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去年の冬、きみと別れ
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去年の冬、きみと別れの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全95件 61~80 4/5ページ
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面白かった!! 中村文則さんの作品は一番最初に「教団X」を読んで、その次に「掏摸」を読んで、完全にはまりました。 だから電子書籍しか読まないつもりが、無いから今は書籍購入してどんどん読んでます。この作品はタイトルも素敵だし、始まり方も、ラストも良い! | ||||
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「自分の文体で、読み始めてすぐ惹きこまれる物語を、一気読みできる分量で書く」 これが『去年の冬、きみと別れ』で掲げた中村文則さんの目標だった。 今回、文庫版で初めて読ませていただいたが、まさしくその目標をクリアした作品だったように私は思う。確かに、これは一気に読むにふさわしい作品だ。そのための分量だ。 そして、ミステリーとしての仕掛けが見事。最後の一文で、「なるほど!」となった。 ここからは多少、ネタバレになるかもしれないので、まだ読んでない方は読まないほうがよいでしょう。文庫版の「あとがき」も、私のように「なるほど!」と理解できない人のために詳しく解説してあるので、「あとがき」は本編を読んだ後に読んでください。 最初の献辞、中村文則さんの小説にしては珍しいなという違和感があった。「なんで、献辞なんて入れているんだ?」と。その違和感こそ、重要だった。そして、最後まで読むと、「それでか!」と驚き、よくこの仕掛けを考えたものだと感心した。 本編の作りにも、いろいろ疑問を抱かせられながら、そのため先が気になり、ずんずん引き込まれる要素が満載である。なぜ、「資料」なるものが章の間に挿入されるのか。なぜ、「11」の章だけ「(11)」と記されるのか。拘置所に送られてくる手紙は、初めはインタビュアーが送っているのだろうと思っていたら、別の人物から送られていることが途中で判明する。いったい誰が手紙を送っているのか。そして、突然現れる謎の人物の独白・・・。 この小説の中では様々な仕掛けが用意されていて、その謎の答えを求め、私は息もつかずに読み続けた。 そして、この事件に秘められた謎が解き明かされ、最後の最後で更なる仕掛けに驚く。 まさしく、これはよく練られた、中村文則さんらしいミステリーであった。 さて、ひとつこの小説で気にかかる表現がある。そこを引用してみる。 「蝶から目を離す。その時の蝶を、僕は所有していない。もっといえば、右側から撮った時、左側の姿を僕は撮っていないことになる。ならばビデオで撮ればいい、と思うだろうか?違うんだ。僕が欲しいのは一瞬だから。その蝶の一瞬が欲しいのだから。でもその蝶にとって一瞬は、無数にある。僕はその全てを、撮ることはできない。」(文庫版23p) 「きみから目を離す。その時のきみの安全を、僕は保障できない。君の生活、そこには、僕の知覚できないきみが毎秒毎秒存在し続けている。なぜ愛する人を目の前にして、僕達はその一部しか認識できないのだろう。」(文庫版144p) この二つの部分は対をなしている。同じ表現、同じ感情を書きながら、それは決して交わらない二人の男から発せられる言葉だ。なぜ、ここまで同じことを中村さんは二人に語らせたのだろうか。わざわざ、傍点を振ってまで。 結局、この所有欲が、一人の人間を殺してしまったのだろうか。この異常なまでの執着が、人を狂わせるのだろうか。 果たして、これは本当に別の人物から発せられた言葉なのだろうか。 中村文則さんの作品にしては、主人公があっさりとして平凡ではある。が、その平凡な男が惹かれたものは、平凡ではなかった。 こういうスタイルで小説を書いたことは、のちの作品にも生きてくると思われる。 「あなたが消えた夜に」も、この作品があったからこそ出来上がったのかなと、今回読んで思わされた。 | ||||
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ひさびさに超つまんないミステリーを読んだ。 作中「狂気」とうことばが散見されるが、机上で考えたつまんない狂気なんだ、これが。 心の壊れた連中がなにかとんでもないことをするというのは、本当につまらない。 悪、というのは普通の人に宿ったときにこそ面白味があるというもの。 最後になって1人称の語りで物語の謎の部分が明かされるが、説明的で、 ちっとも、そうだったんだ! とはならない。 エンタメ系のミステリ作家、これを読んで内心「やれ、やれ」って思った人多いかもね。 | ||||
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ベストセラーになったミステリー小説の文庫版ということで大いに期待したのだが… 序盤から中村文則らしい人間の心の中をえぐり出すようなモノクロの描写が続く。これまでのどの作品よりもミステリー性が強いせいなのか、明らかにミスリードに誘うような粗い仕掛けが目立った。読み終えてみれば、終盤に端折ったような謎解きがあり、これまでの作品に見られた人間の心の裏表と真正面から向き合う誠実さは感じられなかった。 ライターの主人公は二人の女性を殺害した殺人犯を本にするため、刑務所に面会に行くのだが… | ||||
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安価できれいで届くのも早く、文句のつけようがない。 中古でこれならまたリピートするかも。 | ||||
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「ネタバレ注意」 前半は、死刑囚である木原坂雄大の意味深なセリフや作者の狙いでもある狂気じみたセリフにこの作品の期待度も高まっていました。 妙にエロい木原坂朱里や人形師などの魅力的なキャラクターも出てきて神作を確信していました。 ですが後半に行くにつれ小林百合子という朱里そっくりで身寄りのないキャラやピストルなどが都合良く出てきたため、この時点でミステリー的な面白さは半減してしまったのは事実です。 掛け合いも前半ほどのパンチ力はなく、場面が変わる事に視点が変わり混乱しました。 やや不満点はありましたが、自分は面白く読めました。 | ||||
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著者の作品は何冊か読んでいましたが一番ワクワクする作品でもあり一番怖い作品でもあったように思います。登場人物のことが理解できない、共感できないという人も多いと思いますが、まったく異なるものに出会う経験や、恐ろしい人物に少し共感してしまう経験はとても貴重だと思います。何かに引っ張られるように読んでタイトルの意味が分かった時には震えました。 | ||||
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この著者は近著の「A」を初読し、不思議な魅力があるなと過去作品のなかからあらすじが好みのこの作品を選んで読んでみました。読み進めるのを止めることができませんでした。これすごいなと思いました。作品というよりこれ書いたひとすごいなって。感想を言葉にするのが苦手なので稚拙ですが、打ちのめされました。こんなの書くひとがいるんだって。表現が…。こちらのレビューは辛めですがわたしはすごい作品だと思います。 | ||||
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ツンドク本があって、読むのが先になりそうです。商品はとてもきれいでした。 | ||||
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読後の不快感は健在でした。著者の作品は、手軽に絶望が味わえる点から、私は好んで読みます。 そして今回、多少ミステリーの雰囲気もしつつ、更に人間の暗い部分を強調しているが、内容が薄い分、最後がサラッとしてしまった。だが、ミステリー要素に関係なく楽しめました。 | ||||
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評判が高かったので購入しました。一読して地の文があまりこなれていなくて読みにくかったです。 それから、出て来る人も異常者ばかりでした。ミステリ含むエンタメ小説は突飛な話であればあるほど、読者に近い平凡な感覚を持つ人物を一人作るのが鉄則です。誰にも感情移入出来ず、ぽかんとしているうちに読了。断章としての伏線も切れ切れで、伏線のための伏線。その後の無理な展開の辻褄を合わせる機能のみのもので、最後まで読みにくい小説だった、というのが感想です。 私はミステリファンです。国内海外問わず、年に150冊ほど楽しませてもらっています。 ストーリーが把握しずらく、わかりにくいのは読者ではなく筆者の責任だと思っています。 大抵の読みにくい本は100ページまで自作の人物表を作って、性格や外見特徴を把握します。 しかし、この作品は最後まで整理できませんでした。 人物全てが異常者で血肉が通っていない。指先と机の上だけで書いた作品です。心がない。 救いだったのは本が薄くて改行が多かったので、早く読み終えることが出来たことです。 人生は時間が限られています。 駄本に関わっているヒマはありません。 がっかりしました。 | ||||
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とても面白かったです。 物語を通して流れる異様な雰囲気にのめり込み、短期間で読む事ができました。 性描写をくどく感じてしまったので☆4つとさせていただきます。 | ||||
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この作者の本を初めて読みました。 皆さんの評価が1〜5まできれいに分かれていて面白いな、 と感じましたが、私の評価は★4つです。 1977年生まれという作者のプロフィールを拝見し、 この年代だからこその登場人物の人選なのだな、と感じました。 ストーリーも最後まで飽きずに一気に読む事ができました。 また違う本も読んでみたいと思います。 | ||||
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最初は文体に違和感を覚えた 序盤を読んでいて、あまりにもすかすかと言うか、簡潔に描写し過ぎなのではないかと。 確かに最近の中村文則は、昔の様に内面の狂気に取り憑かれる様を細かく描写していくというよりは、 自分の外側で起こる悪に翻弄される人たちをエンタメ的に描いている。だから、今回も文体よりはストーリーで見せようと挑戦しているのかなと思い、懐疑的に読み進めていったのですが―― 安心です。後半からはいつもの中村文則でした。やはりいつもの彼の文体が現れてました。 人形師が、応仁の乱の時代に存在した憧れの人形師の話をするときや、タイトルの意味を回収する《きみ》に宛てた犯人の告白 そしてカメラマンの最後の手紙なんかは、いつも通りの泥濘に溺れていくような、惹きこまれる密度を感じさせる文体で書かれていました。 一つのページに文字が詰まっているあの感じです。 恐らく序盤は、ライターの男が書いた文体という設定で、いつもとは少し違った意味合いで書かれ始めたのではないかと思います。 正直に言うと僕は最初の三十ページを読んで、かつての中村文則ではなくなったと勝手に勘違いしてしまい、 不覚にも買ってから三か月近く、この本を放置してしまっていたのです。 しかし、気になってもう一回読み直したところ、一気に読み終えてしまいました。 中盤からの、登場人物たちの狂気を描写しようとしている、彼独特の、言葉にできない人間の深部を描写しようとしている泥濘のような文体に、見事にハマってしまいました。 あくまでレビューの観点から言わせてもらうと、僕自身、純文学作家の頃からの中村文則を読んできているので楽しめましたが、 エンターテイメントとして読むと、面白くないかもしれません。 あくまで本人が仰るように、純文学とエンターテイメントのハイブリット的な作品だと思います。 どちらかだけを期待すると難しいというか、あくまでどっちも受け入れられる人向けです。 エンターテイメントしてみると、ちょっと違和感もあり。 ミステリとして伏線も貼られて、トリックなども考えられていますが、どうして主人公がそれに気づいてしまったのか。 犯行にしても、果たして、そんなに何事もなく上手くいってしまうのかと言う点についてあまり説得力を感じられませんでした。 主人公の思考が少ないというか、推理がないというか、情報だけが出されて、主人公の思考過程が描かれていないと感じたので。 ですから、この作品はエンターテイメントとしてのストーリーを本に求める方より、純文学的な文体も楽しめる方、 人間のドロドロとした暗く恐ろしい面を読みたいという方にお勧めです。性描写も出てくるのでその辺も抵抗がない方。 これを言ったら身もふたもないですが、やはり中村文則を今まで読んできた人の方が、この作品受け入れやすいし、読みやすいと思います。 いきなりこの作品は、少し慣れないかもしれない。 本屋大賞のノミネートや、外国の文学賞の受賞なんかで最近気になっているという方は、どちらかと言えば初期の作品「銃」や「悪意の手記」、 「掏摸」などの触りだけでもちらりと読んで、文体を試していただきたいです。 この作品は、中村文則的に傑作ですが、しかし独特でもあります。 最後になりますが、やはり僕みたいな暗い性格で、マイナーなものに惹かれるような人には、お勧めです。 どうしようもなくマイノリティに属してしまう人間。 彼の文章に惹きつけられます。大衆からは気持ち悪いと思われるような狂気を描いた文章に。 | ||||
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この作者の本は初めて読みました。登場人物は異常性格者ばかりですぐに人を殺したがります。 いま、読者をひきつけるにはこんな奇を衒ったストーリーと異常性格者が登場しなければならないのでしょうか? 小細工を尽くして復讐を遂げることが美しき純愛?なんですか?? これは好き嫌いのはっきりする作品だと思います。 自分にとっては到底受け入れることの出来ない作品でした。 | ||||
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物語は、ある殺人鬼の手記を書くために、 獄中にいる犯人に話を聞きながら進んでいく。 なぜ殺したのか?その時の気持ちは?など・・・ また、犯人の姉や友人にも話を聞くこととなる。 しかし、後半で読者の考えを覆すような展開となる。 読み終えてみると、謎としては単純。 他の方も書いているように、伏線を回収していないので、 読者としては疑問が残ってしまう。 妙にエロい点もマイナス。 | ||||
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書評が高かったので、購読しました。この著者の作品を読むのは2度目です。 ミステリー小説と聞いていましたが、はっきり違うと感じました。 どこがミステリーなのか?そもそも小説としてどうなのかと。 小説は、最後の1行を読むまでどうなるかわかりませんので、どうにか読み終えましたが、 後半は特に読み進めるのが苦痛でした。終わってみれば時間の無駄でした。 小説として、こういう作品が出版され、「良かった!」と思う人もいるのかと思うと、 なんだかガッカリです。海外でも評価されている?!謎です…別にどうでもよいです。 この作品を良いと思う方には不快でしょうが、私はこの小説は駄作だと思います。 何の感動も、感慨もなく、読んでいて気分の悪くなる文の羅列にしか思えなかったです。 読むんじゃなかった。この著者の作品を読むことはもうないです。 ご参考までに。失礼いたしました。 | ||||
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書評などでの評価が高いので期待して読みました。 何が言いたいのかさっぱり分かりません。 着目点は良いのでしょうが、魅せ方はかなり良くないと思います。 私の頭が悪くて、ついて行けなかっただけなのでしょうか。 ダラダラしている訳ではないので、比較的早く読了しましたが、「?」が残っただけの作品です。 「何が言いたいの?」「...で?」というのが感想です。 なぜ評価が高いのか理解しがたく、ハズレだと思った作品です。 | ||||
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人の闇や葛藤を繊細な文章で表現していて その点は読んでいて、はっとする所がありました。 偶然の巡り合わせが多すぎるかなぁ・・・ 正直、横溝正史とか江戸川乱歩の現代版ちょっとアンニュイ編 としか思えませんでした。 芥川龍之介の地獄変やギリシャ神話の例えが出てきても それを越えるわけでもなく・・・・ 別にミステリー仕立てにしなくても もっと内面を描くだけで良かったような気がします。 図書館で十分だと思います。ごめんなさい。 | ||||
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掏摸もよかったが、この作品はその上を行っている。今後も大注目の作家である。 | ||||
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