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BRAIN VALLEY



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BRAIN VALLEYの評価: 3.67/5点 レビュー 30件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 21~30 2/2ページ
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No.10:
(4pt)

脳を科学する

読み終わってみてもどこからどういう風にとらえていけばいいのかはよく分からない。なぜ神は存在するのか。人は神を望み、神は人に奇蹟を与えるのか。科学者はどうあるべきなのか。そして本作のメインテーマ、脳とは何なのか。
 下巻ではテンポの良さが光る。テンポがよすぎただけに、幕切れがあっけなかったか。それは気のせいかも知れないが、Whyは随所に残る。わざと残したのかも知れないが、何より北川の意志がもっと強く知りたかった。彼の扱いが、惜しい気がしてならない。
 主人公の孝岡の存在よりもメアリーの存在の方が大きい。事件を通してメアリーの心情の移り変わり。一人の科学者として、そして一人の母親としての彼女のありかた。孝岡の祐一に対する書き込みは個人的にそれほど重要とは思えない。寧ろ孝岡はストーリーの引き立て役に徹した方がよかったのかも知れない。ただ、メアリーには強く感情移入させられるところがある。一人の息子の死、というのはただの事実だと思ったんだが、シナリオの組み立て方が自然で面白い。
 科学者のありかた、というところを上手く表現しているのはれ富樫玲子だろうか。彼女の最後の一言はキツイものがある。全てを論理で固めて倫理を無視する。辛いのは、人間を人間とみなさなくなることか。そして、脳や心と言ったものを全てシステムで片づけるところ。瀬名秀明としてのメッセージでもあるかもしれない。
 一応ハッピーエンドなのだろうか。終わり方がまた謎を残すようだが逆に鮮やかで自然。ずるいと言えば、ずるい終わらせ方なんだが。
 話としては面白かった。だが、作品そのものが醸し出しているアクはかなり強い。専門書のような小説、そして科学する小説。話に繋げていくのもあるが、脳というテーマを掲げてこれほどまでに科学する小説を他に知らない。ただ、もう一度読めと言っても、むつごいよな、これは。ただ一度なら、呼んでみてもいいのではないかと思われる。気が狂わないくらいに。あくまでも小説として、SFとして割り切って、どうぞ。
BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)より
4043405030
No.9:
(3pt)

ちょっとマニアック

言わずとしれたパラサイトイブの作者の作品。
タイトル通り、脳をテーマにしている。
脳を研究している機関に勤める科学者達が実はある目的のために
集められているのだった・・・なんてストーリー。その目的を書くと、どうもネタばらしになってしまうので
レビュー自体も難しいのだが・・・。脳の機能や仕組みなどを一般向けに分かり易く解説しており、
それだけで十分楽しめる。
ただ、ストーリーの運びはやや強引な印象。
パラサイトイブは、荒唐無稽ながら、妙な説得力を持っていたが、
今回は「そりゃいくらなんでも」と思うような力業が満載。ある能力を持った女性が重要な中心人物で、主人公が勤める
研究所は彼女の脳を研究しているのだが・・・・
この女性、村人と交わることで能力を分け与えているという設定。
それが使命なのだと。まあエクスタシーの恍惚感は脳内で形成されるわけだから
それなりにこの設定には理由があるのでしょうが、正直あまりにも
飛躍している印象が否めませんでした。万人受けする内容ではなく、ちょっとマニアックかな。
ただ、二回、三回と読み返すと、
また違う味わいが出てくる作品だと思います。
腰を据えて読みたい方にオススメ
BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)より
4043405022
No.8:
(3pt)

難しすぎた…

脳に関する専門用語が多く、学校の授業を思い出しました。
私のように基本的な知識がない人間が読み進めるには
かかりの忍耐が必要ですが、「なるほど~」と勉強になる部分も
多いので、最後まで読む価値ありです。
ちなみに、私が好きなのは一番最後の場面です。
BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)より
4043405022
No.7:
(4pt)

アイデンティティ

妄想、醜い自己顕示欲、動物に対する絶対優位、犠牲をいとわぬ姿勢。他者の意思をかえりみない科学者たちの幼稚なエゴが「我を信じよ」という科学が生み出した邪神の一言と重なって見える。
 自己のアイデンティティと供にある人間はやはり美しい。我々が他者に対して求めるものはそのアイデンティティを許容してくれる事であり、それはその他者が神だろうが人間だろうが同じである。
 
 そして、そのような者達こそ自然と「信」を集めるものだ。 富樫という人物は結局なんだったのかを最後まで考えた。この批判をするためだけに出てきたようなニヒリストは「屈折した愛情」をバッサリと切り捨ててエゴイストに対する裏切りを見せたが、エゴイストは自分に対する怒りでさえある種の喜びを感じるものであり(自分がみられていることに喜びを感じる等)、そこで全てを否定、拒絶するニヒリストを以ってして、「Mr.私を見てくれ」の急所を突こうとしたのではないか? 科学的考証については、クライマックスで神秘的なのか科学的なのか分からなくなったことにより、どこまでフィクションとしてよいのか素人の私には分かりませんでした。
BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)より
4043405030
No.6:
(4pt)

なかなか

専門用語の羅列が多いのですが、その辺は適当に斜め読みしても対して問題ではないです。よく調べてあるな~と関心しました。
結構、UFOの誘拐事件が扱ってあって、面白く読みました。
脳とUFO、そして臨死体験の関係が面白いですね。
BRAIN VALLEY〈上〉Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈上〉より
4048730606
No.5:
(4pt)

なかなか

面白いので長いのですが、結構いっきに読めちゃいます。
主人公のびっくりな事実などが知らされ、その後北川の真意がわかります。
最後の変は色々なことが交錯するので、よく読まないと、何が起こったのかわからなくなってきます。
BRAIN VALLEY〈下〉Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈下〉より
4048730797
No.4:
(4pt)

神の概念は面白い。

物語前半は、カタカナの専門用語が飛び交う脳の説明が多くてなかなか読み進め
なかったけど、後半は一気に読めました。シナプスやら何やらの難しい説明部分は、
さっとナナメ読みでも問題ナシです。
物語の展開はもちろんだけど、 人の進化に神という存在自体が必要だった とか、神が存在するために人(とその脳)が必要だった などの神と人(とその脳)の関係
に対する考え方が面白かった。
BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)より
4043405022
No.3:
(3pt)

専門用語が壁

最新の脳科学研究所に、訳もわからず赴任させられた科学者が、不思議な体験をするストーリーであるが、専門用語に辟易させられた。これはパラサイト・イヴ (角川ホラー文庫)の比でない。

ただ、大脳生理学からオカルト現象にアプローチしている点は興味深い。ここでは宗教や宇宙人、臨死体験が同レベルのこととして語られている。

著者は、科学的整合性がとれていることを第一にしたのかもしれないが、私としては、専門的解説をもう少し簡略化して、作品中の世界に入りやすくしてくれたらと思う。

(これは上下巻併せてのレビューです。)
BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)より
4043405022
No.2:
(4pt)

脳の理解と電脳空間

人間が人間を理解する、つまり「脳の理解」という普遍的な興味を追求する研究者たちを中心として描かれたサスペンス。技術的なことや専門用語が多く見られるため、ストーリーに入り込むまでに時間がかかるが、全体的にはその筆者の深い知見と知識が、作品を魅力的にしている。一般社会に浸透してきたコンピュータは、一見すると人間から遠い存在に見えるが、コンピュータはヒトに最も近い処理体系を持つ、という部分は強く共感できる。時間のあるときに一気に読み切ると楽しめる作品です。
BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈下〉 (角川文庫)より
4043405030
No.1:
(3pt)

稀有な科学小説

今やベストセラー作家の瀬名さんですが、自分にとっての瀬名作品の最高傑作はパラサイト・イブです。でもこの作品もすごく引き込まれました。ブレインヴァレーは宗教的世界観と科学的真実の境界を描く作品ですが、瀬名さんは明らかに唯物科学的立場(標準的な科学者の立場)をとっています。私もその立場に近い人間なので個人的には抵抗ありませんが、人によって好みが別れると思います。前半は説明的な話が多いので少し退屈しますが、後半の迫力ある展開には圧倒されます。これからも瀬名さんを応援していきます。
BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)より
4043405022

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