小説 ブラック・ジャック
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読んで驚いた。原作リスペクトがすごく高いノベライズだったからだ。 短編集の形式だが、どの話も原作のエピソードをもとにしたり引用したりしている。そこから、AI、IPS細胞など現代的なテーマに無理なく繋げている。20年以上前の作品の持ち味を継承しつつ、現代風にまとめている。 医療関係の説明もしっかりしているが簡潔でくどすぎず、また「患者から病変の細胞をいただく」など、患者や医療従事者に配慮した言い回しが随所に散見されるのも良かった。 漫画版を元にしてるので、作中で20年以上経過しているのに原作キャラはサザエさん時空なのが若干気になるが(ピノコも幼いままだ)そこはお約束として流せば原作ファンであるほど楽しめる作品だと思う。 | ||||
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誕生から45年を迎えた現在もなお根強い人気を誇る手塚治虫の最高傑作にして医療漫画の金字塔『ブラック・ジャック』! 本書は『パラサイト・イヴ』で知られる作家・瀬名秀明によるノベライズである。瀬名といえば過去に小説版『ドラえもん のび太と鉄人兵団』を上梓した実績があり、小説版ならではの展開を駆使して描いた傑作であったので今回の『ブラック・ジャック』も楽しみだった。 天才的な腕を持ちながら高額な報酬を受け取る無免許医師・ブラック・ジャック! 今回は最新医療の現場での活躍を描いたB・Jの活躍が見ものだ。 ・ 最新の人工知能を持った世界初のAIロボット《サージェリー・プロ》にブラック・ジャックが挑む……第一話「B・J vs AI」 ・ 20年前、不治の難病を患った弟を救うため医療研究者となった兄が現在の進化した医療技術を持ってB・Jとともに人工冬眠をする弟の手術に挑む……第二話「命の贈りもの」 ・ B・Jの留守中に重傷を負った仔犬を留守番中のピノコがすることに……第三話「ピノコ手術する」 ・ 行きつけの店「よし乃」の女将に惚れ込んだ手塚医師。親交のあるB・Jに重い病を抱える彼女の手術を頼むのだが……第四話「女将と少年」 ・ B・Jの宿敵Dr.キリコが現れる。彼に安楽死の依頼をした患者はB・Jが長年追っていた復讐の男だった……第五話「三人目の幸福」 それぞれどの挿話も魅力的に描かれており、手塚が生きていれば、現在の医療科学を駆使したB・Jを描いていたのではないかと思わせるような内容に満足している。 第一話のB・Jと天才医療ロボットとのハーモニーはいかにもB・Jという感じで面白かったし、第三話で海外に出張中のB・Jがスマホを駆使してピノコの手術のサポートをするところはまさに現代的だ。 ただエピソードの中には最善を尽くして頑張っているにも関わらず、どうしても救えない命もあり、このあたりも本当にB・Jでは描かれていたエピソードだ。B・Jが天才医師といえども神ではないから手術を請け負った患者が亡くなった時のB・Jのつらさを踏まえた心境も本作ではそのあたりもきちんと描かれている。 第五話ではB・Jが憎しみの対象である患者に対しても医者として最善を尽くすあたりも医者としての本心が伺える。 B・Jは医療を通して人間の持つ機微を教えてくれたように思う。だからこそ半世紀近くたった現在でもB・Jは今でも読まれ継がれているのだろう。 | ||||
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言わずと知れた漫画の神様、手塚治虫先生のブラックジャックのノベライズ作品。 AI医療やiPS細胞、そして終末期医療……現代医療の光と闇にB・Jが対峙する。 否が応にもテンションが上がりますが、それだけで終わらないのが本書のすごいところ。 各所に散りばめられた遊び心に溢れた仕掛けには、ファンならきっとニヤリとできるはず。 お陰でコミックを棚から取り出して、本書と合わせて二度三度と読み返す羽目になりました。 | ||||
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ブラック・ジャックといえば手塚治虫作品の中でも人気、知名度が特に高い作品であり、私自身も子供の頃に図書室で読み漁った作品です。そんなブラック・ジャックの小説版があると知って、いったいあの名作をどのように小説化するのかと興味を持ちました。 そして実際に読み始めてみて驚いたのは、この作品が単に漫画版のエピソードをノベライズしたものではなく、完全に新規の、しかもロボットによる治療やIPS細胞などの現代医療を題材にしている「現代版」ブラック・ジャックだったということです。正直、最初は「あえて現在医療の問題を取り扱うことでなにか医療業界に問題提起でもしたいのだろうか?」と戸惑いました。しかし、その戸惑いは第一話の「B・J vs AI」を読み終えたときに完全に消え去り、むしろ現代を舞台にしているからこそこの作品は面白いのだと思えるようになりました。 「昔ながらのラーメン屋がいつまでも美味しいのは、味を全く変えていないのではなく、根っこの部分は変えることなく上手く時代ごとに流行りを取り入れているからだ」という言説をネットで聞いたことがあります。この作品もまた同じで、話の展開の仕方や〆かたに「ブラック・ジャックらしさ」を残しながらも、舞台を手塚治虫在りし頃ではなくて現代にすることで単なるリブートではなく、本当の意味で医療漫画としての「ブラック・ジャック」を小説化できたように思います(一部の人にだけ分かる例えを使いますと、今年はシティーハンターの劇場版、「新宿プライベート・アイズ」が公開されましたが、同作品はキャラクターや人間関係はそのままに、ドローンやVRなどの現代的要素を自然に取り入れていました。今作もあんな感じだと思ってもらえれば大体合ってます)。 ネタバレになるのであまり詳細は書きませんが、個人的には第一話の最後の最後、ラストの展開と、第二話のシチュエーションのアツさが特にお気に入りです。また、私は原作がうろ覚えでピンとこなかったのですが、ハッキリと原作を覚えていればニヤリとできそうな要素がところどころ散りばめられており、ファンサービスも行き届いている印象でした。 ただひとつ残念なのは、あとがきが無かったことでしょうか。個人的にはブラック・ジャックという誰もが知る大作をノベライズするに当たって作者が力を入れた点や、各エピソードの解説などがあれば読みたかったです。 | ||||
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面白かった!!! AIやiPS細胞といった最先端医療がテーマになっているのに 少しも違和感を感じません。 根底に著者の手塚治虫愛 そして 手塚治虫に対する尊敬の念があるからに違いないと感じました。 名作のノベライズに挑戦した著者に敬意を表します。 何はともあれ 面白かったので 一読をお勧めします。 | ||||
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