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(短編集)

首折り男のための協奏曲



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【この小説が収録されている参考書籍】
首折り男のための協奏曲

首折り男のための協奏曲の評価: 3.40/5点 レビュー 55件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全55件 41~55 3/3ページ
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No.15:
(3pt)

軽い短編集(ややネタばれ)

サスペンスあり、ホラーあり、恋愛あり、ユーモアあり、でそれぞれの小説が薄くつながっている短編集。筆者お得意の細かいディテールが次への伏線になる手際はあいかわらず見事。ただ、長編のような背景を流れる大きな柱はつくられていない。別に無ければないんでいいんだが。短編集だから。

首折り男(殺人者)や黒澤(泥棒)が各編のキーパーソンである。彼らをからめてストーリーがつくられていく。
基本的に筆者の小説スタイルは広い意味で「勧善懲悪」である。程度の差こそあれ、「悪い印象の登場人物」はなんらかの制裁を受け、「良い印象の登場人物」は救われる。評者も含めて人は悪い人、ずるい人が成功する話が嫌い(あたりまえか)なので、筆者がベストセラーを連発するのは上記のストーリーテラーとしてのテクニックもさることながら、この点も売れる要因になっているのだろう。
本書も例外ではない。安心して楽しむことができる。
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No.14:
(4pt)

再読の楽しみ

本作では7つの短編を収録。
それぞれ短編でありながら
大藪、若林夫妻、黒澤、小説家窪田で繋がります。

本作の楽しみの一つは再読にあります。
一読時には読み飛ばしていた部分を整理して、
短編を時系列で並べ直し、
題名の意味合いを考え直し、
装填写真の意味をとらえ直すことができるからです。

ただ原因不明な死や落下は頂けません。
それ以外は楽しめました。
ありがとうございます。
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No.13:
(4pt)

伊坂ファンなら既読の短編が多い、 「首折り男」がキーワードの短編集。

どこかで読んだことがある短編小説が多い。

今作に収録されている7作品のうち、
3作品は、アンソロジー本として既に出版されている。

・首折り男の周辺
 首折り男に間違われた、悲しい男の話。
 『Story Seller』に収録。

・僕の舟
 初老夫婦の運命的な出会いを、探偵黒澤が語る。
 『最後の恋 MEN'S』に収録。

・合コンの話
 合コンに参加した男女の会話と、その裏に潜む心の声が面白い。
 『Story Seller Vol.2』に収録。

他には、

・濡れ衣の話
・人間らしく
・月曜日から逃げろ
・相談役の話

など、全7作品。

書き下ろしの短編小説が一つもなく、
普段から文芸雑誌を読む読者にとっては、
初見の短編が少ないのは残念。
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No.12:
(3pt)

相変わらず会話が洒落ている

タイトルだけでは、どんな話か想像がつきませんが、恋愛話や怪談など作者らしい短編集です。

大体の話が、話の行方が見えず掴みどころのない展開です。最終的に全ての物語がスパッと繋がるという訳でなく、いつものような切れ味は無いのですが、各編独立した物語として楽しめます。

個人的には「相談役の話」のオチがそれまでの話の流れのギャップから思わず笑ってしまい、「合コンの話」はそのまま合コンの話でしたがどことなく爽やかな読後感をもてる小説でした。
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No.11:
(4pt)

さすが伊坂

物語が複雑に絡まっていて読み終わった後に一つにつながる、さすが伊坂ワールド!!
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No.10:
(4pt)

二回目が面白い

私の読書の力(?)がまだまだなのもありますが、一回目はちょっとよくわからない部分が多い。
二回目は「ああ~、これがあれかぁ」みたいに繋がっているところについて納得したり。
全体としては面白かったです。
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No.9:
(4pt)

ちょっとした希望

とても悲しいことが、わが身に降りかかった時に
因果応報、自分への罰か?と考えても納得ができず、

何か意味があるのか?という答えも出ない時には、

理不尽さに怒りをおぼえながら、叫ぶのだと思います。
「神も仏もいないのか!!」

それに対して
「はいはい、いますよ。」
といった感じの作品です。

年齢を重ねると、心の底で(ホントはいないよな)と思ってしまいがちですが、
まあ、お話ですから、そういうこともあっていいかな…と思える作品です。

明日からも自分のやるべきことをジタバタしながらやって生きていこうという感じが見えます。
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No.8:
(4pt)

短編集。黒澤が出てくる編もあり。

伊坂さんの本は、登場者が、どこかでリンクしている楽しみある。

この本では、なんといっても、黒澤。

満足。
そして、また、次の展開を楽しみにしている。
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No.7:
(3pt)

多彩ではあるが、パンチ不足

連作短編集というのだろうか。七編のショートストーリーはゆるやかに関連しているが、はっきりしたつながりは無い。
「首折り男の周辺」意表を突くのは良いが、すごく変な話である。
ある人物の死の真相が明かされないので、消化不良な印象を受ける。
「濡れ衣の話」胸が痛くなる事故加害者と被害者の心情を描く。
「僕の舟」時を遡ったラブストーリー。ロバート・F・ヤングを思い出した。
女性読者に受けそうですな。私には今一つだった。

「人間らしく」クワガタの飼育と子供のいじめ問題を関連付けて話が進む。
着眼点は奇抜で個性的だが、なんだこのオチは。悪ふざけにも程がある。
「月曜日から逃げろ」プロットでミスリードを誘う。こういうのは結構好きだ。
でも長編でやられたら腹が立つだろうなあ。
「相談役の話」普通のホラー小説だ。伊坂の筆に依ると、ドライであまり怖くない。
「合コンの話」集まった6人の男女の心理が読みどころである。

様々なジャンルの短編を、同じ土俵で書き分けて見せるという実験のようだが、 もとは独立した短編群らしい。
いずれも水準以上ではあるが、あまり心に残らないような。
一冊にまとめるなら、もう少しタイトルロールの殺し屋を描きこんでほしかったかな。
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No.6:
(1pt)

俺の偏見

きっと俺の偏見なのだろうが、この人の作品を読んでいると、自分は面白いヤツと錯覚している、そのジツ、笑いのセンスの皆無な人の、しきりと考え抜かれた、お寒いジョークを聞かされているような感じになって来る。
のっけから出てきた『中国』と『中国地方」など、(読んでみてください。詳細は省きます)、いじり回して手垢まみれになった老舗の和菓子が上品な漆器に乗って出て来たようで、どう対処したモノが苦慮したほどだ。
もう一度言うが、この人に、笑いのセンスは皆無なので、下手に笑いを取ろうとはせず、実直な作品作りに邁進してほしい。
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No.5:
(4pt)

ぎっしりつまった短編集

今作は連作短編というわけではなく、元は雑誌掲載の1話1話の完全に独立したお話。

作品の些細な場面同士を、非常に巧みにまるで糸を絡めるようにして結んでゆくのはこの作者の得意分野ではありますが、
今作のようにまったく別々作品を、こんな風に繋げてしまうのはやはり流石です、と手をたたきたくなる。

話としては、ホラー要素や恋愛要素など、普段の伊坂作品ではあまり見られない作風もあり、
いろいろ楽しみたい人にはかなりお勧めの一冊かと思われます。
しかし、長編で見るような伏線回収やどんでん返しを期待すると多少、肩透かしかも。
お話も、好き嫌いが別れるタイプのものが多いかもしれません。

とは言え、かなり独断と偏見を含ませた意見を言えば、黒澤が主役の短編「僕の船」が朱玉で
これだけでもう星4つは軽くつけれる、そのくらいこの作品が好きです。
オチが大変自分好みで、ラストに黒澤が依頼主に言った台詞と行動が、本当に粋で大好きです。

きっとひとつは、お気に入りの話が見つかると思います。
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No.4:
(4pt)

短編で読んでたけど、これで読んでよかった。

それぞれの初出(Story Seller、小説新潮、小説新潮、新潮、yom yom、幽、Story Seller2)で読んでいましたが、買って読みました。
細かいところまで覚えていないものもありましたが、加筆修正が施され、一冊としてうまくまとまっていました。
つながりそれだけ?っていうのもありますが、元を考えればいい具合だと思います。
伊坂幸太郎の小説を読んでみたいけど長編読むのは億劫だなーという人に薦めるのに最適な一冊です。
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No.3:
(3pt)

七篇の『振れ幅』をどれだけ楽しめるか

七篇を収めた連作集ですが,各篇が独立,おおよその世界観を共有している程度で,
著者の作品に多く見られる,結末に向かって繋がり,収束するタイプとは異なります.
また,タイトルにもある『首折り男』の登場しない篇や,出てきてもわずかの篇もあり,
さらには,実験作にも思えるものや怪談と,バラエティに富んだ収録内容となっています.

それでも,あの篇とこの篇がといった,おなじみの小さな繋がりはいくつも用意され,
このほか,特有の言い回し,時にクスリ,時には戒めにもなりそうなやり取りの数々は,
短篇ということもあってか,どの篇にもわかりやすく,多めに盛り込まれている印象です.

ただ,掲載誌もその時のテーマも違うなど,本来はどれもバラバラの作品だったため,
加筆修正で繋がりを持たせたとはいえ,どうしてもまとまりに欠けてしまうのは否めず,
この『振れ幅』をどれだけ楽しめるか,篇によっては好き嫌いがハッキリ分かれそうです.

(参考)
伊坂幸太郎『首折り男のための協奏曲』|書評/対談|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/459606.html
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No.2:
(5pt)

120%おすすめ!

story sellerで読んだ「首折り男の周辺」に始まる短編集。一個一個のストーリーは続いてないのだけれどどこか繋がっています。本作は長編ではもちろんないですが、いわゆる短編集ではなくて、収録されたお話どうしが繋がりながら絶妙なバランスを保って一冊の作品を作り上げていて、まさに「協奏曲」。そして首折り男にはじまり首折り男に戻ってくるあたりが、まさにタイトルそのもので、うまいな〜とうなってしまいました。
伊坂さんの作品はどれもそうですが、本当に温かみがあって、殺し屋も泥棒もみんな魅力的なキャラクターで、本作も例に漏れません。時空のねじれ、神や仏はいないのか、などなど(あまりネタをばらしてはいけませんが、、)くり返し出てくるテーマも味わい深いものでした。物事には白か黒か割り切れない部分がたくさんあると思うんですが、その間にある割り切れない感じの優しさが感じられたりもしました。
この本で伊坂さん作品に出会うひとはしあわせなひとです、と断言して間違いないくらいの素敵な作品がまた生まれてしまいました。個人的には☆6つでもいいくらいです。
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No.1:
(3pt)

独立した一話一話と思って、じっくり味わいたい

1話目と最終話は「Story Seller」で以前読んだことがありました。
他初読の5編を加えた7編の短編集ですが、「短編集」といっても、
『死神の精度』のような「連作」の統一感、『残り全部バケーション』のような強い収束感はなく、
少しずつリンクしてはいるものの、あくまで独立した短編の集まりと思って読んだほうがよいです。
各話にちりばめられた布石を最終話で回収するような話ではありません。
CDでいえばアーティストの遊び心が如実に表れたB面集のような感じです。

この短編集は伊坂さんのエッセイのつもりで読みました。
作者は自分の考えではなくあくまで登場人物が語っていることと
いままでもどこかで書いていましたが、映画の話、戦争の話、神の話など、
作者の聴いたこと、思ったことなどを、登場人物を通して語っているようでした。

同じお店で売られているいろんなケーキを食べる感じがあっています。
一気に読むよりちょっとずつ読んだほうが1話ずつの異なる読後感が
じっくりと心に広がりそうです。
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