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(短編集)
シュークリーム・パニック -生チョコレート-
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シュークリーム・パニック -生チョコレート-の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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「現金強奪作戦!(但し現地集合)」「強運の男」「夏の終わりと僕らの影と」の3話が収められている。それぞれ独立した短篇で、ただし、タイトルや表紙のようなキャピキャピした感じの物語ではない。 「現金強奪作戦!(但し現地集合)」がおもしろい。ニヤリとさせられる。 「強運の男」も悪くないが、もうひとひねりほしかった。 「夏の終わりと僕らの影と」は青春物語。しかしねえ……。 | ||||
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2冊連続刊行で、生が面白くないもの、Wが面白いもの。つまり生がノーマルな文章、Wが猫丸先輩的な語りだ。内容では生が一般向けのミステリ風味、Wはマニア向けの本格メタミステリか。各話に繋がりのない(非連作)短編集で、単独で読める。 1本入る青春小説が甘くて苦いシュークリーム…じゃないな…。チョコレートはつまり、青春時代を懐かしむビターでミルキーなセピア色だ。 短編2本は逆説的な論理のアクロバットだが、今更妙味は発見できないかと。片方は本格の体裁も満たさないと思う。変わった行動原理を看破して推理に用いるのが泡坂妻夫流ミステリであり、実は変な原理で行動してましたでは奇妙な味の何か。そしてTVドラマにままある無意味なル◯◯やリ◯◯オチ。端的に不満。 中編『夏の終わりと僕らの影と』は自主制作映画の撮影中に発生した謎を巡るミステリ風味の青春小説で、ミステリとしてはアンフェアながら、佳い感じ。 時代は1970年代末か。8ミリ・ラジカセ・フォークギターと懐かしのスネ夫スネ吉アイテム群から入る。とはいえ人物像や言い回しは現代風にアップデート、当時を知らずともOK。 一人称で読者に対して嘘をつき、そこはアンフェア。アンフェアさ自体はパズル性は損ねても小説の魅力は毀損しないが、別次元の話として、一人称で嘘を記述する根源的な不可能性は気持ち悪い。結末で明かされる実に男子高校生らしいプライドからして、自分に対してこの嘘はつけない。勘違いでも作中作形式でもないのに一体お前は何に対して信頼出来ない語り手を演じていたんだー! ミステリ風味の、厳密には非本格ミステリか、少なくとも怪しいもの巻。表紙や青春小説に惹かれたのなら本書の夏影を。青春小説に興味のない本格ミステリ読者はシュークリーム・パニック ―Wクリーム― (講談社ノベルス)の方がおすすめ。 以下【ネタばれ注意】。 帯「第1回本格ミステリ大賞受賞作家、待望の最新作品集!」裏表紙「本格ミステリの名手の技が光る3編を収録」で、収録作が本格ミステリとは書いてない。Wの「ひと味違う本格ミステリ作品を3編収録」と比較すると分冊の狙いは明確。くっ、小説外にまで凝った細工が…! | ||||
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二ヶ月連続刊行の一冊目で,12-13年の『メフィスト』に掲載された三篇を収めた短篇集. 三篇目『夏の終わりと僕らの影と』は,未掲載だった『解決編』が加えられての収録です. コミカルな篇で始まり,タイトルやカバーイラストからも明るい作品なのかと思いきや, 二篇目ではこれが一転,『世にも奇妙な物語』にも出てきそうなブラック風味にビックリ. さらに甘酸っぱい青春ミステリとなる三篇目まで,バラエティに富んでいるのが印象的です. また,200ページ足らずのボリュームに,少しばかりの物足りなさ(贅沢?)はあるものの, 短い時間でサラッと,そしてあれこれを気軽に楽しめる一冊になっているのではと思います. ただ,篇によっては話の流れがやや遠回りになり,言い回しなどにくどさはないのですが, 短い分,もう少しスムーズに動かしても…と,感じられることがあったのは気になりました. | ||||
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