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インテリぶる推理少女とハメたいせんせい
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インテリぶる推理少女とハメたいせんせいの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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内容はつまらない。到底面白いとは言えない。これを面白いなどといえる人はどうかしてる。 テーマは不愉快。フィクションで殺人はよくテーマとして取り上げられるのに、なぜ強姦は取り上げられないのか。というテーマはよいが、文学作品としても、商業作品としても一切昇華されていない。 軽く強姦を取り扱ってる。相手の女性が子供だとか以前に趣味が悪いし、不愉快だ。 ちなみにその手の行為(強姦)が作中にあっても、その手の描写やエロ・ゴア描写は一切ない。 叙述トリックとゴア描写とヒューマニズム性で話題になった作品で、ピエール・ルメートルの『その女アレックス』があるけど、ある意味、真逆な作品。 意欲は評価する。この作品が奨励賞をとるのは納得できる。なかなか書ける作品ではない。 奨励賞をとるにふさわしい意欲は感じる。作者に力がないとは思えない。 密室・孤島・僻村における捕まらない連続強姦魔を題材にミステリの体裁をとりつつ、叙述トリックを駆使どころか、描写の何もかもが叙述(?)トリック的で読者をけむに巻きつつ、メタ構造をとりながら会話劇で物語の文脈や構成を破壊していくという、読者は読むうちに具体的な描写がないだけにそもそも強姦があったのかどうかすらよくわからなくなっていくという、理由も理屈も理念もメッセージ性も何もない作品と思う。 文章を駆使して遊んだだけのような、作者のちょっとした実験作なのだろうと思う。 あるいは、アングラ演劇の脚本そのもののような作品という感じもする。基本、会話劇だし。 ただ、この作品のノリの良い会話主体の軽妙な文体は嫌いでない。 田中哲弥の『ミッションスクール 』に近いものも感じる。 『ミッションスクール 』はとても面白かったので、大久保町シリーズもKindle本で買いそろえたぐらいだ。 まだ読んでないけど。 しかしこの作品を田中哲弥の作品と同列にはできない。似通っているのはちょっとした文体・ちょっとした言い回し程度だ。 この作品の構成は雑と言わざるを得ないし、スラップ・スティックといえるようなハチャメチャさはみじんもない。ご都合主義をはるかに超越した、異次元構成で物語は展開される。 この作品をなにがしか評価できるのは、本を読むことに慣れている人だけだろうと思う。 すなわち読者を選ぶ。 読者を選ぶといいながらもある一定の評価を下すひとでも、この作家の次作を購入するかは疑問だ。 私は購入しない。 この本、タイトルとカバーイラストが秀逸なだけに、手にする人も多いのではないか? レビューも少なくもなく、しかも低評価一辺倒ではなく割れてるので、なおさら興味を持つ人もいるだろう。 しかし、期待して読んだ人は低評価を下すだろうし、読了後なにがしか評価できる人も苦しみながらの作品の本質とは違う部分を評価することになると思う。私が“意欲”を評価するように。そんなの正当な評価とはいえない。 であれば、手にする人が増えれば増えるほど、作者・作品の評価は意味もなく不当に下がっていく。 こんな不幸なデビューがあってもいいのか? 実際、作者はこれ以外の作品を書いていないようではないか。非常に遺憾だ。 物議を醸すことを目的とするとしても、新人作家を使い捨てるようなことをしてもいいのか? 出版社には読者を馬鹿にするなとも言いたい。 問題作として物議を醸しつつも賞を取った作品に最近では草野原々の『最後にして最初のアイドル 』があると思う。 私は同昨に非常に感銘を受けた口で、息子にも読むことを勧めたし、同作を称賛することになんら躊躇はない。 誰にだって勧める。貴重な読書体験を味わえるという意味でも、うってつけの作品と思う。 「なんじゃこりゃーっ!?」と驚嘆するのも、読書の楽しみの一つと思うから。 で、この『インテリぶる推理少女とハメたいせんせい』は草野作品で感じるセンスオブワンダーのようなものがない。読み終えて「……なんじゃ、こりゃ……?」程度。 草野 原々が以降もコンスタントに作品を発表しているのをみても、ハヤカワは作家を大事にしている気がする。 草野原々の以降の作品もKindle本で買い続けてる。まだ読んでないけど。 本タイトルと英文タイトルで少しひねってるのは、『すべてがFになる』の森博嗣へのオマージュというには作品そのものが稚拙すぎる。 ここで名前を出すことすら、ミステリ業界の御大の一人と言える森博嗣に失礼な気すらする。 そもそも、作者が考えたタイトルかどうかも怪しいし。 作者の意欲と熱量を高く評価するので星を5にするけど、この本に興味がある人でも、これを読む時間があるならほかの本を読むことをお勧めしたい。 上に書いた、ピエール・ルメートル『その女アレックス』、草野原々『最後にして最初のアイドル 』、田中哲弥『ミッションスクール 』、森博嗣『すべてがFになる』はどれもお勧めです! ※などといいつつも、つまらなさで話題になる本をあえて読んで「あ~、つまらなかった。時間、損した」と思うのもまた読書の楽しみであるようにも思ったりも。。。 | ||||
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初読後はちんぷんかんぷん。 で、ネットで書評を見た。 書かれていたように他者を認めない二人の恋愛小説のように読んでみるとすっきりするし、 また、メタ的に読んでみても、ネタ満載でたのしい。 自分の普段の読み方に縛られない人なら、いくらでも楽しみを引き出せると思う。 この本のおかげでネット書評の有り難さが分かった。 うん。 | ||||
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悪く言っている人が言うほどつまらなくはない。個性的。初期の佐藤友哉とかに近い感じかな?ラノベと言うより、6枚のとんかつのお仲間かと 小説自体になれて文章が読みやすくなればなかなかでは? ただ、粗くて読むのが面倒でしたー | ||||
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すぐに疲れる文章でした。ゴミとして捨ててしまった。皆さんの忠告を聴けばよかった。 | ||||
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本作はメタノベルだ。 ビアンカオーバースタディが現在のライトノベルをメタったように、本作は現在のライトノベル・殺人ミステリーをメタって批評している。 本作はこのメタノベルと、強姦が主題に来ることで楽しめる読者を絞っているため、ストライクゾーンから外れた場合の本作の評価は最低な物になる。 しかし、ライトノベルを沢山読む人にとって、また富士見ミステリーやメフィストなどミステリー作品が好きな人にとって、こうしたメタ作品はたまらなく面白いのも事実なのだ。 シンプルな萌えラノベから、幼女が虐殺されるラノベまで、ラノベは幅広い作品を抱える。 こうしたメタラノベは決してジャンルエラーではない。 1点評価を下げたのは、文体がやや読みづらいと感じたため。 黒髪ロングぱっつんは完全正義。 太田が悪い。 | ||||
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最高でした。 ですが、届くのが遅い・・・! もう少し早ければ・・・と、思ってしまいます。 | ||||
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主人公は、処女の中学生を強姦することが趣味のハメたい先生。ヒロインは、現実の出来事を推理小説のお決まりと重ねてしまう変わった女子中学生。 本書は『せんせいは何故女子中学生にちんちんをぶちこみ続けるのか?』という原題なのですが、まさにそれがこの作品の主題となっています。 なぜ先生は女子中学生を犯すのか。なぜ女子中学生は先生に犯されるのか。謎が謎を呼ぶとはまさにこのこと。 また、ミステリにおけるメタ発言などが数多く見られ、「推理小説でありながら推理小説であることを拒む」いわゆる“アンチミステリー”的な側面を持っており、登場人物の狂った言動や意味不明な世界観は、物語全体を包み込む霧のような摩訶不思議な雰囲気を漂わせています。 ※ミステリ好きじゃないと理解できないネタがかなり多いので気をつけてください。 強姦云々の設定を抜きにすれば、ガガガ文庫の『キミとは致命的なズレがある』や、富士見ファンタジア文庫『消えちゃばいいのに』のような作風が好きな方には、オススメかもしれません。 著者があとがきで、「女子中学生に読んでもらいたい」と書いてありましたが、もちろんネタなので(いやこの作者は本当にそう願っているのかもしれない)間違っても図書館などには置かないほうがいいですね。 | ||||
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今更だけど読んだら面白かった。 評判はアテにならん。 せんせいはバカでぶっ飛んでてイカレてる強姦魔で 実によかった。最高。 「つい犯しかけた」とか細かなとこでけらけら笑いながら読んだ。 ヒロインのれいもかわいい。黒髪ぱっつんロングは正義。 こういう微妙なですます調で話す女の子がもっと増えんものか。 つーか、ひどい不評だけどフツーに傑作じゃね? コレ。 読みにくい読みにくいと言われてるが別にそんな事もなかったし、 日本語的文法的に破綻しているという事もなかった。 文章・小説的には特に違和感もなく最後まで読み切った。 これよりひどい文なんかいくらでもある。 私は気にならなかった。というか、こういう文は好きだ。 ただ、展開は確かに色々とまずい。 夢オチ的なのが入ると混乱するし、推理がアレすぎて 何が何だかわからなくなる。 それからオチというかラストシーンをもう少しどうにかしてほしかった。 あと、強姦した女の子が×んで(××して)×ろす展開はさすがに ちょっとまずいだろう。 何とかして×ませろ。そこは。 しかし☆5。それだけの魅力があった。 こういうのが好きな私にはたまらない小説だった。 細かい事はいいんだよ。 モラルなんか知ったことか。 下品? 下劣? だから何。 推理なんか気にもならない。 多少の粗には目を瞑ろう。 くだらない屁理屈なんかドブに捨てろ。 とにかく読んでて楽しかった。 私の大のお気に入りの一冊になる事が確定した。 あと、これだけは断言できる。 作者の頭は確実におかしい。こいつ絶対に狂ってる。 もちろん褒め言葉だ。 | ||||
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色々と組立をして、ミステリーっぽくしようとしている。が、それがあだとなったのか、ただ物事を書きなぐっているようにしか見えなくなった。伏線回収、と思いきや実は創造でした、妄想でしたが多くてこれではストーリーにのめり込めない。文章も読みづらく、内容が頭に入りづらい。下品な内容で、おういったネタが苦手な人には絶対におすすめできない。もうちょっと構成を考えれば、面白い作品を生み出しそうな人なので今後に期待してみる。 | ||||
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ミステリーはよくわかりませんので純粋にライトノベルとして。 ライトノベルではよく地の文が一人称で主人公がメタな発言をすることがよくあるが、これはそれをやり過ぎた典型例。「さっさと次いきたいから情景描写を省く」などネタとしてもおもしろくありません。文の端々に作家が自分で楽しむことしか考えてないのが強烈にでてます。 その地の文もまだ我慢すればいいのですが、ライトノベルに肝心なヒロインの可愛さが少しも伝わって来ません。というかそうする気が全くないとしか思えません。何が何でも萌えとは言いませんが、微塵もそうするつもりがまったくないのならなぜライトノベルレーベルで書こうとしたのか、と首をかしげたくなります。 | ||||
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途中までは強姦魔の主人公とヒロインのコメディを楽しませていただいた。 行間で省かれるモブキャラ(強姦の被害者)ですが、もう少し分かりやすくモブに転落した、 と書いたほうが面白くなると思いました。作中で主人公の「せんせい」に否定されていていましたが、 この作品のルール「非処女は名前無しのモブ扱い」を行間を経てそうなるとした場合、 読者が勝手にその模様を想像できるし、記述してないのだからこの作品は成人向けではないエロい作品にも なれたでしょうが、そうにはならず徹頭徹尾くだらないやり取りが起きます。 叙述トリックとか言い出した辺りから作品は急転直下を迎え、読んでいてどんどん意味不明になっていきます。 死人が生き返り、主人公は自分の姿を誤解していた、などの過去の名作で使われたトリックなどが 狂言というかでっちあげというか、そんなペースで消費されていきます。 別にミステリに限らずとも、よく出来た作品はきちんと伏線を張って、なおかつ回収したよ、と 知らずに伏線を忘却させてくれて、分かりやすく思い出させてくれますが、この作品は残念ながら そういうのは無いです。 ラストは特にカタルシスもなし。これが映画なら「え?これで上映終了?」となります。よく出来た作品というのは 気持いいか、悪いか、はともかく”納得させて本を閉じさせてくれる”と定義すると、この作品は私がその自分の財布から 無駄遣いを出来るだけしたくない金を出して買った本を閉じて終わらせる覚悟が出来る前に、作者のあとがきが 始まったので読後感が悪く、いわゆる「投げっぱなしジャーマンで了」というたぐいのものでしょう。 お薦めはできません。 | ||||
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第6回HJ文庫大賞の選評を引用 >HJ文庫大賞始まって以来最大の問題作と言って良いでしょう。タイトル通りの内容ながら、タイトルから予想される展開とは全く異なっていて、読み手を惹き込みます。完成度の問題もあり奨励賞となりましたが、単純な面白さなら間違いなくトップクラスの評価です まさしくその通りで、内容は大胆にして緻密、かつテーマもテーゼも盛り込まれており、アンチミステリーの傑作と言えます 問題は独自文体による読みにくさ 癖があるとかそういうのではなく、単なる力量不足特有の素人が書きやすい様に書きなぐっただけの文体です 具体的に言うと、試験の日程を間違えていた時、仕事で大ポカやらかした時、寝る前にとりあえず現実逃避に無理やり書いた文章ソックリです 非常に高価な酒をドブ水で割って飲む様なものです。 もしこの作者がこの作品を書くまでにもう1000冊の小説を読み、もう10作品でも書いていれば評価は全く違っていたでしょう。 | ||||
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下劣、下品、低俗... そういった表現が適切だと思われる作品でした。 面白さを狙ったタイトル(と作品性)なのでしょうが、完全に失笑もので、 絵をとってもどのページも似たようなポーズ、表情だったりと 場面展開が何も掴めません(何より内容も面白くありませんでした)。 この作品は個人的に楽しみにしていただけあって 本当にガッカリしました... 完全に期待を裏切られた思いです。 | ||||
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あまり単純にバッサリと切る形は好きではないのですが、 かなり期待を裏切られてしまいましたので言わせて頂きます。 一言で言うと残念な作品でした。 私自身、わりとくどい文体の小説を好んで読む傾向があります。 しかしこれは純粋に読みづらく疲れただけという印象でした。 とても一気に読む気にはなれません。 きつい言い方になってしまうかもしれませんが、 元になったタイトルが酷いだけで注目を浴びたような作品であると思います。 イラストのほうも正直、あまり好みではありませんでした。 最近チラチラとよく見かける絵描きさんですが、上手くは無いです。 | ||||
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マンネリ化したラノベのテンプレートみたいな作品 ただタイトルだけで売ってるみたいな・・・ 話題性だけを求めた典型的ダメな作品 これで奨励賞とれちゃうなんてHJも終わりですね。 もう絵も気持ち悪い | ||||
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実験小説において,読者はモルモットである。 時に投げっ放しジャーマンを決められ,またある時には肩透かしを食らい,ごく稀に胸を打たれる。 しかし,この実験小説はメタフィクションを含むかつての前衛小説によって築き上げられた 「お約束」に果敢にもカウンターパンチを試み,その結果いまひとつ掴み切れないうちに空中で瓦解した ……かのように見せかけて綺麗に着地したため,上記の四つの合わせ技を同時に食らったような衝撃を齎した。 この小説は,成立しているのだとすれば,大まかには二つの要素で成立している。 と言うのも,タイトルの二人がその鮮烈に個性的な設定のもと,奔放に跳梁跋扈している描写が全編を占めているからである。 つまり,この小説はタイトルに恥じない内容を展開していると言える。 「せんせい」は原題の通りにぶちこみ続ける。彼のその行為はアンチラノベ的である。 片秀なるポルノ小説としてのラノベへの嘲笑である。 加えて,ライトノベルによくある夢見がち純情ロマンチック恋愛観世界におけるハーレム化現象という不可解に対して, ポリアモリー恋愛観世界における紅一点へのある種の一途な執着という真逆の不可解を見せてもいる。 そこへ附随して表現規制への反旗を振り翳し,障子が破れたり何やらでもう無茶苦茶な人である。 一方で「インテリぶる推理少女」こと比良坂れいは推理小説マニアで,事ある毎に推理を始める。 しかし,その推理は思いもよらぬアンチミステリに物語を転がすことになる。 設定と事実が推理を成り立たせるのではなく,推理の文章がまだ明記されていない事実を明記する。 そのため推理中に新たな事実が出現し,原題の謎は中盤に彼女の推理によって解き明かされるのだが, その過程で推理の前提条件としての彼女自身にまつわる謎が生じる。 シリアス展開かと思いきや何故かギャグパートに逆行したりしつつも,情緒不安定なままそこから夢遊病的に本筋は暗黒舞踏を踊り始める。 終盤にはどの文字が推理の内容でどの文字が事件の進行を示すのかという区別さえ無くなる。 虚々実々ならまだ良いのだが,それぞれが干渉し合って虚実が流転し始める。ぐるぐると限りなく拗れる。 叙述トリックやら物理トリックやら手を変え品を変え,一つの問いに無数の答えが,一つの物語に無数の結末が描かれる。 『ドグラ・マグラ』の無間の多重構造というよりは,並列構造・平行構造といった感じである。 「本作に本番シーンの描写が無い理由は,本文中には『様々な問題』のためとあるが,これはハネケの『ファニーゲーム』が理不尽な 暴力をテーマにしながら一切暴力シーンを映さなかったのと同じで,実は妹ものが覇権を得ているような今日日のラノベを 手に取る犯罪者予備軍に『せんせい』に対する客観視を強いる事によりその醜悪加減・不条理・胸糞を知らしめるためである。 規制反対描写は彼らの思想のパロディであって……」 こんな風に筋道は分かるけれど最初の方向を間違えている推理(解釈と言うべきか)が独自の論理を形成し, 「せんせい」の都合で架空の真相は二転三転していく。自分で考えたのだけれど,この解釈は間違いだよなぁ……。 あと,最近のメタラノベと言えば筒井御大の『ビアンカ・オーバースタディ』であるが,ちょっとだけ作中であのネタが使われていたりして, 若干は意識して書かれたようである。こじつけっぽいが,「足に怪我」の設定は同氏の叙述ミステリー『ロートレック荘事件』を彷彿とさせる。 終章の元ネタはCRAFTWORKの『さよならを教えて』だろうか。あれもなかなか……。 この小説の一言一句に一貫した意味を求めるのはナンセンスであるが,読者には推理=解釈の自由が与えられている。 特にこの物語では,「未完成の物語を読む読者の座」はあからさまに描かれているのだから。 作者が意図していない元ネタの捏造や,独り善がりの聯想もきっと許されうる。マルチエンディングでありネバーエンディング。 頭脳バトルと言うよりかは二人羽織の共同作業といった方が良いかも知れない。あるいは三人羽織の。 何にせよ,題名や設定からしてそもそも他の小説とは一線を画してると言うか一線を越えてしまっている訳であって,まともな展開を望む方がおかしい。 毀誉褒貶は読み手に依存するとして確実に言える事は,これが空前絶後の何かであるという事である。 | ||||
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疲れた…もう、ただその一言しか出てこない。選考当時のタイトルのヒドさから面白半分で 手を付けようとする人もいるかもしれないから言わせて貰います、「 や め と き な さ い 」 一応、体裁としては処女専門の強姦魔の主人公と頭の中がミステリと乙女趣味で満たされて「全ての物事には意味がある」 と勝手な妄想で現実を「物語」化する少女による論証合戦になるのかな?ヒロインの姉の死と舞台となる孤島の住人による隠蔽工作 その結果としての主人公もヒロインも容疑者として挙がらなかった過去の事件の真実を巡って「納得する筋書き」を 設定しようとする二人のやりとりが延々と繰り返され続けるのだけど… デビュー当時の西尾維新とか入間人間も相当にくどい文体だったから読むのにえらく苦労した覚えがあるけれど これはその比じゃない。そもそも読者に理解させる事を最初から放棄した正真正銘の悪文だ 後書によると2011年頃に発表されたWEB小説が元になっているそうだが、この超絶に独り善がりな文体から さもあらんとゲンナリさせられた。西尾維新や入間人間のメタミステリの延長線上を狙ったのかもしれないが、むしろ筒井康隆あたりの 実験小説に近い物を感じさせられる。ただ、実験小説を300ページ以上やられると読む方の神経は確実にイカレてくる 一言で言うならば「 ま と も な 人 間 が 読 め る 代 物 じ ゃ な い 」 こういう迷惑極まる代物は商業出版で出しちゃいけない。WEB上で少数の支持者だけを相手に発表するべきだ 版元も何を考えてこれを出そうと思ったのやら…ちょっと理解できない | ||||
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投稿時のタイトルが物議を醸した、という名目で話題作りに必死な本作。 内容は元題ほどぶっ飛んではいない。 ラノベの中でなら異色作扱いになるかもしれないが、内容自体に目新しいものはない。 ただ一言、つまらない。 編集側がやたらと持ち上げてるだけなんだな、という印象。 元題のインパクトの強さで売ってるだけ。 作品紹介に「頭脳戦」とあるが、なるほど、ラノベならこんなのでもそう呼べちゃうのか、ってレベル。 というか、あれだけ改題前のタイトルを公に晒すんなら、改題の意味は? ラノベというジャンルを否定はしない。 ただ、この業界で洗い直すべきは間違いなく編集者であることを改めて認識した。 売れれば何でもいいの? あと、主題と英題でかけてるのはわかるけど、それやるんなら「SENSEI」ってそのまま使っちゃうのはあまりにナンセンスだと思う。 | ||||
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元のタイトルで物議を醸した作品ですが、修正後の現タイトルも大差がありませんねえ。 主人公は“せんせい”こと“僕”です。閉鎖的な南五坂島を嫌い本土へと渡ったものの、後任として(「何」の後任なのかは実は曖昧)島へと呼び戻され文芸部(女子しかいない)顧問となる。 ところがこの“せんせい”、中学女子しかも処女をメインターゲットとして食い散らかす犯罪者であり、冒頭ヒロインの比良坂れいと会話しているシーンでは既にれいを残して部員16名中15名を食っています。 百戦錬磨の彼にとって、おぼこい女子中学生をいただくのは簡単なはずなのに、れいは推理小説かぶれのヤンデレが入った少女であり彼を翻弄し続ける。一応は、れいの純潔を頂くまでの話なのです。 と、書くとジュブナイルポルノにも聞こえますがいわゆる本番シーンはありません。“僕”曰く行間で済まされますし、彼は処女以外をほとんど認識できない厄介な人物。 いつの間にか部員の少女が犯されているのです。食われた後は非処女ゆえ特定個人とされずモブキャラに転落する。 しかも比良坂れいには亡くなった姉がおり、その原因と思われるのが“せんせい”。 が、犯されたゆえの自殺ではないらしいというのが一連の騒動をひきおこすファクターとして機能しています。 地の文が一人称であり会話も多くその上メタにメタを重ねる多重構造と時系列の前後が見られ、加えて上記二人以外の登場人物の描写が希薄。 主役二人の行動理念が共感できる・できないといったレベルではなく理解の範疇を逸脱している(様に受けとれるように描いている)。 主人公からして犯罪者なのに対するれいまで狂気を孕んでいるため、読み手のスタンスを確立させるのに時間がかかる作品だと思います。 文体も独特で慣れるまでは読み進めにくいですね。 作中、『モルグ街の殺人』から『スパイラル』シリーズまでの言及(それゆえ既存作品のネタバレも多い)があり、タイトルにも“推理少女”と銘打っているため一応ミステリの部類に入るのでしょうが、 真実の解明をブン投げているので少なくとも本格ミステリではありません。主役も上記の通りなので正義を描いたものではなく、犯罪小説でもない。 メフィスト賞作品的、というのが一番近い(『六枚のとんかつ』を含め作者が意識している感は強い)かもしれません。広義のアンチ・ミステリに分類される作品だと思います。 キャラクターに注目するならばサイコパス同士が織り成すセカイ系と表現できなくもない。 特定の熟語(ガイドラインに引っかかりそうなので伏せますが要するに、女性を力で無理やり犯す行為)がゲシュタルト崩壊を感じさせるほど登場します(終盤では1ページに2つのペース)。 が、エロを期待するのならばやめておいたほうが良い。存在しません。 嫌悪感を覚える人かとも思いますが、救い(?)なのはその方面の描写はほぼ全くないというところ。 夢の中で夢をみるようなシュールレアリスム的小説でした。確実に人を選ぶと思いますので冒頭を立ち読みしてからの購入を推奨します。 100ページぐらい読み続けられれば踏破できると思いますが、自信を持ってお勧めはしづらい。 なお、挿絵は表紙にも描かれている比良坂れいのみと徹底しています。黒髪ロング少女が好きな人には嬉しいかと思います。 | ||||
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