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終わりの感覚
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終わりの感覚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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物語の内容はいいのですが、主人公がまったく好きになれない。ユーモアの感覚についていけない。翻訳ものはたくさん読んできましたが、これが一番よくわからなかったです。よいレビューが並んでいますが、そこまでいいかなぁ?と疑問に思ったのでレビューを書きました。くだらなくはないけど、面白くもないです。 | ||||
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ブッカー賞受賞作というので、購入したのですが、よくわかりませんでした。 意味不明の作品です。 比較することがおかしいのですが、 同じブッカー賞を受賞したカズオ・イシグロの作品とはまるで違うタッチです。 抽象的な表現が多く、理解できない文章が多くありました。 最後に謎が解き明かされるということでしたが、その最後を読んでもわかりませんでした。 うーん残念!という感じ | ||||
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終盤に向かう畳み掛けるよな高ぶりもさることながら、主人公自身が、平々凡々な人生を歩み、どうも、「もう少しこうしていたら○○できたのに」といった何ともいえず自分に投影されるようなやり切れなさにもどかしさを感じるなど、様々な感情を見出ししてくれる好著。 | ||||
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不正確な記憶と不充分な文書によってうまれる確信に裏切られ、読み終わると物語が最初から最後まで回帰した。 | ||||
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あまりに低俗でびっくりしました。 絶賛のレビューがならんでいますが、本当に同じ本? って感じです。 とにかく、主人公が徹底的に好きになれなかった。 この読後のゲンナリ感は「忘れられた花園」以来です。 | ||||
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ボランテティアをしながら慎ましく引退生活を送る60代の主人公に、 学生の時別れた恋人の母親から、500ポンドと若くして亡くなった親友の日記を遺される。 なぜ母親から? その時から40年前の苦い青春を回想することになる。 主人公は大学生の時に初めてできたその恋人を高校時代の親友達に会わせたが、 案の定、その中の一番のエリートに恋人を取られてしまう。 主人公はスマートにそれを受け入れたはずでした。 ところが。。。 忘れたわけではなく、思い出したくなくて脳の奥底にしまっていた過去が 突然フラッシュバックのように鮮明に出てくることはありませんか? 人に迷惑もかけず平凡に生きてきたと自負しているあなた。 傷ついている人は少なくとも数人はいるはず。 でも、過去は掘り起こさないほうがいい。 さもないと主人公のように悔恨の海に溺れてしまいます。 恥ずかしい青春時代は何層も何層も下の わからなくなるくらいの記憶の谷間に深く埋めておきましょう。。。 もう、穏やかな老後は望めない。 考えさせられるし、余韻が残り、もう一度読みたい小説です | ||||
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この物語は主人公の目線で語られる。彼の人生、彼の価値観、彼の記憶・・・・。その記憶は本当に正しいのか。 若くして自殺した天才肌の友人エイドリアンの自殺。その真相の解明に向かって後半は物語がまるでサスペンスのように進んでいく。 その結末は、衝撃的で苦い。 記憶の濁流は、セバーン川の潮津波のように、主人公の人生の記憶を巻き戻し、濁流させ、結果、読者の読み進めてきた物語をも巻き戻し、濁流させる。 エイドリアンの自殺の真相は・・・・ 結局のところ、真実は本人にしかわからない。その原因となるエピソードが解明されるにすぎない。 物語全体に細かに張り巡らせされた伏線のように、その伏線に絡め取られて、余韻が残る。 「人生を見つめて思索する責任ある個人は、求めずして与えられた贈り物を拒否する権利を持つべきだ。」 エイドリアンは、結局、この言葉にどれほどの理解があったのか。 ただ、若く世間知らずの粋がった発言だったのか・・・。 エイドリアンの生い立ちを考え、そして自殺に至ったエピソードを考える。 主人公のエイドリアンへの理解も二転三転する。そして、それも結局は受け取り手の理解にすぎない。 破天荒な人生を生きてきた人と比較的平穏な人生を生きてきた人では、この小説の評価は大きく変わるかもしれない。 読む年齢によっても変わるだろう。 ただ、ある一定の年齢になり、ふと立ち止まったとき、過去からのメッセージが悔恨とともに何度も噛みつき、 自分の人生に対する理解を大きくゆらがせる・・・。 いつの日か、その日が来るのかもしれないと深く考えさせられた。 | ||||
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60を過ぎた主人公トニーが、60年代の若かりし頃を回想することで物語がスタートする。途中で仲間に加わった秀才で特異な存在であるエイドリアン、トニーの恋人ベロニカとのことが並行して語られ、やがてこの2人が交錯する地点から物語の空気は変わり始める。前のめりになりがちな若者の行動や考えは生々しくも傷つきやすく、しかし決して不快ではない。自分の若い頃と重なる所もあり、ほろ苦い。ただ、エイドリアンが自殺し、彼の日記があろうことか一度しか会ったことのないベロニカの母親が持っていたというところから、話は急展開となる。酸いも甘いも噛み分け、慎重に事を運んで来、若かったころには見えなかったものが今では分かる60過ぎのトニーが、エイドリアンが遺した日記を巡ってベロニカと再会することによって、ボロボロと見逃していたこと・考え至らなかったことを思い知らされていく。このあたりが、すでに若きを過ぎた読者の口中に苦い味わいを漂わせ続ける。この小説の読みどころのひとつはここにある。更にエイドリアン・ベロニカ・ベロニカの母の実像がどんでん返しを伴って分かることで、最終的に読了後のトニーの行方にも想いを馳せてしまう。これがもうひとつの読みどころだと思う。歳を経ることによって得られたはずのものは、実は自分の思い上がりや独りよがりではなかったのか?苦い苦い、味わい深い作品である。 | ||||
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引退して静かに暮らす60過ぎの男が主人公である。ある日、見知らぬ弁護士から届いた手紙には、彼宛に日記と500ポンドを遺した女性がいると書かれていた。その女性は、学生時代の恋人ベロニカの母親で、日記は自殺した親友エイドリアンのものであった・・・男は、不思議な過去との再会に、青春時代を回想してゆく・・・。過去の時間に紡がれたサスペンスに読む者は翻弄され魅了されよう。記憶、老化、時間そして後悔についてのエレガントで落ち着いた、静かに破壊的な物語である。4度目の候補にして2011年度ブッカー賞受賞作。これは読ませる。 原題は「The Sense of an Ending」。 | ||||
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2011年ブッカー賞受賞作、新潮クレストブックス、土屋政雄訳と並べば、この小説を手にとらない理由はありません。 穏やかな生活に入った60代半ばの男性が青春時代を振り返ります。友人たちのこと、別れた恋人とのいきさつ…甘くて苦い日々。ところが主人公の男に意外な故人から1通の手紙が届いたことから話の流れが変わります。男性はその手紙をきっかけに40年以上も前に自分が関係したであろう出来事を調べざるを得なくなるのです。彼はかつての恋人に会いに行き、友人を訪ねますが、肝心のことは混沌としたままです。 こうして読者はスリリングな展開に引きずり込まれてしまいます。幾重にも張られた伏線、思いがけない展開、ラストに明らかになる驚愕の事実と、ミステリー小説としても素晴らしい出来栄えです。しかし、作者は別のテーマも提示しています。自分の過去を探ろうとすると、記憶は不確かであいまいなものだと気づかずにはおれません。果たして「私は自分の思っているような人間なのだろうか」との疑問すら浮かぶのです。ようやくたどり着いた自分の過去が他人の人生を狂わしていたと知ると味わうのは悔恨の念しかないでしょう。老いと若さ、愛と性、人生と記憶、そして死について作者は語ります。それが読む者の心に反響し、自らの半生を振り返ることを促します。何と巧みな仕掛けの小説かと驚いたときには作者の術中に嵌っていました。 英国を代表する作者の手になる優美で豊穣でサスペンスフルな小説です。小説の醍醐味を堪能できました。 | ||||
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