手の行為(強姦)が作中にあっても、その手の描写やエロ・ゴア描写は一切ない。 叙述トリックとゴア描写とヒューマニズム性で話題になった作品で、ピエール・ルメートルの『その女アレックス』があるけど、ある意味、真逆な作品。 意欲は評価する。この作品が奨励賞をとるのは納得できる。なかなか書ける作品ではない。 奨励賞をとるにふさわしい意欲は感じる。作者に力がないとは思えない。 密室・孤島・僻村における捕まらない連続強姦魔を題材にミステリの体裁をとりつつ、叙述トリックを駆使どころか、描写の何もかもが叙述(?)トリック的で読者をけむに巻きつつ、メタ構造をとりながら会話劇で物語の文脈や構成を破壊していくという、読者は読むうちに具体的な描写がないだけにそもそも強姦があったのかどうかすらよくわからなくなっていくという、理由も理屈も理念もメッセージ性も何もない作品と思う。 文章を駆使して遊んだだけのような、作者のちょっとした実験作なのだろうと思う。 あるいは、アングラ演劇の脚本そのもののような作品という感じもする。基本、会話劇だし。 ただ、この作品のノリの良い会話主体の軽妙な文体は嫌いでない。 田中哲弥の『ミッションスクール 』に近いものも感じる。 『ミッションスクール 』はとても面白かったので、大久保町シリーズもKindle本で買いそろえたぐらいだ。 まだ読んでないけど。 しかしこの作品を田中哲弥の作品と同列にはできない。似通っているのはちょっとした文体・ちょっとした言い回し程度だ。 この作品の構成は雑と言わざるを得ないし、スラップ・スティックといえるようなハチャメチャさはみじんもない。ご都合主義をはるかに超越した、異次元構成で物語は展開される。 この作品をなにがしか評価できるのは、本を読むことに慣れている人だけだろうと思う。 すなわち読者を選ぶ。 読者を選ぶといいながらもある一定の評価を下すひとでも、この作家の次作を購入するかは疑問だ。 私は購入しない。 この本、タイトルとカバーイラストが秀逸なだけに、手にする人も多いのではないか? レビューも少なくもなく、しかも低評価一辺倒ではなく割れてるので、なおさら興味を持つ人もいるだろう。 しかし、期待して読んだ人は低評価を下すだろうし、読了後なにがしか評価できる人も苦しみながらの作品の本質とは違う部分を評価することになると思う。私が“意欲”を評価するように。そんなの正当な評価とはいえない。 であれば、手にする人が増えれば増えるほど、作者・作品の評価は意味もなく不当に下がっていく。 こんな不幸なデビューがあってもいいのか? 実際、作者はこれ以外の作品を書いていないようではないか。非常に遺憾だ。 物議を醸すことを目的とするとしても、新人作家を使い捨てるようなことをしてもいいのか? 出版社には読者を馬鹿にするなとも言いたい。 問題作として物議を醸しつつも賞を取った作品に最近では草野原々の『最後にして最初のアイドル 』があると思う。 私は同昨に非常に感銘を受けた口で、息子にも読むことを勧めたし、同作を称賛することになんら躊躇はない。 誰にだって勧める。貴重な読書体験を味わえるという意味でも、うってつけの作品と思う。 「なんじゃこりゃーっ!?」と驚嘆するのも、読書の楽しみの一つと思うから。 で、この『インテリぶる推理少女とハメたいせんせい』は草野作品で感じるセンスオブワンダーのようなものがない。読み終えて「……なんじゃ、こりゃ……?」程度。 草野 原々が以降もコンスタントに作品を発表しているのをみても、ハヤカワは作家を大事にしている気がする。 草野原々の以降の作品もKindle本で買い続けてる。まだ読んでないけど。 本タイトルと英文タイトルで少しひねってるのは、『すべてがFになる』の森博嗣へのオマージュというには作品そのものが稚拙すぎる。 ここで名前を出すことすら、ミステリ業界の御大の一人と言える森博嗣に失礼な気すらする。 そもそも、作者が考えたタイトルかどうかも怪しいし。 作者の意欲と熱量を高く評価するので星を5にするけど、この本に興味がある人でも、これを読む時間があるならほかの本を読むことをお勧めしたい。 上に書いた、ピエール・ルメートル『その女アレックス』、草野原々『最後にして最初のアイドル 』、田中哲弥『ミッションスクール 』、森博嗣『すべてがFになる』はどれもお勧めです! ※などといいつつも、つまらなさで話題になる本をあえて読んで「あ~、つまらなかった。時間、損した」と思うのもまた読書の楽しみであるようにも思ったりも。。。 | ||||
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初読後はちんぷんかんぷん。 で、ネットで書評を見た。 書かれていたように他者を認めない二人の恋愛小説のように読んでみるとすっきりするし、 また、メタ的に読んでみても、ネタ満載でたのしい。 自分の普段の読み方に縛られない人なら、いくらでも楽しみを引き出せると思う。 この本のおかげでネット書評の有り難さが分かった。 うん。 | ||||
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本作はメタノベルだ。 ビアンカオーバースタディが現在のライトノベルをメタったように、本作は現在のライトノベル・殺人ミステリーをメタって批評している。 本作はこのメタノベルと、強姦が主題に来ることで楽しめる読者を絞っているため、ストライクゾーンから外れた場合の本作の評価は最低な物になる。 しかし、ライトノベルを沢山読む人にとって、また富士見ミステリーやメフィストなどミステリー作品が好きな人にとって、こうしたメタ作品はたまらなく面白いのも事実なのだ。 シンプルな萌えラノベから、幼女が虐殺されるラノベまで、ラノベは幅広い作品を抱える。 こうしたメタラノベは決してジャンルエラーではない。 1点評価を下げたのは、文体がやや読みづらいと感じたため。 黒髪ロングぱっつんは完全正義。 太田が悪い。 | ||||
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最高でした。 ですが、届くのが遅い・・・! もう少し早ければ・・・と、思ってしまいます。 | ||||
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今更だけど読んだら面白かった。 評判はアテにならん。 せんせいはバカでぶっ飛んでてイカレてる強姦魔で 実によかった。最高。 「つい犯しかけた」とか細かなとこでけらけら笑いながら読んだ。 ヒロインのれいもかわいい。黒髪ぱっつんロングは正義。 こういう微妙なですます調で話す女の子がもっと増えんものか。 つーか、ひどい不評だけどフツーに傑作じゃね? コレ。 読みにくい読みにくいと言われてるが別にそんな事もなかったし、 日本語的文法的に破綻しているという事もなかった。 文章・小説的には特に違和感もなく最後まで読み切った。 これよりひどい文なんかいくらでもある。 私は気にならなかった。というか、こういう文は好きだ。 ただ、展開は確かに色々とまずい。 夢オチ的なのが入ると混乱するし、推理がアレすぎて 何が何だかわからなくなる。 それからオチというかラストシーンをもう少しどうにかしてほしかった。 あと、強姦した女の子が×んで(××して)×ろす展開はさすがに ちょっとまずいだろう。 何とかして×ませろ。そこは。 しかし☆5。それだけの魅力があった。 こういうのが好きな私にはたまらない小説だった。 細かい事はいいんだよ。 モラルなんか知ったことか。 下品? 下劣? だから何。 推理なんか気にもならない。 多少の粗には目を瞑ろう。 くだらない屁理屈なんかドブに捨てろ。 とにかく読んでて楽しかった。 私の大のお気に入りの一冊になる事が確定した。 あと、これだけは断言できる。 作者の頭は確実におかしい。こいつ絶対に狂ってる。 もちろん褒め言葉だ。 | ||||
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実験小説において,読者はモルモットである。 時に投げっ放しジャーマンを決められ,またある時には肩透かしを食らい,ごく稀に胸を打たれる。 しかし,この実験小説はメタフィクションを含むかつての前衛小説によって築き上げられた 「お約束」に果敢にもカウンターパンチを試み,その結果いまひとつ掴み切れないうちに空中で瓦解した ……かのように見せかけて綺麗に着地したため,上記の四つの合わせ技を同時に食らったような衝撃を齎した。 この小説は,成立しているのだとすれば,大まかには二つの要素で成立している。 と言うのも,タイトルの二人がその鮮烈に個性的な設定のもと,奔放に跳梁跋扈している描写が全編を占めているからである。 つまり,この小説はタイトルに恥じない内容を展開していると言える。 「せんせい」は原題の通りにぶちこみ続ける。彼のその行為はアンチラノベ的である。 片秀なるポルノ小説としてのラノベへの嘲笑である。 加えて,ライトノベルによくある夢見がち純情ロマンチック恋愛観世界におけるハーレム化現象という不可解に対して, ポリアモリー恋愛観世界における紅一点へのある種の一途な執着という真逆の不可解を見せてもいる。 そこへ附随して表現規制への反旗を振り翳し,障子が破れたり何やらでもう無茶苦茶な人である。 一方で「インテリぶる推理少女」こと比良坂れいは推理小説マニアで,事ある毎に推理を始める。 しかし,その推理は思いもよらぬアンチミステリに物語を転がすことになる。 設定と事実が推理を成り立たせるのではなく,推理の文章がまだ明記されていない事実を明記する。 そのため推理中に新たな事実が出現し,原題の謎は中盤に彼女の推理によって解き明かされるのだが, その過程で推理の前提条件としての彼女自身にまつわる謎が生じる。 シリアス展開かと思いきや何故かギャグパートに逆行したりしつつも,情緒不安定なままそこから夢遊病的に本筋は暗黒舞踏を踊り始める。 終盤にはどの文字が推理の内容でどの文字が事件の進行を示すのかという区別さえ無くなる。 虚々実々ならまだ良いのだが,それぞれが干渉し合って虚実が流転し始める。ぐるぐると限りなく拗れる。 叙述トリックやら物理トリックやら手を変え品を変え,一つの問いに無数の答えが,一つの物語に無数の結末が描かれる。 『ドグラ・マグラ』の無間の多重構造というよりは,並列構造・平行構造といった感じである。 「本作に本番シーンの描写が無い理由は,本文中には『様々な問題』のためとあるが,これはハネケの『ファニーゲーム』が理不尽な 暴力をテーマにしながら一切暴力シーンを映さなかったのと同じで,実は妹ものが覇権を得ているような今日日のラノベを 手に取る犯罪者予備軍に『せんせい』に対する客観視を強いる事によりその醜悪加減・不条理・胸糞を知らしめるためである。 規制反対描写は彼らの思想のパロディであって……」 こんな風に筋道は分かるけれど最初の方向を間違えている推理(解釈と言うべきか)が独自の論理を形成し, 「せんせい」の都合で架空の真相は二転三転していく。自分で考えたのだけれど,この解釈は間違いだよなぁ……。 あと,最近のメタラノベと言えば筒井御大の『ビアンカ・オーバースタディ』であるが,ちょっとだけ作中であのネタが使われていたりして, 若干は意識して書かれたようである。こじつけっぽいが,「足に怪我」の設定は同氏の叙述ミステリー『ロートレック荘事件』を彷彿とさせる。 終章の元ネタはCRAFTWORKの『さよならを教えて』だろうか。あれもなかなか……。 この小説の一言一句に一貫した意味を求めるのはナンセンスであるが,読者には推理=解釈の自由が与えられている。 特にこの物語では,「未完成の物語を読む読者の座」はあからさまに描かれているのだから。 作者が意図していない元ネタの捏造や,独り善がりの聯想もきっと許されうる。マルチエンディングでありネバーエンディング。 頭脳バトルと言うよりかは二人羽織の共同作業といった方が良いかも知れない。あるいは三人羽織の。 何にせよ,題名や設定からしてそもそも他の小説とは一線を画してると言うか一線を越えてしまっている訳であって,まともな展開を望む方がおかしい。 毀誉褒貶は読み手に依存するとして確実に言える事は,これが空前絶後の何かであるという事である。 | ||||
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