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古書店主
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古書店主の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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物語の舞台がパリであり、セーヌ河岸の「ブキニスト」の話だと記してあるから興味を持ち、本書『古書店主』を、Amazonで入手して読むことにした。 主人公であるヒューゴ・マーストンは、駐仏アメリカ大使館外交保安部長という職に就いてパリに暮している。 ヒューゴは、古書の収集が趣味でマックスというブキニストと親しくなり、ある日二冊の稀覯本を買うことにした。 大事そうにマックスがバッグから最初に出した本がアガサ・クリステイのエルキュール・ポアロものの『雲をつかむ死』の初版本であった。 次に出したのがクラウゼヴィッツの『戦争論』だったが、マックスは慌てて「これは売り物じゃない」と隠してしまった。 最後に出した一冊は、アルチュール・ランボーの『地獄の季節』であったが、マックスは初版本ではないと言った。 ヒューゴは、ランボーの『地獄の季節』とクリステイの『雲をつかむ死』を、1000ユーロで買うことにした。 信頼してくれるマックスから本を受けとり、持ちあわせていなかった1000ユーロを用意するため一時間ほどマックスの店からヒューゴは離れた。 マックスのもとに戻って話していると、そこえ見るからに犯罪者風の男が現れ、二人だけで話したいとマックスをセーヌ河畔に連れて行く。 心配になったヒューゴは河岸に下りて伺うと、嫌がるマックスをボートに乗れと脅している。 ヒューゴは、マックスを助けようとしたが、その男は拳銃で脅しながらボートにマックスを乗せて消えてしまった。 ヒューゴはすぐに警察に連絡したが現場に現れた刑事は、捜査する気もなさそうに処理する。 その後『地獄の季節』は、ランボーからヴェルレーヌへ贈った書名入りの初版本だと判明した。 ランボーとヴェルレーヌの関係は有名であり、本をオークションに出すことにしたヒューゴは、落札された価格を知り驚く。 本がマックス誘拐に関係していると思い、オークションから外すよう頼んだが、遅きに失してしまった。 この物語は、麻薬シンジケート組織の対立での殺戮、ヴィシー政権下でナチスのスパイをしていた裏切り者探し、3人ものブキニストがセーヌ河で溺死体で発見される、などなど盛りだくさんであり、すっきり読み進むことができない。 FBIで多くの事件に関わってきたというヒューゴの事件捜査もなんだかプロとして冴えないし、右往左往するストーリー展開はなんだかスッキリ読み進むことが出来ない。 複雑なプロット構成から著者の意気込みだけが空回りしているように感じたのである(著者の処女作だから仕方がないか)。 ヒューゴのFBI時代の友人トムがパリに来てしまうこともなんだか不自然なのである。 まあ、パリの街を多少知っている評者にとって、ヒューゴが歩き回っていた通りなどを懐かしく思えたことが収穫だったかな。 | ||||
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始めの方はおもしろく、これからどうなるこか期待して読んだ。中ほどから、なんとなく結末がネタ割れ気味で、最後の謎解きに行きつく前にちょっとダレてきた。最後は、やっぱりね、となって終わった。ミステリーとしてそれなりにおもしろく読んだが、パリのブキニストの話ということで、変わり者の古本屋や興味深い古本のいろいろな話が出てくるかというと、そのへんのところは物足りなかった。 | ||||
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それなりに良くできた小説で、そこそこ面白い。 プロットもまあまあ良く練られていて、本職は検事補だという著者ならではのネタや見識もそこかしこに見られる。それなりの謎やサスペンスもある。 でも、すべてが平均点という感じで、突出したものがない。 個性的な脇役を配しているのに、なぜかキャラの存在感が皆もうひとつ。 キャラの喜怒哀楽もそれなりに書き込んでいるのに、行間から人間のどろどろした感情が立ちのぼってこない・・・まるで検事補が毎日目を通すであろう捜査ファイルのように。 | ||||
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