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秘密
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秘密の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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最初は少しなんでもない物語が流れて 行くけど最後の数ページ 殆ど予想できませんでした | ||||
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題名から予想して、サラ・ウォーターズやミネット・ウォルターズのようにサスペンスフルなものだったらいやだなあと思いながら購入しましたが、全く怖い要素はありませんでした。安心して読めます。 死期近い母が若いころに犯した殺人の目撃者として、現在は女優として成功している長女が、末の、これも天文学者として成功している弟の力を借りて、母親の殺人の動機を解明していく物語です。 好みとしか言いようがありませんが、この小説を「推理文庫」にいれるかなあ?似たような登場人物の家庭の詳細が過去と現在にわたって延々と語られます。はっきり言って途中で投げ出したくなりました。これは出版社にお願いするしかないようなことですが、「逃げ出したプリンセス」とか、「雪の夜はちいさなホテルで謎解きを」とか、「秘密」などは、ロマンス小説の分野をつくって分けてほしいです。これらがお好きな方にはお薦めです。 | ||||
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ミステリーもロマンス小説も好きなので満足。 複数の方が否定している台詞に関しては、わざとそう記述していると捉えました。 | ||||
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『忘れられた花園』が気に入ったので、値段に抵抗はあったものの読んでみました。 色々な評価をされている方がいますが、私には最近読んだ中でも、ダントツに心に響く物語でした。 現代を生きる人が家族の過去の謎と解いていくというパターンは同じでも、 今度の作品には別の味わいがありますし、全く別のストーリーとして楽しめます。 ロマンス色も強く、それだけに人物それぞれの気持ちが伝わってきて、切なさを強く感じました。 謎解きというより、苦しい中で必死で生きた人々の生き様を知ることがメインなのかな。 今回は特に、途中まで信じていたものが後でひっくり返り、 人によって見えるものは同じではないということを実感。 他の小説などでも使われる手法にすっかり騙されてしまいましたが、 それまで書かれていたのはこういうことだったのか、と感心。 ほんのわずか違っていたら絶望的な物語になりそうなのに、 希望が持てる話になっていたので救われました。 | ||||
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読了して”ドロシー久しぶりだね”というシーンにはどうしても納得いきません。人の面影は年月がたってもどこかに残っているものです。ましてあのような関係ならありえないのではないかと思うのですが・・・。でも練達の読者の方々には色々なご意見がおありですが 個人的にはけっこう楽しんでよみました。 | ||||
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面白いというので三作まとめて買ったのだが…。母親や祖母の謎めいた過去話を時代を行ったり来たりして解き明かしてゆくという構想が全く同じで驚いた。この書き方しかできないのだろうかと。 これでもかというような英国の森や湖や庭やコテージの描写が続き、主人公の家族構成もほぼ同じで女性に関しては必要あるのかと思うほど丹念に書き込まれている割には美人というのが、女優というのが伝わってこない。男性のほうはもっと浅く薄いのも全く同じ。 ミステリーではなくロマンス小説とかハーレクインと評されているのもうなずけるし、ネタバレはマナー違反だからしないが、今回ミステリーとしてというよりも秘密や謎ときとしても成り立っていないミスも散見され、残念至極。 | ||||
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(核心部分を示唆しています) 幸福な家庭を営む母親が、ある日、訪ねてきたなぞの男を刺殺する。 正当防衛が認められ、釈放されるが、一部始終を目撃していた長女は、多大なショックを受ける。 大人になり女優として名声を博した彼女は、死期が迫る母親の過去を探ろうと乗り出す。 時代と視点をバラバラに構成し、薄皮を剥ぐように謎に肉薄してゆく。 その過程で様々な登場人物の性格・喜悦・悲哀・苦悩・絶望・希望などが丹精な筆致で描写される。 ときにシリアスにときにユーモラスに文体の毛色を変え、厭きのこない流れで読者をスタートからゴールへと運ぶ。 ところがこの作品、とんでもない瑕疵がある。核心部分に触れるのでマズいかもしれないが、あえて書くと、 「やあ、ドロシー、久しぶりだね」は、救いがたい自家撞着だ。 | ||||
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何となくこの本を手に取り読みを始めたら、そのまま止まら無くなりました。 この本の具体的な感想は、思いがけずネタバレになる恐れがあることや、自分の表現力不足もあり書くことができません。 お伝えできることは、最後の「えっ?」と思わず声を上げてしまったこと、読み終えて随分経った今でも爽やかな感覚が残っているということです。 お薦めです。 | ||||
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大戦中の1941年、日本は昭和30年代にあたる1961年、そして2011年。三つの時代が交差しながらストーリーが進んでゆく。それぞれの時代のイギリスの空気が、人々の呼吸が、伝わって来る。年老いた母の過去の真実に、一歩一歩近づいてゆく娘ローレルの、母を心から愛する気持ちと、母の偽りを恐れる気持ちの葛藤が読者の心をつかむ。そして、生き生きと描かれるローレルの子供時代。4人の妹弟たち、父さん、母さんと暮らした幸せな日々。大人になり歳を重ねた今もなお固く結ばれた妹弟たちとの絆。著者はきっと、すてきな姉妹と父母に恵まれた人なのだろう。家族のあたたかさが伝わって来る。一人っ子の私は、羨ましい気持ちと、微笑ましい気持ちでページをめくった。歴史的事実の研究をも怠ることなく、大きな力を注いで書きあげられた、すばらしい文学作品である。 | ||||
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題名からミステリだと思って手に採ったので、読んで非常にガッカリした。ヒロインは女優。ヒロインが子供の頃に目撃した、自宅に訪れて来た謎を男を母親が殺す、というシーンをキッカケに、ヒロインが母親の「秘密」を探求して行くという物語。現在と母親の娘時代(第二次世界大戦中で、ロンドン空爆が激しい時代)とがカットバックで木目細かく描かれる。このため、大部の作品になっているのだが、これだけ長い物語なのに「オチがこれかよ」という程にミステリ的興趣が乏しい。ミステリと言うよりはロマンス小説の香りを色濃く感じた。 上で「木目細かく」と書いたが、実際は「モタモタした」といった形容が相応しく(このため頁数が増えている)、ヒロインの捜査法に才気煥発な点がある訳でもなく、空爆下の母親達の描写にミステリに不可欠な迫真性やサスペンス性がある訳でもない。読んでいて退屈感を覚えた。更に、本題の母親の「秘密」が物語の進行に伴い、自然に分かってしまう点もミステリとしてはお粗末。謎解きの快感を味わえないのだ。 唯一の見所は、不遇の少女時代を過ごした一人の女性が、自らの意志と才気を持って、子供の頃に夢見た自由な一生を手に入れる過程であろうか(「ピーターパン」が本作のモチーフの1つとなっている)。ロマンス小説を好む方にお薦めの作品であろうか。 | ||||
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小拙の方針としてあまりプロの評論家でもないので、下手に乾燥をかくとネタばれになるので、娘ローレルの利発さと、戦中と現在の交互の内容の展開。まあすぐ買ってよんでみて、おもしろいから。 | ||||
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1961年夏、英国サフォークで暮らす16歳の少女ローレルは、突然現れた見知らぬ男を母ドロシーが刺し殺す場面を目撃してしまう。抱えていた幼い息子に男が手をかけようとしたから、と主張する母。事件は正当防衛として処理され、死んだ男も当時近在の人々を不安に陥れていた変質者と判断された。 それから半世紀。いまやイギリスを代表する性格俳優となったローレルは、余命いくばくもない老母のため故郷へ戻ってくる。そして思い出す。あのとき死んだ男は母をドロシーと名前で呼びかけていたことを。母と男は顔見知りだったのでは? それならば、母が男を刺した本当の理由とは…? 『忘れられた花園』のケイト・モートン、待望の新刊です。翻訳を待った甲斐がありました。『忘れられた花園』を上回る展開が読者である私を問答無用の力で牽引し続けました。ページを繰るのももどかしい書とはまさにこのことをいうのでしょう。 異なる時代と空間を交互に描きながら、薄皮を徐々にはぎとっていくかのように真相へとたどりつく物語構成。それは前回の『忘れられた花園』を踏襲したものです。ですが、前作以上に時代が現在に近いせいか、真相解明の途上でインターネットの検索作業が登場するなど、物語はより身近な印象を与えます。 実は私は、母ドロシーの抱えていた<秘密>がどんなものであるか、下巻に入ったあたりでおおよそ予想がつきました。類似の<秘密>を抱えた小説は決して珍しくないからです。 ですが、そのことが私の読書の興を削ぐことは一切ありませんでした。確かにこの小説はミステリーの部類に分けられるものでしょうし、東京創元社というミステリーの老舗出版社から出ていることもあって、謎解きの醍醐味を味わいたいという読者が数多く手にすることでしょう。とはいえ、謎が明らかになった後に、この上下巻あわせて600頁を超える大部の物語で、女性たちの抱えた悲しい歴史を思い返し、こぶしを握り、奥歯をかみしめる思いを抱くことこそが、この小説が与えてくれる真の醍醐味だと思うのです。 そして決して忘れてはならないのは、前回に続いてほれぼれするような日本語でこの物語を届けてくれた訳者・青木純子氏の存在です。 『忘れられた花園』のレビューで私は、青木氏がsurvivorという単語にあてた「へこたれない子」という訳語に強く眼を惹かれました。そして今回、同じsurvivorに氏は「頑張り屋さん」(上巻56頁および同176頁)という言葉を当てています。そう、このように日本語ではなかなか決まりの訳語を見出しづらいsurvivorこそが、前回と今回の小説の肝の部分なのです。登場する女性たちがいかに過酷な時代と社会をsurvive、つまり<へこたれることなくがんばって生き抜いた>か、そのことを思い切り味わい、登場人物たちとともに歩む小説、それがケイト・モートンの作品なのです。 大変見事な小説でした。 *訳者をほめておきながらこう書き添えるのも気がひけますが、上巻の169頁に若い娘が「whatever」と書かれたTシャツを着ているという場面の翻訳だけが気になりました。青木氏はこのTシャツの文字を<なんなりと>と訳していますが、現代の若者が使う「whatever」は<別にぃ><どうでもいいけどぉ>という、ちょっと世の中をなめた感じのニュアンスがあり、大人が顔をしかめる言葉として知られているものだと思います。ですからあたかも執事が主人に申し上げるような<なんなりと>という訳語はふさわしくないと感じました。 | ||||
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