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(短編集)
首折り男のための協奏曲
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首折り男のための協奏曲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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もともとは全く別々のコンセプトで書かれた短編を、並べなおして手を加えることで、全体として緩やかに繋がりのある一冊の本となっています。 したがって、伊坂幸太郎が得意とする、それぞれの短編が最終話で一つに収斂し伏線を回収してゆき全体として一つの長編としても読める、といったものではありませんが、それでもどこか繋がりがあり、ホンワカとした気分で読み終えることができます。 『月曜日から逃げろ』では、クリストファー・ノーラン監督の『メメント』を彷彿させる構成(作品中にも『メメント』に触れられている)で、伊坂幸太郎作品では『砂漠』の構成を思い出しましたね。春夏秋冬だったら、夏は春の次にやってくる、とか月火水木金土日なら、火曜日は月曜日の次の日、とかって普通思っちゃいますよね。そういったオチが分かってもう一度読み返すと、最初に読んだときには気づかなったもののそのオチを前提に読むとニヤリと笑ってしまう箇所があり、巧いなあ、と感心してしまいます。 本作ではいじめ問題なども取り上げられていますが、伊坂幸太郎の他作品同様、勧善懲悪的な解決を示すことはありません。 このあたり伊坂幸太郎の人間らしさが感じられます。 本作には『人間らしく』という作品が含まれています。 この短編の中で語られる「神様は時々見ている」とのセリフが、本短編集全体を包むコンセプトのように思います。 | ||||
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めちゃくちゃ面白かったです! なんですかね、この全体に流れる重々しいんだかフワフワしてんだか分からない感じ!! 世の中悲惨なんだか、あちこちに幸せがあるんだか 救われるんだか救われないんだか分からない とにかくサイコーに面白かったです! | ||||
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いつもの伊坂さんの短編集の様に最後にはどこかで繋がる種明かしが有るのかと思って読み進めて行くと、どうもそうでもなく、少し拍子抜けでしたが、そんな期待も有った為に最後の「合コンの話」は構成が新鮮でテンポも良く、楽しく読めました。 | ||||
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面白い。 | ||||
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タイトルがインパクト有りすぎて、瞬間手にするのを躊躇われた作品。全七編のアンサンブル〜貪り読む、帯タイトルを目にしたとき、読んでみたいという衝動に。流石、伊坂幸太郎。この作家さんは時間というか、時空の操りが天才だと思う。一見無意味に想える短編がいつのまにか結び付いていることに気がつく。そしてその気が付きがこれまた小気味良い。軽快でありながら文学的。ラストの合コンの話。まさに小気味の真骨頂! | ||||
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読了感は美術館でなんとなく良い感じの絵画を見ている感じ。だけどその絵画は見ていてワクワクする。 | ||||
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最後の解説を読むまで長編だと思って読んでいたくらい(でも若干の違和感ありました)でした。 挿話がこの流れや下地(根底に流れるストーリー)を物語っていたのも面白かったです。 | ||||
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私にとって初めての伊坂幸太郎体験。 最初、推理小説しかも全体でひとつの物語と思って読んだ。 途中で「時空のねじれ」とかでてきて、あれっ、SF作品なのと不安に かられ、最後の章「合コンの話」で、これって短編集なのかと 恥ずかしながら思い至った。 最初からそう言ってよ。首折り男とか、いじめの話とか、 過去と現在が入り組んだり、それぞれの短編が微妙に関係があるから、 独立した短編の寄せ集めとは思わなかった。それにしては話が飛ぶな、 登場人物が多いなと思いつつ、伊坂ワールドはまるで私たちの宇宙のように 膨張し続けるのかと思っていた。 いつもこんなものなの?こじんまりまとまっていないところがいいの? 伊坂の他の小説も読んでみないとなんともいえない。でも私のまわりには 伊坂にはまっている人が多いのもたしか。最初に読む本を間違えたのか。 ちょっと顔を洗って出直します。 | ||||
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短編集ですが多少の関連性と独立性があり、いくつかは長編となってもよいぐらい練られています。 | ||||
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この本を例えるなら、静かな水面に物が投げ込まれて、波紋が広がっていくような。そしてその波紋は広がっていく中でしだいに大きく弧を描き、それに比例して弱くなっていくような感覚。そして弱くなっていった波紋が次第に見えなくなっていくというか、まだ広がりつづけているのかもしれないけど、僕らには少しずつ分からなくなっていくというか…。 でもその小さな波紋にも、誰かしら気付く人はいて…といった感じです。いや、全く気付くこともないかもしれない。 うーん、全く分からない解説ですね笑 作者としてはそもそも別々の短編小説なので、一冊の本として繋げる予定はなかったようで、これまでの作風のように最後に全ての伏線を回収することを期待するとがっかりしてしまうと思います。 しかし作者らしさというか、話の繋がりを感じる本ではあります。だからこそ、短編小説だからといってバラバラに読んで欲しくはないというか…いや別にいいんですけど(笑) それでも、順番通り読んでいくと、この本を水面を揺らす波紋に感じられると思います。たぶん。 | ||||
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鮮やかなトリックであったり、洒脱な言い回しであったり、伊坂作品の好きなところを挙げだせばきりがないですが、この作品は短編集でありつつも、長編の要素があり、そうしたものが絶妙に「混ざっている」点が小説としての一番の魅力なのではないかな、と思います。 堪能しました。とても面白かったです。 | ||||
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短編集ということに気づかず長編だと思って読んでしまいました。 伊坂幸太郎らしいリズミカルな作品で楽しめました。 他の作品ももっと読みたくなりました。 | ||||
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つながっているようで、つながっていない連載短編集。 人の役にたちたい病の首折り男、探偵の黒澤、クワガタを飼っている物書きの窪田など、個性的な登場人物がいくつかの短編にまたがって登場するため、どこかでつながりを感じされるが、つながっていない。 「人間らしく」、「月曜日から逃げろ」、「相談役の話」は、いずれも意地悪な悪役がいて罰が与えられたり、「僕の舟」、「合コンの話」は、あったらすごいなと思う偶然が重なったりと、全体的に楽しめた。短編として読んでもおもしろかった。 個人的には「合コンの話」が好きだった。合コン中の会話と心理を描いたり、おしぼりサインの説明をしたり、近くで俳優の殺人事件が起こったりと、盛りだくさんだった。特に、合コンの心理的側面が描かれていたのは新鮮だった。 | ||||
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最近の伊坂さんを知らなかったので読んでみました。 短編集でした。 最初の作品は読み始めて、どこかで読んだことあるなって思いました。 「Storry Seller」に入っていたやつですね。 黒澤さんも出てきて面白かったです。 合コンの話の、ある人がどうしてそこに参加することになったか、という経緯が好きでした。 月曜日から逃げろ、はよく出来ています。伊坂さんらしい作品です。 | ||||
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大藪は、一仕事追えた後、その場にあったステレオで、大好きな佐藤亘のピアノソナタをかけました。その旋律は、大藪を子ども時代のある土曜日にいざないました。子どもになった大藪は、丸岡というおじさんからキャッチボールを教えてもらいました。嬉しくなった大藪がお礼を言うと、丸岡は「お互い様だから」と訳の分からないことをいいました。それからまもなく、大藪は、養子に行きました。名字が変わって、小笠原になりました。小笠原は、平々凡々たる青春時代を過ごしましたが、新進女優の木嶋法子が暴漢に襲われているのを助けた縁で、劇的な結婚をして周囲を驚かせました。とさ。 | ||||
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この倍くらい話があっても良いと思いました。いろんな人の中で主人公がリンクしていくパターンが相変わらず気持ち良いです。 | ||||
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引きずり込まれました! ハートウォーミングあり、 ホラーあり…! ちっちゃな可愛い愛らしい物を 手に入れた感じな作品です | ||||
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合コンの話は楽しめました。 「おしぼり」って手をふくこと以外にも結構役に立つものなんですねぇ また、 さえない彼もエンディングでとんでもない人物だったと判明。 いやぁ面白かったですよ。 | ||||
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お話としては、荒い部分がいくつか見られたのでマイナス1としました。 しかし、満足度としては星5です。この作品は7つの短編から出来あがっているのですが、前の話で言ったセリフが後の物語につながっていたりします。しかし、繋がり自体は物語に重要なファクターでは無くあくまで小ネタ的な扱いなので、成る程面白いと思うか、下らねえと鼻で笑うかが人により別れると思います。勿論私は前者でした。人によっては二回読みたくなる方もいるのではないのでしょうか? | ||||
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「首折り男の周辺」、「濡れ衣の話」、「僕の舟」、「人間らしく」、「月曜日から逃げろ」、「相談役の話」及び「合コンの話」の7つの作品から構成される短篇集。表題から想起される様な、「首折り男」を主人公とした連作短編ミステリ集ではない(各編の発表雑誌、執筆依頼内容はバラバラの由)。いわばモザイクの様な体裁であるが、それでも3編に「首折り男」が、別の3編にレギュラーの黒澤が狂言回し役として登場して、短篇集の面目(?)を保っている。そして、全体のテーマは人生における"バランス"、クワガタの飼育に夢中の黒澤の友人の言葉を借りれば、「神の手による"バランス"」であろう。作者の初期からのファンの方から見れば、「ぬるい」、と感じられるかも知れないが、各編の作風は寓話・牧歌的であり、「SOSの猿」、「夜の国のクーパー」辺りの作風を踏襲している。「首折り男」でさえ、「人の役に立ちたい病」に罹っているというユーモラスな設定。 要は、人生には様々な苦しみや重荷が存在するが、それと"バランス"を取るかの様に、楽しみや思いがけない嬉しいハプニングもあるという事を静かに主張している風に映った。「僕の舟」なんて、「そんな偶然がある訳ないだろう!」という内容なのだが、黒澤のキャラクターの手助けもあって、無理のないハート・ウォーミングな話に仕上がっている。映画ファンのための「月曜日から逃げろ」も中々読ませる。初期の頃の斬新性・鋭さの代りに、作品全体に余裕と遊び心が漂っているのである。ラストの「合コンの話」は、本作のための書き下ろしかと思った程の取って付けた様な失敗作(文体実験を狙ったもの)なのだが、残りの短編は、上述の事由からすれば不思議な程に、"バランス"というモチーフに沿って描かれている。 初期の頃には巧く描けなかった老人を巧く描いている点も本作の特徴で、本作に登場する若者達がむしろどこか年寄りじみている点も可笑しい。作者の作家的成長(老成?)を示す滋味とユーモアに溢れた短篇集と言って良いのではないか。 | ||||
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